インフィニット・ストラトス×家庭教師REBORN!―雪零の守護者―』   作:suzuki00

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最終決戦:(IS学園沈黙の日)

最終決戦:大風呂敷の最終決戦(IS学園沈黙の日)

1. 並盛の粛清、学園の孤立

「何よ……これ……! 嘘でしょう!?」

 

並盛町の廃ビルに潜伏していたスコール・ミューゼルは、手元の端末に次々と表示される【信号途絶】のエラーログに、目を見開いて戦慄していた。彼女たちが誇る欧州マフィア連合のサイボーグ兵、そして亡国機業の隠密部隊が、何の前触れもなく、ただの一人も銃声を響かせることすら許されずに一瞬で全滅していく。

 

「群れるワオキツネザル(亡者)の分際で、僕の街を汚した罪は重いよ」

 

大雨の遮断幕を割って、廃ビル屋上のコンテナの影から姿を現したのは、黒い外套を肩に羽織った男――雲雀恭弥だった。その両手に握られた銀色のトンファーから、禍々しいまでの紫色の炎――『雲の死ぬ気の炎』が激しく燃え上がる。

 

「ISの技術? マフィアの兵器? 関係ないね。僕のルールに従えないなら――ここで咬み殺す」

 

「ひっ、化け物――ッ!」

 

スコールが叫び、背後のまどかが『黒騎士』を展開しようとした瞬間には、すでに雲雀の姿は目の前から消えていた。空間を埋め尽くすように増殖した紫の炎の鎖と、音速を超えるトンファーの一撃が、並盛に足を踏み入れた亡者たちを文字通り「塵一つ残さず」粉砕していく。

 

雲雀は襲撃してきたスコール、オータム、まどかを瞬く間に鎮圧すると、リボーンを経由して手配された『復讐者(ヴィンディチェ)』へと彼女たちの身柄を引き渡した。そして、この裏で動くさらなる本隊の気配を察知し、そのままIS学園の戦場へと合流すべく漆黒の闇を駆け抜ける。

 

「クソッ……数が多すぎる……!」

 

その頃、IS学園の広大な演習場は、いまや地獄と化していた。亡国機業――その皮を被ったマフィア界の反乱分子。彼らが送り込んできたのは、ボンゴレの死ぬ気の炎をデッドコピーした模造炎IS、数千機という文字通りの『軍隊』だった。

 

織斑一夏も、専用機を駆るヒロインたちも、絶え間ない連戦によってシールドエネルギーは限界に近い。学園の絶対防衛線である織斑千冬すらも、圧倒的な物量を前に焦燥を滲ませていた。

 

「ここまで、なのか……!?」

 

セシリアが、鈴が、絶望に瞳を曇らせたその時。

ドォン!! と、天を引き裂くような爆音とともに、七色の閃光が戦場へと突き刺さった。

 

「――これ以上、ボクの教え子(友達)をいじめるな」

 

立ち込める煙の向こうから現れたのは、オレンジ色の『大空の炎』を額に灯した青年――沢田綱吉。そしてその背後には、それぞれの戦闘スタイルに特化した次世代兵器『VIS』を纏う、ボンゴレ十代目幹部たちの姿があった。

 

2. 三界降臨のバトルロイヤル(VIS・完全解放版)

【先陣:レベリオン精鋭部隊 vs ボンゴレ十代目ファミリー】

「愚鈍な本家どもめ! 時代遅れのオメルタと共に、ISの砲火に焼かれて消え失せろ!」

 

カエサルの側近である『レベリオン・ディ・オメルタ』のオリジナル幹部たちが率いる精鋭部隊が一斉に動いた。ファウストの手によって不完全にデッドコピーされた『嵐』や『晴』の炎を推進力に変え、音速の壁を幾重にも突破してツナたちへと肉薄する。

 

「十代目の前へ出るな、この錆び付いた鉄屑どもがァ!」

 

獄寺隼人が咆哮する。彼の纏う高火力爆撃型VIS『嵐のバックルVer.X』が変形し、背部と両肩に巨大なミサイルポッドとブースター多脚装備がガシャリと展開した。

 

敵の精鋭ISが放つ、デッドコピーされた『晴』の活性レーザー。それを獄寺は避けることすらしない。

 

「赤炎の矢(フレア・アロー)──多重装填(システム・C.A.I)!」

 

