京都校の先輩に人の常識無いんですか?   作:lambdazero

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学長、保守的というか時代錯誤では?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうして始まる呪術師を目指すマスターの物語。

 まぁ、地味である。ひたすら座学で普通の高校生としても含めて、呪術師の基礎知識を教わるべく順々に追っていく。

 一週間もすれば最低限の知識は持てた。

 そして見える、呪術界隈の腐敗。

(終わってるわ、これ。こんなんが千年……清姫の時代から続いていると思うとゾッとする)

 よくもまあ、国から介入されないモノだ。

 総監部が政治的に国が介入できないように昔からしているらしい。

 徹底的な秘匿主義。独自の規定。

 破ったら死刑も有り得る。

 つまり呪術界隈にも法律というモノがある。

 これが守るべき制度。なるほど、体裁は守っている。

 やっていけそうな気もする。皆も応援してくれる。

 但し、肝心のグラウンドオーダーの全貌が見えない。

 今まで生活してきた中で、シャルロットが寄ってくる雑魚……四級くらいならサクッと祓っていた。

 それ以上の強いのは攻撃的な清姫が、しつこいのはジャンヌが旗で殴って応戦していた。

 問題は、此処からだ。

「七尾、お前の術式は異端じゃ。本来であれば、監視下において正しく指導せねばならぬ」

 今日は教室で学長の楽巌寺が説法を説いてくれる。

 ちゃんと聞く。その態度は宜しいと楽巌寺も認めた。

 何か聞く限り、あの五条とか言う人は御三家と一人でワンマンで好き勝手に振る舞って規律を乱しているらしい。

「学長、質問です」

「何じゃ」

 挙手して連太郎は聞いた。

「それ犯罪者ですよね? 捕まえないんですか?」

「概ね、その認識で合っておる。逮捕するにも奴の場合、お前にも分かりやすい例えがある。人里に降りてきて居座るクマじゃ。駆除しようにも生身では勝てぬ。猟銃で殺そうにも屈強すぎて銃弾が通じぬ。そんな害獣よ」

「ただの開き直った犯罪者じゃねえか!!」

 立場は御三家の当主。権力もありながら好き勝手に振る舞える実力。

 自他共に認める現代最強の呪術師。

 狂っている代表のようなモノ。

「お前も奴の被害者じゃ。奴がお前をこっちに寄越したのは恐らくは宿儺の器が居るからじゃな」

「えーと、千年前に居た最強の呪術師ですよね? 最近受肉して復活したとか言う」

「そうじゃ」

 東京の高専に行けなかった理由。

 この宿儺の器という生徒が存在していて、とても危険だから。

 総監部が危険のために死刑執行をしようとしたのを妨害したらしい。

「学長。規定で死刑ってホイホイ出来るモノなんですか? 普通は手続き必要な気がするんですが」

「一般的な死刑と呪術師の世界の死刑判決は意味が違う。害をなすと判断されればスピーディーに行うのが通例じゃ。何せ、放置すればお前の暮らす一般まで被害が出て呪術師の存在が明るみに出る」

 タダでさえ警察と呪術師の存在は不仲だというのに。

 棲み分けの問題らしい。総監部が呪術界隈の警察。

「お前には分からぬだろうが、呪術師とは古き良き伝統を遵守する世界。規定を違反する五条の存在はまさに迷惑千万よ」

「捕まれよそんな奴……」

 犯罪者に絡まれて放り込まれたらしい。

 確かにクソ迷惑であった。

「だが奴が呪術界隈の革命をもたらしたのも事実。抑止力が常に動いていると思えば良い」

「歩く核兵器ってか……」

 本来であれば大人しくしていれば良いのに。

 本当に好き勝手に、実力と権力で人を振り回す。

「学長」

「どうした?」

「五条って人は危険って意味で良いですかね。俺から見ると単なる犯罪者にしか見えないので」

「その認識でよい。手の出せない犯罪者じゃ」

 最悪だ。そんなのが跋扈するのか呪術界隈。

 関わりたくないので、今後来ても全部無視しようと思う。

「お前も、総監部からすれば危険視される術式を持つ。だが、去年の乙骨のように暴走を起こすわけでもなく、取り扱いの問題に過ぎぬのが不幸中の幸いだろう。ここで、正しい呪術師として習い、覚えて学べ」

