レルネーの友   作:餅もち

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第八話

そうやってカルキノスはヒュドラと共に幼いカルキノスを見て、記憶を少しずつ思い出していた。

 

元気いっぱいに走りまわるカルキノス。村で遊ぶよりも森で遊んでいることの方が多くて、森で危ない目に会いながら遊んでいた。村で友達と遊ぶのは約束した時ぐらいで、それ以外の日はほとんど森に遊びに行っていた。村の人と話し、笑い、遊び、怒られてはまた森に遊びに行っていた。

 

「子どもの頃の俺って馬鹿だったんだな。」

 

「かなり馬鹿だったよ。今もそんなに変わってないし。」

 

「なんだとこの野郎!」

 

「えー、だってレルネーは空気中に私の毒が蔓延してるんだよ。普通なら死んでたし。せっかくお母さんに頼んで『レルネーは危ないよ!近づかない方がいいよ!』っていい感じに伝えてって頼んでたのに特に対策もしないできたじゃん。つまり馬鹿じゃん。」

 

「確かに。でもあの時はレルネーで頭がいっぱいになってたから仕方ないだろ。五年間探してきた故郷の手がかりが見つかったかもしれなかったんだから。それに、それをいったらお前だって馬鹿だろ。今思い返せば最初に会った時からボロだしまくりだし。」

 

「はぁーーー!?あの時は準備が足りなかっただけだよ!もっと色々準備してから会おうとしてたから焦ってただけだもん!それを馬鹿だなんて侮辱するにも程があるよ!だから最初はとりあえず追い返そうとしてたのに!しかもあの時私のこと『気に入らない』とか言ってたよね!あれ、私ほんとーーーに!傷ついたんだよ!」

 

「うるせぇよ、ポンコツ。それにアレはお前が出会い頭に『初めまして』とか言いやがったのが無性にイラついたんだよ。」

 

「ポンコツはこっちのセリフなんだけど!」

 

「うるせぇポンコツ野郎。」

 

「あーー!また言った!それに今までも思ってたけど野郎はやめてよ!私可愛い女の子だよ!」

 

「わかったよポンコツ少女」

 

「そういうことじゃなーーーーい!!!」

 

 

 

 

 

 

そうやって言い合っているとふと二人から笑みが溢れる。

 

「はは。懐かしいなこの感じ。」

 

「あはは。そうだね、・・・・・・記憶、どんどん戻ってるみたいだし、そろそろ次に進めようかな。」

 

「次にってどこに?」

 

「それは当然!私とカルキノスの運命の出会いだよ!」

 

「運命って大袈裟だな、確か俺が倒れてるお前を見つけたんだっけ?」

 

「ふふふ、実はそれだけじゃないんだなー。まあ見ていけば分かるよ!」

 

それもそうだな、と言ってカルキノスは記憶に意識を移す。

 

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢

 

カルキノスは今日も森に向かっていた。しかし、足取りは遅い。その理由は今日の朝の出来事が原因である。カルキノスは今まで、森で見つけたなんか凄そうなやつはこっそり家に持ち帰って隠していた。しかし、今日ついに母にバレてしまい、捨ててくるか、ここで処分するか選べといわれてしまった。咄嗟に捨ててくるとは言ったもののカルキノスはどうしても捨てたくなかった。そのため隠していた宝物を布で包んで森をとぼとぼ歩いていたのである。

 

 

 

「あ〜バレたかーそりゃなーいつかバレるだろーなーとは思ってたけどさー。捨ててくるまで家に入れないはいくらなんでもひどくない?せいぜい集めてたものなんてなんかの残骸とか倒した獣の皮とかその程度なのにさー。」

 

まあバレたら仕方ないしどこか隠し場所を探すとするか。でも誰にも迷惑かけてなかったのになんであんなに叱られないといけなかったんだよ。

 

 

そんな風に愚痴りながら森を歩いているとふと森の外れに洞窟が見える。少し気になって中に入ってみるとそこには8つの首を持つ巨大な蛇の化け物がいた。蛇はこちらを見た途端、一瞬停止し、突如8つの首全てを使い襲いかかってきた。

 

 

なので、俺は首を掴み洞窟の外に投げ飛ばした。

 

「危ないじゃねえか蛇。びっくりして反射的に投げ飛ばしちゃっただろ。こっちに戦う意志はない。すぐ離れるから見逃してくれ。」

 

シャアアアアアアアアアアア!!!!!

