We are Always Searching Happy Goal   作:Redemptor

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We are Always Searching Happy Goal - 22

「あー、やっぱり何もできないわ」

 

時間は朝を過ぎ、昼時を少し過ぎた頃。

 

アンティリーネは何度もカリムに手合わせを申し込んだが、毎回同じ結果に終わっていた。

 

少しの誇張もなく、彼女は自分が使えるすべての奥の手を使った。

 

彼から贈られた武器も、全力で振るった。

 

しかし、それでも彼の本気に届くことはなかった。

 

防御が特技だという彼の言葉通り、カリムはまるで泰山のようだった。

 

「それでも、動きは少し良くなってたぞ」

 

「そう?」

 

もちろん、完璧に反応できたわけではない。

 

それでもカリムの言葉を聞くと、彼の速度にほんの少しだけ適応できたような気がした。

 

おかげで、妙な達成感を覚える。

 

「まだまだだけどな」

 

「……ちっ」

 

──すぐに続いた言葉で、一気に冷めてしまった。

 

わざと空気が読めないふりをしているのか。

 

それとも、これが本心なのか。

 

息を荒くしながら地面に寝転がったまま、アンティリーネはカリムを睨みつけた。

 

「まあ、始めてからまだそんなに経ってないからな」

 

そんな彼女の視線にも、カリムは特に気にした様子を見せなかった。

 

人懐っこく笑いながら、彼女を立ち上がらせる。

 

「ああ、疲れた」

 

アンティリーネはカリムが差し出した手を握った。

 

そして少し駄々をこねるように、その場へ再び座り込む。

 

その姿にカリムは小さく笑い、彼女の隣に腰を下ろして肩を抱いた。

 

アンティリーネはカリムの行動に大人しく身を任せ、彼の体に寄りかかるようにして抱かれる。

 

そして、そよ風を感じながら静かに目を閉じた。

 

「平和ね」

 

少し穏やかに。

 

少しゆっくりと。

 

平和だと口にした彼女の言葉に、カリムは静かに頷いた。

 

そして顔を向け、彼女を見つめる。

 

静かに目を閉じたまま、軽く微笑んでいる彼女の姿。

 

それを見て、カリムはそっと彼女の額に唇を重ねた。

 

──彼の行動に、アンティリーネは依然として静かに目を閉じたまま、彼に身を預けていた。

 

そうして、ゆっくりと口を開く。

 

「ねえ。エ・ランテルに行くこと。本気なの?」

 

平和な雰囲気とは少し対照的な、かすかに震える声だった。

 

そこには、懸念と恐怖が少しだけ溶け込んでいるように感じられた。

 

彼女の言葉に、カリムは少し間を置いた。

 

定住地を、目的地を、半ば勢いで決めたのは確かだ。

 

彼女の考えを十分に考慮しなかった。

 

その部分については、申し訳ないという気持ちもあった。

 

「ごめんな、アンティリーネ。独断で決めて」

 

「ふーん」

 

少し予想外の答えだった。

 

それを聞いたアンティリーネは、少し意外そうに小さく微笑んだ。

 

「でも、前にも言ったけど、俺の選択を信じてくれ」

 

カリムは非常に確信に満ちた声で、強く告げた。

 

俺の選択を信じて、ついてきてくれ。

 

決して、お前が傷つくようなことにはさせない。

 

その姿に、アンティリーネはそのままカリムの胸に顔を埋め、優しくもごもごと呟いた。

 

「分かった」

 

カリムは軽く微笑み、優しく彼女の頭を撫でた。

 

柔らかく、温かかった。

 

このまま立ち止まっていたかった。

 

毎回思うことだが、本当にこのまま時間が止まってくれればいいのに。

 

そう思った。

 

「あ」

 

そうして、どれくらい経っただろうか。

 

静かで平和な雰囲気の中、彼女の腹から小さな音が鳴った。

 

緊張が解けたからだろうか。

 

醜態を晒したような気分になり、アンティリーネの耳まで赤くなる。

 

