書き置き分消化の連続投稿です
今回は新入りのダンダダン3人組に複合都市の『洗礼』が襲い掛かります
果たして3人は生き残ることができるのか!?
「……ってなわけで、星子ママの診断書によると、ウチの30円は呪いじゃなくて『世界線の強制力(仕様)』だから諦めろってことらしいよ。もうやだ。銀さん今日からパチンコ屋の景品交換所の裏に住む。あそこが一番世界線の強制力が強い気がする」
昨日スナックお登勢で下された絶望的なセカンドオピニオンを思い出し、銀時はソファの上でドロドロに溶けていた。手元資金は安定の【30円】。
「諦めないでくださいよ銀さん。ほら、暇なら愚痴ってないで部屋の片付けでも――」
新八がハタキを持って小言を言おうとした、その時。
「トントン」
万事屋のドアが控えめにノックされ、開いた隙間から、昨日降ってきたばかりのオカルン、モモ、アイラの3人が顔を覗かせた。
「あの……坂田さん、メガネさん。ちょっとお願いがあるんですけど……」
オカルンが申し訳なさそうに頭を掻く。
「僕たち、昨日いきなりこの『複合都市』に降ってきちゃって、右も左も分からない状態で……。もし良かったら、この街の主要な場所を案内してもらえたりしませんか?」
「そうよ! 昨日はご近所さんにいきなり爆破されたりピザ食わされたりで、街の構造がさっぱり分かんないのよ。案内してくれるなら、今日の夜ご飯に星子の特製カレー奢ってあげるからさ!」
モモが言うと、隣の愛羅が「ふん、美少女であるこの私が街を歩けば、一瞬で最先端のトレンドスポットなんて見抜いてみせるわ!」と胸を張る。
「……カレー? カレーネ!? 綾瀬家の冷蔵庫を合法的に空にできるチャンスアル!」
神楽がガタッと立ち上がり、銀時も「カレー」の響きにゴソゴソと起き上がった。
「ま、ちょうど依頼もなくて暇だしな。この街の『歩き方』ってやつを、ジャンプの先輩として直々に叩き込んでやるよ」
――数分後。万事屋一行に案内され、商店街のメインストリートへと繰り出したダンダダン一行。
「わあ、本当にいろんな世界が混ざってる……。あっちのビルなんて、ハイテクなのかレトロなのか全然分からないよ」
オカルンがメタ知識のノートを片手にキョロキョロしていると、銀時が前を歩きながらぽつりと言った。
「おい、オカルン。モモちゃん、アイラちゃん。この街を歩く上で、一番重要なルールを教えてやる。……【向こうから歩いてくる通行人と、絶対に目を合わせるな】」
「え? 通行人?」
モモが不思議そうに声を上げた、その瞬間だった。
歩道の向こうから、女子高生とオレンジ色のパーカーを着た女の子の3人組が、楽しそうに談笑しながら歩いてきた。
「あはは! 立香ちゃん、今日のカルデアの食堂のメニュー、ハシュマル米のチャーハンだって!」
「マジで!? 響ちゃん、ちょっと急ごう! めだかちゃんも早く行かないと売り切れちゃう!」
楽しげに走ってくる、立花響、黒髪めだか、そして藤丸立香(女)の3人組。
「あ、普通の女の子たちじゃ――」
オカルンがそう言いかけた刹那、立香が持っていたスマホの画面から、突如として時空の歪み(レイシフトの残光)がバチバチと溢れ出た。
「あっ、いっけなーい! 聖晶石のガチャ回したら、また複合都市の地脈と共鳴して宝具の余波が――!」
「ドガァァァァァァン!!!」
めだかちゃんが「ふむ、私の『完成(ジ・エンド)』でその余波を相殺しよう」と呟いた瞬間、彼女の背後から神話級のオーラが爆発。立花響が「ちょっと二人とも危ないよ!」と、ガングニールのシンフォギアをノリで部分展開して衝撃波を相殺する。
「ひ、ひぃぃぃぃ!! 何あの女子高生たち!? 歩きながら核爆発みたいなエネルギー相殺してんだけどォォォ!?」
