ようやくブリンガー戦終わります。いや~書き始めた時はまさかここまで続くとは思いませんでしたね()
でも自分のやりたいこと書けたので僕!満足!
あとタイトルの話になりますがCome Alive いい曲ですよね。僕個人としてはは一章EDで流れるstripped verが一番好きです。
『これは避けれまい!』
《クインテッセンス》
バサッ…!シュンッシュンッ!
ブリンガーが大きく翼を広げると衛星の形をした球体が生成され、シド達と雅を取り囲む…
「……ならば纏めて斬るのみだ」
ダッ!
雅は身を僅かに屈め踏みこんだかと思うと、直後にはシド達の視界から瞬く間に消える程の速度で球体へと迫る…
ゴオオオ…ズババババババババッッッ!!!!
無尾が蒼く光った刹那、無数の斬撃が飛び交いシド達を囲んでいた球体は一つまた一つと目にも止まらない速さで破壊されていく
『……凄まじいな、あれが虚狩りの力か』
《……『虚狩る戎具』の力をほとんど使ってはおらぬとはな、人の身であれほどの領域に立つのは初めて見る》
『虚狩る戎具…?なんだいそれは』
《仔細は後だ。今は前を向く方がよかろう》
シド達は彼女から放たれる正に『絶技』と呼ぶに相応しい剣術に思わず息を飲む…
『これならばどうだ…!』
メキメキ…
バシュンッ!
ブリンガーは先ほどのように自身の翼の一部を刀の形へと変化させ斬撃を飛ばす…
「刀とは無闇矢鱈に振り回す物ではないぞ」
カチッ…
雅は刀身を鞘に収め、居合いの形を取りながらブリンガーを見据える。
『残心』と呼ばれるこの行為は一連の動作を終えた後も相手の反撃や不測の事態に即座に対応出来るように構えを維持する心構えであり。武道を志す者にとっては基本の姿勢として残っている。
そして雅が行った残心はまるで流れるように自然であり、戦いの最中であるというのに彼女の動きにシドとジョシュアは魅入っていた
「はっ!」
ズバアアアアアンッ!
『ぬぐおおっ!?』
そして雅は全身の動きを使い一気に刀を抜くとエーテルで形成された六つの斬撃が空を駆け、ブリンガーの翼から胴体に綺麗な一文字線を描く
『くそっ!』
キュイイイイイイイイン……!
『やらせるか…!』
シュバッ!
『うおおおおおおおおお!!!!』
ドゴオオオオオオオオオオンッ!!!
『ぬがあああああアアアアアアア!?』
ズシイイイインッ!
ブリンガーが力を込め、口から熱線を吐く瞬間シドが飛びかかりブリンガーの胸に拳を叩き込むと行き場を失くしたエーテルは爆発を起こし、ブリンガーは力無く地面へと落下する
ガラ…ガシャンッ!
コンテナや瓦礫にまみれながら起き上がりるブリンガーだが先ほどまで見下ろしていた筈の相手から逆に見下ろされているという事実を突き付けられ、歯軋りをする
『おのれぇ…!かくなる上はぁ!!!』
バサァッ!
ブリンガーは再び翼を羽ばたかせ、光速でホロウの上空へと飛び立つと全身から光を発する…
───────『地上』にて
『Gaaッ…!?Giッ…!Gyaaaaaaaaaa!?』
シュウウウウ…
「……消えた?致命傷ではない筈なのに何故?」
「バウッバウッ!(上を見てライカン!)」
エーテリアスにトドメを刺そうとしたライカンがトルガルの声を聞き、上を見るとブリンガーの周囲からエーテルの帯のような物が伸び、それが周りのエーテリアスに付くとまるで血を抜き取られたかのように体を痙攣させている光景が映る…
シュウウウウウウウ……
そしてその帯はホロウ内のエーテル結晶にも及び、結晶が少しずつ消え失せていった…
「これは…周囲からなりふり構わずエーテルを吸収しているようですね。一体何をするつもりなのか…」
ライカンは上空で光輝くブリンガーを見上げることしか出来ず歯がゆさを感じていた…
カッ…!
『ぬううううううううんんんッッッッ!!!!!』
ピキイイイイイイイイィィィィンンンッッ!!!
やがて充分なエーテルを吸収したブリンガーの身体が更に輝きを増し、辺りに閃光が走る…
コオオオオオオオオオオオ………
ブリンガーから幾何学模様を描く巨大な光が翼のように広がり。遠くからでも莫大なエーテルの波を感じる程にまでに変貌していた…
ゴオオオオオオオオオオ………!!!バチッ…!バチッ…!
『ここで全てを終焉らせてやろう!!!!』
ブリンガーが口を大きく開くと周囲の空間が揺らぎ、その前方に魔方陣の用な物が形成され始める…
『ブリンガーの奴め!このホロウごと俺達を消すつもりか!』
『……あの時と同じだね兄さん。でもまた押し返せばいいさ…!』
《顕現出来る時間も残り僅かだ…しくじれば我らは終わる》
『それは今までもそうだったさ……雅は下がっててくれ!ジョシュア!アルテマ!やるぞ!』
シドは二人に声をかけながら覚悟を決めブリンガーを見上げる…
「待て、シド。あれは…私の敵だ」
だが三人の前に雅が立ち塞がり、再び無尾を構える…
『貴様一人の力で何が出来る…!これで終わりだ!死ねっっ!星見雅いいいいいぃぃっっっ!!!』
《ゼタフレア》
ドギュウウウウウウウウウウウウンンンッッッッッ!!!!!