放たれたのは、嵐・雨・晴・雲・雷の5属性が超高度にブレンドされた誘導弾頭の豪雨。敵のレーザーは獄寺の弾幕に混ざる『雨』の特性で鎮静化されて霧散し、逆に獄寺の弾頭が敵ISに直撃した瞬間、『嵐』の分解特性を伴う激しい侵食ダメージによって、強固な装甲が分子レベルでバラバラに崩壊していく。

 

「まあまあ、獄寺。そんなに急がなくても、敵の数は腐るほどいるぜ」

 

近接特化の山本武が不敵に笑い、『雨のネックレスVer.X(VIS)』を駆動。特異な流体装甲が機体を包み、推進力を爆発させる。

 

敵の突撃特化型ISが、デッドコピーされた『嵐』の断頭刃を振り下ろす。だが、山本の『時雨蒼燕流』とVISのブレードが融合した神速の抜刀──「時雨の海」が戦場を撫ぜた。流体装甲から放たれる圧倒的な『雨』の炎が、敵の攻撃力を完全に弱体化させる。

 

「な……機体が、動か、ん……!?」

 

斬られた感覚すらないまま、敵ISの全システムが強制シャットダウンされる。雨の炎の極致たる『鎮静』が、ISの超高度な電子回路と、適合者の脳波リンクそのものを完全に「無」へと静め、ただの鉄の塊に変えて墜落させたのだ。

 

「うっとうしいね。群れる草食動物は、一パック(一群体)残らず咬み殺す」

 

空中を優雅に、しかし圧倒的な威圧感で支配するのは、学園に合流した雲雀恭弥。制圧・増殖型VIS『雲のブレスレットVer.X』から、分離型ユニットである『浮遊トンファードローン』が空間に放出される。雲雀が腕を振るうと、紫の雲の炎が激しく燃え盛り、トンファーが空間そのものを歪めるように数千、数万へと『増殖』していく。それは意思を持つ巨大な壁のように、敵の精鋭ISの編隊を左右から挟み込み、文字通り「圧殺」していった。

 

逃げ惑う残党へ、ランボの『雷のヘルメットVer.X(VIS)』が輝く。重装甲スーツに敵の総攻撃を敢えて受け止め、そのすべての受動ダメージを膨大な電力へと変換、蓄積していく。

 

「がまんできない! 喰らいやがれ!」

 

蓄積された雷の炎が一気に撃ち放たれ、ISの避雷針すらも許容量を超えて焼き切る広域の『硬化』雷撃となった。雷撃に打たれた敵集団は、フレームごと感電・麻痺して完全に沈黙する。

 

「ククク……ボクたちの舞台を忘れてもらっては困るな」

 

「……行きます、骸様」

 

戦場を不気味な藍色の霧が包み込む。六道骸とクローム・髑髏の霧の幻覚・ハッキング型VIS『霧のイヤリングVer.X』が起動。実体と幻影が何重にも重なる多層構造のVISが、敵ISの光学センサーのみならず、パイロットの精神とコックピットのOSに直接介入していく。

 

「な、なんだこれは!? 味方の機体がすべて死神に見える……うわあああ!」

 

敵の精鋭たちは完全に認識を書き換えられ、大混乱の中で同士討ちを始めて自滅していく。近代科学の結晶であるISの電子防壁など、彼らの精神ハッキングの前には無意味だった。

 

「よし、仕上げだ! 極限にいくぞ、沢田ぁ!」

 

超近接格闘型VIS『サンライズ・ブレイカー』を纏う笹川了平が前に出る。白とオレンジの発光装甲から、熱エネルギーが激しく脈動していた。

 

「極限ブースト!!」

 

了平の身体能力が数十倍へと増幅され、瞬間加速突進『バーストチャージ』によって一瞬にして敵の防衛線へ肉薄する。さらに、了平の最大の特徴である『活性』の炎が周囲へと放射された。これは周囲に展開する味方VISの出力を限界突破して底上げる全体バフ。

 

これに呼応したのが、額に暖かくも絶対的な橙色の炎を灯した十代目──沢田綱吉だった。

 

「ありがとう、了平お兄さん! ──みんな、一気に決めよう!」

 

全バランス型VISを纏うツナが、他の守護者たちのVISとリンクし、その出力を最大まで強化。了平の「活性(全体バフ)」と、ツナの放つ大空の「調和(ハーモナイズ)」が戦場の中央で完全に融合し、神々しいまでのエネルギーの濁流となってレベリオンの精鋭部隊全体を飲み込んだ。調和の炎は、敵ISのすべての兵装の稼働バランスを強制的に融解・等質化させ、ただの動かないガラクタへと変えていった。

