監察官のちょっと奇妙な冒険   作:プロメイア推しの人

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ちなみに、作者の推しの一人はイヴリンです。
そして他にはプロメイアや、新キャラのシグリット。
癖が分かりやすすぎておもろい。



スパイが二人?妙だな………

「あ、アストラさん!!!」

 

「ん?……フラマ!!!」

 

「おい、フラマ。勤務中だぞ」

 

「すんません。ちょっと挨拶してくるだけなんで!!」

 

セヴェリアンさんに深く頭を下げて、許可をもらう。

ここら辺は、ちゃんとしなきゃぁな。

 

「イヴリンさんも!お久しぶりです!!」

 

「久しいな、フラマ。相変わらず、元気なようでなによりだ」

 

「イヴリンさんも、ちょっと隈が消えましたね!!メイクも似合ってます!!」

 

「わ、分かるのか……」

 

「ふふん。紳士なのでね」

 

「じゃあフラマ!私も分かる?」

 

「ん~と………あ、香水変えました?」

 

「すご~い!正解正解!!これイヴが選んでくれたの!フラマが好きそうって!」

 

「あ、アストラ!それは言わないと………」

 

「イヴリンさんもいい匂いしますね。ラベンダーですか?」

 

「君には感服する………」

 

 

新エリー都を席巻する歌姫と、そのボディーガード。

この二人と知り合ったのは、俺が兎屋にいた時の事………。

 

 

 

 

「フラマ!これ行ってきなさい!!」

 

【戦闘経験のある男性、募集中。料金………】

 

「………姉貴、これ怪しすぎ「行きなさい!!」…ビリーなら「なんか人間だけっぽいわ!」……俺外見だけ………」

 

 

 

「よろしくお願いしまぁす!!」

 

「よろしく」

 

「仕事内容聞いていいすか!」

 

こうなりゃやけだ。さっさと終わらせて帰ろ。

で、何この黒服さん達は。多くない?俺みたいな一般知能構造体をいじめるつもりですか!?

 

「あんたには、守秘義務がある」

 

「はい?」

 

「これから俺が話す内容を、一言一句外に漏らさない義務だ」

 

な~るほどね。だから知能構造体がダメだと。

データいじられちゃったら、バレちゃうもんね。

 

「了解っす」

 

「………あんたには、とある女と俺らの裏切り者を暗殺してもらいたい」

 

「あ、暗殺………」

 

おいおい。わくわくさんだぜ。

こういうのは大体、ターゲットは悪役令嬢なんですわ。

それで?あんたらは昔その子にひどい事された召使ってとこか?展開が読めてきたぞ。

 

「写真とかあります?」

 

「これだ。片方は知ってるだろうが……」

 

うわ、ごめん。その知ってるだろう系やめてよ。俺来たばっかで知らないんだけど。

ていうか、おいおいおいおいおいおい。

どちらもウルトラ美人さんっじゃぁねぇか!!!

 

ほんとに悪役令嬢かこれ?どちらかと言えば善性で民救うタイプの人たちだろ。

まぁいいや。一先ずれっちごー。

 

 

 

 

「よろしくっす!!これからアス………なんだっけ………アストラのボディーガードになりました!!フラマって言います!!」

 

「よろしくね、フラ!」

 

「よろしく頼む」

 

「具体的に何すればいいんすか?」

 

俺は金髪の女性、イヴリンさんに聞く。

うっ………クールビューティ………美しい………。

 

「読んでそのままだ。アストラを守れ(新しく組織から派遣すると聞いていたが……おそらく私の命も狙われているな……ならば、こちらから先に排除しても………)」

 

「なるほどっす!よろです!!」

 

「イヴったらなんか冷たくない?もっと優しく!」

 

「……お嬢様。一応、あなたの命を預けるんだ。厳しくもなる」

 

「むぅ………それはそうだけど………」

 

はは~ん。気づいてしまったよ。

 

俺の脳内CPUIQ53万が、弾き出した答えは………

 

 

 

百合(lily)!!!!

 

 

 

ふふふ………数多の百合アニメを履修している俺の目はごまかせない。

この二人!!いい感じである!!

