「織斑先生、来週の試合、棄権したいのですが」
僕は来週の試合を棄権するために、放課後織斑先生を探し声をかけていた
「桐生、私は自薦他薦は問わないと言った。」
「試合にならないと思うのですが?それに僕は専用機も無いのに尚更意味がないかと」
「桐生、専用機が無くても強いものは強い。お前も諦めずに戦ってみろ」
そう言い残して織斑先生は去っていった。
翌日の朝からまだ、完全に日が昇りきっていない時間、黙々とグラウンド走っていき、そうして目標の距離を走り終わった後最後の1週をゆっくり歩き息を整えた後に次は許可の下りた地下の射撃訓練場でライフル射撃を行う両足でしっかりと立ち射手の右頬をストックの一定の位置に密着させバットを右肩のくぼみに正確に当てる。 右肘の位置は射手のバランス調整。人差し指を引き金に、残る指はグリップ(銃把)をしっかりと握る。入学前の訓練で何度も何度も繰り返し教えられた撃ち方を今日も復習しながら繰り返す。一発撃つ度に大音量と反動で照準がずれるのを直しながら一定の間隔で練習をし一日の朝が終わり食堂へ向かう
食堂で彼に向けられる視線が友好的では無いのは昨日のやり取りが広まったのか蔑みの視線が大半、なかには聞こえるように蔑みの言葉をなげ掛ける者までいる。その全てを彼は無視して食事を取る。彼はそんな視線など気にしていられないとばかりに食事を早く終わらせようとしていると。
「なぁ、昨日の事は悪かったって」
「解っている」
「だったら何で怒っているんだよ」
「怒ってなどいない」
そんなやり取りをしている方向へ顔を向けると一夏と長いポニーテール
と凛々しい釣り目をしている篠ノ之箒さんがいた。
仲良いなと思って食事を再開していると。
「おっ、浩太。お~い!」
「おはよう。一夏。篠ノ之さんもおはよう」
「おはよう」
「ここいいか?浩太」
「良いけど、僕はもう終わるよ」
そう、残りはもう終わりそうなのだけど、それを聞いた篠ノ之さんは少し嬉しそうな表情になり
「そうか。まぁいいや。ここでいいだろ。箒?」
「ああ。かまわない」
そして。箒は桐生の方を睨むように顔を上げた。
桐生は昨日のことで睨まれていると思い早々と席を離れようと食事を再開し3人揃って食事を取るのだが空気は重く会話も無い・・・原因は箒が出す不機嫌オーラなのだが昨日のことだけでここまで不機嫌になるのか、それとも他にも理由があるのか解らず。係わり合いになるのも嫌なので、残り少なかった朝食を急いで食べて。
「先に行くね」
2人に声をかけて桐生は早々と席を離れて行った。
休み時間
先ほどの授業の影響で隣通しに座る一夏、桐生、両方ともグッタリと精神を消耗していた。一夏に話しかけたい女性人も躊躇うほどの消耗振りに皆が遠くから眺めるだけの状態。その原因が先ほどの副担任の山田真耶先生の授業。此方からの質問も解りやすく説明して行ってくれてたのが。
「というわけで、ISは宇宙での作業を想定して作られているので、操縦者の全身を特殊なエネルギーバリアーで包んでいます。また、生体機能を補助する役割があり、ISは常に操縦者の肉体を安定した状態へと保ちます。これには心拍数、脈拍、呼吸量、発汗量、脳内エンドルフィンなどがあげられ――」
「先生、それって大丈夫なんですか? なんか体の中をいじられてるみたいでちょっと怖いんですけども…」
「そんなに難しく考えることはありませんよ。そうですね、例えばみなさんはブラジャーをしていますよね。あれはサポートこそすれ、それで人体に悪影響が出ると言うことはないわけです」
授業内容を書き取っていた桐生の手が止まり顔を上げる。
「もちろん、自分にあったサイズのものを選ばないないと、形崩れしてしまいますが――」
そこで、山田先生の説明が止まり桐生と目が合い。
「え、えっと、いや、その、桐生君はわ、わからないですね、この例え」
「・・・はい」
この用にIS学園は今まで女子だけだったからなのか女子同士特有のオープンな内容がたまに発生し一夏と桐生の精神を容赦なく削っていき二人の学園生活は中々に辛いものが起こる。
そんな日常が過ぎ、週が明け。
今日は1年1組のクラス代表決定戦の日。第三アリーナに集まった一夏・桐生・オルコットの3人まず最初に戦うのは1試合目が一夏対オルコット・2試合目がオルコット対桐生・
3試合目が桐生対一夏になった。オルコットさんと一夏は専用機があるので最初で代表候補生なのでオルコットさんは休憩なしでの連戦という風になり、僕は自分の番が来るまでモニターも無い場所で待機になった
「織斑先生、流石に情報位みないと対策立てれないし、僕が見ても変わらないと思うんですが?」
「私もそう思う、だが公正を保つためにも貴様にだけ対戦をみして情報を与えることはできん」
