どうも……いや
ドーモ、読者の皆さん
今回はニンジャ回です
様々な世界の『ニンジャ』たちが大集合しますよ!
それではどうぞ
「……おい新八。俺ァ、夢を見てる。あるいは、タイムリープっていう最先端のSF現象に巻き込まれてる。ちょっと確認してくれ」
秋も深まり、肌寒くなってきた複合都市の万事屋。坂田銀時はソファに寝転んで死んだ魚の目を天井に向け、ポケットから「それ」を取り出した。
「銀さん、現実逃避してスピリチュアルな言い訳並べても無駄です。……はい、10円玉が3枚、合計30円」
「うわあああ! なんでだよォォォ!! 前章から合わせてヴィクトリア家政で大金稼いで、紅魔館でも稼いで、アビドス砂漠で古龍の背中からレア鉱石をカバンいっぱいに剥ぎ取ってきたはずだろォォォ!! なんでまた第2章9話目にして30円(初期設定)に戻ってんだよォォォ!!」
新八の魂のツッコミが木造の部屋に響き渡る。
「嫌ネ新八、これがメタフィクションの呪いアル。どれだけ大金を稼ごうが、銀ちゃんが新装開店のパチンコ屋で『最新の牙狼』に全額突っ込んで爆死すれば、一瞬で30円にリセットされる仕様ネ。私はもう諦めて、定春の毛並みをムシャムシャして空腹を紛らわせてるヨロシ」
「神楽ちゃん、諦めるな! あと定春を非常食みたいに扱うな!」
万事屋一行が相変わらずの貧乏生活に頭を抱えていた、その時だった。
窓の外、いつもならルパンが走ったりガンダムが違法駐車されている商店街の通りから、キャッキャとした楽しげな女の子たちの声が聞こえてきた。
「わあぁ! 斑鳩さん見て! この街、お団子屋さんの横に巨大なメロンのロボットが立ってるよ!」
「落ち着きなさい、雲雀。……しかし、本当に妙な活気に満ちた街ですね、飛鳥さん」
万事屋の窓から覗いてみれば、そこにはこの街には珍しい、爽やかで清廉な(そしていろんな意味で発育の良すぎる)制服に身を包んだ5人の少女たちが歩いていた。
国立半蔵学院の善忍たちーー飛鳥、斑鳩、葛城、柳生、雲雀である。
「おっほーーー! おい新八、なんか久々にジャンプ作品以外の、こう、男のロマンを限界突破したような超スタイリッシュ爆乳ハイパーJK集団が通りかかったぞ! 挨拶しに行ーー」
銀時が下品な顔で窓から身を乗り出そうとした、まさにその刹那。
「「「「ザッケンナコラーーーッ!!!」」」」
商店街の路地裏や、建物の影から、全く同じ顔、全く同じスーツ、全く同じドスの利いた声をあげた男たちが、ドサドサと津波のように溢れ出してきた。その手には一様に「スゴイ・テック社」製のサブマシンガンが握られている。
「ゲゲッ!? なんだあの同じ顔の集団はアルか!? 夜兎の新型クローンネ!?」
神楽が目を見開く。
「違う! あれは『ニンジャスレイヤー』の、ソウカイヤの使い捨て戦闘兵器ーークローンヤクザ軍団だァァァ!!!」
新八のメガネが恐怖で歪む。
「スッゾコラーーーッ!!」
クローンヤクザたちは、半蔵学院の5人を取り囲むや否や、容赦なくサブマシンガンの銃口を向けた。どうやらこの複合都市の裏社会の勢力が、他世界の「忍びの力」を我が物にするため、彼女たちを拉致せんとソウカイ・ニンジャの命令で放った襲撃者のようだった。
「みんな、敵襲だよ! 命懸けで、舞い散ろう!」
飛鳥が鋭い声と共に、二振りの小刀を抜いて身構える。
斑鳩の名刀『飛燕』が光を放ち、葛城が蹴り技の構えを取り、柳生が傘を広げ、雲雀がオロオロしながらも戦闘態勢に入る!
「イヤーッ!」「グワーッ!」
銃弾が飛び交い、商店街のど真ん中で、華麗なる「女子高生忍者」と、狂気と無機質の「ヤクザスラング軍団」による、世界観の壁をブチ破った『忍者争乱(ニンジャ抗争)』の火蓋が完全に切って落とされた!!
