We are Always Searching Happy Goal   作:Redemptor

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We are Always Searching Happy Goal - 13

「……つまり、そのカロンの導きだか何だかが、まだあのナザリックにあるってことか?」

 

「ええ」

 

カリムから贈り物を受け取った翌日、アンティリーネは一つのことを打ち明けた。

 

自分の武装。

 

つまり、鎧と武器がまだナザリックに残っているということだった。

 

特にその中でも、カロンの導きと呼ばれる、かつてスルシャーナが使用していた武器だけは取り戻したかった。

 

──もちろん、現在の力の差については、はっきりと理解している。

 

だからこそ、無理な頼みはしなかった。

 

あくまで、状況が許せば。

 

それが前提だった。

 

「そうか。なるほどな」

 

彼女の言葉と頼みを、カリムはただ静かに聞いていた。

 

普段とは違う真剣な姿を見て、アンティリーネは少し安心し、言葉を続ける。

 

「まあ、それでも、あんたがくれた武器があれば当分は安心だけどね」

 

アンティリーネは、カリムが贈ってくれた武器――死の舞踏――を大切そうに抱きしめながら言った。

 

武器の形状や能力には違う部分も多い。

 

だが、特有の雰囲気がどこか似ていたため、すでに愛着が湧き始めているようだった。

 

その姿を見て、カリムはぷっと吹き出すように笑った。

 

「何よ。なんで笑うの」

 

カリムが自分を見て笑ったことに気づき、アンティリーネは唇を尖らせて小さく不満を漏らした。

 

「いや、見るたびに毎回、可愛くて美しいなと思ってさ」

 

「……何よ、それ」

 

彼の称賛を聞いたアンティリーネは恥ずかしくなり、うつむきながら答えた。

 

以前とは違う反応を見せる彼女を見て、カリムは豪快に笑う。

 

「もう全然否定しなくなったな!」

 

「……ふん」

 

アンティリーネが自分の容姿について特に否定しなくなったことに気づき、カリムは当然のように、今回も彼女をからかった。

 

それでも、こうして毎回褒められると、少し気恥ずかしくはあるが、悪い気はしなかった。

 

むしろ、ずっと褒め続けてほしいという気持ちが、少しずつ大きくなっているような気さえした。

 

──そうしてふと、さらに重要な話を思い出し、彼女はすぐに会話を続けた。

 

「それより、行く先々で私の自慢をするの、いい加減やめてくれない? 恥ずかしいし、それに────」

 

「白金の竜王のせいか? それなら心配しなくていいぞ。いつだったかな。数日前に、あっちから訪ねてきたんだ。少し話をして、追い返してやった」

 

「な、何ですって?」

 

何事もなかったかのように、呑気に大事件を語るカリムを見て、アンティリーネは驚愕した。

 

あちらから訪ねてきた?

 

少し話をして、そのまま帰した?

 

一体、いつ。

 

それに、どうしてそれを言ってくれなかったのか。

 

この男もやはり、自分を疑っているのだろうか。

 

それとも、まだ自分のことをそれほど頼りないと思っているのだろうか。

 

「深夜だったか、夜明け前だったか。見張りをしている時に来たんだ。まあ、大した話はしてないぞ?」

 

──そんなことは重要ではない。

 

恐れていたことが起きてしまったからこそ、彼女は驚愕するしかなかったのだ。

 

つまり、法国にも知られた可能性が非常に高くなったということ。

 

どうりで、最近あまりにも幸せなことばかり続くと思った。

 

「大した話をしてないって。そこが重要じゃないでしょ! はぁ……両方に知られてしまったみたいだけど、これからどうするのよ」

 

アンティリーネは少し苛立った表情を浮かべ、咎めるように言った。

 

「まあ、大したことなんてあるか?」

 

それを聞いたカリムは、問題ないと言わんばかりに少し大げさな仕草を見せた。

 

その姿に、アンティリーネは呆れ果てる。

 

こんなに呑気でいられるとは。

 

「……間違った言葉ではないけど」

 

もちろん、彼の言う通り、今となっては大したことではないのかもしれない。

 

自分一人で法国の外へ出たわけではない。

 

隣にはこの男がいる。

 

そのうえ、現在の大陸全体は魔導国という存在のせいで、日々緊迫した状況に置かれている。

 

法国もまた、同様だった。

 

そう考えると、彼女はもごもごと口ごもり、言葉を濁した。

 

「だろ? 俺の言う通りだろ?」

 

彼女が口ごもり、これといった反論ができずにいると、カリムはにやにやしながら言った。

 

その姿に、アンティリーネはどこか悔しそうに、力いっぱい彼の脇腹を叩く。

 

「……チッ」

 

しかし、いつものように何の効果もなかった。

 

余計な体力を使っただけだと思いながら、彼女は頬を膨らませ、不満を露わにした。

 