そう言われてはどうしようも無い。
別室待機すること数十分。一夏とオルコットの試合が終わり。別室に待機しだしてから緊張と恐怖で一杯になった桐生を迎えにきた山田真耶は先ほどから。
「まだIS操縦は2回目なのに、セシリアさんのビットをブレイドで切り裂いた。織斑君の操縦技術は凄い・・・」
等々、よほど良い試合だったのか熱い口調で語っている。対する桐生はそんな話など聞いていなくしきりに手を握っては離し緊張と恐怖と戦っている。入学して1週間やれることは全てやったがそれでも100%負ける試合を無理矢理やらされるのだ。彼はピットに到着しラファール・リヴァイヴを装着し感触を確かめる。
『武装を選んで下さい』
アサルトライフルとグレネードを選びインストールする。彼は時間が無くて他のを覚える時間が無く一番凡庸性のある主力小銃アサルトライフルのみに覚える時間を割いた。適正Dの彼なら複雑な操縦と反射神経のいる格闘より基本的な姿勢で連射の出来る銃撃の方がいいと判断されたのだ
「準備はできましたか?」
「はい。出来ました」
「では、ゲートを開きます。頑張ってください」
その声と同時に桐生はアリーナへ飛び出した。
アリーナへ飛び出した桐生はフラフラしながら何とか辿り着き、空に浮かぶブルー・ティアーズを纏うセシリア・オルコットを見ながらこの独特の空気を何とか耐えようと心を静める。周りからの罵声も耳にする余裕も無い。今は自分の少しでも自分の被害を減らしてこのラファール・リヴァイヴの操縦を長くし操縦に慣れようと、考えていると。
「桐生さん。準備はよろしいかしら?」
その声は優しいが桐生を見る目はまるで人じゃなく虫を見るような目つきで。
「うん、大丈夫。始めよう」
桐生はそんな視線を無視して目の前に集中しようと声を発する。
セシリア・オルコットは今まで感じたことのない不思議な興奮にあった。今まで自分の知っている男は婿養子という立場の弱さから母親に対し卑屈になる父親等の女尊男卑当たり前の世界だった。それが、先ほどの試合で織斑一夏は最後まで諦めず自分に向かってき自分の求める【理想の男】を見た。だが、彼女はまだその気持ちに自分で気づいていない。ただ彼に逢いたいとしか。
セシリアは開幕から早く勝負を決めようとスターライトmkⅢのレーザーの照準を桐生に合わせ引き金を引き巨大な特殊レーザーが桐生の乗るラファール・リヴァイヴのシールドエネルギーを容赦なく削り取る。対する桐生も回避しようとスターライトmkⅢの射程外へ逃げようとするが。
「逃がしませんわ!」
逃げる。 レーザーライフルを構えたセシリアの射出口から来る場所を特定しようとしてもこの雨のように発射されるレーザーには全く効果が無く無常にシールドエネルギーが減って行くのを待つばかり
「(どうしよう。交わす事もできないし、かといって前に出ることも)」
考えてる間にも桐生には雨のようにレーザーが迫り彼は何とか直撃を防ごうと腕を前に出すのが精一杯の状況でも桐生は何とかしようと。武装を展開する。右手に現れるは彼が唯一使えるアサルトライフル。彼は今も自分に降り注ぐレーザーの雨を無理矢理被弾しながら進み、ただ自分に出来る唯一の攻撃をアサルトライフルで行おうと照準を合わせ引き金を引くが。
「動きが遅すぎますわ!」
それでも。それでも。桐生にはこれしか出来ない。完璧に操縦することが出来ない桐生には愚直にも照準を合わし引き金を引いてセシリア・オルコットを狙う事しか。だが、セシリア・オルコットがいつまでもそのような行動を許すわけもなく彼の照準が合う前に移動し、逆に彼が照準を合わせようと立ち止まっている所へスターライトmkⅢのレーザーを撃ち彼のシールドエネルギーを減らし。
「あぁっ!!」
意識が攻撃にいきレーザーが直撃し右手の装甲が落ちたのと同時にアサルトライフルを落としてしまう。
「あなた・・・やる気ありますの?」
セシリア・オルコットが話しかけるが桐生の恐怖は最高潮に達していた桐生は話を返す所か話を聞いていない。また、セシリア・オルコットも桐生が一夏と違って卑屈な人間と思っていたのでさっさと倒して一夏に逢おうとしたためにブルー・ティアーズを展開し一気にシールドエネルギーを0にしようと彼の死角から4基のレーザー攻撃を真正面から2期のミサイルを彼に向けて放った瞬間に。
「降参し・・・」
桐生はもうアサルトライフを落とし自分のやれる事が無いのと初めての戦闘での恐怖で降参しようと 開放回線(オープンチャネル)で降伏しようと宣言すると同時に着弾し爆音と共に煙が出て彼の姿を隠し試合終了のブザーが鳴り。
『試合終了。勝者――セシリア・オルコット』
その宣言が成されると同時に彼は地上に叩きつけられ、気を失い、スグに保健室に連れて行かれ3試合目は中止という事態に陥った。