柚アリがてえてえし泣きましたわ……どうか幸せになってくれ…自分ストーリー前に夏イベクリアしたからわからんかったけどクリア後改めて見返したらもう色々とピースが埋まってそこでもまた泣きましたね...
今回からまともな戦闘パート始まります!
─────『ルミナススクウェア 映画館前』
「思ったより早く着いてしまったな……」
ポツリとそう呟くシド…腕の時計を見ると時刻は12時35分、目的の映画が始まるのは13時15のためまだあと30分以上はある…どうしたものかと考えていると彼の右前方から白いワンピースに華やかな帽子を着けた女性が歩いてくる。
「お、お待たせ……クライヴ君…////」
そう女性は彼の名前を呼ぶ…シドは少しその女性を見詰めるとハッとした顔になる
「あの…もしかして朱鷲さんか?」
「そ、そうですよ!?私…あまりこういった格好はなれなくて……似合ってませんか…?」
「いや寧ろ逆だ。よく似合っているし、綺麗だよ」
「ふあっ…!?////そ、そう…?よかった…////」
シドが何処かのビデオ屋顔負けレベルのイケメンムーヴをした後、二人は中に入り受付に声をかける
「本日はカップル割引のキャンペーンをやってますよ!」
「カカカカカップルッ…!?/////い、いえ私達はそのような……」
そう答えようとする朱鷲の横顔にシドは自らの顔を近づけ…
「せっかく割引が効くからここは合わせよう……なるべくあんたの負担も減らしたいしな」
そう耳打ちをする。
「いや…わ、私はいいですがクライヴ君はまだ学生で…」
「今時年の差カップルなんて珍しくないだろ?まああんたが嫌ならそれでm」
「是非お願いします」
最初こそ大人の対応をしようとした朱鷲だったがシドからの魅力的な提案に己の中にある乙女は抗うことが出来なかったのであった……
『どうして…?どうして黙っていたの?貴方が組織から雇われた殺し屋だったなんて…!』
ホロウにある廃墟の中に一組の男女が身を寄せ合い、女性は男に詰め寄る…男の身体は傷付きボロボロだがその目は愁いをおびた表情をしていた
『すまない…最初は依頼通りに君を殺すつもりだった…』
ギュウウウ…!
そう言うと男は女性を力強く抱きしめる…
『でも君と過ごすうちに…いつの間にか僕の心の隅には何時も君がいた……皮肉だよな…冷徹で血も涙もないと言われた僕が…この温もりを手放すことができなくなるなんて……君を愛している…!』
『私もよ…だからお願い…!私と一緒に逃げましょう!』
女性は男の背中へ腕をまわし抱きしめ返しその唇に顔を近づけるが男がそれを優しく止める…
『それは出来ない…あいつらを始末しない限り君は永遠に狙われ続けるだろう…だから僕が終わらせないといけないんだ…どうか君は生きて大切な人を見つけてくれ…』
男は腰の拳銃に手を伸ばし、慣れた手付きで弾倉と薬室の確認をした後光が差す入り口に向かい歩を進める…
『いやよ!私には貴方だけなの…行かないでええええええ……!』
女性は慌てて走り男に手を伸ばすがその手は届く前にバタンッと閉まるドアに遮られ、廃墟内には彼女の啜り泣く声だけが響く…
「うう…なんて…なんて儚いんでしょう…」
「ああ…俺もつい目頭が熱くなった…恋愛物とは言ったがアクションシーンや人物関係もしっかりしてた良い映画だったな、続編が楽しみだ」
エンドロールが流れ、他の客がゾロゾロと席を立つ中シドと朱鷲の二人はスクリーンを観ながら余韻に浸っていた…
「今日はありがとうクライヴ君、よかったらこの後食事でもどう?そこでも私が出すわ」
「有難いが流石に悪いさ。自分の代金くらいは…」
「いいの、今日は私のわがままに付き合ってくれたんだからこれくらいさせて♪」
そう言おうとするシドの鼻をツンと朱鷲がつつくと、シドは気まずそうに頭をかく
「じゃあ私は一度お手洗いに行ってくるからクライヴ君は外で待ってて!」
朱鷲は笑顔で手を振りながら館内から少し離れたトイレの方向へと歩いて行く、シドは受付の人に軽く会釈をした後映画館の前へと戻り近くの壁にもたれながら待つ…
「……遅いな?」
が、かれこれ20分以上待っているが一向に彼女が戻ってくる様子はなくシドはうろうろと映画館前を右往左往していた
「(ジルは女性は『お色直し』に時間がかかると言っていたがこんなにかかるものなのか…?今から戻って様子を…いやそれは女性相手に失礼過ぎるし…)」
そうシドが思案していると…
ピピッ!