「はい」

 上から目をつけられるかと思うが使い方の分からないオーパーツが出てくればそれも当然と納得する。

 学長が言うには過去に無い術式系譜。

 降霊術でもない、媒介無しの召喚とか言うインチキらしい。

「だが、お前の術式特化の天与呪縛は式神を使う術者に当てはまる。処されなかったのは、それが理由だと儂は見ている」

「学長」

「今度は何じゃ」

「俺、何か処される事しました?」

 サラッと処分下るとか言われてビビる。

 楽巌寺は言い直した。

 古き良き伝統を遵守する、つまり型破りな術式は総監部は基本的に認めない。

 必ずルーツのある術式を脈々と受け継ぐのが伝統。

 しきたりとも言う。

「お前自身に落ち度は無い。だが総監部は常に保守的じゃ。儂はお前が無害があると分かっている故、どんな術式であろうとも……いや、流石に東京の秤のような術式ならいざ知らず、式神に近いと分かっている以上、処分などせぬよ」

「それ保守的って言うより時代錯誤ですよね?」

 要するに自分らの判断で認めるか認めないかを決める。

 気に入らないと処分するとか言いだした。

 規定は古き良き伝統を守るためのモノ。

 やっぱり呪術界隈おかしい。

「因みにじゃが、処分される術式の一例を挙げておこうかの」

「例えば?」

「東京の高専の三年、秤という生徒の術式。ザックリ言うとパチンコじゃな」

「意味分かんねえギャンブルですね」

 何だ術式パチンコって。ギャンブルの術式か?

「未成年でパチンコの術式。本人の性格破綻。それらを加味して総監部は呪術師として奴を認めない。解雇を言いだしたら抵抗した上に総監部の人間を叩き潰しおった」

「終わってるなおい」

 解雇されたら一般人に戻るというか、それなりの進路があると聞く。

 なのに物理的に抵抗して反撃、相手を負傷。

「チンピラですかそいつ」

「根っからの重度のギャンブラーじゃ。そんな戯け高専に在籍させておけると思うか?」

「無理ッスね」

 普通に未成年で己の術式に酔ってギャンブラーやってりゃ首になる。当たり前すぎた。

 なのにまたその犯罪者が介入して停学で済ませている。

 追放しようとしたのに。呪術師止めろと。

 因みに一般人の身分で術式使うと規定で逮捕されるらしい。

「学長」

「何じゃ」

「すいませんでした」

 一般人の身分で術式無意識で使ってました。

 過去三年、自分で知らぬ間に出ていたシャルロット、清姫などが心霊現象で動いていた。

 おかげで無事だったとは言え。

「お前は冤罪じゃ。何も分からん状態で術式が開花してコントロール出来ずに自衛をしていた。その程度なら罰することは無い。規定は他人に危害を加えたり、呪術師の存在を露呈させる真似をするとき。お前の場合は自分で心霊現象と思っていた時点でどうしようもない」

「年単位で付き合ってた近所のお姉さんとか変わった女の子と思っていた人が実は自分の術式でした」

「極めて異質ではあるが、前例がない。罰するも何もそもそもお前は一般人だった存在。寧ろ当て嵌める事例が無いのでは何も出来ぬ。不幸中の幸いと言えよう」

 清姫が連太郎をマスター呼びで寄ってきて変な奴だな、危ないから通報しようかなと思いつつ何年も知らぬ間につるんでいた。

 結局毎度通報の気配を察知して逃げていた清姫だが。

 嘘嫌い故、マジで警察のニオイがすると即時撤退。

 シャルロットは自称近所に引っ越してきたお姉さんと言って誤魔化してよく自宅で食事など作ってくれていた。

 尚家族は立てこもりで死んで以来、居なかったが親戚の気遣いで金銭的に援助を貰いつつ助けて一人暮らしの中学生でやっていた。

 そんな中でのシャルロットである。

 優しいお姉さんと懐いて向こうもよく世話を焼いてくれた。

 清姫は何というか、ストーカー行為を気付いて以来通報しようとしては逃げられて、シャルロットの知り合いと聞いて頼んでストーカー行為をストップさせて渋々遊んだりしていた同級生ぐらいだった子。