こういう時、男は何をするべきなのか。

 

知能構造体は、クールに去るぜ………。ではない!!このド阿保が!!

この場合、男はサポートに回るべきなのである!!

それにこの感じ!!イヴリンさんが奥手と見た!!

イヴリンさんからアピールすれば完堕ちなど赤子の手をひねるようなもの!!

勝ったな、風呂食ってくる。

 

はっ!!まさかこの暗殺依頼は、この百合をぶち壊すため………?

許せんなぁ………許せんなぁ!!!

この、汚らしい阿保がぁぁぁ!!!

 

「あの、フラマ」

 

「はい!なんでしょうアストラさん!」

 

「その……さっきから、すごくにこにこしてるけど」

 

「してますか?」

 

「してる。なんか、見守られてる気がする」

 

「気のせいです」

 

違う。

気のせいではない。

俺は今、神聖なるものを見守っている。

 

歌姫とボディーガード。

明るくて眩しい少女と、それを陰から支えるクールビューティー。

表舞台に立つ光と、その光を守る影。

 

つまり。

 

百合なのである。

 

これはもう裁判なら勝訴です。

おめでとうございます。

 

「……フラマ」

 

「はい!」

 

イヴリンさんが、静かに俺を見る。

 

うっ、美人。

冷たい目が似合う人っていいよね。

でもこの人、たぶん根っこはめちゃくちゃ優しい。

じゃなきゃアストラさんを見る時、あんな目はしない。

 

「君は、なぜこの仕事を受けた?」

 

「金です!」

 

「正直だな」

 

「貧乏は人を強くするので!」

 

ニコの姉貴に叩き込まれた思想である。

 

「仕事内容について、疑問はなかったのか」

 

「ありましたよ」

 

俺がそう言うと、イヴリンさんの目が少しだけ細くなった。

 

あ。警戒してる。

 

多分この人、俺のことをただの臨時ボディーガードとは思っていない。

そりゃそうだ。

自分が元々スパイ側なら、新しく送り込まれてきた男なんて怪しさの塊だろう。

 

分かる。

俺でも怪しむ。

 

「だって、普通に怪しいじゃないですか。戦闘経験のある男性を募集。守秘義務あり。報酬高め。しかも美人二人の護衛」

 

「……そこまで分かっていて来たのか」

 

「はい」

 

「なぜ?」

 

俺は少し考えた。

 

本当のことを言うべきか。

適当に誤魔化すべきか。

 

うーん。

 

ま、いっか。

 

「写真見た時に思ったんすよ」

 

「何をだ」

 

「この二人は悪い人の顔じゃないなって」

 

「俺、頭はそんな良くないですけど、人を見分けれる自信はあるんですよ。笑い方とか、目線とか、立ち方とか。アストラさんはめっちゃ眩しい人で、イヴリンさんはその眩しさを守ろうとしてる人って感じでした」

 

「……それだけで?」

 

「それだけで十分じゃないですか?」

 

俺が笑うと、イヴリンさんは何も言わなかった。

でも、その手がほんの少しだけ動いたのを見た。

拳を握りそうになって、やめたみたいな動き。

 

「それに俺を雇った連中、俺にボディーガードなんて頼んでないですしね」

 

「……何を頼まれた」

 

「暗殺っす」

 

俺は軽く言った。

 

軽く言わないと、重くなるから。

 

「ターゲットはアストラさんと、イヴリンさん。だから俺、ここに来ました」

 

「フラ、マ……?」

 

アストラさんの声が震える。

イヴリンさんは一歩、アストラさんの前に出た。

 

その動きは速かった。

迷いがない。

 

アストラさんを守るための位置取り。

 

はい勝訴。

もう疑いようがない。

この人、完全に光堕ちしちゃってます。

ありがとうございます。

 

「君は、どちら側だ」

 

イヴリンさんが低く問う。

俺は両手を上げた。

 

「俺は俺側っす」

 

「答えになっていない」

 

「じゃあ言い直します」

 

俺はアストラさんを見て、それからイヴリンさんを見る。

 

「俺は、アストラさんを殺させない側で、イヴリンさんにも死んでほしくない側です」

 

「……私も?」

 

