We are Always Searching Happy Goal   作:Redemptor

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We are Always Searching Happy Goal - 14

「俺たちもそろそろ、冒険者らしいことをやってみるのはどうだ?」

 

「え? 何? 冒険者?」

 

バハルス帝国に来てから、すでに二週間が過ぎていた。

 

落ち着かない竜王国に比べれば、ここは相対的に気楽な雰囲気だった。

 

人々も竜王国に比べるといくらか余裕があり、社交性も比較的高い。

 

そして何より、全体的な文化の水準が高く、娯楽も多かった。

 

何かを自分でやるより、見物する方が性に合っているカリムにとって、バハルス帝国は天国も同然だった。

 

──それでも、何の危機感もなく遊び、食べ、文明を見物してばかりいれば、すぐに興が冷めるというもの。

 

何より、現代文明の味を散々味わってしまっているカリムだからこそ、なおさらそうならざるを得なかった。

 

だからだろうか。

 

カリムは彼女に一つの提案をした。

 

冒険者になること。

 

それも、二人同時に。

 

「……一体どうして? どんな風の吹き回しよ?」

 

意外だった。

 

彼がこんな提案をするとは、彼女としては夢にも思わなかった。

 

毎日のように突拍子もないことを考え、奇行を繰り広げてばかりいたため、普段も似たようなことばかり考えているのだと思っていた。

 

「いや、ただな。まあ、金が足りないわけじゃないんだが、退屈でつまらないんだよな」

 

「ふーん」

 

きっかけは多少おかしかった。

 

それでも、初めて建設的な言葉が出てきたため、少し興味深くはあった。

 

「どうだ、アンティリーネ」

 

「悪くはないと思うわ。ただ」

 

「ただ?」

 

「私は冒険者にはなれないわ」

 

興味深い提案であり、建設的な提案ではあった。

 

だが、アンティリーネとしてはその提案を受けることができなかった。

 

いくら話が丸く収まったとはいえ、冒険者として活動するには大きすぎる制約がかかっている。

 

仕方のないことだった。

 

彼女はそれを当然のこととして軽く言った。

 

──しかし、それを聞いたカリムは、この世の終わりのような憂鬱な表情を浮かべた。

 

二ヶ月近く一緒に過ごしてきて、初めて見る表情だった。

 

アンティリーネは戸惑った。

 

「え、あ、いや、冒険者、冒険者をやるなら、登録を、登録しなきゃいけないじゃない?」

 

初めて見るその表情に、彼女はどこか故障した人形のように言葉を詰まらせた。

 

声も妙に上ずっていた。

 

いつも慰められる側だった彼女が、初めて誰かを慰めようとすると、なかなかうまくいかない。

 

「やっぱり無理か」

 

必死に言葉を探した。

 

だが、そうすればするほど、彼の表情はさらに憂鬱になっていくばかりだった。

 

「……偽装身分でも、駄目か?」

 

「そ、それでも、私は冒険者を……」

 

「アンティリーネ! 俺の願いだ!」

 

彼女が拒み続けると、カリムはひどく真剣な表情で彼女の両手をぎゅっと握った。

 

願いだと。

 

お前とずっとこうして一緒にいることが、俺の願いなのだと。

 

その姿に、アンティリーネはひどく戸惑った。

 

「あ、いや……その、とりあえず、それじゃあ、考える時間を……」

 

「頼む!」

 

──彼女は、どうにかしてその頼みを断ろうとした。

 

だが、厳かで、威厳すら感じさせる真剣な顔を見て、半ば諦めてしまった。

 

ああ、もう。

 

後でとんでもないことに巻き込まれても知らない。

 

面倒なことに巻き込まれても知らない。

 

もしそんなことが起きたら、全部この男のせいにしてやる。

 

そう。

 

私のせいじゃないわ。

 

「わ、分かっ、たわよ。だ、だから! その、顔をちょっと……!」

 

「お? ワハハハッ! よし、それなら今すぐ登録を……!」

 

「ちょ、ちょっと……!」

 

今、ちょうど会話が終わったところだった。

 

なのに、すぐに行くというのか。

 

その凄まじい実行力に、アンティリーネは慌てた。

 

そういえば、元々こういう男だった。

 

彼女は慌てて、冒険者登録をしに席から立ち上がったカリムの腕を急いで掴んだ。

 

このままでは本当に、すぐに出て行ってしまいかねなかったからだ。

 

「ん? どうして?」

 

「その、ちょっと。待って……!」

 

すでに話は終わったのに、なぜためらうのか。

 

そう言いたげなカリムを見て、アンティリーネは急いで言葉を続けた。

 

「早すぎるじゃない! その、登録は、うーん。そう! 定住する時に。定住する時にしましょう!」

 

アンティリーネは普段よりも早口で、ひどく慌てた調子で言った。

 

その姿を見て、カリムは再び席に座り、彼女の言葉を黙って聞く。

 

「定住する時か。定住する時。うむ。そうだな。そうしよう」

 

「ふぅ……」

 

確かに、話は出た。

 

だが、今すぐ冒険者として活動するのはリスクがあるかもしれない。

 

金貨は山のようにある。

 

そして、この世界に関する情報はまだかなり不足している。

 

今回は彼女の言葉に従おう。

 

この世界の地理については自分と似たようなものだが、全体的な情報や状況については、彼女の方が自分よりよく知っているのだから。

 

