ダンガンロンパ:P   作:海苔子

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【希望ヶ峰学園P】:3

「ほんならまずは蓮宮さん」

 

 そう言って連れて来られたのはさっきの花魁風の女の人の前、近くで見るとおんなじ人間なのかなってくらい肌がきめ細やかでスタイルも良くて

 なんだかすごく良い匂いもするし……目を合わせるのが何か申し訳なく感じてしまう。

 

「この人はな、めっちゃ凄い華道家のお嬢やねんて、皇居とかに作品よう送ってるらしいで」

 

「ざっくばらんなご紹介ですが、概ね間違いはありません、私が超高校級の華道家としてこちらの学園にご招待いただきました蓮宮華凛と申します」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「……あ、よ。よろしく……お願いします」

 

 微笑みかけられただけなのに目をそらしてしまった、同級生のはずなのに妙に緊張するというか、なんかこう目を合わせるだけでも不敬罪とかになりそうな

 独特の圧というか、迫力みたいなものを感じてしまった。

 

「まあ、緊張なさらないで? 別にそんな取って食おうなんてことはないのですから、ねぇ?」

 

「ごめんなさい、なんかこう.畏れ多いっていうか、迫力が……ひしひしと……」

 

「おっぱいデカいもんな! わかる! 分かるでその気持ち!!! 叶姉妹の幻の三人目か何かやと思ったもん。ウチも最初」

 

「んんっ……。道頓堀さん? そんな直球にプライベートなパーツなことを口に出されるのは無粋ですよ?」

 

「お乳がおたわわでございますー言うてな。ほんでもうそれはそれはマスクメロン超えてスイカのような」

 

「もう結構です。胸以外に何かお話がないのであればどうぞ余所へお行きくださいな」

 

 穏やかにいなしているけど。笑顔にはさっきと違う圧がある、多分ちょっと怒っているような気がする

「いやぁ……だってスタイルええねんもん」なんて悪びれもなく笑う道頓堀さんはきっと心臓に毛でも生えているんだとおもう。

 

「蓮宮さん。えっと……よろしく……でいいのかな?」

 

「ええ、よろしくお願いいたしますね、状況がどうであれ同級生ということなのでしたらお付き合いは長くなるでしょうから」

 

 また余計なことを言いそうになっている道頓堀さんを引きはがすようにして、私は他の人を紹介してくれるように促した。

 

 

「ほんならつぎは男の子! 体育委員の温井くん!!」

 

 そういって次に連れて来られたのは赤いジャージ姿の男の人の所

 このメンツの中ではちゃんと高校生って感じの見た目の人で、それだけで妙な安心感を覚えてしまう。

 

「おぉ? あんま人巻き込んでんじゃねーぞ、困ってんじゃねえか」

 

「なんやの、親切心やないの。みんなのこと分からへんと心細いやろう思てな? な? せやんな?」

 

「う……うん、そうだね? ありがと」

 

「そーいうことなら別に良いんだけどよ、俺に聞きてえことってのは何だよ? おもしれえ話とかはなんもねえぞ?」

 

「ほな渾身の一発ギャグまでー! さーん! にー! い────」

 

「しねーよ!! そーいうキャラじゃねえし! わけわかんねえことすんなら他行け他!」

 

「見た感じというかチラッと聞こえてきた感じだと…体育委員なんだよね? 確か……」

 

「ん? あー、みてえだな、超高校級の体育委員、確かそんな肩書だった気がするわ」

 

 

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 じゃあさっきチラッとどこかで話に出てきた窓の鉄板を外そうとしてたのがこの人……温井君なんだ。

 確かによく見ると手の甲が赤くなっているような、ちょっと痛そうに見えるような

 

「手……大丈夫? なんだか怪我してるみたいだけど」

 

「これくらいどうってことねえよ、体動かしてたら怪我なんで日常茶飯事だしな」

 

 そうとだけ言って隠すように温井君はジャージのポケットに手を突っ込んで隠してしまった

 一応心配させまいとしてくれてるのかな? おんなじ中学にも似たような雰囲気の男子が居たなぁなんてつい懐かしくなってしまった。

 

「ほな! ある程度仲良くなれた言う事で次行こ次!」

 

「あんま引っ掻き回すなよー!」

 

 

 そして三人目、この人は私もテレビや雑誌、ていうか入学式の前の日の夜に見ていたSNSの動画でダンス動画が流れてきていたからよく知っている。

 最近私達の世代で爆発的な人気のアイドル。虹咲みらいちゃん

 

「さすがにこの子は紹介いらんよな? たぶんこん中やと一番ポピュラーに知名度高いやろ」

 

「ちょっとぉ! 私もちゃんと紹介してよぉ! これそろそろ来るなぁって準備してたんだからっ!」

 

「え~……ほんならいつもの奴。お願いしますぅ」

 

「はいっ! じゃあいきます! 見つけてくれてありがとうっ☆キミのハートにレインボースマイルっ♪ 超高校級の地下アイドル! レインボリング永遠のセンター! 虹咲みらいです!」

 

 

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 いつも画面越しで見てる光景が目の前、触れる距離で行われて身体が勝手に拍手してしまっていた。

 画面越しではフィルターがかかっているから可愛くて当然だろうなんて思っていたけど、生の虹咲さんは画面のフィルター越しでみるよりもキラキラしていて生きてる可愛さみたいなのがあった。

 画面越しじゃない、リアルな可愛さっていえばいいのかな? 

