ヘパリ   作:四月朔日澪

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今流行りの百合小説などを...(ヤンデレもちょっとあるよ♡)

※ことわり 韓国語に関しては翻訳サイトを使っているため一部不自然な訳があるかもしれません。もし韓国の方や韓国語に詳しい方がいれば誤字訂正等で指摘いただけると幸いです。


サンゴ礁の島 산호초 섬

ジェットストリームの機長といえば?

 

この質問で世代が分かれるだろう。城●也という人は大分上の世代だし、福山●治と答えるのは私より若い世代だ。かく言う私の機長といえば、伊武●刀?いやたかおだ。高校受験の時、ラジオを付けながら勉強をしていた。AORやスクールオブロックなどFMを中心に流していたけど、深夜になるとたかおの優しいテノールが私の眠気を誘う。思えば、ジェットストリームを最後までちゃんと聞けた試しなどなかった。気がつけばたかおがまたの搭乗をお待ちしている。

でも、あれだけ聞いていたラジオも気がつけば聞かなくなったな。

 

『間もなく当機は宮古空港へと最終着陸準備に入ります...』

CAのアナウンスが耳をつんざく。ジェットストリームを流していたが、またも寝落ちしていたみたいだ。

イヤホンの片耳を外し、飛行機から窓を覗く。

雲海の上を走る飛行機は下降していき、しばらくするとペパーミントブルーの海原が視界を埋め尽くした。

機内からは綺麗、とスマホをかざす人や一緒に窓をのぞき込むカップル、観光で来てるであろうはしゃぐ子どもの声で賑わう。

私もスマホを取り出し、窓に向けてカメラを向けるがすぐに下した。

考えてみれば撮ったところで見せる相手もいないか。

今も下降し続ける機内で窓の景色を見つめる。

伊良部島と宮古島をつなぐ伊良部大橋の上を迂回して飛行機は滑走路へと降りていく。景色は大海原から赤土に生えるさとうきび畑へと変わり、気がつけば飛行機は地面を蹴り上げドルルルルと音をあげながら着陸する。鳥が木から止まる時のように翼のフラップが上がって減速していく。

『皆様ただいま宮古空港に到着いたしました。......

皆様の宮古島でのご滞在がよりよいものでありますようスタッフ一同願っております。』

 

「よりよいものでありますように、か」

 

サンゴ礁でできた沖縄本島と石垣島の間に位置する宮古島-ここに来たのは偶然に近いものだった。

**********

空港の到着ゲートにはレンタカーやホテルの送迎であふれていた。到着ゲートといっても手荷物のコンベアが二つしかなく、受取場から自動ドア一枚で隔てているのみだけど。

キャリーバッグを受取り、ゲートを出て電話をする。

人事の人に到着した旨を話していると、あごひげを携えたアロハシャツを着た中年の男性がすぐ近くで片手にスマホを持ち、もう片方の手を大きく振っていた。

 

「小川さんですね。んみゃーち!」

 

「んみゃーち?」

 

「宮古島の方言でようこそって意味です。まぁ僕生まれは東京なんですけど...ああ、自己紹介がまだだった。人事の宮川です小川さんはじめまして」

 

「小川花凛です。今日からお世話になります」

 

「せっかくだから宮古島を少し回ってから寮へ向かいましょうか」

 

「ありがとうございます」

宮川さんがマイクロバスの運転席に座る。マイクロバスにはハイビスカスのイラストを背景にホテルの名前がプリントされていた。

私はリゾートバイトとして数か月この島に来た。だけど、別にマリンスポーツが好きなわけでもないし、沖縄に思い入れがあるわけでもない。ただ、遠くに行きたかったからというのが強いだろうか。

バスは海岸沿いを走る。ウインドを開けると、ムワァとした湿った空気と生温い風が入る。

「綺麗な海でしょ?宮古ブルーっていうんですよ。僕も若い頃は東南アジアとかバリ島やニュージーランドに行ったけど宮古島のこの海に惚れてもう5年ほど住んでるんですよ」

 

「確かにきれいですね」

 

「出身はどちらでしたっけ」

 

「岐阜県です」

 

「ああ、白川郷とかあるところですね」

 

「ええ。私は大垣市って名古屋に割と近いところなんですけど」

 

「あ、大垣。聞いたことある。高校野球とかでよく見ますよね?」

 

「はい。大垣●大ですね、私の先輩にも野球部のOBいます」

 

「へぇ。実は僕の子どもが内地の高校に野球進学の話がきてて...

