「悪い、咲夜…目がチカチカするってばよ…」
「すみません、我が主の趣味なのですぐに慣れると思いま…す!」
目の前にある真っ赤な屋敷に目を伏せていたナルト。門の前に来たところで誰かが立ってるのが見える。門番だろうか、と思った矢先咲夜が懐のナイフを取りだしておもむろにその門番に投げつけた。
「痛ったぁぁぁい!?」
「これで何度目?美鈴。今日からお客様が来るから、お出迎えの時くらい起きてなさいとあれほど…」
「す、すみません。で、その子が?」
脳天にナイフが刺さって血が吹き出してるにも関わらず近づいてくる門番の女性。人間なら死んでてもおかしくないんだけど…
「自己紹介がまだでしたね。私は紅美鈴。一応ここの門番をさせてもらってる、妖怪です」
納得した。ここの人たちは人外なら(人間にとっての)多少の致命傷を受けても大丈夫みたいだ。
『ナルト、それは常識的に考えておかしいぞ。木ノ葉に戻ったら普通じゃないってこと忘れるなよ?』
(分かってるってばよ…)
ドン引きしながら九喇嘛とやり取りをして、主の部屋に。吸血鬼が何なのかが分からないのでとりあえず咲夜に着いていく。屋敷に住んでるメイド?はほとんどが妖精らしく、地下には図書館もあるとの事。
閑話休題
「失礼します。お嬢様、うずまきナルト様をお連れしました」
「入りなさい」
ガチャリ…と重々しい扉の音の後に現れた部屋は、豪華なステンドグラスを背景にいかにもな椅子に座ってる…女の子がいた。俺より少し年上くらい…なのか?
「初めまして、運命の子。私はレミリア・スカーレット。ここ、紅魔館の主よ。一応これでも500年は生きてるわ」
「え!?じゃあバ…!?」
どうやら間一髪でタブーを口にするとこだったらしい。真紅の槍が飛んできて自分の後ろの壁に刺さった。
「私のことはレミリアと呼びなさい。先の無礼は不問とするけど…」
次言ったら容赦しない…という圧をかけてきた。
『ナルト…この世界で女を年で判断するのはやめておけ…儂も困惑しておる…。滅多なことは言わないことだ。世話になってる八雲家も言わずもがな、な』
(わ、わかったってばよ…)
「さて、では本題に入りましょう」
ゴクリと生唾を飲むナルト。それもそのはず、自分の好敵手と呼んでも差し支えない存在、霊夢がレミリアの用事についての言及をしたから。そして、その内容が
「うずまきナルト、あなたに…私の妹、フランドールの相手をして欲しいの」
終わった…霊夢が言っていた最悪の事態が現実になった…。
レミリアの部屋を離れ、俺と咲夜はフランドールが居る地下室へ向かっていた。途中で地下の図書室でドンパチがあったらしいが、今回は割愛しよう。
フランドールの部屋の前に着く。
「フランお嬢様、咲夜です。入ってもよろしいですか?」
『遊んでくれるの?』
ゾクリ…。ほんの一瞬、ナルトは本能的に恐怖を覚えた。だが、
『落ち着け…相手は儂よりも弱い。本当にヤバくなったら、儂が交代しよう』
(そんなこと言いながら、実は乗っとる機会を伺ってるんじゃねえのか?)
『そうならいつでも伺ってるから安心しろ。だが、今回ばかりはお前の素のチャクラや忍術まがいの技ではどうにもならんことが起こるかもしれん。いざとなったら儂と変われ』
分かった、咲夜と重い扉の先に向かう。そこにあったのは、物理法則を無視したような広大な、牢屋のような部屋と、辺り一面に散らばってる無数のぬいぐるみ、そして、小枝に宝石を散りばめたような羽を持つ、金髪赤眼の少女。
ナルトはその少女の顔に見覚えがあった。それは…
「ここに来る前の俺を見てるみたいだな…」
すると、扉が咲夜によって閉じられる。
「ナルト様、ご無事をお祈りします」
レミリア、後で泣かす。だから、
「生きて帰るってばよ!」
「禁忌『レーヴァテイン』」
扉が閉じると同時にフランドールのスペルカードで彼女の手に炎の大剣が握られる。そして
ーーーカンタンにコワレナイデネ?
「なっ!?ぐあぁぁぁ!?」
一閃、レーヴァテインのリーチを見誤ったナルトはその一撃をもろに食らう。だが、もっとヤバいのは、属性。俺の性質変化は風しかないから、純粋なチャクラによる勝負になる。はっきり言って、このままでは負ける。
「やっぱり、また壊れるんだ…」
バカにしてるような、憐れむような少女の声が聞こえる。
「お姉様はワタシがキライナンダ…ダカラ、オモチャもスグにコワレテシマウ…」
ーーーサッサトコワレテシマエ…
横薙ぎの一閃がナルトを襲おうとした直前
(九喇嘛!頼む!)