 

「わぁー! 拍手までありがとうっ、もしかしてみらいのことフォローしてくれてる人かな?」

 

「してるっ! いや、してます。昨日も動画見て寝ました!!」

 

「はへぇ……すっごい敬語じゃん! いいよ? クラスメイトなんだし! 同じ超高校級なんだからタメで!」

 

「いや……でも緊張しちゃうっていうか、なんかこう迫力がすごいみたいなとこあって」

 

「全然ないよぉ! 歌って踊れる以外はみらいってふつーの女子高生なんだよ?」

 

「せやで! 虹咲ちゃんに臆してたら後半組なんかもう見ただけでショック死するで?」

 

「なになに? まだ呪子ちゃんとか美々杏ちゃんとか回ってないの? キャラ立ち凄くて面白いのにもったいないよぉ」

 

「一応マシな人らから紹介したってんねん、プールとか入るときも準備運動って必要やん?」

 

「習うより慣れろだよ! 何なら美々杏ちゃんよんであげよっか? 多分文句言いながらも来てくれるよ?」

 

「あかんあかん、あんなおっきいの急に来たら多分死ぬで? 口から泡はいて心臓とまるで?」

 

「そんな3回見たら死ぬ絵見たいな扱いしてたらまた怒られるよぉ?」

 

「あんなん初回ですら生命が危ぶまれる迫力やで!? 3回もこの子には耐えられへん」

 

 いったいそこまで言われる美々杏っていう人はどんなキワモノなんだろう……。もう十分お腹いっぱいなんだけどなぁ

 

 

「聞こえてるわよ!!! ブス!!! 関西ブス!!!! 何回見ても死なないわよ!!!!」

 

 

 遠くの方から野太い声が聞こえてきた、ああ……確かにこの人は最後の方が良いかもしれない

 私の摂取カロリー的にもきっと絶対胃もたれを起こしちゃうと思うから

 

 

 

スナイパー……雉野鷹。よろしく」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 4人目は軍人みたいな男の人、この人もこの人で圧がすごいし、全く喋ってくれない。

 物静かなのに目だけがすごい鋭くて、射貫かれているような鋭さがずっと私に付きまとっていた。

 

「こういう子です、なーんも喋ってくれません、まだドラクエの村の名前言うだけのNPCの方が口数多いで」

 

「芽吹です。えっと……よそしく」

 

 名乗るとコクっと頷いてくれてたから、多分敵意があるとかそういうのではないと思うんだけど、それでもやっぱり異常な圧がある。

 さっきの蓮宮さんとかとは違った、身の危険を感じるような、本能が危ないと伝えてくるようなそんな圧。

 

「んー。ほなこれ次行こか、行くで! 雉野! 後でさみしなったいうてももどってきたらへんからな!」

 

「……そうか」

 

「うるさくしちゃってごめんね、ありがと~」

 

 流石の道頓堀さんも暖簾を箱推しだっけ、暖簾に腕押しだっけ? 言葉は忘れちゃったけど、そう感じたのか私を次の人の場所へと連れて行ってくれる。

 

 スナイパーってことはやっぱり……ライフルとか撃ったことあるのかな? ちょっと興味本位だけど聞いてみればよかったななんて少し思ってしまう。

 

 

 

「ほんで5人目! 図書委員の書庫屋敷ちゃん! 雰囲気は蓮宮ちゃんと似てるけどこっちは洋風!」

 

「まあ、すっごく雑な紹介ありがとうございますでんがなまんがなぁ」

 

 女性陣の中では一番背が高いというかすらっとした大人な雰囲気の人、確かに物静かな感じが蓮宮さんにちょっと似ているような気がする

 けど蓮宮さんみたいにきりっとしてるっていうよりはふわっとしてて、優しいお姉さんってオーラが強い。

 

「雰囲気は柔らかいけどめちゃくちゃ口が悪い!」

 

「そんなぁ……お姉さん悪意はないのよぉ? でんがなまんがなぁ」

 

「なんやそのさっきからとってつけたどうぶつの森の住民みたいな語尾は」

 

「あらぁ……これが関西語っていうことばじゃなかったかしらぁ。大阪ではこの語尾をつけ忘れると1年間ご飯のおかずがお好み焼きになってしまうんでしょう?」

 

「なんやねんその刑罰!! っていうかお好み焼きは普通におかずや! 罰にすんな! 罰に!!!」

 

 でもほんわかしてるのは本当に雰囲気だけみたいで、さっきから絹のような軽さで道頓堀さんにとんでもない偏見をぶつけている

 雰囲気が軽やかすぎて最初悪口なのかどうかもわからなかったくらいに。

 

「というわけで、ご紹介にあずかりました書庫屋敷しおり。図書委員でぇす、どうぞ仲良くしてくださいねぇ」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「あ……よろしくお願いします」

 

「うふふ、そんなかしこまらないでお姉さんが嫌いなのは道頓堀さんみたいなデリカシーのない人だけだからぁ」

 

「え!? ウチ嫌われとったん? マジで? めっちゃ傷つく!!!」

 

「大丈夫よぉ、その場で三回足踏みしてみてぇ? ほぉら。忘れられたぁ」

 

「誰が鳥頭やねん!!! 覚えてるわ! 深く傷ついてHDMLや言うねん!!」

 

 多分PTSDの事なんだろうななんて思いながらも延焼しないように黙っておくことにした、

 

 これで大体私を除いて7人の紹介をしてもらったのかな。

 最初に出会った枯山くんにその次に道頓堀さん、美人な蓮宮さんにどこにでもいそうな温井くん、アイドルの虹咲さんになんだかちょっと怖い雉野くん。

 最後は少し近寄りがたい感じの書庫屋敷さんだったけど、これでまだインパクトがマシな方っていうんだから身構えちゃうよな.なんて。

 

 もう正直お腹はいっぱいだけど、道頓堀さんはものすごいやる気だし……。断るわけにもいかないよね。

 

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