 ジャンヌは最近だ。高校に入るぐらい前に現れた。

 こっちもシャルロットの付き合いのある人と紹介された。

 ジャンヌとしか名乗らないので普通の大食いの人だと思ってた。

 妙にシャルロットよりも踏み込んできて、私生活をキチンとするように、などお節介をするお姉ちゃんみたいな感じだった。

 中学の同級生からは有名な事件の被害者。

 その同情と気苦労を察してあまり友達もおらず、何時もシャルロットや清姫と過ごしていた。

 寂しくは無い。変人で面倒臭い清姫とごく普通のお姉さんのシャルロットが居たから。

 普通に、生活してきた。今聞けばその裏で呪霊の雑魚がよく寄ってきたのを祓っていたと。

 平穏は、皆のおかげだったのだと。

 感謝している。

「お前も規定を守るのだぞ。分からぬ事は三輪にでも聞けば良い」

「ありがとうございます」

 説法を終えて、楽巌寺も素直な連太郎に言う。

 うちの生徒ではかなりまともで真面目にやっている。

 癖が無い。反抗もしない。良い呪術師になるだろう。

「……のう、七尾」

「何すか?」

 不意に、立ち去る際に楽巌寺が聞いてきた。

 連太郎の術式で、音楽に纏わる偉人を喚べるか聞いてきた。

「えーと、モーツァルトで良いなら」

 即座に待機中の本人を呼ぶ。

『僕かい? 風変わりな老人だね。音楽について語るのはいいけど、僕結構性格悪いよ? それでも良いのかな』

(自分で言うのかよこの偉人)

 高専に来て数多の英雄達と意思疎通を取るが、此奴らもどいつもこいつも価値観がバグってる。

 現代におおよそ通じない言い分で動くと分かった。

 つまりグラウンドオーダーで喚べる連中も、大抵キャラが濃い上に厄介な部類と言うことだ。 

 でも喚べると言えば喚べるが、何故?

「儂の術式は音楽に関係のあるもの。偉人に触れることで向上するかも知れぬ」

「なるほど」

 呪術師として、真っ当な理由だった。

 一応確認。自他共に認める変人だが宜しいか?