オカルンたちが頭を抱えて地面に伏せる。
「ほらな、目を合わせるなって言ったろ。あれがこの街の【通行人1組目(歩く戦略兵器)】だ。次が来るぞ、避けろォォォ!!」
銀時の叫びと同時に、今度は道路の真ん中を、黒い革ジャンを着た男と、全身から神々しいまでの黄金のオーラを放つ褐色肌の戦士が、並んで普通に歩いてきた。
「……カルナ、この街のパチンコ屋の『BLACK RX』の台、妙に出るらしいぞ」
「そうか、光太郎。天上の太陽の輝きが、その遊技機と共鳴しているのかもしれんな」
南光太郎(仮面ライダーBLACK RX)と、カルナ(FGO)の2人である。
その瞬間、カルナの目からビーム(真実の目)がチカッと放たれ、光太郎の身体から「その時、不思議なことが起こった」と言わんばかりのリボルケインのエネルギーがスパーク。歩道の電柱が一瞬でプラズマで消滅した。
「馬鹿じゃないのォォォ!!! 仮面ライダーとインドの英霊がパチンコの話しながら街を更地にしてるわよォォォ!!!」
モモがサイキックの障壁を展開して、アイラを庇いながら絶叫する。
「驚くのはまだ早いアル! 上を見るネ!!」
神楽が指差した先。商店街のアーケードの屋根の上を、ピンクの髪の魔法少女と、白い衣装を着た魔法少女が、楽しそうにフワフワと飛び跳ねていた。
「イリヤちゃん、あっちに新しいお菓子屋さんができてるよ!」
「ホントだ、まどかちゃん! 行ってみよう!」
鹿目まどかとイリヤ(プリズマ・イリヤ)の2人だ。だが、イリヤの手にある魔法のステッキ、カレイドルビーが邪悪に目を光らせる。
『おやおや、新しい観光客の皆さんですね? 歓迎の挨拶代わりに、この街のバグった魔力を集束させた【広範囲・超火力の嫌がらせレーザー】をプレゼントしちゃいましょう!☆』
「ちょっとルビー!? 勝手に変な術式を展開しないでぇぇぇ!!」
イリヤの制止も虚しく、空からハート型の極太魔力レーザーが、ダンダダン一行の足元へ向かって真っ直ぐに降り注いできた。
「いやあああああ!! 美少女の私がこんな怪現象の弾幕に巻き込まれるなんて聞いてないわよォォォ!!!」
アイラが縦ロールを振り乱して叫ぶ。
「新八ィィィ! 迎撃アル! 新人の前でウチらの威厳を見せるネ!!」
「なんで案内初日から『概念の神(まどか)』と『悪ノリステッキ』の弾幕を避けるゲームが始まってるんだよォォォ!!」
「いやあああああ!! 死ぬ! 死んじゃうってば!! なんで女子高生と仮面ライダーと魔法少女が同時に天変地異を起こしてるのよォォォ!!」
モモが発狂しながら、銀時の着物の帯を力任せに引っ張って猛ダッシュを開始。オカルンも「坂田さん、メガネさん、早く! あそこにある緑豊かな普通の公園に避難しましょう!」と白目を剥きながら新八の腕を掴み、アイラを引き連れて商店街の脇にある広大な公園へと逃げ込んだ。
「ハァ……ハァ……! ここなら、さすがにあの物騒な通行人たちも入ってこないわよね……?」
モモが膝に手をついて激しく息を切らし、アイラが「美少女の私の寿命が3年縮んだわ……」と縦ロールを直す。
しかし、その様子を憐れみの目で見つめる万事屋の3人。銀時は首をパキパキと鳴らしながら、枯れた声で呟いた。
「……オカルン。モモちゃん、アイラちゃん。銀さん、昨日も言ったよね? この街はな、歩く戦略兵器たちの戦力が、ご近所の『千年城』が建った段階で上限崩壊してるんだよ。お前ら、ここがただの鳩に豆やる公園だと思ってんの?」
「え?」
オカルンがメガネを直して前方を向いた、その瞬間だった。
公園の芝生エリアから、大気を激しく震わせる重低音の叫び声が響き渡った。
「――『真空波動拳(しんくうはどうけん)』!!」
「――ディバインバスター、シュートッ!!」
