装甲歩兵テイヘンズ TS転生・労働生命体カーニャ 作:水辺ロープ
ラーダは周りから猪突し過ぎる、攻撃心が過剰と言われてはいたが、当人としては「その評価は事実としてどうなんだ?」と思っていた。
ただ、酒臭くモクモクと臭いタバコをふかす上司のギンズボーロから「特別作戦を命令する。苦戦中の味方を援護するため、攻略目標の敵基地に超低空で突入、展開して破壊工作と撹乱をして後続部隊に突破口を拓け。無理なら離脱しろ」とリスクがバカ高い命令を出されたときに従ったことを振り返ると、それほど外れてもいないかも知れない、と少しだけ思い直した。
心は「この作戦は損害計算からしてNOだ!」と言っていたけれど、スーパー・ソルジャーとしての頭は「命令に従い実行する」ための方策を探り動き出していた。
計画は、飛行揚陸艇に装甲歩兵隊を載せ、超低空で突入して展開。航空施設や砲台などに被害を与えて、後続の空挺部隊や地上部隊と合流、または地上からあるいは揚陸艇で脱出する流れになった。
最善は、呼応して突破してきた友軍と共に、敵基地を一部であれ一時であれ占領し後続部隊につなげることだが、恐らくそこまでできる可能性は低いのではないか?
リスクは、突入時や撤収時に揚陸艇ごと落とされて失敗し、生きていればそこから生存のための戦いになるか、また突入後に多勢に無勢、敵地内で孤立して失敗し、戦死するか投降して捕虜になるかが考えられた。
スーパー・ソルジャーの自分は、万が一捕虜となった際、捕虜交換ですぐに帰ることができるのか疑問がある。
そして作戦は実行するが、部下たちが大勢死ぬだろう。
しかし、命令は、実行する。
◆ ◆ ◆
飛行揚陸艇は、敵基地に向かう味方の地上部隊の頭を超低空で越えた。
PIG21戦闘機と地上部隊の援護砲撃の中で、敵基地エッセンシャルNo.10に突っ込む。
『デルタ、撃墜!』
インカムに報告が入る。超低空侵入で敵の地上からの砲火はかなり防げたが、PIG編隊をすり抜けた敵航空部隊の一機による上空からの狙撃で、揚陸艇1機が落とされた。4機で突入して、しかし順調にまだ3機が生存している。
超低空でホバリングする揚陸艇のハッチが開く。
「突入! ミサイルをばらまけ! やつらを落ち着かせるな!」
ラーダ以外の機体は、ワーカー・ゲリラや神聖王国の主力であるリヴォルティング・タートルにせず、秘密結社の装甲歩兵コボルトにさせた。そのメリットは、飛行揚陸艇の負担が多少軽くなることと、小型で高速で小回りも利き、敵にとっては相手にし慣れていない機体でもあり、反応の遅れからの生存性を期待できないかという点だ。
そしてラーダが操る大型装甲歩兵エクリプスも、このクメソで見た者は少ない。
エクリプスにもコボルトにも、敵中突入のためにミサイルやガトリング砲など、付けられる武装を盛り付けた。装甲歩兵たちは、揚陸艇から手当たり次第に火線をばらまきながら飛び降り、着地し走り回り始める。狙いは敵の損害を拡げて迎撃を遅らせること。
「第一目標、敵の航空部隊施設! 接近!」
「「了解!」」
バリケード、装甲車、ヘリや戦闘機、そして装甲歩兵に弾丸を撃ち込んで進んでゆく。
(…遠いな)
しかしラーダは成功率の低下を認識した。侵入地点は、航空部隊施設にも、防衛線の向こうで突破しようとする友軍からも、遠い。遠すぎる。もう後続につなげることは考えず、暴れるだけ暴れて撤収を図るべきだろう。
上空から、ベテランのマクレガー中尉麾下のPIG編隊が、敵戦闘機隊と絡み合いながら地上を攻撃してラーダたち地上部隊を援護するという、不利を承知の離れ業を見せてくれた。
「どうせ上の思いつきだ。こんなバカげた作戦を任せられるとは、後で笑い話のタネになるな!」