『いい暇つぶしが出来そうだ…』
フランドールの炎剣の二度目の斬撃はナルトが纏った真っ赤なチャクラに防がれた。
『コワレナイ…?コワレナイ!アハハハハ!!』
『来い小娘。ちょうど暇してたところだ…三本分の力で相手をしてやる』
ナルト/九喇嘛とフランドールの戦いは三日三晩続くことになった。そして…
「ハア…ハア…。久しぶりに全力で遊んだー」
そこには倒れ付すフランドールとナルトの姿があった。九喇嘛は漏れ出たチャクラを練り直すと言って眠った。最終的に九喇嘛のチャクラの尾が1本増えて膠着し、フランドールの全ての力を使わせ、あの状態を解除できた。曰く、フランドールは自身の能力の特性上度々あのような事が起こるそうだ。
「でも、霊夢や魔理沙でもない人間に負けるなんて思いもしなかったよ!しかも半年は私達と暮らせるんでしょ!?」
「そ、そうなるってばよ…。それにしても…何であんなに…レミリアを敵視するようなことを…?」
「だって…私だけ地下で一人ぼっち、こんな牢屋みたいな部屋…寂しいよ…」
「わかるってばよ…。俺も、理由のない悪意を里の人間に向けられてたからさ…。あの時の木ノ葉隠れの里は、牢屋みたいなものだったかもしれねえ…。なら、寂しい気持ちを真っ直ぐぶつけて、頼ってもいいんじゃねえか?」
「アハハ…。ナルト私って、似てるのかもね…」
「かもしれねえな…」
その後、駆けつけた咲夜によって適切な処置をされた後、狂気から開放されたフランドールとレミリアは会話を経て和解。良好な関係を築くに至る。それ以降は、フランドールの力のコントロール、及び自身の修行の為にフランや美鈴と遊ぶことが多くなった。
この時、何故かチャクラ性質が増えてることが判明した。九喇嘛曰く、フランのレーヴァテインを直接ノーガードで食らったことで感覚を掴んだのでは?との事。俺は、彼女らのスペルカードを真似た忍術を2つ作ることができていた。欠点は…スペルカードを真似たゆえに発生した光の奔流とほんの僅かな隙。この辺りのチャクラコントロール、形状変化は戻った時に修得した方が早いだろうと結論付け、日々を過ごす。
そして、約束の日から1年、俺は紫さんの能力で三代目火影がいる部屋に赴いた。ちなみに俺はフードで顔を隠してる状態、更にチャクラが漏れない特別仕様。
「何奴!?貴様らどこから入りおった!?」
「まあ驚くのも無理はありませんわね。猿飛ヒルゼンさん、でしたっけ?ここを見張らせてる暗部を全て、下げなさい」
ヒルゼンは、その場にいた暗部全てを退去させた。すると、
パチン!
紫さんが指を鳴らすと同時に隣の部屋から阿鼻叫喚の音がした。
「二度目は無いわ。次やったら…」
「分かった、これ以上ワシの大事な里の者を殺すのは…」
「では、本題に入りましょう。『うずまきナルト』その名前に聞き覚え…当然有りますよね?」
「1年前に居なくなったあの子か!今でも探しておる!知ってるなら教えてくれ…!」
じいちゃん…。少し泣きそうになるのをグッとこらえる。
「それは、あの子個人を探すため?それとも…戦争の道具として利用するため…?」
「戦争のためなぞ以ての外じゃ!あの子は…ワシが守ると、四代目と約束を交わしたんじゃ!」
「そう、大方の事情は分かったわ。今から見るもの、全てを他言しないと約束なさい」
「あいわかった…」
火影にここまでの事を言える人がいるとはな…
そして俺はフードをとる。既に幻想郷で身なりを変えている。既に「うずまきナルト」は「八雲メンマ」という存在になっていた。既に「うずまきナルト」という存在は、八雲紫という幻想郷の賢者により、忍びの世界から抹消してる…はずだった。
「…ナルト、お前その髪は…?それに目の色まで…」
「やはりあなたは覚えてる側の人間みたいですね…」
この能力にはとある綻びが存在する。それは、当の本人を強く意識してると効果が弱まる傾向にあるのだ。
「じっちゃん…俺はナルトじゃない。八雲メンマだってばよ…」
「それでも…生きててくれて…良かった…」
そして場面は次の日の忍者アカデミー。転入生・八雲メンマとして大見得を切ったのは良いが、如何せん成績が振るわなかった。こういう所はどうやら変わることは無さそうだ。
分身の術もへなちょこな分身しか出来ない…どうしたもんかなあ…と思いながら、ふと視線を感じる。視線の先を見るが、そこには誰もいない。メンマは再び分身の術について思考することにした。
「あの眼…間違いない、ナルトくんだ…。でも、どうして誰もあの子のこと覚えてないんだろう…」
物陰から見ていた視線の主、日向ヒナタはとりあえずその場を離れることにした。
ナルトと東方キャラの関係性④
・十六夜咲夜:いつも美鈴にナイフを刺してる人。完璧な従者と尊敬してる。
・紅美鈴:最初のやらかしでマイナススタート。だが今では体術の良き師匠。
・レミリア・スカーレット:女性に年齢を聞いてはならない事を教えた人。なんだかんだフランのいい姉。良き主
・フランドール・スカーレット:狂気に呑まれてた所を救って今では遊び相手。なお場合によっては九喇嘛の暇つぶし相手になってることもしばしば…
ヒロインは…やはりナルヒナしか勝たん…(手遅れ)