上半身裸に道着を纏った孤高の格闘家、リュウが放った青白いエネルギーの塊と、白い鉢巻きをなびかせリボルバーナックルを構えたスバル・ナカジマの放った限界突破の魔力砲撃が、至近距離で真っ向から激突。
凄まじい衝撃波が走り、公園の100年モノの巨木がドガガガガと根元から吹き飛んでいく。
「なっ……格闘家と魔法戦記のアニメのヒロインが、普通の公園の芝生でガチの限界突破トレーニングしてんだけどォォォ!?」
オカルンがノートを放り出して絶叫する。
「驚くのはまだ早いアル。あのベンチを見るネ」
神楽が指差した先。のどかな木漏れ日の下、ベンチに腰掛けているのは、頭に漆黒の角と巨大な翼を持った、この世のものとは思えない美女。
「……はぁ。アインズ様のための複合都市進出計画書、またフォーマットが変わったの? 現世の中間管理職の労働環境、厳しすぎないかしら……」
『オーバーロード』の絶対たる守護者統括、アルベドが、なぜか人間蔑視を完全に忘れて普通のOLのように書類の山と格闘し、胃を押さえていた。
「大変ね、アルベドさん。ゲヘナの書類仕事も終わらないから、気持ちはよく分かるわ……」
その隣では、小さくて愛らしい姿ながら、その背後に規格外の戦闘力を秘めたゲヘナの風紀委員長、空崎ヒナが、死んだ目で栄養ドリンクをストローで啜っている。
「世界を滅ぼしそうな悪魔のトップと、ブルアカの最強の風紀委員長が、ベンチで中間管理職の愚痴を言い合ってるわよォォォ!! 世界線のパワーバランスどうなってんのよ!!」
モモがサイキックの手を構えるのも忘れて叫ぶ。
「おいおいお前ら、そんなにカリカリすんなって。お腹が空いてるなら、俺の特製ホットドッグでも食べていきなよ」
さらに、そのベンチの横に停まっていた移動販売の屋台から、妙に低い、しかし気の抜けた声がかけられた。
そこに立っていたのは、青いパーカーを着て、不気味ながらもどこか親しみやすい笑顔を浮かべた、ただの『生きて動くスケルトン』。
「ヘイ、いらっしゃい。ケチャップはたっぷりかける派かい?」
『アンダーテール』の世界からやってきた、歩くトラウマにして最弱(最高)の審判者、サンズが骨の手でトングをカチカチと鳴らしていた。
「骨がホットドッグ売ってるゥゥゥ!!! しかもあの骨、メタ知識のセンサーが『絶対に戦闘モードに移行させるな』って過去最大級のバグみたいな警告出してんだけどォォォ!!!」
オカルンが頭を抱えてその場に座り込んだ。
「新八ィィィ! サンズのホットドッグネ! 30円で何個買えるか交渉するネ!」
「買えるわけないでしょ神楽ちゃん! 1本ですら足りないよ! ていうかサンズさん、そのホットドッグのソーセージ、絶対ただの肉じゃないですよね!?」
公園ののどかな風景すら、一瞬で「各世界のラスボス&最強格のサボり場」へと変貌させる複合都市のポテンシャル。ダンダダン一行の案内ツアーは、休む場所すら見つからないまま、さらにカオスな領域へと突き進んでいくのだった――。
「ハァ……ハァ……! もう嫌……! なんで普通の公園にストリートファイターの伝説と、中間管理職の悪魔と、意思を持つスケルトンが同居してんのよォォォ!!」
モモがボロボロになりながら公園の出口を飛び出し、オカルンとアイラも魂が口から飛び出しかけた状態でアスファルトにへたり込んだ。
万事屋一行に案内されるがまま街を歩いた結果、ただの散歩が命がけのサバイバルレースと化している。
「おいおい、だから言ったろ。この街はな、休む場所一つとっても裏の『千年城』の住民(ウルトラマンキング等)が散歩してるレベルの魔境なんだよ。ほら、立ち止まってるとまた変な通行人に――」
銀時がそう言いかけた、まさにその瞬間だった。
ウーーー! ウーーー! ドガシャァァァン!!!
