モンスト学園の生徒会長オリガは、今日も忙しい生徒会業務に追われていた。ところで、今日は何の日?(2014/11/14 投稿作品)れんあい

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今の私

「ふぅ...」

また朝の普段の雑務をこなすために、モンスト学園の生徒会長オリガは、生徒会室の自身の席に腰を下ろす。

窓からは気持ちのいい朝日が差す。残暑とっくに過ぎ、吹き抜ける風が、短く整えられたその蒼髪を揺らす。

最近台風が襲ったばかりなのだが、またもや次の台風が来るらしく、しかも規模も大きいという。

「全く、台風はいいけれど学園に来れなくなるのは嫌ね」

つい、そんな一人言を呟いてしまう。はっ、となり、そんな一人言を思わず呟いてしまう自分に照れ臭くなる。昔の自分なら考えられなかったが、オリガ自身も今の自分の方が好きだ。その理由はいかんせんはっきりしないが、決してナルシストというわけではないのは確かだ。

「...これで最後」

20分ほどで大量の書類を片付け、オリガは机を整頓し席を立った。

結局、本来はオリガの前に座っているもう2人の生徒会役員、副会長の徳川慶喜と会計のフィリップ金光は来なかった。恐らく慶喜は寝坊か髪のセット、金光は登校中でまた何か見つけたのであろう。あの2人が朝を休むなどそういう時か、何か企んでいる時しかない。...まぁ、いずれにせよ季節外れのかき氷にするけどね。そう心の中で呟き、オリガは自身のクラスである4年生の教室へと足を向けた。

引き戸を開け、中に入る。

「おはよう」

そう軽く挨拶し中に入ると、そこには他の生徒と何やら話し合っている残りの生徒会役員2人の姿があった。

「あら、貴方たち、何故ここにいるの?」

そう語りかけるオリガ。本来、徳川慶喜は3年生の生徒、フィリップ金光は5年生の生徒である。この教室に、しかも朝に来るのは珍しいのだ。

「な、なななんでもないですよ?かいちょー!」

ひどく慌てた顔をして返答したのは、緑のロングヘアーを腰まで下げた女子生徒、徳川慶喜である。今日もしっかりとセットがされていて、自分には到底真似できないと常日頃オリガは思うのだ。

「...へぇ......」

明らかに怪しい。思ったその瞬間、キーンコーンカーンコーン...と、学園のチャイムが鳴った。

「あ、じゃあボク達はもう行くね、会長さん。今日は楽しもうね」

そういい残し、2人は教室から去っていってしまった。残されたオリガは訝しげな表情をしていた。あの2人、絶対何か隠している。何だか教室のテンションが高い気もするが何かあるのだろうか。

結局、もやもやしたまま放課後まで時間を費やしてしまった。昼休みに2人に聞きに行こうかとも思ったが、わざわざ聞きに行くのも憚れるので遠慮しておいた。

今日はいつもより仕事が多かった。早く帰ろう、と思いやけに熱気だっている教室を後にする。その後、生徒会室でちょっとした雑務をしたので時刻は6時過ぎ。校門を出て、通学路をあるいてみればあ辺りはもう薄暗く、美しい夕日が、うろこ雲を灼きながら地平線に消えようとしている。夕暮れは、人を否応無くセンチメンタルにさせてしまうものである。どことなく物事を考えながら足を運んだら、ふいに後ろから、たっ、たっ、という誰かの走る足音が聞こえてき、そしてオリガはその足音の主にガッ、と手首を掴まれた。