 

「と言ってもお前にとっては知ったことじゃないよな。仕方ない、荷物を置いてと。まあ、軽く追い払うかダメそうなら逃げて・・・・・・。まてよ、あの洞窟を宝物置き場にすればいいんじゃね。よしっ、やっぱお前殺すわ。」

 

そう言ってカルキノスはいきなり蛇に向けて走り出す。そして8つある首の一つを蹴り飛ばす。怪物が反応する間もなく他7つの首が一瞬にして蹴られ、殴られて吹き飛ばされた。そして首全てが吹き飛ばされた後、最後に胴体を森に蹴飛ばされる。

 

「あっやべ。森の方にやっちゃった。また怒られるかも!しかも今のやつ森の中でもよりすぐりの先に何かされたら死んでるタイプのやつだったし!ヤバいヤバいヤバいヤバい」

 

カルキノスは急いで蛇を蹴り飛ばしたところに急ぐが残念ながら蛇はその場から姿を消していた

 

「うわぁーーーーーーーーー!!!!!やらかしたーーーーーーー!!!!!!!終わったーーーーーーー!!!!!!!いやまだあの大きさのやつならまだこの辺を探せばいるはず!急いで探し出せーーーーーー!!!!!」

 

カルキノスは焦りのあまり気づいていなかったが、小さな蛇が傷だらけでこちらを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この時の蛇が私だったって訳だよ。いやーこの時は本当に死んだかと思ったよ。いや、実際に死んじゃって不死で復活したんだけどね。この時はびっくりしたなー。」

 

「あーーーーーーーなるほど。思い出した。そういやそんなこともしたわ。それであの蛇のこと見つけられなくて『まあ、いないってことは逃げたってことだろ。うん。そういうことにしとこ。』って思って諦めたんだった。結局洞窟も秘密基地に改造したし。でもこれは運命的な出会いだった、ってほどではなくねぇか。殺し合ったというか一方的に殺されただけだろ。」

 

「そんなことないよ。私の毒を喰らってたのに生きて、しかも私を殺して見せたんだから。まあ、この頃は幼かったからってのもあるけどね。」

 

「そうかよ。でもあの時のお前の首、8つだったよな。そこまで成長してなかったってことか?」

 

「ううん、違うよ。私は基本的にあのカルキノスと会った時の小さい蛇の姿でいたんだよ。8つの首の怪物で目を逸らした隙を私が噛みついて毒で殺すっているやり方で。カルキノスには効かなかったけどね。」

 

「うわ、えげつねぇ。」

 

「えへへ。それほどでも。」

 

「褒めてねぇよ。・・・・・・ていうかずっと気になってたけどお前毒持ってるんだよな。なんで俺には効かないんだ?」

 

「あぁそれねー。分かんない!」

 

「は?・・・・・・はぁやっぱポンコ「言わせないよ!」事実だろ。」

 

「一応私なりに調べはしたんだよ。でも、私の毒によって死なない怪物、死なない英雄、神でさえ私の毒で最終的に死んでいったから。」

 

「じゃあお前が言ってた俺のすごいところって毒の耐性か?」

 

「カルキノスに毒が効かなすぎるのは認めるけど本当にすごいのはもっと別だと思う。」

 

「何だよ。さっさといえよ。」

 

「ふふふ、それはこれから見ていけば分かることだよ!」

 

「まあここで言うはずないよな。じゃあ続き見るとするか。」




この頃のカルキノスは古代ギリシャのMORIに手ぶらで遊びに行く程度の実力を持っているだけの12歳の一般人の少年です

読んでくれてありがとうございます
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