Structure's Union   作:仮野離

3 / 4
3 void main

「え...や、休み?!今までブレイズ・アリーナは年中無休だったじゃねぇか、どうしたって急に」

 

蓮と別れてから徒歩23分.眼前にそびえ立つ建物が闘技場”ブレイズ。アリーナ”と記憶.

 

「確かに不思議だが...休みなものは休みだ、諦めろカエセル。高い買い物はするべきじゃないという事だ」

「...わかったよ、今回は俺の負けだ。悪ぃな機械人、お前さんを買ってやれそうにはないぜ」

 

大男”カエセル”が当機に謝罪.問題がないことを説明すべきと計算.

 

「当機は蓮の安全と命令に支障が無ければ問題はありません.命令である貴方達に同行している時点で目的は果たしています.実力を見せる事及び説得は手段にすぎません」

 

「...そうか。あーあなんか安酒でも飲みてぇ気分だ。いいだろコンクリトゥス?」

「お前の飲む量を考えると高くつくが...機械人を買うよりはマシだろう。

しかし絡まれても厄介だ、すぐに帰るぞ」

 

二人は近くの酒屋に入ると結論.その3分後に人の少ないサルーンに到着.

コンクリトゥスに促されたため着席.

___カエセルが口を開いたと同時に背後に人影を確認.

 

「お、カエセルじゃねぇか。珍しいなここにいるとは?

...隣の機械人は何もんだ、随分と酷ぇ身なりで」

「...クァンツか、いやこいつは預かりもんだ。そういや今日は闘技場閉まってたってな、なんでだ?」

「ボスの命令だよ、ヘーリケンの支配を拡大するために戦力を整えたいとよ。

この前までは適当にやってたら手痛い反撃をもらったもんで慎重になってんのさ」

 

「...機械人、覚えておけ。こいつらは”ヘーリケン”郊外で一番大きい荒くれものたちで、一番のろくでなしだ。

クァンツはそんな奴らの下っ端で態度と要求の大きい男だ。

...ブレイズ・アリーナを含めたここらへんの町の大体はヘーリケンの支配下だ。

蓮を守りたいならあいつらには絡むな、女子供でも容赦なく殺す...いやそれならまだマシか」

 

カエセルが会話をしている間にコンクリトゥスが当機に耳打ち.疑問点があるため当機も小声で質問.

 

「貴方達はなぜそんな集団と面識があるのでしょうか」

「...風来坊な傭兵の俺たちは郊外では有名であるのだ。そしてヘーリケンからすると始末するほどではないが鬱陶しいらしい。だからこうして因縁付けられるのだ」

 

「おい、あんたら何コソコソ話してんだ?...いい機会だ、ここらの掟を教えてやる。表へ出な機械人」

 

当機が礼を伝えるために発声モジュールを動かそうとしている最中にクァンツが発言.

当機では判断に足る情報が不足しているため二人に視線で助けを要求.

 

「あ、あーそうだな、まあ元はといえば俺のせいだよなぁ...。

よしお前の実力を見せてこい、なんかあったら俺たちが責任をもつ!」

 

視線を出口に向け歩行開始.

___コンクリトゥスがため息を吐いて不満を露わにしていたが無視.

クァンツの正面に5mほど隔てて配置完了.

 

「お前預かられてんだってな?持ち主には悪いが徹底的にやらせてもらうぜ」

 

クァンツは緩慢とした動きで右手にバットを装備.

当機の実力を二人に見せるため出力を30%まで増加.

 

「壊しちまうかもしれねえからな?なにか遺言があれ...ば...?」

「ん?おいおいクァンツのやつ急に倒れたぞ。寝不足か飲みすぎかあれは?」

「原因は当機の攻撃です.敵のうなじを叩き、骨や血管を含めた重要な部分を破壊しました.既に死んでいる可能性は高いものと考えられます」

「...なんだと?だがお前は動いていなかったはずだ...機械人お前は一体...」

 

コンクリトゥスがクァンツに歩み寄り息を確認.それと同時に当機へ質問.

 

「私は人間、いえ生物の動体視力では目に負えないほど高速で移動することが可能です.その速度はマッハ2.7です」

 

「ハハッ!お前の実力よくわかったぜ!そうか、これが...これが…

おーい、コンクリトゥス」

「...認めざるを得ないな、負けを認めて50万ディニー用意しよう。しかし蓮はとんでもないものを発掘してしまったな...」

「よろしくたのむぜ、機か...いや名前を決めよう。

お前さんのその無法ともいえる強さ、過去の人物から”ビリー”はどうだ?」

「承知しました.蓮からの譲渡を確認し次第当機はビリーです」

「...お前さん、固すぎるぜ。仲間になるんだからもっと砕けろ、人らしくないと人間関係に響くぜ?」

「...当機は人間ではないため難しいです.”人らしい”とは具体的には何でしょうか」

「お前の場合は一人称からだが...そうだな人は思考方法が違うな。映像や音なんかで考えるやつもいるが大体は言葉を自分に語り掛けて考える。お前さんもそうしたらどうだ?」

「言葉を自分に語りかけて...」

 

こうして”私”は名前を得て”ビリー”として生まれた.

私の始まりはこの時からであった.

 




予約投稿し忘れていたため遅れたことを謝罪申し上げます。
用意していた書き貯めが尽きてしまったため数日程更新遅れます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。