通りを挟んだ向かい側にある「複合都市中央銀行」の正面ガラスが豪快に突き破られ、覆面を被ったあからさまな強盗団が、お宝の袋を抱えて飛び出してきた。
「おい、まさかの銀行強盗に遭遇したぞ新八ィィィ! 30円のウチらにこれ以上刺激的なイベントを供給するんじゃねーよ!」
「僕だって嫌ですよ! ほら、オカルンたちを連れて早くどこかに隠れ――」
新八が叫ぶよりも早く、商店街の向こうからアスファルトを激しく削りながら、もの凄い数のサイレンの音が近づいてきた。
「複合都市治安維持局! 動かないでください、全員を現行犯で逮捕します!」
凄まじいドリフトでパトカーから飛び出してきたのは、対ホロウ事務特別行動班の朱鳶! 彼女が即座に銃を構えて的確な射撃体勢に入れば、隣から青衣が「やれやれ、若い子は元気だねぇ」と呟きながら、電磁三節棍から凄まじいプラズマの火花をバチバチと撒き散らして強盗団の退路を断つ。
「おいおい、お巡りさんがぴっちりスーツでハイテク武器をぶん回してるわよ!?」
モモが目を丸くするが、警察のインフレはゼンゼロだけでは終わらない。
「ヴァルキューレ警察学校、公安局。……抵抗する者は、容赦なく『排除』する」
黒いロングコートを翻し、巨大な銃を構えた尾刃カンナが、犬耳をピクリと動かしながら殺気満々の弾幕を強盗団へ向けて一斉に掃射。銀行の壁がハチの巣になっていく。
「ちょっと! 警察のお姉さんたち、強盗団を逮捕する気ゼロでしょ! 完全に更地にしようとしてるじゃないのォォォ!!」
オカルンが頭を抱えて叫ぶ。
「あはは! まだまだこれだけじゃないアル! あそこを見るネ!!」
神楽が指差した先、青空を切り裂いて金属のキラーンという眩しい輝きが走った。
「宇宙刑事、ギャバン!!」
「コンバット・スーツを蒸着する時間はわずか0.05秒! 宇宙犯罪組織じゃなくてただの銀行強盗相手に、レーザーブレードの輝きが眩しすぎるゥゥゥ!!」
新八のメタ知識全開のツッコミが響く中、銀色の宇宙刑事が空中からダイレクトに強盗団へ向けて急降下してくる。
さらに、その後ろからは赤、緑、ピンクの3人組が拡声器を片手に突撃してきた。
「警察戦隊! パトレンジャー!!」
「国際警察の権限において、貴様らを実力行使で逮捕する!!」
パトレンジャーの面々が、VSチェンジャーを構えて派手な爆発エフェクトと共に一斉に光線を発射。強盗団の背後の車がドッカンガッシャーンと映画さながらの大爆発を起こした。
「ひ、ひぃぃぃぃ!! 宇宙刑事と戦隊ヒーローと、二つの世界のアニメ警察が同時に実力行使に踏み切ってるよォォォ!! 強盗団が可哀想になってきた!!」
オカルンがメガネをズレさせながらガタガタ震える。
「ほらな? これがウチの街の【ヤバい警察】だ」
銀時が耳をほじりながら、爆風で飛んできた車のドアを木刀でスパーンと弾いた。
「強盗を捕まえるためなら、銀行ごと街の3ブロックくらいを一瞬で更地にするのがこいつらの通常業務だからな。ほら、ギャバンがレーザーブレード抜いたぞ! あれ確実に銀行ごと強盗を二つ折りにする気だ! 巻き込まれたらウチらの戸籍まで粉砕されるからマジで走れェェェ!!」
「また走るのォォォ!!!???」
パトレンジャーの放つド派手な爆発エフェクトと、カンナや朱鳶たちの容赦のない銃撃戦の煙に紛れ、銀時たちはダンダダン一行を連れて決死のスクラムを組んで激走した。背後では「国際警察の権限において実力行使する!」という怒号と共に、銀行の建物の一部が物理的に吹き飛ぶ音が響き渡っていた。