 

人事のお子さんの話を聞きながら、宮古ブルーの海を眺める。海なし県の生まれだからか海を見るのは好きだ。水色ともエメラルドグリーンともまた違うここでしか見られない透明で青々とした海。それを宮古ブルーと形容するのは言い得て妙だった。

 

 しばらく車を走らせていくと、南イタリアを彷彿とさせる白い建物が見えてきた。

 

「ここがうちの新しいリゾートホテルです。小川さんにはこれから数か月このホテルの開業準備とオープニングスタッフをしてもらいます」

 

「すごいですね。すぐそばにビーチがありますね」

 

「プライベートビーチです。勿論派遣の皆さんも使って大丈夫です」

 

私は適当に相打ちをうつ。まぁきっと使うことはないだろう。でも、ビーチで読書をするのはいいかもしれない。

 

ホテルを通り過ぎてほどなくして、寮に到着する。徒歩10分ほどというところだろうか。外見は普通のコンクリート建のアパートのようだ。宮川さんが私のキャリーバッグをおろしてくれた。

 

「ここが寮です。入り口はこのように、」

 

宮川さんは入り口にある機械にICカードをかざすとドアからガチャンと扉が開く音がした。

宮川さんからICチップ入りの社員証と部屋の鍵をもらい、寮の施設を紹介してもらう。食堂、洗濯場、ゴミステーション、共用スペース...等々。そして、最後に部屋に案内された。

 

「ここが部屋ですね。相部屋になってます。貴重品などは各自で管理してください。」

トイレ、シャワー共用の2DKで個室には鍵がなかった。その代わりに鍵付きの引き出しのあるデスクとテレビ、そしてベッドが備え付けされている。エアコンは誰もいないのについたままになっていた。

 

「火気厳禁なので料理をするときは食堂を利用してください。食器は各自部屋で管理で。あと、エアコンはつけっぱなしにしてください。宮古は湿度が高いので壁がカビるので」

注意事項を述べた後、宮川さんは寮をあとにした。

私はシーツ一つもないマットレスだけのベッドに腰かける。とりあえず、ベッド周りだけでも買い物しないとな。

***********

カエサルパンツに白いTシャツという軽装でも日差しは強くじめじめした暑さがある。名古屋のヒートアイランド現象、西濃の猛暑に比べればまだ幾分かましではあるが。

 近くのバス停は寮から徒歩21分。バスは1時間に1本。市街地からはバスで30分以上と島特有のアクセスの悪さに直面する。

もっと都市部のホテルを選べばよかったな。

 

バス停にはベンチなどもなく、直立のままバスが来るのを待つ。

バス停の周りにはコンビニどころか住宅すらなく、ただコンクリートで舗装された道と海が見えるのみだった。車も今のところ全く走っている気配がなく、本当にバスが来るのかも怪しい。

 

すると、一台の軽自動車が走ってきてバス停、いや私の前にゆっくりと減速していく。運転席のウインドが開くとサングラスをかけた茶髪ロング、髑髏がでかでかと描かれた海外のバンドTシャツは首元が伸びきって谷間が強調されていた。下はジャージ、ピンクのネイルが目立つ手には加熱式たばことハンドルを握った20後半ほどのギャルが顔を出した。

 

「リゾバ?」

唐突に聞かれ、声も出ず私はこくこくと首を振る。

 

「ここさぁバスなんて全然こんからさぁみんなレンタカーとか借りてるわけ。あの白いホテルのバイトでしょ。乗せてってあげる」

 