「おォォォいィ!!!」
銀時が頭を掻きむしって叫ぶ。
「30円しかねー我が家の前で、なんでネオサイタマの狂気とマーベラスの爆乳がガチの合戦始めてんだよ!! 弾丸がこっちの窓に飛んできたら修理費で30円がマイナス3万になるだろォォォ!!」
金欠の万事屋の目の前で始まった、全次元最凶の暗殺ヤクザVS正義の忍者ガールズの大混戦。この騒動、万事屋はどう巻き込まれていくのだろうか――!?
「ザッケンナコラーッ!」
「スッゾコラーッ!」
数だけは無駄に多いクローンヤクザ軍団のサブマシンガン弾幕が、秋の商店街をハチの巣に変えていく。
「くっ……! 倒しても倒しても、路地裏から同じ顔の男たちが湧き出てくるよ!」
飛鳥が二振りの小刀で銃弾を弾き飛ばし、斑鳩が名刀『飛燕』でヤクザのスーツを切り裂くが、ネオサイタマの無機質なクローン技術の物量は、善忍の5人を確実に疲弊させていた。
「おいお前らァァ! 30円しかねー我が家の窓ガラスをこれ以上割るんじゃねえぇぇ!!」
「酢昆布のストックに弾が当たったらお前らのクローン細胞を全部すり潰して肉団子にするアル!!」
見かねた銀時が木刀『洞爺湖』を引っ提げて万事屋の2階から飛び降り、神楽が夜兎の怪力でクローンヤクザをまとめてブン投げ、定春がその四角い頭をガブガブと噛み砕いて参戦! 万事屋と半蔵学院による即席の共同戦線が張られた、まさにその時だった。
―――Wasshoi!!!
突如として、商店街の上空から凄まじいシャウトと共に、赤黒い不穏な旋風が文字通り「爆弾」のように戦場のど真ん中へとドサリと落ちてきた。
「「「「ザッケンナコラーーーッ!?(困惑)」」」」
クローンヤクザたちが動揺したコンマ数秒の後、その赤黒い影が爆発的な速度で動き出した。
「イヤーッ!」「グワーッ!」
「イヤーッ!」「グワーッ!」
「イヤーッ!」「サヨナラ!!」
一撃、一振りがクローンヤクザの首を正確に刎ね、あるいは胴体を一瞬で粉砕していく。人間業とは思えないカラテの応酬。わずか数秒、万事屋や半蔵学院が苦戦していた数百人のクローンヤクザ軍団は、文字通り「一瞬」にして全滅し、ただのネオサイタマの塵(サヨナラ)と化して消え去った。
静寂が戻った商店街。
赤黒い装束を纏い、メンポに「忍」「殺」の禍々しい文字を刻んだその男は、飛び散るヤクザの血飛沫のなかで、静かに万事屋と半蔵学院の面々に向けて、深く、狂気的なまでに礼儀正しいオジギを繰り出した。
「ドーモ、坂田銀時サン、半蔵学院の皆さん。ニンジャスレイヤーです」
「ゲ、ゲェェェ!! 本物の死神(ニンジャスレイヤー)が来ちゃったァァァ!!!」
新八のメガネが割れんばかりの絶叫が響く。
「アイサツされた! アイサツされたらアイサツし返さないと、カラテで頭部を爆破されるのがネオサイタマの絶対ルールだよォォォ!!」
「ド、ドーモ、ニンジャスレイヤーサン、坂田銀時です……(がくがく震えながらあいさつ)」
銀時が冷や汗をダラダラと流しながらアイサツを返すと、ニンジャスレイヤーはサングラスの奥の赤黒い眼光を走らせ、懐から不気味な暗黒スクロールを取り出した。
「私はあなた方に、『依頼』を持ってきた。……ソウカイヤのニンジャ達を、全滅させるためのな」
「え? 依頼……?」
飛鳥が驚いて小刀を下ろす。
ニンジャスレイヤーの口から淡々と語られたのは、この複合都市の裏社会を揺るがす、あまりにも恐るべき『混成組織』の計画だった。
「以前、あなたたち万事屋がフルメンバーで壊滅させたはずの悪徳企業『カイザーコーポレーション』……。あの残党どもが、同じくこの街の引力で壊滅状態に陥っていた『ソウカイヤ』の生き残りと地下深くで接触した。奴らは互いの違法兵器技術とクローンヤクザの生産ラインを融合させ、この複合都市の経済を裏から牛耳る新たな暗黒メガコーポを打ち立てようとしている」
「何だってェェェ!?」
新八が叫ぶ。
「カイザーの残党とソウカイヤが合併!? ブルアカの悪徳企業とニンジャスレイヤーの暗暗黒組織が手を組んだってことですか!? どんな最悪のシナジー生み出そうとしてんだよォォォ!!」
