We are Always Searching Happy Goal 作:Redemptor
「いやあ、少し目を閉じただけなのに、まだ降ってるな」
一度降り始めた雨は、絶え間なく降り続いていた。
少し目を閉じただけのつもりが、思ったよりもかなりの時間が過ぎていたらしい。
「アンティリーネ。元々この国は、こんなに雨が降るのか?」
「ううん? 私はよく分からないけど」
もちろん、毎日このように雨が降るわけではなかった。
天気が良かった日の方が、ずっと多い。
しかし、特に昨日から異様なほど多くの雨が降っていたため、カリムは気になり、アンティリーネに尋ねたのだ。
地理に関しては自分と大差ないかもしれないが、天気については自分より知っているのではないか。
そう思っての質問だった。
「これ、だんだん俺みたいにしつこく──」
「は? 一体何が!」
似ている、という言葉にアンティリーネは反射的に反応してしまった。
絶対に似てなどいない。
そう言わんばかりに枕を持ち上げ、そのままカリムの頭めがけて投げつける。
そして見事、カリムの頭に命中した。
あまりにも一瞬の出来事だったため、彼は避けることもできず、そのまま食らってしまった。
「あー、もう。起きて早々、何言ってるのよ」
カリムがそのままひっくり返るのを確認したアンティリーネは、再び布団の中に潜り込んだ。
「もう知らない。私、もっと寝るから」
「ワハハハ! ちょっと冗談を言ってみただけさ」
少し照れくさそうに、素早く布団の中へ隠れるアンティリーネを見ながら、カリムは屈託なく豪快に笑った。
そして、その様子をゆっくりと眺める。
「うーん。それにしても、雨がずっとこうして降り続くと面倒だな」
このまま、布団の中で拗ねているような彼女の姿をずっと見ていたかった。
だが、いつまでもそうしているわけにもいかない。
──とはいえ、特にできることもなかった。
あの日以来、ニンブルやカーベインに会うのも難しくなった。
他の連中との飲み会はつまらない。
かといって、アンティリーネを連れ出して、自分一人だけ酒を飲むというのも、どうにも格好がつかない気がした。
「……そんなに退屈で面倒なら、もう少し寝たらどうなの」
「お、それもいいな?」
確かに、こんなに雨が激しく降る日には、ベッドに横になって寝るに限る。
そう考えながら、彼はごく自然にアンティリーネの隣へ横になった。
「何してるのよ!」
カリムが突然自分の隣に寝転がってきたため、アンティリーネは慌てて足で彼の尻を思い切り蹴り飛ばした。
「おっと。少し照れすぎじゃないか?」
ベッドから追い出され、床を転がることになったカリムは、豪快に笑いながら言った。
「照れてなんかないわよ! あんたのベッドもあるじゃない! あっちへ行って!」
特に嫌だったわけではない。
強い拒否感を抱いたわけでもない。
ただ、まだ早すぎる。
アンティリーネはそう思いながら、再び布団の中へ潜り込んだ。
その姿をゆっくり見守っていたカリムは、自分のベッドへ向かい、さっきアンティリーネが投げつけた枕を拾って返してやった。
「ほら」
「あ、うん」
アンティリーネは、彼が枕を持ってくると、顔と右腕だけをひょっこりと出し、素早くそれをひったくった。
「ワハハハ! こりゃ、すました猫みたいだな!」
彼女が小さくて可愛い動物のような反応を見せると、カリムはとても幸せそうに豪快に笑った。
その姿に、彼女をずっと抱きしめていたい衝動に駆られる。
だが、鋼の理性でどうにか耐えた。
その代わり、少し退屈で手持ち無沙汰な彼女のために、今回も道化を買って出ることにした。
「ふん。違うわよ」
すました猫。
その言葉を聞いた彼女は、布団の中でもごもごと小声で否定した。
もちろん、気分を害したから否定したわけではない。
猫、だなんて。
そんなことを言われたことがなかったため、妙にくすぐったく、どんな反応を見せればいいのか分からなかっただけだ。
「お。雨脚がだいぶ弱まったな」
早朝から、互いにどれくらいふざけ合っていただろうか。
まだ雨雲が空を覆ってはいたが、激しく降っていた雨は、かなり勢いを失っていた。
その言葉に、アンティリーネは布団を全身に羽織ったまま小走りで彼の隣へ来る。
そして、一緒に外を眺めた。
「本当ね」
「なんだ、その姿は」
その可愛らしい姿に、カリムは思わず笑ってしまった。
カリムがそんな反応を見せると、アンティリーネは軽く彼を睨みつける。
「面倒だからよ」
──瞬間的に、あまりにも可愛くて抱きしめそうになった。
その衝動を辛うじて抑え込んだカリムは、代わりに両手で彼女の頬を軽く掴み、頭をあちこちへと向けさせた。
「何よ、目が回るじゃない!」
突然頬を掴まれ、頭を動かされたため、少し目を回したアンティリーネは軽く苛立ったように言った。
今さっき起きたばかりなのに、何をするのよ。
もちろん、カリムは相変わらずにこにこと笑いながら、何でもないことのように言った。
「昔から、絶世の美女は寝坊助だと言うが、本当なんだな」
「何よ、それ」
生まれて初めて聞く言葉に、アンティリーネは不思議そうな表情を浮かべた。
私って、そんなに寝てるのかな。
それでも、聞いていて気分は悪くなかった。
「目を覚まそうと思ってな。雨もだいぶ弱まったし、とりあえず飯でも食べに行こうぜ」
「そういえば、うん。少しお腹が空いたわね」
彼の言葉を聞くと、なんだか本当にお腹が空いてきた気がした。
「……それに、計画を少し変えなきゃいけなさそうだしな」
アンティリーネがちょうど何を食べるか考えていた時、カリムはそれなりに真剣な顔で言った。
急に真剣な表情になったため、彼女は首を傾げる。
「変える? 計画を? どうやって?」
「バハルス帝国をもっと見て回りたかったんだけどな。つまり、首都まで行ってみたかった。だが、そろそろ定住する町を探さなきゃいけないと思ってさ」
彼女は一瞬、自分の耳を疑った。
彼と共に旅をするようになってから、二ヶ月が少し過ぎた。
旅を始めた時もそうだった。
旅の途中でも、何度も言った。
このように時間を浪費するより、早く定住する場所を探さなければならないと。
おそらく、数百回は言ったはずだ。
もちろん、彼はそのたびに古狸のように、あらゆる奇妙な理屈と奇行を繰り出して逃げ回っていた。
間違いなく、そういう男だった。
その彼が、自ら定住という言葉を口にしたのだ。
「信じられない」
小さな疑問符が、大きな感嘆符へと変わった。
おそらく、目も大きく見開かれていただろう。
それほどまでに、彼女にとって想像もできなかった言葉が、彼の口から出たのだった。
「なんだよ。なんでそんなに驚くんだ」
「うん、そうね! 今すぐ決めましょう!」
そして、驚きはすぐに幸福へと変わっていった。
いつ終わるか分からなかったこの放浪生活が、ついに終わる。
その事実に、アンティリーネはとても幸せそうな表情で彼を急かした。
「お、おう。分かったよ」
カリムもまた、そんな彼女の表情を見るのは初めてだったため、驚くしかなかった。
もちろん、すぐに彼女が幸せそうな表情を浮かべると、カリムもつられるように微笑んだ。
良いことは、良いことだ。
そう思いながら。
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