カリムはアンティリーネの提案――定住してから冒険者登録をするという案を受け入れた。

 

その方が、彼自身にとってもより魅力的に思えたからだ。

 

そしてそんな彼の姿を見て、アンティリーネは安堵の溜息をついた。

 

「あ、でもそうなると、ふむ。あまりにも退屈なんだよな。帝国もそろそろ飽きてきたし」

 

「……そんなに暇なら、指導でもしてくれる?」

 

しかし、カリムがずっと名残惜しそうにしていると、アンティリーネは密かに彼を睨みつけた。

 

退屈に耐えられないなら、手合わせしてほしい。

 

自分を指導してほしい。

 

そう言ったのだ。

 

それを聞いたカリムは、面白そうな表情を浮かべた。

 

「ほう。指導か。それも面白そうだな」

 

「まあ、内心では、あんたの本当の実力も気になってるしね」

 

一般的な成人と比べると比較的小柄な体格。

 

限りなく美しい外見。

 

今はこうして悠々自適にしているとはいえ、彼女もまた戦士である。

 

あの魔導国の怪物たちに立ち向かい、素手でデス・ナイトたちを叩きのめし、逸脱者級以上の魔物たちすら素手で打ち倒す。

 

そんなカリムの姿を見て、アンティリーネは彼の本当の強さがどれほどのものなのか、ずっと気になっていた。

 

「相手にならないだろうってことは、私自身分かってるわ。それでも、気になるのよ」

 

そして彼女はもう、法国という小さな井戸の中にだけ閉じ込められている少女ではなかった。

 

短い時間ではある。

 

それでも、彼と共に法国の外の世界を見て回り、世界は自分が思っていたよりもはるかに広いのだと悟った。

 

だからこそ、過去のように自分の力を盲信することはもうない。

 

当然、カリムと自分の間には天と地ほどの差があることも認めていた。

 

「そうか? まあ、いいぞ」

 

彼女の言葉に、カリムもいいだろうと承諾した。

 

彼もまた、アンティリーネの実力が気になっていた。

 

異世界で彼女がどの程度の力を持っているのか。

 

そして、ユグドラシルと異世界の違いにはどのようなものがあるのか。

 

それもずっと気になっていたからだ。

 

異世界で途方もない強者と会話した相手は、今のところ白金の竜王くらいしかいない。

 

それなりにデータが必要だった。

 

「それなら、今すぐやりたいところだが……手頃な場所がないな。とりあえず、後でバハルス帝国を出たら、その時にやってみよう」

 

カリムは今すぐにでも試してみたかった。

 

だが、手頃な場所がない。

 

そして仮に手頃な場所があったとしても、こんな大きな国でやれば人目を引く可能性があった。

 

だから、バハルス帝国を出てから試すことにした。

 

「さあ、それじゃあ! 面白くはないが、もっと街を見物しに行ってみるか!」

 

「お好きにどうぞ」

 

口ではそう言っているが、バハルス帝国を誰よりも楽しそうに見物しているのはカリムだった。

 

だから、アンティリーネは彼の言葉を信じなかった。

 

昨日も酒を浴びるように飲んで、朝からげほげほ言っていたのはどこの誰だったかしら。

 

今日も、そして少なくとも今週と来週も、そんな光景を見ることになる。

 

そう考えるだけで頭が痛くなってきた。

 

確かに、数多くの魔物やアンデッドを粉砕し、自分に贈り物をくれ、恐怖に怯える自分を慰めてくれる姿を見れば、本当に頼もしく、頼れる人なのだと思う。

 

だが、時々あんな姿を見せられると、一体どちらが保護者なのか分からなくなる。

 

「明日もげほげほ言ってたら、ベッドに縛り付けるからね」

 

「何? ワハハハッ! いやあ、母親からしか聞かなかった言葉だが、懐かしいな」

 

「懐かしいって……」

 

今回もげほげほ言うようなら、その時はどうにかして処置しなければ。

 

そう心に誓ったアンティリーネだったが、カリムは大したことでもないように受け流した。

 

まるで、自分は昔から相当放蕩していたのだとでも言うように。

 

それを聞いたアンティリーネは呆れたように、力いっぱい彼の脇腹をつねった。

 

──もちろん、何の効果もなかった。

 

────────────

 

「うぅ、アンティリーネ。水をちょっと……」

 

「……はぁ」

 

どうして、嫌な予感だけはこうもよく当たるのだろうか。

 

絶対にげほげほ言わないようにと警告したのに。

 

一体どうしてこうなるのか。

 

「はい、これ」

 

「────お、おっ!」

 

カリムはアンティリーネに水を頼んだ。

 

だが、気に入らなかったアンティリーネは、その水をそのままカリムの顔にぶちまけた。

 

それから、渾身の力を込めて何度も背中を叩く。

 

爽快であると同時に、小気味良い音が部屋中に響いた。

 

「アイゴ、絶世の美女が俺を殺す気だ」

 

「なら、死んで」

 

説教をしたにもかかわらず、反省する気配がまったく見えない。

 

そのため、アンティリーネはさらにカリムの背中を叩いた。

 

「あ、ごめん、ごめんってば」

 

──もしかすると、さらに説教すれば目を覚ますかもしれない。

 

そう思った。

 

だが、無駄だった。

 

ふざけたように答えるカリムを見て、アンティリーネはただ溜息をつくしかなかった。




本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。
明日もまたお越しいただけますと幸いです。
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