「現在、その本拠地では、半蔵学院の宿敵である『悪忍』の影もちらついている。……万事屋、そして半蔵学院の皆さん。奴らの邪悪な野望をカラテで粉砕するため、私の『掃除(※物理)』に協力してもらいたい。成功の暁には、ソウカイヤが溜め込んでいたオーガニック万札を報酬として支払おう」
「オーガニック万札(大金)ね……。よし乗ったァァァ!! カイザーの残党だかソウカイヤだか知らねえが、我が万事屋がその怪しい企業合併、前のデストロイガンダム並みの超大火力でお掃除してやるよォォォ!!」
手元資金30円の銀時は、報酬の文字を見た瞬間に手のひらをマッハ5で返し、ニンジャスレイヤーの依頼を快諾した。半蔵学院の飛鳥たちも「悪忍の影があるなら見過ごせません!」と意気込み、決行日を定めてその日の作戦会議は終了。ニンジャスレイヤーは「当日は私の弟子と、他世界での知り合いを連れてくる」と言い残し、赤黒い旋風となって夜の闇へ消えていった。
そして、作戦決行日の当日。
ソウカイ・カイザーの地下秘密基地の入り口の前に集まった万事屋一行と半蔵学院の面々は、ニンジャスレイヤーが連れてきた『弟子と知り合い』の姿を見て、全員が頭を抱えて石化することになった。
「ドーモ、皆さん! ニンジャスレイヤー=サンの第一弟子、久田イズナです! 銀時殿のハートに、わくわく忍法帖、お届けに参りました!」
キヴォトスの百鬼夜行から参戦した、キツネ耳をパタパタさせる愛されニンジャ希望少女、久田イズナ。
「ニンジャスレイヤー=サンの第二弟子、浜口あやめにございます! 忍びの道は一日にして成らず、本日もお導きを!」
アイマス世界から迷い込み、なぜかネオサイタマの死神の弟子としてカラテを叩き込まれている、純風和俗アイドルニンジャ浜口あやめ。
「お、おいニンジャスレイヤーさんよ……」
銀時がダラダラと冷や汗を流しながら、赤黒いメンポの男を小突く。
「お前いつの間に他世界の可愛いアイドルとか女子高生を弟子に引き込んでんだよ! ニンジャを殺す執念の塊の癖に、やってる人事採用が完全に萌えアニメのそれじゃねーか!! イズナちゃんに『チャドー』とか教えるなよ!? 精神がネオサイタマに汚染されちまうだろォォォ!!」
だが、新八が真に絶望の叫びをあげたのは、その背後に佇む「知り合い」の2人を見た瞬間だった。
「ドーモ。加藤段蔵と申します。我が主(マスター)の命により、本日の暗黒コーポ解体任務、絡繰の刃にてお力添えいたしましょう」
FGOの世界から、凛とした佇まいでクナイを構える機巧忍者、加藤段蔵。
「いやぁ〜! ニンジャスレイヤーに呼ばれて来てみれば、ずいぶんと賑やかで楽しそうな里だなぁ! ハハハハハ!」
そして、対ホロウ第六課のゴレオン将軍をも遥かに凌駕する、神をも恐れぬ圧倒的な「チャクラの質量」を放ちながら、ガハハと豪快に笑っている伝説の男。NARUTOの世界からデリバリーされてきた初代火影ーー千手柱間であった!!
「待て待て待てェェェ!!!」
新八のメガネが砂漠の熱気(前話)を置き去りにして爆発した。
「おかしいだろその知り合いのキャスティング!! なんでFGOのガチのハイテク絡繰人形と、忍者の概念を『木遁・真数千手』っていう超巨大大仏で根本からブチ壊した『忍の神』が同じ潜入部隊に並んでるんだよォォォ!!」
「うわ〜……あの生え際のおじさん、放ってるオーラが『千年城』の真祖並みにヤバいアルね……。あの人が本気で印を結んだら、地下基地どころかこの街の地下鉄の路線図が全部巨木になって機能停止するヨロシ……」
神楽が珍しく引き攣った笑いを浮かべる。
「フッ、奴らの邪悪な野望を挫くためだ。手段は選ばん。……行くぞ、イヤーッ!」
ニンジャスレイヤーの掛け声と共に、イズナとあやめが可愛らしく「イヤーッ!」と跳躍し、段蔵が音もなく消え、初代火影が「よし、ちょっと行ってくるか!」と、潜入任務(※ただの正面突破)の幕を上げた!