「うーん。もう昼飯の時間か」

 

さっきのことでまたからかわれるだろう。

 

そう思うと、とても恥ずかしかった。

 

だが予想に反して、カリムは彼女をからかわなかった。

 

むしろ落ち着いた声で、淡々と口にする。

 

意外と繊細なのね。

 

そう思いながら、アンティリーネもまた、できるだけ落ち着いて言った。

 

「う、うん。そうみたいね」

 

「なんだ。俺がまさか、ぐうぐうって音を聞いてからかうと思ったのか? エヘイ、そんなことしないさ!」

 

──全然違った。

 

アンティリーネはありったけの力を込めて、カリムの胸元へ頭突きした。

 

その衝撃で、カリムはバランスを崩し、そのまま倒れ込む。

 

その姿に、アンティリーネは思わず爆笑した。

 

抱きしめた状態のまま、上半身だけがばたっと倒れ込むように転がったため、その格好がとても滑稽だったからだ。

 

「何よ、それ」

 

監獄から救い出された後。

 

共に旅をし、共に過ごし始めてから二ヶ月を超え、もうすぐ三ヶ月になろうとしていた。

 

毎回感じることだが、本当に大きく変わった。

 

最初は笑いもせず、ひどく深刻で、恐怖に怯えた表情ばかりだった。

 

それが今では、よく笑うようになった。

 

まだ後遺症は多く残っている。

 

それでも、恐怖から少しずつ抜け出しつつあることが見て取れた。

 

本当に、本当に良かった。

 

カリムはそう思いながら微笑んだ。

 

そして、彼女のために簡単な昼食の準備を始める。

 

同時に、彼女の後遺症と恐怖がいつか完全に消え去ることを祈った。

 

────────────

 

二人がこの世界のあちこちを放浪するうちに、時間は流れていった。

 

旅をする間に季節は移り変わり、それに伴って、互いの心もますます近づいていく。

 

ぎこちなさは次第に消え、二人はかなり自然な恋人同士のように見え始めていた。

 

旅の途中、多くの町や都市を巡る中で、以前なら否定していたことも、今では少しずつ変わっていた。

 

エ・ランテルへ向かう道中、他の冒険者たちに出会った時など、むしろアンティリーネの方から肯定することさえあった。

 

その姿に、カリムが内心でとてつもない歓喜の声を上げたほどである。

 

そうしながらも、二人は手合わせを欠かさなかった。

 

もちろん、片方があまりにも圧倒的な強さを持っていたため、一分もかからず終わることがほとんどだった。

 

それでも、やめることはなかった。

 

命のかかった死地でもない。

 

金と名誉がかかった闘技場でもない。

 

だからこそ、関係なかった。

 

二人の手合わせはただ、互いの能力と強さを通じて、互いを知っていくための行為だったからだ。

 

「もう少し行けば、エ・ランテルみたいね」

 

カリムとアンティリーネ。

 

彼らにとって、これは最後の旅路になる予定だった。

 

そのため、できるだけゆっくりと移動した。

 

それでも一ヶ月もかからなかったため、互いに少し悩み始める。

 

もしかすると、これが最後かもしれない。

 

そう思うと、このまま終わらせるには少し名残惜しい感情が湧いた。

 

そしてその感情は、意外にもアンティリーネの方が強かった。

 

毎回、旅について小言を言っていた彼女だったが、いざ旅が終わりに近づくと、名残惜しさを感じていたのだ。

 

最初は当然、とても嫌だった。

 

助けてくれたことはありがたかった。

 

だが、何の同意もなく、選択すらできないまま、正体不明の男と二人きりで旅をするなど。

 

いくら戦士としての心構えを持っているとはいえ、少なくとも自分が女性であるという事実くらいは認識していた。

 

そういったこともあり、機会さえあれば常に逃げ出すことばかり考えていた。

 

彼らと交渉した?

 

法国が危険になる?