攻撃前に顔を合わせたマクレガー中尉は、豪快に笑いながらラーダの肩を叩いたものだ。
マクレガー中尉が作ってくれている優位に乗じて、ギリアム曹長のコボルト分隊が撃ちまくりながら突進し、その左右からラーダ率いる分隊と若いクローリー曹長の分隊が更に加速して追い越して行く。
進行方向の敵の戦闘ヘリ、装甲車に戦車、装甲歩兵と歩兵たちがどんどん着弾の煙に包まれる。
「行ける!」
と感じた時に、レーダーとカメラに敵機複数を確認した。待ち伏せのようだ。
「待ち伏せ! 回避!」
ラーダの叫びにかぶせて、現れたボーリング・ビートルどもがまとめて火力をぶち撒けてくる。コボルトが何機か、直撃を受けて動かなくなる。
敵の動きには、こちらの動きを塞ぐ意志があった。現れたボーリング・ビートルの一機の頭部には、奇妙な2本のアンテナ?が見えた。まるでネズミかうさぎの耳のような⋯。
互いに敵基地構造物を盾にして交戦が始まり、ラーダたちの進行が止まる。しかし装甲歩兵戦はラーダたち侵入チームが優位に運んでいた。ボーリング・ビートルたちは見慣れないコボルトに後れを取っている。「耳つきビートル」はやや難敵のようだったが、ラーダと火線を交わして「7対3」くらいでラーダが押していた。被弾して押されている「耳つき」がさっと隠れる。
「?」
次の瞬間、ラーダはまた絶叫していた。
「敵砲撃!」
言い終わらぬうちに、周りは衝撃と爆音と光、土煙に包まれた。
足止めをしながら、その自らの基地内に、足止めの兵力を巻き込むことも自軍施設を破壊すること厭わず砲撃を撃ち込んでくる。こんなバカな戦法を取ってくるとは!
敵は自らを巻き添えにしても我々を仕留めようとしている! ラーダは、敵の怒りを感じた。
◆ ◆ ◆
『カーニャ大尉殿! 敵被害は想定以下です!』
「確認した!」
待ち伏せの一斉射の直後、グェン軍曹の怒鳴り声がインカムに響く。私は怒鳴り返す。
私は対スーパー・ソルジャー(SS)戦術プログラムを入れたボーリング・ビートルに乗り、格納庫内と周辺の装甲歩兵隊を率いて侵入部隊に待ち伏せを仕掛けた。エッセンシャル基地でも紺と白に塗られた装甲歩兵コボルトとやり合った者はおらず、そのためかいつもより成果は芳しくなかった。
私自身も、プルートゥ戦から編み出した対SSプログムは、ラーダ・ラディノワには微妙に勝手が違うようでギリギリの被弾を何度もしていた。
これは、このままではやられる。
このままならば、だが。
『大尉殿、本当にやっちまうんですかい!?』
砲兵隊のウィンズロウの声が続く。私は怒鳴り返す。
「構わん、砲撃! やれ! ここを拠点にして後続に基地を占領されたら、我々がジャングルに逃げてゲリラ戦をするハメになる!」
「「了解!」」
装甲歩兵戦では優位を取るのに手間取りそうだ。ならばと私は装甲歩兵隊で足止めしながら、砲兵部隊やミサイル車両部隊に座標を送って、侵入した敵部隊に味方施設構わず砲撃を加えることを命じた。衝撃、轟音。内臓が震える。超至近の弾着。
本来、こんなバカな真似はするべきではないのだが、背に腹は代えられない。実際、私はこの愚かな手を何度も実行してしまってきた。現場の真っ当な歴戦の兵、下士官に後ろから撃たれそうなブラックなやり方だな。
しかしこの味方至近への砲撃は、ボーリング・ビートル隊の待ち伏せ狙撃以上に効果が上がったようだ
私の自分らを囮にした至近砲撃トラップで、侵入したラーダ隊はどんどんすり減って行く。倒れた僚機を庇うように、我々を引き付けるかのように動きを見せるラーダの「エクリプス」だが、数的不利は覆らない。
私はさっきよりは多少の余裕を以てやり合う。
塹壕(空堀)を障害に使い、鉄条網トラップ、地雷を使う。引っかかるコボルト。エクリプスも被害を重ねていく。
