サクッと音をうまい棒を噛み飲み込む
「いやー大きいね雄英高校」
目の前にでかくそびえ立つのは国立雄英高等学校、静岡県にあるマンモス校であり日本では有名な高校だ
今この世は世界人口の八割が特異能力〝個性〟を持ち産まれる
勿論そんな特殊な能力があれば人は自分の思うように個性を使うので法律で決められているがそれを破り悪用するのがヴィランそしてそんなヴィランに対しこれを罰するのがヒーローだ
この世界はヒーローが当たり前の時代、ここ雄英高校はそのヒーロー育成学科があり日本の中でもトップクラス 〝東の雄英〟と言われるほどだ
ちなみに西は士傑って名前の高校ね
勿論僕が受けるのもヒーロー科 ちなみに倍率300倍とかとんでもない受験率なのだ
「さぁ頑張ろ……あれ?」
目の前にさっきかなりガラの悪い子に怒鳴られてた子が中で浮いてる、あっ女の子が話しかけてる
転びそうなのを助けてもらったのか…ってそれ君話せてないよ〜?
なんか顔真っ赤にして目をぐるぐるにしてるし緊張もすごそうだなぁ……よしっ
「大丈夫? はいコレあげる」
手に持った開けてないスティックタイプの駄菓子 うまい棒サラダ味を手渡す
「えぇ!? あっありがとう」
「どういたしまして〜サラダ味嫌い?」
聞くと遠慮気味に首を横に振るらよしならいいね
「緊張も大事かもしれないけどリラックスしないと受験大変だよ? それ食べてお互い頑張ろうね〜」
よーしまずは筆記試験だ
「おっ……女の子と2回も喋っちゃった」
筆記試験も無事終え今は広いホールで実技試験の説明を待ってる、ちなみに先にプリントを貰ってるから目だけは通した
コーラ味の飴玉を舐めながら後は担当の人の説明待ってよ〜
「今日は俺のLIVEへようこそおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
うーん耳がキーンってきた…確かプレゼント・マイクだっけ?確か金曜日にラジオ番組表持ってる人
声は大きいけど説明は凄くわかりやすい、ラジオ番組もってるくらいだし喋るのは得意なのかな?
粗方の説明が終わりそろそろ実技試験にって所で眼鏡をかけた男子が手を挙げ質問をしていく
プリントにはロボは4体と書かれているのに説明では3体しか説明を受けていない、これがミスなら受験にかなり影響します!って感じ
あと関係ないのにさっきうまい棒をあげた子が眼鏡の子から凄い怒られてる
大変だねぇ〜でもこんな人前でわざわざ大きい声で説教しなくてもいいだろうに
「OK OKお便りセンキュー」
あっここでもラジオスタイルなんだ
「プリントに書かれてる4体目は0ポイント、マリオは知ってるな?コイツはドッスンみたいなもんさ」
クリボーやノコノコじゃなくてドッスンなんだって事は沢山出るってより中盤や終盤に出るとかなのかな?
「さぁ俺からリスナー達に我が校の校訓を送ろう かのナポレオンが残した言葉Plus ultra良い受験を」
よっしもうひと頑張りだ!
僕の受験場所はC 学校の中に街があるのって凄いよね
口の中で転がしていたコーラ味の飴を噛み砕きニヤリと笑う、そろそろだ
「はい スタート」
平然と告げられたスタート宣言にゲートの前を走り抜け個性を発動する
皮膚の色が薄紫に変わり目が黒く大きく開き耳が鰭の様に変化し指先が黒くなり爪が赤く伸びる、そして背に黒い6つの羽が生える
「ターゲット ハッケン」
「2ポイントちゃんね…じゃあ!」
長く伸びた爪に水を纏い伸ばしロボを切り裂く
「ポイント 貰うね?」
「?……ガッ!?」
切ったロボが音を立て左肩からズルりっとズレて崩れる
「案外脆いね〜これなら水爪使わなくてもいいね」
爪に纏った指を解除しフィールドを走る
「ガッ!?」 「ウゲッ!!」 「ゴワア!!!」
「1 1 3っと…結構ポイントは稼げてきたかな?」
ロボに気づかれないように上空から水を弾丸状にして回転を加えて撃ち抜いて壊していく
「よっと…」
ビルの屋上に腰をかけ街を見回す、0ポイントが出てこないのが気になるんだよねぇ
「よしっ 行くぞ〜!」
考えてもわかんないしポイント取りに行こっと
「そ〜れ!」
ロボに囲まれてる男の子がいたから後ろの2ポイントを蹴り飛ばして着地する
「ポイント一体取っちゃったけどお邪魔しちゃった?」
「いや むしろ手を焼いていた助かった」
おぉ?なんか手から口が生えてきた
「じゃあ後ろの奴は僕が貰っちゃっていい?」
「あぁ お互い背を守る形で行こう」
1ポイントに向かって前のめりに飛び爪でモノアイを切り裂き視界を奪いもう一体の1ポイントにかかと落としを叩き込む