露出度MAXの半蔵学院、ネオサイタマの死神、可愛い弟子たち、そしてガチの絡繰&忍の神。
全次元で最も「隠密」という言葉から遠い最凶のニンジャ軍団による、ソウカイ・カイザー暗黒メガコーポ解体デスマッチが、ついに開幕したのだった!!
「イヤーッ!」「グワーッ!」
「木遁・挿木の術!」「サヨナラ!!」
ソウカイ・カイザーの地下秘密基地は、すでに潜入任務という名の「一方的な蹂躙」と化していた。
別動隊として別ルートから悪忍の捜索に向かった半蔵学院の5人と分かれ、暗黒メガコーポの中枢を目指して通路を突き進む銀時たち。ニンジャスレイヤーの超人的なカラテ、段蔵の精密な絡繰刃、イズナとあやめの師弟コンビネーション、そして千手柱間が通りすがりに印を結ぶだけで、通路を埋め尽くしていたクローンヤクザやカイザーの警備ドローンが文字通りゴミのように消し飛んでいく。
「ハハハ! この暗黒メガコーポとやらの建築、なかなか頑丈で素晴らしいな! 骨がある!」
柱間がガハハと笑いながら、行く手を阻む鋼鉄の隔壁を生身の怪力でベリベリに引きちぎる。
「お前が一番骨あるわ!! 忍の神、潜入任務の意味知ってる!? ステルスって言葉の対義語にお前の顔写真載せていいレベルだよ!!」
新八が叫ぶ中、一行はついに、怪しい緑色のエーテル光とネオンサインが明滅する最深部の中枢大広間へと辿り着いた。
「よし、この奥のサーバーを叩き潰せば任務完了ネ! オーガニック万札で今夜は高級寿司食べ放題アル!」
神楽が拳を握りしめた、まさにその瞬間。
――――ピピッ。……侵入者、排除。……殺戮、開始。
不気味な電子音声が広間に響き渡り、天井の巨大なハッチがガシャコン!と一斉に開いた。
上空からゆっくりと音もなく降下してきたのは、鋼鉄のボディに禍々しい単眼(モノアイ)、そして両手に大柄な三日月刀と大槌を握り締めた、人型の殺戮兵器。
それも、1体や2体ではない。広間を埋め尽くすように、数十、数百という単位で大量増殖したその姿を見た瞬間、銀時と新八の顔面から一瞬で血の気が引いた。
「ひ、ひぃぃぃぃぃーーーっ!!! 出た、出たァァァァ!!!」
新八のメガネが恐怖のあまりガタガタと激しく振動を始める。
「なんでここにいるんだよォォォ!! ドラクエⅥで数多のプレイヤーの心をへし折り、全滅の文字を網膜に焼き付けた『みんなのトラウマ』こと、キラーマジンガだァァァ!!!」
「待て待て待てェェェ!!!」
銀時も頭を抱えて絶叫した。
「1章のカイザー潜入の時に出てきたのは『スーパーキラーマシン』だったろ!! なんでソウカイヤのクローン技術と合併したせいで、あの『2回行動・矢を放つ・ボミオス』の悪夢が工場ラインで大量生産されて並んでんだよォォォ!!」
かつて他作品のダンジョンで、ただの一般通過の固定シンボルでありながらラスボス以上の絶望を叩き込んできた伝説の殺戮マシン。それがソウカイヤの闇の技術によって完全に兵器として量産されていたのだ。
『ターゲット……ロック……。殺、戮、開、始。』
無数のキラーマジンガのモノアイが同時に不気味な赤色に発光し、両手のシミターが怪しいエーテル電流を帯びてギチギチと鳴り響く。
「……ニンジャではない、が……邪悪な駆動音だ。イヤーッ!」
ニンジャスレイヤーが赤黒いオーラを放ってカラテの構えをとる。
「銀時殿、イズナにお任せを! 秘技・身代わりの術で――」
「イズナ、下がって。……あのカラクリ、放っている殺気が尋常ではありません」
段蔵がイズナを庇うように前に出て、その絡繰の腕のブレードを展開する。
キワモノだらけの最凶ニンジャ軍団の前に立ち塞がった、全次元最悪のトラウマ兵器の軍勢!