 気分を害する可能性がある。

「良い。音楽の偉人の言葉でショックを受けるほど、軽い人生では無い」

 了解を得たのでさっさと喚ぶ。

 グラウンドオーダー、省略起動。

 勝手に後ろからでてくる黒服の男性。

 笑みを浮かべて挨拶をする。

「やぁ、ご老人。僕と音楽で語りたいらしいね。何が聞きたいのかな?」

 快活に喋る、偉人モーツァルト。

 楽巌寺が出て来たモーツァルトに驚いたように言う。

「影法師と言えども、限りなく生前の生身に近いか。使い魔……いや、サーヴァントとは、実に興味深い」

「だろう? 僕らサーヴァントにとっても、実はこの状態って願ったり叶ったりなんだよね。特に僕みたいな悔いのある人生だった奴にはさ」

 などと言いながら、連太郎はメカ丸達の講義があるので退出する。

 モーツァルトに終わったら戻るようにとだけ言っておく。

「分かったよマスター。……で、僕は音楽については結構五月蠅いよ? 酷評の覚悟はいいかい?」

「そうでなくては困る。貴様の生み出した名曲以外にも、現代の音楽というものを見せてやる」

「ハハッ! 言うねえご老人。そこまで啖呵を切るんじゃあ、音楽家のメンツにかけて査定させて頂くよ」

 楽しそうだったので置いといて出て行って向かう。

 グラウンドオーダーの術式範囲は、基本的にない。

 一度でも出してしまえば、生身である以上食事も出来るし単独で動ける。

 まあモーツァルトのような音楽家はシャルロットと同じくほぼ戦えないが。

 あくまでカテゴリーは高名な偉人である。

 別の教室に向かう。

 その途中で、巫女服に似た格好の女性に出会う。

「あぁ、七尾君」

 顔に大きな傷跡のある女性、庵歌姫。

 京都校の教員で、何処の担任かは知らないが皆の面倒を見ている先生。

 五条の陰謀に怒ってくれたこの人もいい人。

「先生、何か?」

「また三輪さんたちの所で教わるの?」

 歌姫が聞く。首肯すると、交流は良いことと言った。

「私らはもう長いこと呪術師やってて一般人の感覚忘れてるからね。特にこの世界は色々時代錯誤もいいところも多い。七尾君は染まらないようにね」

「学長の説法を聞いてたら染まりたくないですわ」

 いやでも一般人のままのつもりでいる。

 ネジの外れた英雄達と、呪術師。

 マトモなシャルロットやジャンヌが頼みの綱だ。

「君には任務はまだ出ないから。此処で確りと学んでね」

「はい」

 素直に言うことを聞く。

 そんな連太郎に、小声で呟く歌姫。

「……この子、普通すぎて早死にしそう」

 怖いわ。何言ってくれてるんだ先生。

 バッチリ聞こえてるのに気付かず、笑みを浮かべて歩いて行く。

『嘘では無さそうですね。マスターが早死にする前にわたくしが全力でお守りしますが』

(頼むよ清姫。本音って事でしょあれ……)

 控えで聞いていた清姫が彼女に言える事を考えるに。

 一般人が生き残るのは呪術界隈はサバイバルということ。

 弱肉強食を現代で味わうとは思わなかった。

 さっさと向かうと、メカ丸達が待っていた。

「来たか」

「あ、七尾君。学長の話、終わったんだ」

 二人は教室で、何やら教科書のようなものを読んでいた。

 入ってルールなどを聞いてきたと報告。

 で、持っていた教科書を差し出す。

「俺達で基礎知識を資料に纏めた。暇なときに目を通せ」

「専門用語は出来るだけ弾いたから、わかりやすい入門書だと思ってね!」

 笑顔でサムズアップの三輪に、頭を下げて礼を言う。

 本当に親切で真摯な先輩だった。

「すいません。ありがとうございます」

 受け取ると、ついでと言ってメカ丸が何かをくれる。

 ……ライガー顔の缶バッジ?

「俺に連絡があるときはこれを使え。こいつは一種の無線機だ。俺しか通じないが、困ったときは呼べ」

「良いんですか? ご迷惑じゃ……」

 スマホだと面倒だから、一発で連絡できる無線機までくれた。

「代わりに暇なとき、プラモデルなんかを代理で買ってきてくれると助かる。金は先に渡すから。俺は表に出られない。パシりで悪いな」

「そんなんで良ければ何時でも行きますよ」

 メカ丸の話が聞いた。

 同じ天与呪縛。彼の場合、拠点で傀儡操術というこの人形、メカ丸を遠距離で操作できる。

 無数に、日本全国。

 北海道から沖縄、果てや東京の孤島まで術式範囲は及ぶらしい。

 但し表に出ると大騒ぎになる。メカ丸だから。

 ……苦労していると思うので、パシりぐらいやろう。

「大変ッスね先輩」

「もう慣れた。呪術師としては、だが。俺だって人間だ。趣味くらいあるさ」

 肩を竦めるメカ丸。

 不便すぎる生活は、窮屈だろう。

「通販も使えないんですもんね」

「良くて置き配だ。ま、それも出来ないんだがな」

 代理でメカ丸使って動いているんだ。

 気苦労は容易に想像できる。

「三輪先輩もありがとうございます」

「いいよ全然! 後輩が出来て実を言うと嬉しいんだよね。私にも後輩がいると思うと、何か新鮮で。わかんないことは気軽に聞いてね」

 マジでいい人だった。頼りになる。

 そういえば東堂は何処だ?

