D-Gray Man -The Metal Exocist in 2031 作:zwart
「え、えーっと本部はイギリスの――」「ちょっと待ったアレン君。」
本部の場所を聞き出したらこの謎の青年がまた走りだしそうだったので、もう一度追いかけるのは堪らないリナリーはアレンにストップを掛けた。
「あの、彼方は何者なんですか。何故あの基地のカプセルの中に?」
アレンが続ける。
「そういえば、さっきアクマを倒していましたよね。彼方はエクソシストなんですか?」
やっぱりアレンは其処が気になるらしい。
彼は一度に両方の質問に答えた。
「俺はセカンドエクソシスト計画の第三プランで開発されたエクソシスト、名はクレイヴ・ダウン。俺のカプセルの中に保管されていたのは俺の開発中に上から計画の全面凍結が命令されたかららしい。」
と、そこで謎の青年、もといクレイヴ・ダウンは一旦言葉を止めた。
「てか、何で今更俺にそんな事を聞くんだ?計画が再開したんじゃないのか。」
・・・
双方、頭に疑問符を並べて仲良く立ちつくした。
彼らはあれから、とりあえず近くの町で喫茶店に入り互いに諸々の疑問を解決するべく話し合っていた。
クレイヴ・ダウンはアレン達が自分の凍結を解除するために来たと思っていたらしく、アレン達の任務内容を聞いて納得した様子だった。
だがアレン達の方はそうは行かなくて、クレイヴは先ほど話た以上の事は話さなかった。どうも室長レベルの機密扱いになっているらしい。セカンドエクソシストについても、彼は言及しなかった。
話が一段落した所で、リナリーは今店の電話を借りてコムイと話している。今回の任務の中間報告と、クレイヴの話の確認。それから彼を今後どうするか(本人は本部への出頭を望んでいる)について指示を仰いでいるようだ。
まさかとは思ったけれど、本当に施設が生きていたとは・・・。
更に過去のエクソシストが眠っていたとなれば、常に不足している教団側の戦力の増強にもなる。
しかしコムイはそのことには余り関心が向いていなかった。むしろ気にしていたのは報告にあったエクソシスト、クレイヴ・ダウンの資料――室長権限で入手したものの内容についてだった。
資料にはこうある。
名前:クレイヴ・ダウン
性別:男 出身:ドイツ 生年月日: 1941年2月15日
経歴:
1956年にドイツ軍に入隊。同年に第三秘密機甲部隊に配属。一等歩兵。
1958年12月に黒の教団に入団。セフィロト理論方式のセカンドエクソシスト計画被検体第42号となる。
その後計画で初の第一級聖遺物との融合を成功させ、同時に第三級聖遺物との融合も果たす。但し同調は同時に行えない。ちなみに同時に二つの聖遺物と融合を果たした被検体は当被検体で四体目である。
1959年に肉体の強化プランの実装にあたり一時凍結される。
1999年、当計画の全面凍結がヴァチカンより言い渡され、全被検体が本部へ移送のち保管、又は処分となった。
―――1959年より、後の記述にクレイヴ本人の事が書かれていない。
彼はその後、解凍されたのか、されなかったのか。何処に保管されていたのか。
重ねるならば、コムイの知る限り、あの計画に、少なくとも技術的な問題は無かった。倫理的な問題でヴァチカンが計画を中止する筈がない。計画が凍結された理由が不明だ。無論予算なんて事はあり得ない。
コムイは考える。彼は黒の教団内において、どう扱われてゆくのか。どうすれば彼の立場を守る事ができるのか。
あれから俺は4時間ほど前に出会ったエクソシストの餓鬼共・・・アレンとリナリーだったか。彼らを置いて喫茶店を出て――出た時には手洗いに行ってくると言ってきたが、15分以上経っているので今頃探しているかもしれない。全く気にしないが。
さっきから俺と同類の、中でも割とよく覚えているあの(・・)野郎(・・)の気配がこの辺一帯を覆っている。本当に野郎だとしたら、こちらの方が余程重要だ。そして今こちらの重要性は確定した。
「久しぶりだね、クレイヴ。」
今俺は基地のあったあたりの開けた無人地帯にいる。そして待っていたかのように俺の前にいる男には見覚え――否、確実に記憶に刻まれている。
「ああ、久しぶりだな、源光輝。」
―――胸糞悪リィ。
「待っていたよ」
「俺も待っていた」
結構ガチで。つか超マジで。
「「お前を又ブチ殺す時を/斬リ刻む時を待っていた.」」
ちょっと急展開?