日和に憑依転生、百獣海賊団√   作:Sasa

3 / 3
選択

 目が覚める。

 寝起きでいきなり全身が痛いし、覇気はカラッカラだし、力は入らない……のは海楼石か。

 痛む体を無理やり起こし、周囲を確認する。

 牢獄のようだ。ですよね。

 

 見回すとこちらを見下ろしていた大男と目が合う。

 全身黒ずくめに翼、燃える背中。

 百獣海賊団大看板。”火災”のキング。

 ずっと見てたんでしょうか。

 

「起きたな。カイドウさんがお呼びだ、さっさと動け」

「そんなこと言われましても、全身痛いのですが…」

「お前にそんな自由があると思うか?いいから動け」

「……わかりました」

 

 もうちょっと労わってほしいというか……

 まぁ捕虜なんてこんなものですね。

 

 言われるがままにキングに付いて行く。

 時折こちらに視線を向けて来るけれど何なのだろうか。

 全身痛いというのにそれなりに歩き、着いたと思えばカイドウの前に放り投げられる。

 海楼石の手錠もされて、力も抜けているというのに……

 まぁ恰好つかないので頑張って立ち上がる。

 

 立ち上がるのを見たカイドウは上機嫌で話し始めた。

 

「ウォロロロロ……来たな。お前に選択肢をやる……百獣海賊団に入るか、奴隷となるかだ」

 

 まぁそうでしょうね。

 実質一択しかないけどこれ。

 

「二つに一つだ。どちらか選べ……」

「……一つだけ条件があります。それさえ飲んでくれれば、私はあなたの配下となりましょう」

「良いだろう、聞いてやる」

 

 よかった、聞いてはくれるっぽい。

 

「……では。今からおよそ十年後に戻ってくるであろう赤鞘九人男、そして黒炭オロチ。これらを切らせて頂けるのであれば」

「ウォロロロロ……なるほどな。いいだろう、ただし───」

 

 カイドウは一度酒を呷り、続ける。

 

「───十年後、それまでに大看板を超えてみろ。そして赤鞘九人男、あいつらを殺した後でなら良いだろう。オロチの奴をお前にくれてやる」

「…譲歩はここまでだ。さァ選べ」

 

 あと十年。

 それで大看板を、キングを超えろと。

 ……いいでしょう。望むところです。

 

「───その言葉を信じてもよろしいのならば」

「ウォロロロロ……、お前がウチに入るならな。約束は違えねェ」

「……わかりました」

 

 膝を地に付き、頭を下げる。

 

「”カイドウ様”。今後の一生を、貴方に仕えましょう」

 

 カイドウ様は満足気に笑い、酒を呷る。

 

「ウォロロロロ……!!それでいい…!!」

「……キング。こいつの手錠を外してやれ」

「ああ、カイドウさん」

 

 指示されたキング様は鍵を取り出し、手錠を外す。

 手を握り、力の具合を確かめる。

 力が入るようになったとはいえ、まだ全身は痛いままだ。

 回復にはしばらくかかるだろう。

 

「……ありがとうございます。キング様」

「───フン」

 

「それで、私は何をすればよろしいのでしょうか」

 

 カイドウ様はこちらを一瞥して言う。

 

「まずは休め、まだ覇気も戻ってねェだろう。あァ、指示は追って伝える」

「……わかりました」

「あァ。キング、こいつに部屋を一つやれ。案内してやれ」

「ああ、承知した」

 

「ついてこい」

「はい」

 

 指示を受けたキング様は私にそう言い、歩き出した。

 また結構歩く羽目になりそう……

 というかキング様でかい。6mとかだっけ…?

 私が今170cmとかなので、3倍…?

 もう少し伸びてほしいですね。何というかリーチが…

 お母さまが190cmとかだったような、それくらいは欲しいところです。

 

 とか考えている間に着いたようで。

 

「ここだ。さっさと入れ、そして休め。それが今のお前の仕事だ」

「はい。ありがとうございます」

 

 とりあえず礼をいう。

 大事ですよねお礼。

 

「……フン」

 

 それだけ言うとキング様は去っていきました。

 

「───これで、良かったんですよね」

 

 正直オロチを殺せるのが10年後というのがアレですが、この手で切れるのなら良いです。

 それに、逃げながら鍛錬するよりは百倍良いです。

 すでに原作からズレてるんです、好きにやりましょう。

 

 ……私は、この世界で生きて行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は小話…かなぁ?
閻魔の行方とかですかね。

それとしてエミュ出来てますかねこれ、不安だ…
そしてやっぱり地の文少ないですよね。次からちょっと描写もっと細かく頑張ってみます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。