 

当然、信じなかった。

 

突然、正体も知らない異性が現れた。

 

しかも、別に美男子というわけでもない。

 

救い出してくれた後、あり得ないような言葉で自分を安心させようとし、旅をしようと言う。

 

これをすぐに信じる者など、誰もいないだろう。

 

その後の行動も、一般人には想像もつかない奇行の数々だった。

 

好感を持てる相手ではなかった。

 

何の反応も示さなければ、このまま自分を放してくれるだろう。

 

関心を失い、それぞれの道を行くことになるだろう。

 

そう思っていた。

 

しかし、彼は本気だった。

 

何の対価も求めず、彼女が必要とするものをすべて支援した。

 

自ら道化を買って出て、できる限り彼女の後遺症と恐怖心が消えるよう努めた。

 

そして最大限、彼女が平穏な心を持てるよう努力した。

 

そんな彼の努力のおかげだったのだろうか。

 

アンティリーネは、次第に後遺症と恐怖を乗り越え、少しずつ彼に心を開いていった。

 

あの頃の彼女なら、想像もできない変化だった。

 

それだけではない。

 

彼と一緒にいたおかげで、不便な制約から抜け出し、より広い世界を見て回ることができた。

 

法国の中で、隊員たちが上げる報告書だけを見ていた時代とは次元が違う。

 

直接、他の国々の姿を見た。

 

多様な文化に触れた。

 

毎日、新しいことを経験した。

 

もし法国の中にだけいたなら、こんな機会があっただろうか。

 

もし、あの時、自分が外へ出ていなければ、果たしてどんなことが起きていただろうか。

 

もし、あのダークエルフを相手に戦いを挑まなければ、どうなっていただろうか。

 

ダークエルフを相手に戦ったあの判断は、間違いなく無謀だった。

 

それでも、全体として見れば、幸運だったのかもしれない。

 

もちろん、誰かが自分を救ってくれるなど。

 

六大神と同じ出自を持つ神が、自分を救い出してくれるなど。

 

思いもよらなかったが。

 

「本当に、ありがとう」

 

旅は、もうほとんど終わりを告げようとしていた。

 

終わりに近づく前に、彼女はとても小さく呟いた。

 

私を救ってくれて、ありがとう。

 

この世界を見せてくれて、本当にありがとう。

 

私の祈りを聞き届けてくれて、ありがとう。

 

あまりにも小さく呟いたため、カリムには聞こえなかった。

 

だが、それでも構わなかった。

 

これからも彼とずっと一緒に過ごすのだから。

 

感謝を伝える日は、まだいくらでも残っているから。

 

「もう、半日も行けば着きそうだな」

 

彼の言葉に、アンティリーネは深く沈んでいた余韻から覚めた。

 

一緒に旅をし、これまでの出来事を思い出しながら歩いていたら、いつの間にか終わりが近づいていた。

 

ここを越えれば、この旅も完全に終わるのだろう。

 

この先には、新しい生活が待っているのだろうか。

 

ゼロからのスタートだ。

 

法国で過ごしていた時とは違い、間違いなく波乱はあるだろう。

 

解決しがたいこともあるはずだ。

 

困難なことも必ず起きる。

 

それでも、乗り越えていけるだろう。

 

一人で辛ければ、二人で共に歩けばいい。

 

そう学んだから。

 

──そして、その日の夜。

 

エ・ランテルを目前にして、二人は正式に互いの想いを確かめ合った。

 

互いが互いに、強く惹かれ合っていた。

 

拒む理由はなかった。

 

初めてだったため、少し不器用ではあった。

 

それでも、できるだけ互いを思いやりながら、互いの感情を静かに伝え合った。

 

この人なら、一生信じてもいい。

 

この人なら、一生背中を預けてもいい。

 

戦場の伴侶として。

 

そして、人生の伴侶として。

 

そうして夜は更け、やがて夜明けが訪れた。

 

それでも二人は、しばらく寄り添ったままだった。

 

やがて朝が近づく頃、満ち足りた温もりの中で、二人は静かに眠りについた。




本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。
明日もまたお越しいただけますと幸いです。
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