ふとシドの携帯アプリ『ノックノック』にメッセージの通知が届く。見ると知らないIDからによるメッセージであり、怪訝な顔をしつつもシドはトーク画面を開く…
『治安官の女は俺達が預かった。返して欲しかったら近くの共生ホロウにある放棄された倉庫まで来い』
そこにはホロウ内のどこかにあるであろう屋内の風景、そして座標が記された写真と共に両手を縛られ吊るされている朱鷲の姿があった
「朱鷲さん…!クソっ…!」
『どういうつもりだ!彼女を離せ!』
シドがメッセージを返すとすぐに返事が戻ってくる…
『それはお前次第だ《不死鳥のシド》。既に俺の部下達がお前を見張っている。不審な動きをすればこの女の命は無いと思え。』
『…わかった』
短いやり取りの後シドは記された座標に向かって歩きだす。チラッと後ろを向くと数人程の男達がそれぞれバラバラに動きつつシドを囲むように歩いていた…
「(こいつらか…下手に携帯から連絡は出来ないな……だが!)」
シドは少し眼を閉じると…
『アルテマ!聞こえるか!朱鷲さんが拐われた…!場所は俺の近くにある共生ホロウだ!』
頭の中で言葉を呟くと自分と違う言葉、アルテマの言葉が脳内に響く
《汝が念話を飛ばすということは不測の事態なのだな?調べてみよう…》
暫く無言の後…
《示された場所にカメラがある。ハッキングしたところ嘘ではなさそうだ。数はざっと6名……どうやらこの間の反社会組織のようだ》
『孤狼組か…!あいつら…!』
《一先ずはやつらに従い、時間を稼ぐのだ。我は邪兎屋、そして白祇重工へと繋ぎ救助へ向かわせるとしよう》
『白祇重工に?』
《示された廃倉庫に社名とロゴがあった。見たところあの共生ホロウはついこの間出来たばかり。ならば内部の仕組みを知る者もいるだろう》
『わかった…頼む!』
─────『共生ホロウ 廃棄された倉庫内』にて
ギイイイイイイイ…
薄暗い屋内にチャリチャリと鎖の音だけが響く中、重く扉を開き中を光が差し込む
「……来てやったぞ。彼女を返してもらおうか」
「…っ!クライヴ君!来てはだめ!私のことはいいから!」
力無く項垂れていた朱鷲はシドの姿を見ると鎖を鳴らしながら彼に止めるよう促す
「はっ!ようやく来たな…!《不死鳥のシド》お!」
「え…?」
「………」
リーダーの男の発言に朱鷲は眼を見開きシドの方を見るが、シドは黙り何も答えない…それは彼女にとって肯定に等しい行為であった…
「……言ったはずだ。次に俺の友人に手を出すなら容赦しないと…ましてや俺にとって大切な人に…覚悟はいいな?」
シドの口から地の底まで響くかのような低く重い言葉がもれる…相手の男…孤狼組の若頭はその圧に押され冷や汗を垂らし、ゴクリと生唾を飲みながらも銃のグリップに力を入れ銃口を朱鷲に突き付ける
「脅したって無駄だぜ!この女が見えねえのか!?一歩でも動けば頭に風穴が空くことになるぞ!まあもっとも丸腰で音動機も持ってねえお前に何が出来るって話だg 」
「炎よ!!!」
《ファイラ》
ボウッ!
「アッチいいいいいいいいいいっっっ!!!!?」
シドが手をかざすとそこから火球が飛び出し、男の顔面に直撃すると男はたまらず朱鷲から手を離し転げ回る
「今のは…!」
「頭ぁ!てめえ!何しやが…」
ズドオオンッ!