「これでどうよ!」
両手を胸の前に構え両手の中に球状の水流が渦巻く
「ハイドロ・ロンヒ!」
放たれた球状の水流が槍の形となり先程目を潰した1ポイントを貫く
「よっと」
刺さった槍を引き抜き先程かかと落としで頭をひしゃげさせた1ポイントを槍を振り回し切り裂く
「さてっとあっちは?」
振り返ると先程の男子が腕を増やし6本の腕でロボ達を殴り飛ばしていくアシュラマンだ〜
「終わった?」
「あぁ 助かった」
手を出してきたので腕の部分だけ個性を解除して握り返す
「障子だ 助かったよ」
「僕は妖魔、困った時はお互い様だよ」
障子くんと自己紹介をしてるとドスンっと大きな足音が響いた
「あれは!」
「ドッスンってサイズだったか〜」
ビルを殴りつけ巨大な足を踏みしめるロボ、0ポイントのおじゃま虫が現れる
「よーし」
羽を使いふわりっと浮き上がり0ポイントに向かおうと移動を始めると障子くんも走ってついてくる
「障子くん?」
「俺も行く 逃げ遅れた受験生が居ないか見に行くんだろ手伝わせてくれ」
「障子くん……じゃあ急ごうか」
「あぁ!」
0ポイント近くまで到着し僕は上に飛び逃げ遅れ子が居ないか探し障子くんは下から耳を増やして探している
「上から見る限りはいないけど…障子くん!そっちは?」
「…!そこに誰かいる!」
障子くんが指さした先、よく見ると瓦礫に巻き込まれたのか女の子が瓦礫の下で気を失って倒れてる
「マジか!?」
急降下し水を操り瓦礫を下から押し上げる
「障子くん今だ!」
「よしっ!」
瓦礫から女子を引き抜いたまではいいけど0ポイントが結構近くまで来ちゃったか
「僕が引きつける 障子くんはその子をお願い!」
「わかった 気おつけろよ妖魔!」
障子くんを背に飛びあがり0ポイントの前に滞空し0ポイントの前であえて目立つ
「ターゲット 確認」
「OK 鬼さんこちら!」
手を叩き小さな水滴を目の前に飛ばし羽を使いロボに向けて押し出す
押し出された水滴が鋭利な形になり凍てつき0ポイントに飛んでいく
「パゴス・ポリヴァロ」
押し出された水滴が凍てつき氷の弾丸となりロボの顔部分、カメラを狙い当たっていく
他のロボと違い耐久性が高いのか壊れはしないが動きを止めることはできている
無理に破壊することはない、今僕がするべきは避難で完了するまでの時間稼ぎだ
「Pppppp…消去」
0ポイントが右腕を乱暴に横から振るい攻撃を当てようとしてくる
「うわっと」
ヒラリっと躱して少し距離をとる、近づきすぎたかな
「妖精ー!もう大丈夫だ お前も避難しろ!!」
下から障子くんが叫び避難するように言ってくる
「よーしじゃ避難避難っと」
本当は倒した方がいいんだろうけどまずは他のみんなの安全確保が先、急いで障子くん達の元に降り低空飛行で並ぶ
「行くぞ!他に人はいないようだ」
「OK!殿は任せてよ」
「ターゲット……ターゲット」
「ちょいちょい!?」
ビルを叩き上から瓦礫が降ってくる
「くっ!」
障子くんが腕を増やし女の子に当たらないようにドームのようにしていく
「妖精お前も!」
「大丈夫 そのままその子を守ってね?」
「パゴス・アントス・アスピダ!」
5枚の花弁を持つ大きな花の形をした分厚い氷の盾を生成し落ちてくる瓦礫を防ぐ
「うっ……んん」
「むっ?気がついたか」
あっ女の子が起きた
「ウチは……えぇ!?」
目が覚めたら男の子に抱えられてるしその前では巨大な氷の花なんて作ってたらそりゃ驚くか
「説明は後 走れる?」
「うっ…うん瓦礫がぶつかって気は失ったけど足は怪我してないし」
障子くんが女の子をおろし3人でその場から離れているとブザーが鳴る
「終了!! もし怪我したリスナーがいるなら今から医療班が行くからその場でSTOPだぜー!」
どうやら終わったみたい 地面に足をつけ個性を解除する
「お疲れ様」
「あぁ 妖魔もな」
「あのさ…2人共ごめんね?ウチがミスったせいで」
「気にするな 人を救うのがヒーローの役目当然の事をしただけだ」
「そうそう 困った時はお互い様だよ?」
ポケットを漁る、何かなかったかな〜おっ
「はい2人共あげる」
2人の手にサイダーボールゼリーをおく
「むっ?いいのか」 「うわ懐かし…ってめちゃくちゃ冷えてんじゃん!」
ふふん僕の個性があればゼリーだけを冷やしておくなんて簡単なのだ
「…美味い」
驚いた顔をしてる障子くん、食べた事なかったの?
「あまりこういうのは食べた事がなかったんだ…美味いものだな」
そのまま3人でゼリーを食べながら医療班が来るのを待ったのだった