インフィニット・ストラトス×家庭教師REBORN!―雪零の守護者―』   作:suzuki00

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空域:洋上での迎撃戦

■ 空域:洋上での迎撃戦

突撃の構えをとる白崎零士と、それに呼応して大空へと舞い上がった織斑箒の『暮桜・調律型(シンフォニア)』。

しかし、暴走する『シルバー・ゴスペル』の凄まじい推進力と、残された片翼から放たれる熱線の余波は、依然としてビーチの全域を脅かしていた。

 

「避難誘導は完了しましたわ! ……ですが、あのような怪物を先生方だけに任せて、逃げ出せるはずがありません!」

 

セシリアが『ブルー・ティアーズ』を展開し、青い軌跡を描いて上昇する。その後に、シャルロットの『ラファール・リヴァイヴ・カスタム』、そして不敵な笑みを浮かべたラウラの『シュヴァルツェ・ハーゼ』が続いた。

 

「おい、箒一人にいい格好をさせる気か? 私も行くぞ!」

 

「ラウラ、待って! ……織斑くん、私たちも行きましょう!」

 

「ああ! 箒や先生たちだけを危険にさらすわけにはいかねえ!」

 

一夏の『白式』もまた、砂を蹴って加速する。

こうして、白崎零士、織斑一夏、篠ノ之箒、セシリア、シャルロット、ラウラの6名が、暴走する巨大な銀色の怪物を迎え撃つべく、夏の青空を切り裂いて洋上へと展開したのだった。

 

■ 束への連絡、そして総力戦

前線へ向かって超高速飛行を維持する中、零士のVISの通信回線が、臨海学校のエリアから離脱中のはずの篠ノ之束を強制的に捕捉した。

マフィアを裏で操るハッカーへの対処と同時に、零士は冷徹な声を通信へと乗せる。

 

「……おい、篠ノ之束。一つ聞かせろ」

 

『おやぁ? ボクの優秀なカウンセラーくん、戦闘中にどうしたのさー?』

 

通信の向こうで、相変わらず飄々とした、しかしどこか落ち着いた声が返ってくる。零士は【氷零の終焉騎士(フロスト・エンドワルツ)】の冷気を引き締めながら、ゴスペルの軌道を睨み据えた。

 

「ハワイ沖のゴスペルが、このタイミングで寸分の狂いもなくここに暴走して突っ込んできた。……まさかお前、妹の新型の運用テストのために、わざとこの化け物を暴走させて呼び寄せたんじゃないだろうな?」

 

一瞬の沈黙。かつての狂気に満ちた束であれば、それすらも「余興」として笑い飛ばしたかもしれない。だが、今の彼女はボンゴレによって調律された『良識人』である。

 

『ひどいなぁ、人聞きが悪いよ零士くん! ボクをなんだと思ってるのさ。確かに昔のボクならやりかねないけど……今のボクは良識ある大人の姉御だからね? 大切な箒ちゃんの初陣に、そんな危険で野蛮な舞台(マッチポンプ)を仕掛けるわけないじゃない。今回は本当に、裏社会の有象無象のハッキングがボクの制御を上回って暴走しちゃった、想定外の事故だよ。……でも、ボクが信頼した君たちなら、お掃除くらい簡単でしょ?』

 

「……フッ、違いない。余計な疑いをかけたな。篠ノ之、そのまま安全圏へ退避していろ」

 

 

それと同時に、零士のVISの網膜ディスプレイに、ボンゴレの intelligence(情報部)から緊急のアラートが滑り込んできた。

 

【警告:シルバー・ゴスペル制御OSに、新興マフィアによる強奪・外部ハッキングの痕跡を検知。目的は軍事的デモンストレーションと推測。ボンゴレ遊撃部隊、これより現地の抑止とハッカーの排除に移行する】

 

「チッ……また裏社会のゴミどもが、堅気のガキどもを巻き込みやがったか。――クソが」

 

零士は地を這うような低い声で悪態をついた。首元のロザリオが、彼の奥底に燃える怒りに呼応するように、パキパキと凍てつく音を立てる。

マフィアの身勝手なエゴのために、この平穏な日常と、未来ある教え子たちを危険に晒した。その事実が、死神の逆鱗に触れていた。

 

「全機、一斉に叩き伏せるぞ! 奴の絶対障壁は俺が凍らせて削る。お前たちは持てる最大火力を叩き込め!」

 

 

 

通信を切ると同時に、零士は目の前に迫るシルバー・ゴスペルへと視線を戻した。

 

 

 

 

「全機、一斉に叩き伏せるぞ! 奴の絶対障壁は俺が凍らせて削る。お前たちは持てる最大火力を叩き込め!」

 

「了解ですわ! ブルー・ティアーズ、ストライク・レーザー!!」

 

セシリアの叫びとともに、無数のビットから放たれる高出力のレーザーがゴスペルを捉える。さらにシャルロットのブレッド・ハウンドによる精密な連続射撃と、ラウラの大型レールガンから放たれる超高速弾が、凍結し脆くなったゴスペルの障壁を次々と爆砕していく。

 

「一夏、合わせろ!!」

 

「おうっ!!」

 

箒の『暮桜・調律型』が放つ、雪の炎と同調した桜色の斬撃が空間を走る。それに呼応するように、一夏の『白式』が雪華の如き煌めきを纏い、零起攻撃を乗せた一撃を突き出した。

 

「おおおおおおッ!!」

 

ドン!!! と激しい爆発が巻き起こり、代表候補生たちの完璧な連動攻撃によって、シルバー・ゴスペルは完全にその姿勢を崩し、自由を奪われた。

 

(画像ファイル watermarked_img_4348972802456692148.png の如く、絶対零度の幾何学模様の結界の上空で、一夏、箒、セシリア、シャルロット、ラウラのIS群が、巨大な氷晶翼と氷刃翼を広げた【氷零の終焉騎士】と共に、暴走するシルバー・ゴスペルを圧倒的なコンビネーションで包囲し、撃滅の一撃を叩き込む)

 

「これで終わりだ、鉄屑が」

 

零士が手にした長刀へ最大出力の雪の炎を宿し、大空から一閃を振り下ろす。

空間ごと凍りついた銀色の怪物は、一夏たちの猛攻と零士の冷徹な刃によって、中のコアに一切の負荷をかけることなく完全にシステムを凍結・停止させられ、水しぶきを上げて海へと沈んでいった。

 

ボンゴレの闇の調律、そして姉の愛に守られた箒と仲間たちの絆が、未曾有の暴走兵器を完全に圧倒した瞬間だった。

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