「クハハッ! いやあ、もうすっかり元気いっぱいだな! こりゃ、最初に見かけた、今にも死にそうだった可哀想なエルフの少女はどこへ行ったのかね?」

 

「……! そ、その話はもういい加減……」

 

カリムが何事もなかったかのようにあの時のことを持ち出すと、アンティリーネは顔を真っ赤にして慌てた。

 

あの時は、あの怪物たちから酷い扱いを受けた直後だった。

 

無我夢中で、何も考えられなかった。

 

しかし、時間が経ってから思い返すと、とてつもなく恥ずかしい。

 

初対面の男に。

 

それも、完全にボロボロの姿で。

 

お姫様抱っこをされるなんて。

 

ある意味、黒歴史に近かった。

 

一生を法国の漆黒聖典として。

 

法国の戦士として戦場を駆け巡り、そのまま生涯を終えるのだろう。

 

そう思っていた。

 

男に抱かれることなど、絶対にないだろうと信じて疑わなかった。

 

「ハハ! うちのアンティリーネ、また照れてるのか?」

 

「や、やめてよ……」

 

──そして、男にこんな風にからかわれることになるとは、夢にも思っていなかった。

 

強いと意気込んでいた漆黒聖典の隊員たちのプライドや鼻っ柱をへし折ったことはある。

 

だが、こんな風に自分がからかわれる立場に置かれるなど、まったく予想していなかった。

 

もし、他の漆黒聖典のメンバーたちが今の自分を見たら、どんな反応を示すだろうか。

 

「いやあ、いつやっても反応が本当に良いな」

 

もちろん、彼女が自分なりに深い思考へ沈んでいるのとは裏腹に、カリムは彼女の可愛い反応を見て豪快に笑うだけだった。

 

その姿に、彼女は一瞬だけ彼を睨みつける。

 

それでも、この男でなければ、こんな幸せな悩みすら持てなかっただろう。

 

そう考えると、こうしてからかわれることも、あながち悪くないように思えた。

 

「ふん」

 

アンティリーネは少し拗ねたように、小さく顔を横へ逸らした。

 

「もういいわ。私、眠いから。寝る」

 

「何? まだ夕飯の時間にもなってないぞ? 夕飯は食べてから寝ろよ」

 

──しまった。少しからかいすぎたか。

 

彼女が少し拗ねたような反応を見せると、カリムは少し慌てた様子で言った。

 

彼の言う通り、夕飯の時間まではもう少しある。

 

少なくとも夕飯は食べてから寝るように勧められ、アンティリーネは渋々といった様子で答えた。

 

「じゃあ、一番高いものをご馳走してよ」

 

「何? クハハハッ!」

 

──こいつは完全に一本取られたな。

 

まったく予想していなかった彼女の反応に、カリムは笑うしかなかった。

 

彼女が初めて彼に一撃を食らわせたこともそうだが、何より、初めて何かを要求してきたのだ。

 

一ヶ月を少し超える時間だった。

 

ここまで来るのに。

 

彼女がここまで変わるのに。

 

どれほどの努力をしたことか。

 

彼女を少し不快にさせたこともあった。

 

それでも、可能な限り道化を買って出て、彼女をあの悪夢の底から心ごと救い出そうと努力してきた。

 

そして、あの時と比べれば、本当に多くのことが変わった。

 

「はいはい。うちのアンティリーネの頼みなら、何だって聞いてやらなきゃな」

 

カリムはにやりと笑って言った。

 

その言葉を聞いたアンティリーネは目を輝かせ、小さく微笑む。

 

自分が誰かに、心から何かを望んで要求したのは、今回が初めてだった。

 

だからこそ、少し誇らしい気持ちになった。

 

そして、そんなアンティリーネを見て、カリムもまた同じように誇らしい気持ちを抱いた。

 

そうして二人は、街で一番有名だと言われている食堂へ向かった。

 

────────────

 

「はぁ、美味しかった」

 

「満足したなら、よかったよ」

 

非常に満足そうな表情を浮かべる彼女を見て、カリムもまた満足していた。

 

そして、ごく自然に彼女の頭を撫でる。

 

この行動もまた、一ヶ月前にはまったく想像できなかったことだった。

 

おそらく一ヶ月前の彼女なら、年下のくせに何をするのかと、ものすごく怒ったに違いない。

 

──もちろん、今の彼女はその行動に、むしろ安心感を抱いていた。

 

二人の関係は、今や少しずつ打ち解け、親密になりつつあった。

 

二人自身もまた、それを少しずつ感じていた。

 

そうして無言で視線を交わしながら、彼らは宿屋へ戻る。

 

食事を終え、宿へ戻った頃には、夕闇はすっかり沈み、夜が静かに深まっていた。

 

まるで、彼らの関係が少しずつ深まっていくように。




本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。
明日もまたお越しいただけますと幸いです。
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