 

3. 蹂躙:狂気の科学 vs 漆黒の暗殺部隊(ヴァリアー)

「馬鹿な……! ISの演算能力が、生身のガキどもの出力に競り負けているだと……!?」

 

モニター越しに戦況を見ていたドクトル・ファウストは、その発狂せんばかりの光景に顔を歪ませた。

 

「ならばこれだ! 禁忌の最大出力! 滅びよ、旧時代の遺物ども!」

 

ファウストの合図とともに、後方の海域から浮上した巨大超兵器──広域殲滅波動砲を備えた要塞型ISが、そのおぞましい巨砲をツナたちへロックオンした。

 

だが、その砲門がエネルギーを充填しきる前に、空そのものが赤黒く「炎上」した。

 

「――おいおい。何が近代兵器だ、カス共が」

 

黒い私設飛行船から、一切の減速なしに生身で自由落下してきたのは独立暗殺部隊ヴァリアー。

 

「うおぉぉぉい!!! ど真ん中、いただきだぁぁぁ!」

 

スクアーロの左腕の義手剣が、大気を引き裂く。ISのセンサーすら感知できない高周波の剣技『鮫の牙(ザンナ・ディ・スクアーロ)』が、要塞型ISの外壁を紙細工のように切り刻んでいく。

 

ベルフェゴールが「しししっ」と不敵に笑いながら投げ放つ、死ぬ気の炎を纏った無数のナイフ。それが霧の幻術を操るフランのサポートと連動し、敵精鋭部隊のコックピットの隙間を、的確かつ必中に貫いていく。

 

「どけ、ゴミ。俺の視界を汚すな」

 

要塞型ISの脳殻(メインコントロール)の前に、音もなく降り立ったのは、絶対の王――XANXUS。彼の纏う超攻撃型VISから、二丁の拳銃が抜き放たれる。

 

「な、生身の人間が……何を──」

 

ファウストのオリジナル部隊が叫ぶより早く、XANXUSの銃口から『憤怒の炎』の大瀑布が解き放たれた。

 

──炎の鉄槌(スコッピオ・ディ・イラ)。

 

それはISの熱耐性シールドを瞬時に融解させ、要塞の骨組みごと敵の軍勢を蒸発させる、圧倒的な破壊の光。爆発の衝撃波だけで、周囲に展開していた数百機の模造炎ISが、システムエラーを起こしてバタバタと海へ墜落していく。マフィア界の過激派たちが誇った「最強の軍隊」は、ヴァリアーという本物の闇の怪物の前では、ただの肉標的に過ぎなかった。

 

4. 無慈悲:絶対的な未来(白蘭と真・6弔花)

「おや、ヴァリアーの皆さんは相変わらず品がないねぇ。これじゃあ、僕たちの出番がなくなっちゃうじゃない」

 

戦場に眩い一塊の白い羽根が舞い散る。

白い翼を模した、ISの概念すら置き去りにした神々しいVISを纏った白蘭が、マシュマロを口に放り投げながら、敵の防衛線のど真ん中に着地した。その背後には、桔梗、ザクロ、ブルーベルといった、かつて世界を滅ぼしかけた『真・6弔花』の面々が、恐るべきプレッシャーと共に控えている。

 

「ひゃははは! 汚ねぇ模造品の炎だなぁ! 本物の『修羅開匣』を見せてやろうか!?」

 

ザクロが全身から圧倒的な嵐の炎を噴き上げ、敵の残存ISを素手で引きちぎっていく。桔梗の雲の炎による増殖の攻撃が、敵の電子レーダーを完全にパニックへと陥れた。

 

「さぁ、ドクトル・ファウスト。君の描いた『新世界』のパラレルワールドを僕はいっぱい見てきたけれど……」

 

白蘭がヘラヘラと笑いながら、右手を敵の総大将カエサルとファウストに向けて掲げる。

 

「残念ながら、君たちが勝つ未来(世界)は、どこにも存在しないんだよねぇ♪」

 

白蘭の指先から放たれた、大空の『調和』の炎──「白指(しろゆび)」。

その一撃は、ファウストが世界中のIS技術を集めて構築した「絶対不可侵の広域電磁障壁」に触れた瞬間、エネルギーの結合そのものを完全に『調和(無力化)』させ、ガラス細工のように粉々に霧散させた。