「当たり前じゃないですか」

 

イヴリンさんの表情が、ほんの少し崩れた。

美しい………。

 

「君は、私のことを何も知らない」

 

「そうっすね」

 

「ならなぜ………」

 

「美人がいなくなったら皆、悲しむからです!!」

 

「び、美人?」

 

「当然じゃないですか。イヴリンさんが鏡見たことないタイプの人なら、今すぐ鏡買ってきますよ。全身映るやつ」

 

「い、いや、そういう話では……」

 

「そういう話です!」

 

俺はぐっと親指を立てる。

 

「美人は世界の財産なんです。財産を守る。つまりこれは社会貢献なのです」

 

「フラマ」

 

「はい!」

 

「君は本当に、何を言っているんだ?」

 

「俺にもたまに分からないっす!」

 

「分からないのか……」

 

イヴリンさんは額に手を当てた。

 

よし。

さっきまでの重たい空気がちょっと薄くなった。

こういうのでいいんだよ、こういうので。

 

だってさ初対面で「私は綺麗な人間ではない」とか言われても困るじゃん。

いや、事情があるのは分かる。

この人、多分めちゃくちゃ重いものを抱えてる。

アストラさんを見る目で何となく分かる。

 

でも、それを今ここで掘る必要ある?

いや、ない!

 

俺は地雷処理班ではない。

嫌なやつの地雷原でタップダンスするタイプの馬鹿ではあるけど、女の人の心の傷を無理やり掘る趣味はない。

 

「俺、イヴリンさんの昔とか事情とか、そういうの全然知らないっす」

 

「なら、なぜ私まで守ると言える」

 

「今、目の前にいるからです」

 

「……目の前?」

 

「はい。目の前に綺麗な人がいて、その人が死ぬかもしれない。嫌じゃないですか」

 

「………理由が」

 

「雑じゃないです。シンプルなんです」

 

俺は胸を張った。

 

「美人が死ぬ。悲しい。守る。以上!」

 

「短いな……」

 

「分かりやすいでしょ?」

 

「分かりやすくはあるが……」

 

イヴリンさんは何とも言えない顔をした。

 

勝ったな。

何に勝ったかは知らない。

でも、あの冷たい警戒顔が崩れたので俺の勝ちです。

 

「じゃあフラ」

 

そこでアストラさんが、にこにこしながら手を上げた。

 

「私は?」

 

「アストラさん?」

 

「うん。私が死んじゃったら?」

 

「一週間泣きます」

 

「イヴより長い!」

 

「そこで張りあうな………」

 

「だって気になるもん」

 

「アストラさんの場合、泣いたあと曲作りますね」

 

「曲?」

 

「はい。タイトルは『推し歌姫、守れなかった男の慟哭』です」

 

「アストラが歌えないタイプの曲だな」

 

「いや、アストラさんなら歌えます」

 

「歌わせるな」

 

「でも案外売れたり?アストラさんの歌は元気なのが多いですから」

 

「見てくれてるんだ!ありがと!」

 

アストラさんが堪えきれずに笑った。

 

その笑顔を見て、イヴリンさんもほんの少しだけ目元を緩める。

 

はい。きくぅ~~~。

これこれ。

 

俺が見たかったのはこれ。

暗い顔じゃない。

重い過去の告白でもない。

二人が普通に笑ってるところ。

 

歌姫とボディーガード。

光と影。

いや、イヴリンさんは影というより、アストラさんの隣に立つ月みたいな感じかもしれん。

うわ、俺今めちゃくちゃ詩的。

 

「フラって、本当に変だね」

 

「褒め言葉として受け取ります!」

 

「でも、ちょっと安心した」

 

アストラさんがそう言った。

 

「安心すか?」

 

「うん。フラは暗殺に来たって言ったけど、全然そんな感じしないから」

 

「まあ、暗殺する気ないですし」

 

「普通、暗殺する気ない人は暗殺依頼受けないと思う」

 

「それはそう」

 

ぐうの音も出ない。

 

でも受けちゃったもんは仕方ない。

ニコの姉貴の圧がすごかったんだもん。

あの人の「行きなさい!!」は実質命令魔法。

抗うには俺のレベルが足りない。

 