組員の一人がシドに近づく前に彼の右足を一発の銃声に乗って弾丸が突き抜ける…
「ぐああっっ!?お、俺の足がああ…!」
「おいおい、足で済んだだけ有難いと思ってくれよ~、………『郊外』じゃこうはいかねえぜ?」
組員が右足を抑える前にビリーが立ち塞がり、普段のお調子者の顔は何処へやら正に『アウトロー』といった表情で眉間に銃口を向ける
「あ、兄貴…うっ…!」
ギラッ…
「動かないで…動いたら貴方達の首が飛ぶわ」
残った数人の後ろにアンビーが立ち、その一人の首筋に刃を当てる…
「アンビー、ビリー、助かった。ニコは?」
「ニコには連絡してないわ。彼女にこの光景を見せるわけにはいかないから」
「だな、『こういうこと』は俺達の方が適任だぜ」
「朱鷲さん、無事か…?」
シドは朱鷲を縛っていた鎖をほどき彼女の安否を確認する…
「ええ……クライヴ君…君はもしかして」
朱鷲が言い終わる前に顔全体を火傷だらけにした男が弱々しく立ち上がり…
「音動機無しに火を…てめえ『ドミナント』だな!!!」
シドに向かって顔を抑えながら吐き捨てる。それを聞き助けに来た二人は動揺する
「嘘だろ!?シドの兄貴があのドミナントだって!?」
「シド先生…だからあれだけ強かったのね」
『ドミナント』それはかつて新エリー都として存在する大陸が『ヴァリスゼア』と呼ばれた神話の時代、『火』『水』『風』『雷』『土』『光』『闇』を司る《召喚獣》と呼ばれた力をその身に宿し、かの時代においては各国に一人ずつ配備され、大戦時には神々しいその姿に顕現することで戦局を一気に逆転出来る程の力を持っていた者達のこと。
それはこの新エリー都においても変わらず、ドミナントはかつての神話時代の英雄の記憶と力を引き継ぐ者として貴重な戦力となっており『防衛軍』『H.A.N.D』『治安局』といった組織や『TOPS』といった大企業にとっても喉から手が出る程の人材である
ドオオオオオオオンッ!
「無事かブラザー!助けに来たぞ!」
天井を勢いよく突き破りフーゴがシドと孤狼組の若頭の間に立つ
「フーゴ…!来てくれたのか!」
「水くさいことを言うな…俺とお前の仲じゃないか!さて……お前がブラザーの仲間を傷つけようとしたんだな?ならその報いを受けて貰うぞ...?」
「ひいっ!?タ、『タイタン』のドミナントぉ!?」
男が後退ろうとするが外からドタドタと複数の足音が聞こえ立ち止まる…
程なくして数人の治安官達が倉庫内に押し寄せ、その中央から金髪のシリオンの女性治安官が前に出る
「やれやれ…あんた相変わらず無茶ばかりするね朱鷲?」
「ベナ捜査官…!?どうして!」
「…彼女と知り合いなのか朱鷲さん」
「おお!ベネディクタ!!!治安局の制服姿も一段と綺麗だ…!」
「全員雑談は後よ、さて…孤狼組のトップは貴方ね?署まで同行してもらうわよ」
「くっ!」
ダッ!
「逃がすわけないでしょ?」
ビュオオオオオ…!ガシッ!ズザザザアアッ!
「うげええっ!?」
男は非常口から逃げようとするもベネディクタの手から猛禽の爪のような腕が伸び、男の足を掴んだかと思うとそのまま引き摺られ元の位置へ戻される
「うぐ…こ、今度は『ガルーダ』のドミナントまで…俺みたいなごろつき相手に戦争でもしようてのかよ...」
「あんたが投降すれば起きない話よ、両手を後ろに回しなさい」
そう言われても男は不敵な笑みを浮かべポケットからスイッチを取り出す
「だったらコレを使うしかねえ…!昔に防衛軍の棄てられた基地から命懸けで持ち出したお宝だがこれなら!へへ…いざという時のためにここを保管場所に選んでて正解だったぜ…!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!
「なんだ…!?」
男がスイッチを押すと地面が激しく揺れる…
ズドオオオオオオオオオオオオンッ…!!!!
するとその場にいた全員の上から巨大な機械のような物が降り立つ…そのフォルムは四つ足の動物を思わせるようなデザインだが全身が漆黒の外殻に覆われている
《S体型T神△ぉ○ぃ✕ょ獣U…オメガ…SyT撃…》
「馬鹿な…!なんでこいつが…!」
戦闘パート頑張って作ろうと考えてたらいつの間にかこんなことに……しかも全然書けてないしね
果たして新エリー都に蘇ったオメガにシド達は勝てるのか?こうご期待下さい!