「はっはっは、兵隊さんよう、こちとら臆病者の傭兵だからな。正面からやり合わずに何でも使わせてもらうぜ!」
私は前世の物語で見た、吸血鬼化したナチ最後の大隊を砦で迎え撃つフランス人傭兵の言葉を思い出していた。
◆ ◆ ◆
ラーダは派手に暴れて敵を引き離そうとしながら、基地の外へと脱出路を探る。
そして同時に計算する。
作戦自体が無茶なので今更ではあるけれど、足止めをして自陣内の被害構わず砲撃してくる相手が現れては、想定以上の無理が加算された状況ではないか。
呼応して友軍が空路・陸路から突破してくることはなかろう。また持久戦からの友軍との合流もほぼ不可能と読める。
飛行揚陸艇での脱出もほぼ不可能だ。行きは余程運が良かったか、超低空で想定外を突けただけ。しかし帰りは読まれて対策されているに違いない。何より揚陸艇が侵入できても、弱点であるピックアップ時にまとめてやられかねない。
この先は、大半が戦死するまで戦い、生き残りが捕獲されるか。
後続もなく脱出手段も無い中で、生き延びることに賭けて持久戦で戦い続けるか?
「全土攻勢」は押し気味であり、エッセンシャルNo.10基地は少数の例外だ。この博打作戦が今更失敗しても、全体から見れば想定の範囲内だろう。
そして自分個人は身よりもなく戦って死んでも良いかも知れないが、部下たちまで死なせることはない。ただし投降するとしても部下たちは非公式に関わる秘密結社の兵員。神聖王国軍兵士としての偽装がどこまで通じるか。殺されはしないが厳しい取り調べや政治宣伝に派手に使われることは避けられまい。捕虜交換で秘密結社に戻れることがあるのか、あってもどう扱われるか。
スーパー・ソルジャーの自分はさらに厳しい。政治宣伝に使われるか、スーパー・ソルジャーの正体が見抜かれたら軍事機密として厳しく調査される可能性と、もしかしたら秘匿されて生涯が終わる可能性もある。
マクレガー中尉が言う通り、「上の無茶振り」だ。
私も甘過ぎたな。
心は「こうしろ」という。
頭は…戦術的には心と一致するが、スーパー・ソルジャーとしての自分の運命には「別の線引き」をしろと言う。
ならば!
マクレガー中尉に連絡。
「脱出不可能、全滅を避けてこちらは投降する。中尉は撤収せよ」
返答はすぐに来た。
「了解した、上の無茶振りの結果か。捕虜交換で戻って来い!」
◆ ◆ ◆
私は、絶望的な移動をし始めたラーダたち侵入部隊を追尾しつづけた。周りはエッセンシャル基地、自分たちの縄張りだ。使えるものは全て有効に使い続ける。
塹壕、鉄条網、地雷原。防衛隊を呼び寄せて包囲し、装甲歩兵も攻撃する。後れを取らせておいて、さらに砲撃と爆撃でまとめて破壊。
見慣れないコボルトを相手にする不利と、スーパー・ソルジャーの凶戦士ラーダを相手にする不利は、「量の攻撃」で覆したまま。
自陣基地をぶっ壊してでも葬るという私のやけっぱちで出鱈目な判断ありきだが、ウィンズロウの砲兵隊にシンの航空部隊は、まさに勝利の神の使いだ。いっそ砲撃か爆撃でラーダもサッサと吹き飛んでくれるなら大歓迎なのだが。
原作では確か上官を殺しても戦い続けたラーダだ。戦死するまで危険な敵であり続けるだろう。
先程の押された交戦だけでも、私の機体にはあちこち被弾して大穴が空いている。
『リトウ・ジョンよりホワイト・ラビット、砲撃する。退避しろ!』
またウィンズロウの叫びが割り込んできた。
「ホワイト・ラビットからリトル・ジョンへ、了解した。各部隊聞こえたか! 砲撃来るぞ! 緊急反転離脱! 遮蔽物の陰に退避しろ!」
私はグェン軍曹たちに叫ぶ。
また至近砲撃。光の炸裂、爆音、衝撃に包まれて、軽装甲歩兵コボルトがスクラップに変わる。
砲煙の中から、信号弾が上がる。
ナメルキャの軍用サインだ。
降伏?