「それで、フラマ」

 

イヴリンさんが改めて俺を見る。

まだ警戒はしている。

でもさっきよりは、ほんの少しだけ柔らかい………きがす。

 

「君は、本当に私たちを害するつもりはないのだな」

 

「ないっす」

 

「依頼主を裏切ることになる」

 

「元々そっちの味方になった覚えないので、セーフです」

 

「理屈が雑だ」

 

「俺の人生だいたい雑です」

 

「誇るな」

 

また怒られた。

でも、今の怒られ方はさっきより怖くない。

 

「それに、アストラさんが笑って、イヴリンさんがそれ見てちょっと嬉しそうにしてる方が、どう考えても一番いい世界じゃないですか」

 

「……」

 

イヴリンさんが黙った。

 

アストラさんが目を瞬かせる。

 

あれ。

また変な空気になった?

いや待って。

俺は明るくしようとしただけ。

今のは百合保護宣言のつもりだったんですけど。

 

「イヴ、嬉しそうにしてるんだ?」

 

「……アストラ」

 

「してる?」

 

「……してない」

 

「本当に?」

 

「……保護対象の精神状態が安定しているのは、護衛として好ましいことだ」

 

「それ、嬉しいってことじゃない?」

 

「違う」

 

「違うの?」

 

「……完全には、違わない」

 

おおおおおおおおおお!!!!

 

来ました!!

完全には違わない!!

クールビューティーからの遠回しデレ!!

ありがとうございます!!

俺は今、全身全霊で世界に存在している!!

 

「フラ、なんでそんなに感動してるの?」

 

「生命の輝きを見たので」

 

「また変なこと言ってる」

 

アストラさんは笑っている。

 

よいではないか。よいではないか。

 

この空気を守る。

俺は今、強くそう思った。

 

その時だった。

 

外から、複数の足音が近づいてきた。

 

はい。

来ました。

空気を読めない悪役ご一行様。

予約してないなら帰ってください。

こちら今、尊い会話中なんですけど。

 

「アストラ、私の後ろへ」

 

「うん」

 

アストラさんは素直にイヴリンさんの後ろへ下がる。

 

その動き。

その信頼。

はい尊い。

しかし今は鑑賞タイムではなさそうである。

 

「フラマ」

 

「はい!」

 

「戦えるな」

 

「もちろんっす」

 

「では、私の指示に従え」

 

「すんません。それはたぶん無理です」

 

「………なぜだ」

 

「俺、こういう時は勝手に前に出るタイプなので」

 

「最悪だな」

 

「よく同僚に言われます!」

 

アンビーから何度怒られたことか。

 

俺は右手を軽く握る。

 

ガコン、と音が鳴った。

人の腕に見えていた右腕が開き、内側から赤い光が漏れる。

相変わらず俺の腕かっくいいいぃぃ!!誰か知らんが作ったやつのセンスが光ってる。

 

「安心してください」

 

俺は二人の前に立つ。

 

「美人二人の前なので、ちゃんと格好つけます」

 

「理由が軽いな」

 

「軽くないっす。男子にとっては超重要です」

 

「……そういうものか?」

 

「そういうものです」

 

黒服たちが姿を現す。

銃口。

刃物。

殺気。

 

はいはいはい。こいつはくせぇ!!ゲロ以下の匂いがプンプンするぜ!

 

「予定と違うな、フラマ」

 

男の一人が言った。

 

「お前が二人を処理する手筈だったはずだ」

 

「無理っす」

 

「何?」

 

「俺、この二人の護衛になったんで」

 

「裏切るのか」

 

「そっちについた覚えがないので、裏切りではないです」

 

「ふざけるな」

 

「ふざけてませんよ」

 

俺は腕を上に構えた。

 

「俺は今、かなり真面目です」

 

俺の腕から放出される熱みたいなんかが、上で大きな球になる。

なんで出来るのかは知らん!!原理も知らん!!!なんかやろうとしたら出来た新技!!

エー〇………借りるぞ、お前の技………。

 

「せっかく美人二人が笑ってたのに、水差されたんで」

 

「う、撃て!!」

 

無駄無駄無駄ァ!!