――それから数分後。
肺から雑巾の匂いをさせながら、一行はなんとか命からがら、自分たちのベースグラウンドである商店街へと帰ってきた。
「ハァ……ハァ……! な、何よ、何なのよあの街の警察はァァァ!!! 銀行強盗捕まえるのに宇宙刑事と戦隊ヒーローが出てきて、銀行ごと強盗をハチの巣にするなんて聞いてないわよォォォ!!」
モモがボロボロになった髪を振り乱しながら、涙目でアスファルトにへたり込んだ。オカルンもメガネが完全にズレた状態で「死ぬ……本当に死んじゃうよ……」と白目を剥いており、愛羅に至っては「美少女の私が、まさか国際警察の過剰防衛の爆風でツインテールを焦がされるなんて……」と虚空を見つめている。
3人は「話が違うじゃない!」とばかりに、恨みがましい視線をガイド役の万事屋一行へと向けた……だが。
「……ハァ。今日も街の3ブロックくらいが更地になったな、新八」
「そうですね銀さん。まぁ、いつものことですし、ウチのテレビが爆風で壊れなかっただけマシですよ」
「フン、ぬるいネ。お巡りさんたちの弾幕、前のカイザーコーポレーションの時のスーパーキラーマシンに比べたら、ただのクラッカーみたいなもんアル」
そこにいた万事屋の3人は、息一つ切らさず、ただただ深淵のような【すべてを諦めたかの様な表情】で、遠くで上がる警察たちの勝利の爆煙を眺めていた。その瞳には、手元資金がどれだけ世界を救っても【30円】にしかならない絶望、そして日々「千年城」やら「宇宙の悪の帝王」やらに囲まれて正気を削られ続けた者だけが持つ、達観という名の「完全なる虚無」が宿っていた。
「あ……」
その、あまりにも深い闇を叩きつけられたモモたちは、文句を言うことすら忘れて声を失ってしまった。
他作品のメタ知識を持っているオカルンには、痛いほど理解できた。この人たちは、自分たちが想像もつかないレベルの「理不尽な世界線のバグ」と毎日正面衝突させられながら、30円を握りしめて生きているのだ、と。
「……坂田さん。メガネさん、神楽さん」
オカルンはズレたメガネをそっと直し、モモと愛羅の顔を見合わせた。2人も、先ほどまでの怒りはどこへやら、同情と、ある種の畏怖が混ざった複雑な表情でコクンと頷いた。
彼ら3人の脳裏には、全く同じ、温かい決意が浮かんでいた。
(……この人たち、放っておいたら近いうちに世界の強制力に押し潰されて本当に消滅しちゃうんじゃ……。よし、明日から、万事屋の依頼を僕たちも手伝ってあげよう)
それは、令和のオカルトバトル漫画の主人公たちが、平成のメタ漫画の先輩たちに対して抱いた、最大級の「慈悲」の瞬間だった。
「……ん? 何だよお前ら、急にそんな介護施設の職員みたいな優しい目で銀さんを見つめて。なんか怖いんだけど。星子ママのカレー、ちゃんと奢ってくれるよな?」
「も、もちろんよ! 2日ぶんくらい、大鍋でガッツリ作ってあげるわよ!」
モモの妙に優しい返答に、銀時は「あ、これガチで同情されてるやつだ」と察しつつも、タダ飯の誘惑には勝てず、やれやれと頭を掻いた。こうして、ただの「複合都市案内」だったはずのサバイバルツアーは、ダンダダン一行の「万事屋・全力サポート同盟」の結成という、想定外の絆を生み出して幕を閉じた。最強のご近所さんが、また一歩、万事屋の味方(介護役)として定着していくのだった――。
(第2章・第20話「複合都市案内編」 完)
はい、というわけでダンダダン3人組への複合都市案内回でした。
自分で書いてていうのもなんだけどやっぱりこの街頭おかしいわ。