ギャルは運転席から助手席のドアを開ける。私は有無を言わせず軽自動車に乗せられた。

車内もダッシュボードに白いファーのマットにバックミラーにはシートタイプの芳香剤、ピンクのヒョウ柄のハンドルカバーと田舎のヤカラ、といった面持ちだった。

 

「あの、ありがとうございます」

 

「ああ、そういうのなしなし。うちもリゾバだし、みんな勝手にうちの車借りるから....そういえば名前なんていうん?」

 

「小川花凛です」「かりんか、うちは田中律子。みんなはリツって呼んでるからリツかりっちゃんで呼んで」

ギャルの名前はまさかのSUPヨガ協会の会長と同じ名前だった。

リツは私のことを上から下へと視線を落とす

 

「かりんってめっちゃスタイルええな。ユー●ューバーかなんかなん?」

 

「ええ!ちゃうよ」

「ちゃうって、かりんってもしかして関西?」

 

「ううん。岐阜、でも滋賀寄りやからちょっと関西弁っぽいかも」

「え?うち出身滋賀の米原やねん。岐阜市?」

「ううん。大垣」「大垣!ア●アウォークとかよく行ってたわぁ」

 

出身が近かったからかリツと打ち解けるのはそう時間はかからなかった。

 

「ドンキでええ?」

 

「家具量販店あるからそっちのほうがええんやけど」

 

「ああ、あかんあかん。あそこ離島料金とるから。島の人はドンキのが安いからみんな行かんわ」

「へぇ知らなかった。リツと会えてよかったわ。ほんと助かった」

 

「また車使いたかったら言ってや。誰でも使っていいやつやし」

 

買い物を終え、寮の前でおろしてもらった。リツはすぐ近くのアパートに彼氏と一緒に住んでいるらしい。

リツはフロントで働いているらしい。見るからにリツは友達が多そうだ。

 

私はそういう人間関係が煩わしいから短期間のリゾートバイトを選んだのだけど、リツとはうまくやれそうだ。

 

*************

韓国-ソウル

 

一流ホテルのスイートルームには二輪の花が乱れていた。

ダークブラウンの長い髪を乱れさせながら一糸まとわぬ姿でシーツを強くつかむ日本人の女を押し倒す形でつややかな黒い髪をお団子に纏めた端正な顔立ちの釣り目がちな韓国人の女があごから下に頬を無造作に掴む。

 

「피부 케어를 게을리하지 않았어.피부염이 나쁘다.머리카락을 염색하지 말았다.내 인형이기 때문에 마음대로하지 마라.(肌のケアを怠ったでしょ。肌艶が悪い。髪染めないでって言ったでしょ。私の人形なんだから勝手なことしないで)」

 

韓国人の女は頬に爪が食い込むくらい手に力をこめる。日本人の女は恐怖で顔をゆがませた。女の体はあばらが見えるほど瘦せこけていて、体毛といったものが一つもないまるで生きた人形のようだった。

女は韓国人の女を振り落とし、「もういやああああああああ」と叫んでホテルをでていった。

韓国人の女はガウンを羽織り、一面ガラス張りの窓に手を添え明洞の夜景も見つめる

 

「아 Karin 내언니....(ああ花凛私の大事なお人形...)」




ええ。お久しぶりです。四月朔日澪です。
なんだかんだ生きています。小説でお察しの方もいるかもですが、色々あって宮古島に住んでいます(リゾバではないです)

百合は好きだけど小説はあまりなかったので敬遠してたけど、「わたなれ」とかが大ヒットでやっと時代がきたなと感じ、筆を起こしました。
ヤンデレみが少ないけど如何でしたか....?海外出すのは実は初めて?ワールドワイド百合です。
日韓百合は一時流行ったけど日本人女性のテイカー気質に韓国人絵師が呆れたり、それを叩き棒にして女性作家を叩くミソジニーの皆さんと阿鼻叫喚でしたね...(阿部監督のことといい一々女性を批判しないと気が済まないのかこいつら..)
残念ですが、韓国人の女の子はまだしばらく出番ないです。楽しみにしててください
以前よりは健康で文化的な生活を過ごしているので早めには2話を出せると思います(.....多分
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