D-Gray Man -The Metal Exocist in 2031 作:zwart
にしても短い・・・。
ここ最近、アクマの出現率が増しているらしい。日本、ドイツなどヨーロッパ圏、そしてここイギリス。
「先輩~」
どこも比較的死後のアフターケアの良い場所で、他の地域に比べれば幾らかはアクマの少ない所だった。
「先輩ってばー」
恐らく伯爵が攻勢を準備しているのだろう。ヨーロッパや日本に限らず、他のアクマが集まっている所も教団の支部があるところばかりだ。
「返事して下さいよ、せんぱい~っ」
そういえば、面白い資料があった。アクマの発生率は、戦場よりも平和な所の方が多いらしい。戦場では命の価値が著しく落ちるため、誰も同僚を生き返らせようとは思わないらしい。確かに第二次世界大戦の戦場で死んだ仲間に思いをはせることなど殆どなかった。
「せ、ん、ぱ、い!」
「いい加減返事してあげたらどうです?クレイヴ」
「…ああ」
「やったーっ。ね、ね、先輩聞いて下さいよ。私、コムイ室長に貰った算数の課題を…」
どうしてこうなった…。
-食堂
「ん?クレイヴどうした?なんだか元気がないさ~」
「ラビ…。いや、大した事じゃない。若者のノリに打ちのめされただけだ」
「ああ、スクラちゃん。フツーに元気な子だとおもうけど」
「元気すぎだろ」
あれをマシンガントークと言うんだろうな。
「そういう年頃さー。それとも何、クレイヴ子供嫌いなん?」
「いや、多分嫌いではない」
だが、朝起きて食堂に行っても鍛錬場い行っても科学班の所に行っても一日中話しかけてくるのはどうなんだ。こんな奴と話して何がたのしいんだ?
そのうち疲れて立ったまま眠り出すのもあまりに無防備だ。
別に軽いから彼女の部屋まで担いでいくのは苦じゃないんだが。
「後輩の面倒を見るのも大変なんさー、せ、ん、ぱ、いっ」
「からかうな。あとキモイぞお前」
「ラビはキモイのであるか」
「クロちゃんそんな目で俺を見るなさー!」
がだまあ、この2カ月間で精神面も大分肉体面に追いついてきたようだから、傾向としてはいいんだが。
「さて、ごっそさん」
「どんな具合だ?」
昼飯を食った後、鍛錬場に行かずに俺はコムイの所に来ていた。
「芳しくない。というか、何も進んでいない」
「気にするな。無くて特別困る物でもないし、元々無茶な事を頼んでるんだ」
一つ目の聖遺物『大剣』の修復状況の事だ。
「所で質問なんだけと、あの聖遺物を再生する時にこういう物にしても大丈夫かい?」
そう言ってコムイが見せてきたのは、ある携帯兵器の概略の資料だった。
「…こんなの作れるのか?」
「むしろコレの方が君の聖遺物とは相性がいいと思うけど」
成る程、攻撃の要が質量ではないからか。
「なら俺に異論は無い。この線でやってくれ」
「オッケー。これなら時間は掛かるけどどうにかなりそうだよ」
『どうにかなる』のか。恐るべし教団室長。
「そういやPIC開発したのめアンタなんだろ?」
「ああ、あれね。まだ小型の物に十分な出力を載せられなくて実用化には程遠いけど」
「けど中央エレベーターにも載ってんだよな。後は俺らのブーツにも」
「エレベーターくらい大きいと大丈夫何だけれどね。ブーツに載せてるのは精々がジャンプを少し補助するくらいで重力と拮抗するには程遠いよ」
「ところで、スクラちゃんはどんな感じ?皆は元気だって行ってるけど」
「元気すぎるくらいだ。でも、リナリーとかエリンとは特に仲が良さそうだな」
「まあ、女の子どうしだからね」
「つか、俺とだべってて良いのかよ。またリーバーに怒鳴られるんじゃねぇのか?」
「えーだって疲れたしー皆僕に書類回すしー」
「室長だから書類が回ってくるのは当たり前だろ」
「なんだよなんだよー!皆してボクをいじめやがって」
マジ面倒くせぇ、と部屋を出て行こうとしたら、
「あ、ちょっと待ってクレイヴ君。そろそろ皆も来る筈だから」
「…任務か」
「まあ、ね…」
アレン、ラビ、リナリー、ブックマン、クロウリー、クレイヴ、エリン、スクラ。
室長室に現在本部にいる全てのエクソシストが集められた。
「さて、皆しっていると思うけど、伯爵側に新たに『ノア』と呼ばれる一団が活動を開始した。伯爵がいよいよ本気になり始めたんだ」
「だから活動中の全てのエクソシスト、ファインダーには注意を促していたんだけれど、残念ながら犠牲者が出てしまった」
沈黙。それぞれがこの場に居ない者を思い浮かべる。或いは室長の言葉を待つ。
「先日、ケビン=イエーガー元帥が殉職なされました」