さらにあの「エクリプス」の、片腕に大きな鉤爪をつけたカニのような機体が現れる。撃ってくれと言わんばかりの位置でハッチを開けた。スーパー・ソルジャーのラーダらしい兵員が腕を振る。
グェン軍曹の声。
「大尉、敵は降伏を申し出ています!」
あれえ?
あの凶戦士が降伏?
なんで?
軍人も人間も失格の壊れた破壊機械じゃないの?
いや、こっちも怖いのは嫌だから願ってもないけれど。
原作イメージとあまりにも違うので大混乱しています。
敵部隊の全機が従うらしい。
上空の敵戦闘機編隊も去っていった。
◆ ◆ ◆
私は拳銃とナイフを持って彼らに近づく。「エクリプス」の前には長身の金髪女性パイロットがヘルメットを外して立ち、傍らに若い下士官が彼女を守るように立っている。彼女の片腕を拘束しているようにも見える。ラーダが退けようとするが彼は下がらない。
接近する私に意識を切り替えたラーダが、足元に拳銃を置いて叫ぶ。
「撃つな、降伏する! 神聖クメソ王国軍大尉、ラーダ・ラディノワと麾下の部隊だ。死んだ我々より、生きた我々の方が貴官たちには価値があるはずだ!」
イカれた凶戦士ではなく、責任感ある指揮官のように見えるのは何故でしょう?
物事は、そのものを目の当たりにしないと分からない場合もあるものだ。
◆ ◆ ◆
私は大叱責を食らった。自陣内、味方至近に砲撃爆撃、施設の破壊をするなとさ。
何であんな馬鹿なことをと言えば、敵空挺作戦で突破口にされたくなかったから。そして敵があの「ラーダ・ラディノワ」だったから。突破口にされるリスクがバカ高いと適切かつ妥当に、現場裁量で判断したからであります。カーニャ、やりすぎ?
しかし全国の他の基地に比べて被害は少ない例外らしい。ボイコツは市街の手前の防衛線でサロ・サリアが敵軍を撃退。市内蜂起も少数で同調少なく、人質をとって立てこもったゲリラはジョルジョとフランコが無力化。生き残り残党は脱出逃亡。
エッセンシャル基地も一番の被害は、敵突入時の私の命令による味方の砲撃と爆撃での設備破壊くらい。
カーニャ、おばかさんでごめんなさい。
◆ ◆ ◆
サンジェルマンは今度の仕掛けで、明確な敵スパイ網の動きを発見できなかった。
想定外だった。
あまり使い勝手の良くなかったラーダが、やはりというか自己判断で投降。
この内戦には以降参加させない条件で、身柄の引き取りができるかどうか。
ギンズボーロとプルートゥ、ディアナ、秘密結社には、穴埋めでその分働いてもらおう。
何でもエッセンシャル基地では、ラーダ隊の空挺侵入攻撃に対して、味方施設内を損害承知で砲撃・爆撃で破壊して対処したのだという。侵入した敵部隊がスーパー・ソルジャーのラーダ率いる部隊だとでも知っていたかのような強力な対応。過剰なようだが、実に適切だった。サロ・サリアとあのクルツ司令が、ここまで洞察力があったとは。
しかしクメソ全域では神聖王国がイニシアティヴを握った。
このままいけばまたナメルキャがこちらに翻意するに違いない。
「仮眠をとる。2時間だぞ? 必ず起こせ?」
サンジェルマンは司令室から隣室へ下がった。
◆ ◆ ◆
全土攻勢。
クメソ王国政府に、これまで対立していた惑星政府(ナメルキャ連邦)が支持を鞍替えした一方で、神聖クメソ王国の一大攻勢で全域は彼らがイニシアティヴを握ることとなった。一進一退。
自軍基地を攻撃破壊して敵を撃退したわたくしカーニャ、結局は叱責以上のお咎めも無く…それから色々ありました…クルツ司令とナメルキャ情報部の将校ヨハン・パウル・シェーンベルク大尉と会談を持ち…。