この俺にちょいとでも敵うと思ったか、間抜けがぁ!!

 

「大炎戒!!!」

 

足を一歩大きく踏み込む。

熱が回る。

赤く、明るく。

暗い空気を全部吹っ飛ばすみたいに。

 

「炎帝!!!」

 

赤い衝撃が走った。

 

武器だけを焼き落とし、足元だけを焦がし、黒服たちをまとめて吹き飛ばす。

 

悲鳴。

転がる銃。

焦げた床。

あと焦げた眉毛。

 

眉毛はごめん。

でも命があるだけ感謝してほしい。

眉毛はまた生える。

 

十秒後、立っている敵はいなかった。

 

これが炎帝!!もうちょっと威力出せっかな………加減しちまった。

 

俺は腕を戻しながら振り返る。

 

「はい、終わりっす」

 

アストラさんは目を丸くしていた。

 

イヴリンさんは、しばらく黙って俺を見ていた。

 

「フラ……すごい」

 

「ふふん。もっと褒めてもいいですよ」

 

「すごい!かっこよかった!」

 

「ありがとうございます!!」

 

歌姫に褒められました。

本日の俺、勝ちです。

帰ったら姉貴に自慢しよう。

たぶん「じゃあ報酬上乗せ交渉しなさい」って言われる。

 

イヴリンさんは小さく息を吐いた。

 

「君は、本当に滅茶苦茶だな」

 

「褒めてます?」

 

「半分は」

 

「半分も!?」

 

やった。

クールビューティーから半分褒めを獲得。

実績解除~。

 

「だが」

 

イヴリンさんは少しだけ目を細めた。

 

「助かった」

 

短い言葉。

でも、それで十分だった。

人に感謝されるのは気持ちがいい。

 

「どういたしまして!」

 

俺が笑うと、アストラさんも笑った。

 

そしてイヴリンさんも、本当に少しだけ。

 

ほんの少しだけ、笑った。

 

はい。

 

防衛完了。

 

やっぱりこの二人は、笑ってる方がいい。

 

 

 

そんなこんなで、暗殺依頼だったはずの仕事は、なぜか正式な護衛任務になった。

 

その後も何度か襲撃はあったけど、俺とイヴリンさんでだいたい何とかした。

アストラさんはそのたびに「ありがとう、フラ!」と笑ってくれて、イヴリンさんは「無茶をするな」と怒りながら、なぜか毎回手当てをしてくれた。

 

うん。

 

今思い返しても、最高の現場だったな。

美人二人が仲良し。

俺はそれを守る。

世界平和。

 

アストラさんとイヴリンさんをくっつけるには至らなかったものの、俺はよくやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フラマ?」

 

「はいぃ!?」

 

アストラさんの声で、俺は現実に戻った。

 

目の前には、にこにこ笑うアストラさん。

その隣には、少し呆れた顔のイヴリンさん。

 

「また変なこと考えてた?」

 

「いえ!過去の栄光に浸ってました!」

 

「栄光というほど綺麗なものだったか?」

 

イヴリンさんが冷静に刺してくる。

 

「美人二人を守ったので、俺の中では栄光です」

 

「……そういうところだぞ、君は」

 

「え、どこっすか?」

 

イヴリンさんは答えず、そっと視線を逸らした。

アストラさんは楽しそうに笑っている。

 

「フラ、また今度ゆっくり話そうね」

 

「はい!ぜひ!」

 

「約束」

 

「約束っす!」

 

俺が元気よく頷くと、背後から低い声が飛んできた。

 

「フラマ。そろそろ行くぞ」

 

「すんませんセヴェリアンさん!!」

 

俺は慌てて二人に手を振り、上司の元へ戻る。

 

振り返ると、アストラさんが小さく手を振っていて、イヴリンさんもほんの少しだけ笑っていた。

 

うん。

やっぱりこの二人は、笑ってる方がいい。

俺は満足げに頷いた。

 

「何を満足している」

 

「世界平和を確認しました」

 

「そうか………」

 

 

 




エー〇の〇の部分を一個左に移したらエ〇スになり、えぐい事に初めて気が付きました。
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