「きゃっ...誰!?」

手を振り払おうとしたが、その掴んだ当人の顔を見、動きが止まった。

はぁはぁと息切れをする、その当人の名前はストライク。モンスト学園では4年生に位置付けられる生徒である。

「...なんであなたが」

驚きの余り崩れた表情を急いで取り繕い、声だけは冷静に振る舞うオリガ。しかし、その仄かに紅潮した頬だけはどうしても戻せなかった。

「はぁ、はぁ...やっと見つけたぞ...」

顔を上げ、そう告げるストライク。オリガは何のことか分からず、首を傾げる。

「なんで帰んだよ...今日は俺たちにとって...」

そこまで言われても分からないオリガは、訝しげに眉をひそめる。

「いいから、取り敢えず来い!後で幾らでもかき氷になってやるから、今だけは絶対聞いてもらうからな!」

いつものヘタレでヘナチョコなストライクとは違う。これは時たま見せる、ストライクの熱い一面だ。その余りの剣幕にオリガは、

「う、うん...」

と、ただ頷く他無かった。

「じゃあ行くぞ!」

ぐいっ、とオリガの手を強く握り、走るストライク。顔が夕陽より赤くなっているオリガなどおかまいなしに走り、あっという間に学園の中、運動場の前へと舞い戻った。

「まったく、なんなの...よ...」

文句を言おうと顔を上げたオリガを待って居たのは、語尾が掠れるほどよ、比喩も無い祭りだった。

とにかく溢れんばかりの人。恐らくは学園の生徒、教職員共にほぼ全員がこの場に会しているだろう。運動場のど真ん中に設置された巨大な風船の滑り台、恐らく放送室で流しているのであろう耳心地のいい音量で流れる音楽。大きくテントを張り、料理を振舞っているのは食堂のサティスファクションさんだろうか。校舎や運動場は盛大に電飾でライトアップされ、まるで夏祭りのようだ。

「これは...」

唖然とするオリガ。自分はこんなもの全く知らされていない。点と点が結びつく訳でもなく、ただただ目の前の風景に目を奪われて居た。

そして、ひゅるる、と聞き覚えのある音が空にこだまする。そして、ドォン、と、満天の星空に美しい花火が咲いた。

数回の花火が続いた後、間を開けて、ひときわ大きい歓声と共に一つの大きい花火が花開いた。

 

HAPPY BIRTHDAY EVERYONE!!

 

その色とりどりの光で描かれた文章を見て、やっとオリガは気づいた。

そうだ、なんで忘れてたんだろう。今日は私達にとって、とても大切な日。

「まったく...放課後見当たらないと思って、ずっと探してたんだぞ」

横を向くと、電飾に彩られた校舎を背景に、ストライクが困ったような顔で此方を見ている。まさか、この人は私が生徒会室で業務に勤しんでいる間、ずっと...

「誕生日おめでとう」

そう言い、笑い、照れ臭そうにそっぽを向く。

「...あなたこそ、おめでとう」

そう言って、オリガは微笑む。その微笑みは、これ以上無いくらい、まるで向日葵のような輝きだった。

「...ねぇ、ストライク」

「な、なんでせうかオリガさん?名前で呼ぶなんて珍しい、まままままさか俺は季節外れのかき氷に...」

あなたに会えて、私は私となった。孤独が無くなり、独り言が一人言となり、笑みも覚えたし、遠慮をしない事も覚えた。

私がこうなったのはあなたのお陰であり、あなたのせいなのだと。

そう言いたかったが、そんなもの言えるわけが無い。恥ずかしさで死んでしまう。

「いやッ!かき氷になる覚悟はもう出来てるぜっ!不肖、このストライクかき氷にならせて頂きま...」

「待ってよ」

勝手に一人で敬礼しているストライクを言葉で制し、オリガは深呼吸をする。

聞けば、花火やライトアップなど、こういうムードの時は人というものはおかしくなるらしい。

そのせいだ。この激情を説明するには、今はそれしか理由が付けられない。

決して、私の願望では。

そう自分に言い聞かせ、オリガは。

唐突に、ストライクの腰に、手を回した。

単刀直入に言えば、抱きつき、胸に顔を埋めた事となる。

「え、ちょ...オリガ、さん...?」

どぎまぎするストライク。それもそうだ、自分も今している事の異常さ加減は分かっている。

「黙って...じっとしてて...」

顔はとっくに熟れた林檎となり、もう後には引けない状態となった。

「私ね」

理性を捨て、感情に身を委ねる。

「私、あなたの事が...」

 

 

 

 