 

「ひっ……私の、私の最高傑作のシステムが、ただの指先ひとつで……!? ありえない、ありえないぞぉぉ!」

 

コントロールルームで頭を抱えて狂乱するファウスト。白蘭はただ優雅に微笑み、ランウェイを作るように、敵の総大将カエサルが駆る終末兵器の目の前を指差した。

 

「さぁ、お膳立ては済んだよ、零士くん。君の冷たいお仕事、見せてよ」

 

5. 決着:雪のロザリオ・絶対的な終焉(ファイナル・シフト)

「おい、雪(零士)。あの一番デカいカスはテメェがケジメをつけろ」

 

XANXUSの冷酷な言葉が飛ぶ。

 

「……了解」

 

本家、ヴァリアー、そしてミルフィオーレ。裏社会のすべての絶対強者たちが切り開いた道の中央を、白崎零士が静かに歩み出る。その視線の先、反乱同盟の総大将カエサル・ヴァレンティーノが、炎融合型終末IS『ルビコン・レクス』のコックピットで狂ったように叫んでいた。

 

「おのれぇぇ! なぜだ! なぜISという神の兵器を得た我らが、日陰のネズミどもに蹂躙されねばならんのだ! 私は世界を、表から統治する王になるのだぁぁ!」

 

対マフィアモード――敵が「裏の禁忌」に触れた確信がある今、零士の雪のロザリオが、これまでにない禍々しさと神々しさを放って鳴動を始めた。

 

『白崎零士のVIS.FinalShift_2.png』に描かれた変化過程の通り、通常状態から死ぬ気の力が零士の機体内へと怒涛の勢いで流れ込み、氷と炎が最悪の密度で共鳴を始める。

 

零士の背中から生える両翼が、氷結晶を纏った「漆黒の死神翼」へと変質。白銀と漆黒が混ざり合うマーブル色の翼が大きく羽ばたき、氷結エネルギーと死ぬ気の炎の共鳴によって、全ステータスが極限を超えて跳ね上がる──完全なる終焉の騎士姿、【Final Shift(ファイナル・シフト)】へと至る。

 

「な……何だあの姿は!? ISのエネルギー反応が……測定不能(エラー)だと!?」

 

コントロールルームのファウストが絶叫する。

ルビコン・レクスの全エネルギーが、ファウストの強制オーバーライドによって限界を超えて充填される。デッドコピーされた赤黒い炎と、ISの最大出力ビームが混ざり合い、空間を引き裂く巨大な光波となって零士へと放たれた。

 

だが、零士は避けることすらしない。

 

Final Shiftによって極限まで高められ、進化した氷結魔法陣『絶対零度結界・極』が零士の足元に展開した瞬間、領域内のあらゆる「時間・熱運動・エネルギー」が完全に強制停止する。放たれた最強の一撃は、零士に届く手前でエネルギーの位相を融解され、そのまま分子運動のレベルで完全に『静止(凍結)』し、サラサラと虚空へ砕け散った。

 

「な……馬鹿な、何も、届かない……!? 私のエネルギーが、消えた……!?」

 

零士は漆黒の死神翼をはためかせ、対マフィアモード時のみ死ぬ気の炎を纏う、氷と炎が融合してすべてを焼き尽くす結氷の刀『長刀(死ぬ気の炎解放)』と、上部の刃のみ展開してすべてを凍結・断罪する死神の鎌『大鎌(上部展開)』を交差させ、敵の総大将を見据えた。

 

「マフィアの掟(オメルタ)を破り、俺の教え子たちを傷つけた罪は重い。……凍りついて、眠れ」

 

──終焉(しゅうえん)。

 

零士が突きだした刃から、絶対的な沈黙の波動が放たれる。爆発の音も、破壊の衝撃波もない。ただ、世界を滅ぼさんとした『ルビコン・レクス』と、カエサル、そして裏で糸を引いていたファウストのシステムは、その野望ごと一瞬にして音のない白銀の氷柱へと変わり――

 

パリン、と冷徹で美しい音を立てて、夜の帳の向こうへと、光の粒子になって完全に消滅した。

 

こうして、ISの近代技術と死ぬ気の炎を悪用しようとした最大の反乱は、裏社会の頂点たちによる圧倒的な「格の違い」によって、何事もなかったかのように完全に鎮圧されたのである。

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