いまはエッセンシャルの出来の悪い精神年齢小学生男子たちと、ムナグラ川を敵本拠地への斬首作戦…かつ敵の軍事機密スーパー・ソルジャーのプルートゥとディアナを生け捕りに捕獲するという原作通りの片道切符的な極秘作戦で、わざわざ装甲歩兵を載せたガンボートでちんたら遡行中であります。あいにく、航空戦力は出払ってるんだと。
許せないのは捕虜にしたラーダ・ラディノワと麾下の兵隊たち。強制収容キャンプに入れるでもなく、騎士道時代的な優雅な捕虜生活を満喫中です。
ラーダに至っては「スーパー・ソルジャーだ」という私の意見は通らなくて。身寄りのない孤児として第三国から引き取られて職業軍人となった上に、自殺同然の作戦に投入されて、命令に見切りをつけて部下を守る判断をした健気で悲運の女性将校と扱われて、世間にも大人気。
クルツ司令たちの優雅なパーティにドレスやスーツで招かれたり、ボイコツの街でコンサートや映画を鑑賞したり、テニスやゴルフのスポーツ交流をしたり、「ファントム・クラブ」に立ち寄ってピアノを弾いて歌姫ミントと共演して大喝采とか、見張り無しで優雅な生活。いずれは捕虜交換で神聖クメソ側へ帰るというので、一般市民男子から上級層まで「その前にケッコンしてくれ!」とか人気爆発で。
投降時に彼女の腕を拘束していた命がけの相棒の曹長(自決防止だったらしい)と恋のさや当て、モテ期到来の逆ハー生活だそうですよ。
それを導いた私は、こんなボートで虫に刺されながら「ディアナに会える!」とか作戦に燃えてて何かやらかす予感に満ちた、原作でもその通りの不審者ジョルジョらとボートの道行き。
もすかう、もすかう。時給百円な美人将校(中身がおっさん)、ぼーとでへいこらほー。
【テイヘンズ補足小事典】
●ベテランのマクレガー中尉麾下のPIG編隊
叩き上げの生き残りども。老兵は死なず、飛べない血染めの紅い豚にもなりませんでした。
多分明日もメシ食って酒飲んでぼやきながら、結構真っ先に出撃してます。
●「はっはっは、兵隊さんよう、こちとら臆病者の傭兵だからな」
自分の「適切かつ妥当な判断」で自軍基地を破壊してでもスーパー・ソルジャーを阻止しようとするカーニャを、「ああ、イイ女だな、こいつ。こいつ守って死ぬのなら、別にいい」と身を捨ててくれる男は、このキットのどこにもついてきません(カーニャ大尉、談)。
●スーパー・ソルジャーとしての自分の運命には「別の線引き」
部隊の投降の流れを決めたら当人は自決――を決めたはずが。
●死んだ我々より、生きた我々の方が貴官たちには価値があるはずだ!
ボリヴィアの山中で生け捕り処刑された国際的活動家のよう。
●ナメルキャ情報部の将校ヨハン・パウル・シェーンベルク大尉(J.P某)
原作ボトムズの「J・P・ロッチナ(メルキア軍大尉/バララント軍大佐/ワイズマンの目)」のオマージュ。
ナメルキャ軍の情報将校とは仮の姿。本名の「Belmondo(美しい世界)」から「Schönberg(美しい山)」へと偽装を重ねる。その実態はクエルトの谷の底の神に愛を捧げて各陣営に七変化する怪人物キューティー・J.P。イタリア系フランス俳優の故JP某でもありません。たぶん
●捕虜ラーダの「モテモテ逆ハー生活」の元ネタ
ナポレオン戦争期の英仏における「将校捕虜(パロール)」の史実より。当時の将校は「紳士の誓約」さえ交わせば町での自由な生活が許され、サロンや舞踏会で貴婦人たちの人気を独占。挙げ句、駆け引きや密輸業者による脱走請負ビジネスまで横行していました。
(※なお、泥と虫にまみれて川を遡行しているカーニャには、そんな紳士の社交界など影も形もありません)
●もすかう、もすかう。
ジン、ジン、ジンギスカン♪の空耳かも知れない。