「うわっ!Uボートよ押し過ぎじゃ!転んでバレてしまうじゃろうが!」

「ダメよ紀井ちゃん、私はこれを見届けなければいけないの。耐えて!」

「じゃあ私はその倒れる紀井ちゃんの下敷きに立候補しまーす!」

「ティーガーよ、ふざけると51cm砲じゃぞ」

「おぉ、かいちょー遂に...わらわは感激なのじゃ...」

「これは2人の門出だ、フィリップ財閥総出でパーティ挙げよう!」

「な、あああの女はストライクになにをしているんだぁ!?」

「ワールド様!しーっ!しずかにしないと!バレちゃいますよ!」

「オリガちゃん遂にかー!凄いなー!私もあんなのしてみたいぜ!」

「幸村ちゃんなら、いけるよ...」

「ったく、政宗はいつもの政宗だな...」

「ん?信長、顔が真っ赤だが...もしかしてこういう事に耐性が無かったりするのか?」

「がっ、モンタナ...う、うるさい!お前には関係無いだろう!というかそういうお前も真っ赤だぞ!お前こそ無いんじゃ無いのか!」

「なにッ!?そ、そんなわけないだろう!私ともなれば男女交際の100人や200人、余裕のヨルムンガンドに決まっている!」

「あー何かバトルがおっぱじまっいゃいましたよ、どうします?それとその足元の黒い物体は?」

「無視しとくのが一番じゃな。あ、これは元々変態だった消し炭じゃ」

「あ、オリガちゃん超こっち見てる」

真田幸村の一言で、皆我に返った。

見ると、そこには既に約一名の犠牲者が。その犠牲者は密着していたので被害も多く、氷の塊と化していた。その中に封じられた顔が「なんでーっ!?」をそのまま表したかのような表情になっている。そりゃそうだ。

「ア・ナ・タ・タ・チ」

そう、さっきとは違い凍てつくような笑顔で微笑みオリガ。正に悪魔の微笑みである。

「覚悟はいいかしら?」

 

「散れッ!!!」

消し炭のその一言で、一同は一気に逃げた。

「逃げると思いでかあああ!!!」

羞恥心の余り口調が変わっているオリガ。その後、しっかり全員をかき氷にしたという。そしてストライクはその日から一週間、オリガとすれ違う度にビンタか腹パンされるという理不尽な処遇になってしまったので、またオリガ恐怖症となってしまった。

 

今日もモンスト学園は平和である。

 

 

 

 

 

 

 

オリガ「改めて」

 

ストライク「モンスターストライク一周年!」

 

一同「おめでとう!!!」パンパカパーーン!!!イェーイ!!!パチパチパチ

 

オリガ「このアカウントはこれからも色々な事を書き続けて行くから、よろしくね」

 

ストライク「更新が遅いもしれないけど、そこはご愛嬌で頼むぜ!」

 

伊達政宗「私の悩みや」

 

アーサー「私の願望」

 

ティーガー「私の過去に」

 

紀井「皆の日常」

 

Uボート「モンストのキャラ達が繰り広げるシリアスありコミカルあり恋愛ありのドタバタ学園コメディ」

 

織田信長「モンスト学園をこれからもよろしくだぜ」

 

モンタナ「星空文庫でもモンスト学園は掲載されているぞ。本垢はTwitterだからそっちも見てくれると嬉しい」

 

ティーガー「感想とか指摘とかあったら筆者の糧になるからどしどしお願いね!」

 

オリガ「それでは皆さん」

 

ストライク「また次回作で!」

 

一同「ばいば〜い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも管理人です。「今の私」どうでしたか?この作品は、モンスト学園の元ネタとなるゲーム、モンスターストライクの一周年記念(11/15)に投稿したものです。普段忙しくてそんな事も忘れてたオリガさん可愛いです。あと、最後の方にまだ登場させる予定のなかったモンタナちゃんがなんか居て反省はしています。後悔はしていません。ご意見、ご感想等あれば、次回作の参考に致しますので、どしどし送ってくれたら嬉しいです。Twitter→(@mnst_gakuen)

余裕のヨルムンガンド、流行るといいなぁ。ないか。

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