ブリンガーが生成した魔方陣からそれぞれ光の帯が飛び出し、その全てが一つに収束するとシド達よりも巨大なレーザーが放たれる…
「……スゥゥゥゥゥ……」
だが総てを焼く光が迫る中、雅は深く息を吸い込み…深く瞑想する……
「…………」
『あの日《旧都陥落》』……自らにとって最愛の家族を失い…そこから兄との確執、そして六課の仲間との出逢いが彼女の中で走馬灯のように蘇る…
「……私はこの道義を……母上と兄上の想いを胸に貫き通す。その為に……お前を止める…」
カチッ…
コオオオオオオオオオオオオ……
《あれは……》
雅の身体を蒼い炎が包むと徐々にそれが刀へ集まり、代わりに赤黒い稲妻がバチバチと弾けだす……
「………借りるぞ兄上。私は今、ここで貴方に並び立ってみせる…!」
ゴオオオオオオオオオッッッ!!!
『雅…!』
閃光は雅の目前と見紛う程に近づき凄まじい熱気が彼女を襲い、シドは焦るがそれでも雅は目を閉じることなく構え続ける…
「『斬』…」
光が彼女に降り注ぐまで残り僅か数秒程…雅は鍔に力を込める…
「『鉄』…」
『消し炭と化せえええええええええええええええええ!!!!!!』
勝ちを確信したブリンガーは高く嘲笑い、ダメ押しとばかりにさらにエネルギーを注ぎ、彼女の服が端からチリチリと焦げ始める
カアアッ!!!
「『閃』ッッッ……!!!!!!!」
《斬鉄閃》
ズバアアアアアアアアアアアアアンッッッ!!!!
光が雅の眼前まで迫る瞬間、彼女は目を開き鞘を抜く…
刹那、シド達の視界に見えたのは全武者を彷彿させる半透明な甲冑が雅の全身を包みこむ姿、そして赤黒い稲妻のような斬撃がブリンガーを両断する光景であった
『馬鹿な…!それは『オーディン』の…!?ぐあああああアアアアアアアアッッッ!!!!?』
紅く染まるホロウの中で輝く巨大な光を裂くように一筋の刃が光速で駆け、ブリンガーは断末魔をあげながら内から莫大なエーテルを放出し爆発する……
「まさか彼女があの技を使うとは……」
「僕も正直驚いてるよ…彼女はどうして『オーディン』の力を……」
時間切れにより元に戻ったシドとジョシュアは未だ彼女が残した斬撃の跡を眺めていた
《……恐らくは産まれ落ちた時に『オーディン』力の一部が別たれあやつの中に宿ることで『眷属』に近しい者になったのだろう。『フェニックス』よ…汝には覚えがある筈だ》
そんな二人の足元へアルテマが歩み寄り自らの憶測をジョシュアに伝える
「……前世で兄さんに与えた『祝福』のことだね」
《その通りだ。汝もかつての『オーディン』も自らの親しい者や配下に『祝福』という形で力を分け与えることで召喚獣の力を一部ながら行使することが出来ていた。あやつもそれらと同じであろう》
「そうだとしても今の彼女の力は当時の俺達に引けを取らない程の強さだ……これが虚狩りの力という訳か」
《あれは『虚狩る戎具』だけでなくあやつの自身の強さもあろう。》
「……さっきも聞いたけどその『虚狩る戎具』って一体?」
ジョシュアは先の戦いでも聞いた言葉について質問するとアルテマは少し間を置きながらもポツポツと話始める
《あれは汝らが産まれる約百年以上前の頃か。あの時の我は『サンブリンガー』『アーチ』『ヴァイク』『ジョイアス』『レミエール』といった当時の人間達と協力関係を結んでいた。あとは……口数が少なかった故に名は聞きそびれたが『オーディン』の分け身である奴の系譜の女もいたな》
何処か少し懐かしそうに話すアルテマであったがジョシュアは彼の口から出てきた言葉に同様する
「それって『初代虚狩り』達の名前じゃないか!つまり君はあの『ダークウォール』での作戦にも…?」
《当時はサンブリンガーが開発したばかりであったボンプの身体を借りて参加していた…彼処は騒々しかったが悪くない日々だった。だが『ダークウォール』でのことを切っ掛けに皆の行方は未だ知れぬ……そこから我は再び意識だけとなり今こうして汝らと巡りあったというわけだ。》
『ダークウォール』とはこの新エリー都の外側に位置する文字通りの黒い壁のように存在する物であり、百年前に『初代虚狩り』達の功績により37kmの後退に成功したが未だ踏破に至らず謎に包まれた領域のことである…
《だが今は昔話の時ではない、話を戻そう。『虚狩る戎具』とは『始まりの主』の眷属である『結使』と呼ばれる奴らが持つ特殊なコア『業核』によって造られた物だ。》
「……随分ややこしい話になりそうだな。それで、そいつらはどういう存在なんだ?」