地下に作られた暗黒メガコーポの中枢で、時空を揺るがす「キラーマジンガ大戦」の幕が、今、完全に切って落とされようとしていたーー!!
『ターゲット……排除。……完全2回行動……開始。』
無数のキラーマジンガのモノアイが一斉に不気味な赤色に発光し、両手の剣と大槌が怪しい電流を帯びて唸りを上げる。次の瞬間、広間を埋め尽くす鋼鉄の魔神たちが、まさに「トラウマ」の名にふさわしい、残像すら置き去りにする超高速の連続攻撃を繰り出してきた!
「ぎゃあああああああ! 1ターンに何回動いてんだあいつらァァァ!!」
「銀さん、避けて! 矢を放つと同時に激しい斬りつけを同時並行で行ってきてますよォォォ!!」
新八が叫びながらスコップを盾にしてバッグをクッション代わりにし、銀時は『洞爺湖』の木刀でシミターの嵐を紙一重で弾き返す。
「イヤーッ!」
赤黒い旋風となったニンジャスレイヤーが、キラーマジンガの強固な装甲に容赦のないカラテ・パンチを叩き込む! 金属がひしゃげる凄まじい音が響くが、さすがは『みんなのトラウマ』、1体倒しても後ろからさらに2体が完全2回行動でシミターを振り下ろしてくる。
「主殿、イズナがお守りします! 忍法・爆ぜる狐火の術!」
「からくり・八重垣、展開! 皆様、私の背後へ!」
イズナが投げた爆弾がマジンガの足元で炸裂し、加藤段蔵が絡繰の防壁を展開して凄まじい火花を散らす。浜口あやめも「あやめ流、必殺の構え!」とアイドルのキレを活かしたアクロバットな身のこなしでクナイを投擲。一行はマジンガの軍団に文字通り死に物狂いで食らいついた。
「ハハハハ! 頑丈なカラクリ人形の群れだな! ならば、これならどうだ!」
千手柱間が笑いながら印を結ぶ。
「木遁・木縛の術!!」
ズゴゴゴゴゴ!! と地下のコンクリートを突き破って無数の巨木の根が這い出し、キラーマジンガたちのボディを次々と締め上げていく! 動きを止められたマジンガの隙を見逃さず、銀時とニンジャスレイヤー、そして弟子たちの連携攻撃が炸裂!
ガシャァァァン! バキバキバキィィィン!!
激しい火花と、オイルの臭い、そしてバラバラになった鋼鉄のパーツが広間に飛び散る。
……それから、どれほどの時間が経っただろうか。
完全2回行動の嵐に全員が息を荒くし、万事屋の3人も文字通り泥泥になりながら、最後の1体のキラーマジンガを銀時が脳天からブチ砕いた。
ドサササササ……
広間を埋め尽くしていたトラウマの軍勢は、完全に沈黙し、ただのスクラップの山と化して転がった。
「ハァ……ハァ……死ぬ……。マジで全滅のBGMが脳内に直接鳴り響いてたアル……」
神楽がマジンガの装甲の上にへたり込み、息を切らす。
「時間は、掛かりすぎたな……。だが、これで前座は終わりだ」
ニンジャスレイヤーが赤黒いメンポの奥から、さらに深く、暗黒メガコーポの最深部へと続く巨大な自動扉を見据えた。
「皆さん、行きましょう。この奥に、カイザーの残党とソウカイヤのボスが待っているはずです」
あやめがクナイを握り直す。
キラーマジンガの軍団という最凶のトラウマをなんとか突破した万事屋とニンジャ軍団。
ボロボロになりながらも、彼らはオーガニック万札(大金)を掴み取るため、そしてこの世界の治安を裏から揺るがす真の元凶を討つため、さらに不気味な光を放つ暗黒メガコーポの中枢の「奥」へと足を進めるのだったーー。
(第2章・第9話「忍者争乱編・前編」 完 / 後編に続く)
1話で終わらなかった……だと…!?
すいません、詰め込みすぎました
次回こそニンジャ編完結です