 人任せで居ないのだが?

「あいつなら昨日から島根に飛んだ。推し活らしい」

「給与の大半、旅費で使うからなぁ東堂さん……」

 呆れる二人が教えた。

 ……推し活。聞けば彼は重度のドルオタだとか。

 趣味に没頭することは良いことだろう。

 否定はしないが。

「あいつは教えるのがこういうタイプじゃない。直接指導する」

「実戦で学べっていうから無茶だよね。京都校の最強呪術師が殴りかかってくる訳だし」

 そちらの方だったか。じゃあ当分先であろう。

 ふと、時間を見る。昼時だった。

「先輩、飯どうします?」

 メカ丸は本体の定期メンテナンスがあるから良いとして。

 三輪に聞く。

 高専を出て、近場で良ければお礼に外食行かないかと。

「お礼なんていいよ。気にしないで」

「折角ですし。ジャンヌ、良いよな?」

 名を喚ぶと、隣に一瞬で顕現するジャンヌ夏服。

 礼を述べて、にこやかに対応する。

「ええ。マスターが大変お世話になっています」

 ビックリする三輪、突然現れたジャンヌに目を輝かせる。

 かの偉人、英雄ジャンヌ。

 綺麗な人だと大喜びだった。

「うわぁ、本物のジャンヌさんだ! 格好良い!」

「……何でしょう。いきなり言われるとむず痒いですね」

 照れているジャンヌ。

 メカ丸も、行く前にちょっと問う。

 生前の神託について色々。

 そこには当時の情勢や環境に違いがあると、大雑把に説明してからジャンヌの受けた神託について語る。

 興味深い話らしく、二人は聞き入っていた。

「……つまり、具体的な根拠が無かったのか?」

「お恥ずかしい限りですが、今振り返るとそう言われても仕方ないと思います」

 現代に神格化された自分の逸話だが、本人は至って誰かのために行動した。

 その結果、死人を増やして戦火を広げた。

 結果がそれだった。

 歴史は良いように改竄される。

 ジャンヌは言う。

「誰もが私を聖女と言います。でも、私は自分を聖女と思う事は生前も、今も、ありません」

 戦争を助長させた事実は消えないし、美化されても罪は罪。

 処刑されて償った訳では無いが、結局こうして何の因果かもう一度生を受けた。

 だから、今度は。

「私は本音は多くの人を助けたい。ですが……今は、マスターの命が第一です。マスターはちょっと、頼りないので。私が姉として支えないと」

「お姉ちゃんムーブ止めてジャンヌ」

 余計な一言が聞こえたので訂正する。

 このサーヴァントは……。

「兎に角。マスターには頑張って欲しいのがお姉ちゃんの願いです」

「ジャンヌー?」

 今日は随分と拘るなとか思うと。

 切り替えていくとか言いだした。

 呪術師として生きぬくため、ジャンヌは姉としての責務を果たして、一人前にする義務がある。

 つまり、姉を名乗る不審者の出来上がり。

「ジャンヌ!?」

「もう良いです。シャルロットや清姫だけではカバー出来ません。私も本気で、応援します。頑張りましょう!」

 唖然とする先輩二人。

 この日において、脳筋聖女は姉を名乗る不審者というジャンルを拗らせてダブらせた。

 目指せ一人前! 姉が前方で旗を振って応援している!

(どうしてこうなった)

 ジャンヌが、聖女って属性を否定して姉を名乗る不審者になるなんて。

 連太郎は絶望する。

 脳筋聖女プラスお姉ちゃん。

 キャラが濃すぎるのであった……。

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