《始まりの主の代行者とサンブリンガーは言っていた。奴らはホロウのルールすらも書き換える程の力を持ちその体内にある力の源が『業核』と呼ばれる。当時の人間はそれを武器とし制御することで始まりの主に対抗し得る手段を得たということだ。だが……》
アルテマは途中で言葉を濁し、暫く黙るとシドがアルテマの真意を汲み取ったのか口を開く
「……それ程の力には『代償』がある。違うか?俺達ドミナントのように…」
《そうだ…シドよ。だがあやつはそれを御し、己が技だけであれ程の強さを持つとは…我は今一度人の強さに驚いている》
「……俺も正直その話を聞いてから驚いてるさ、だが一先ず危機は去った。皆と合流しよう」
「了解だよ兄さん。」
《では参ろう》
その後シド達は協力に来てくれた全員達に礼を言いつつとりとめのない世間話をしながら皆を見送る……
……ガラッ…
『ぬぐぅ…おのれ星見雅っ…!ここを出たら必ず…!』
皆が去り静けさに包まれるホロウの中、『元のサクリファイスの姿』へと戻ったブリンガーであったが右腕と下半身を喪い最早虫の息であったがそれでも彼は崩れる自らの身体に鞭を打ち、執念によって突き動かしていた…
ブオオンッ
だが彼の前方にホロウの裂け目が現れ一体のボンプ行く手を阻むとそれに続いて『パエトーン』の二人が現れる
『っ!?貴様…!』
「ブリンガー…」
「答えて!あんた達は先生を何処にやったの!?」
『先生だと…?貴様ら…?』
リンは手掛かりを前に感情のままブリンガーに詰め寄るがもう一人のパエトーンであり彼女の兄でもあるアキラはリンの肩を持ち制止しながらブリンガーの前へ踊りでる。
「『カローレ・アルナ』。旧都陥落の日、白い腕が彼女を攫った…!」
ブリンガーはその名を聞き、心当たりがあったのか呆れたかのように笑い始める
『なんだ貴様ら…あれの教え子だったか……ならば…!』
キイイイィィィィィィンッ…!!!
『始まりの主……再創を!!!』
ブリンガーは最期の力を振り絞り、全身を震わせると魔方陣が展開される…
ザシュウッ!
『うぐぅ!?き、貴様は……!』
「余の力を模倣するだけでなくその力で罪の無い市民達を脅かすとはな……貴殿のような男がそこまで腐り果てるとは…」
だがその力を行使する前にブリンガーの身体に風穴があき、地面にハルバードのような武器が突き刺さると兄妹の背後から純白の騎士のデザインを模した軍服の男性が飛び降りる
『ぬぐっ…まあいい…そのまま一生日陰に隠れ…真の元凶へと至る幻想に溺れるといい…』
その一撃がトドメとなったのかブリンガーの身体は完全に崩れ落ち始め、リンとアキラの二人は必死に駆け寄るがその行動も空しく完全に消え失せる…
暫く呆然とした二人だったがやがてリンが男性を睨み、詰め寄る
「どうして…!もう少しで先生の手掛かりが…!!!」
「申し訳ないレディ。だがあのままにしていては君と兄君の身が危険だった。無礼は承知の上だ」
「リン…彼の言う通りだ。だが貴方は…?どうして僕達を?」
アキラの疑問に男は咳払いをしながら軍人らしく姿勢を正し二人にお辞儀をする
「失礼した。余は防衛軍『オブシディアン大隊』直属『竜騎士隊』の隊長『ディオン・ルサージュ』、ここには『バハムート』が現れたと聞き馳せ参じた次第だ。そちらはかの伝説のプロキシ『パエトーン』とお見受けする」
「防衛軍……『11号』と同じ?」
「『オボルス小隊』所属の彼女のことか?彼女らとはよく前線で行動を共にすることが多い。彼女が信頼を置くのであれば貴殿らとは何れまた巡り合うことになるだろう……では」
ディオンはそう言うと高く飛び上がり瞬く間に姿を消す…
「何れまた……か、とにかく今は戻ろうリン。」
「………うん」
手掛かりを失った二人は気を持ち直し、ホロウを後にする。
そして二人は旧都陥落の犠牲者を偲ぶ慰霊碑にて雅に自らの過去を打ち明け、かくして妖刀を巡る事件は幕を下ろすのであった…
これにて本編のドミナントは全員揃いましたね、正直ブリンガー戦は雅さんの『斬鉄閃』をやりたいがために書いたのですがまさかここまで長くなるとは…w
でもやりたいことは書けたのでかなり満足です!
オリジナル展開としてアルテマは百年前に『初代虚狩り』達と協力関係にありました。ずっとホロウをどうにかするために頑張ってるし知り合っててもおかしくないと思ったので…
次回は輝きのモーメントですね。アスイヴはいいぞ(唐突な布教)