We are Always Searching Happy Goal   作:Redemptor

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We are Always Searching Happy Goal - 29.5

SIDE – D | カリムがエ・ランテルに定住した後。

 

「……つまり、あの男が自らエ・ランテルへ足を踏み入れた、ということね?」

 

「その通りです」

 

「間違いなく、そう確認しているでありんす」

 

「……あの男は、狂っているのかしら?」

 

あまりにもあり得ない。

 

既存の常識からあまりにも逸脱した報告を受けたアルベドは、呆れたような表情を浮かべた。

 

間違いなく、あの男は自分たちと約束したはずだ。

 

それを覚えているなら、自らエ・ランテルまでやって来るなどという狂気の沙汰に及ぶはずがない。

 

それなのに、あの男は自分の足でエ・ランテルへ入ってきたのだ。

 

「理解に苦しむ奇行を繰り返しているのは確かです。ですが、そうであっても、すべてはアインズ様の掌の上にあると言えるでしょう」

 

「それはそうだけれど」

 

どれほど強大な存在であろうと。

 

どれほど高い能力を持つ者であろうと。

 

結局は、アインズ様の掌の上にいる。

 

デミウルゴスの言葉は正論だった。

 

だが、それとは別に、アルベドはあの男の真意が気になっていた。

 

「それでも、監視は強めた方がいいのではなくて? 万が一に備えて」

 

そして、アルベドの言葉もまた正論だった。

 

敗北など考えてはいない。

 

そのような確率もない。

 

実際、これまでもそうだったのだから。

 

しかし、アルベドはあの男から、見慣れぬ感覚を強く受けていた。

 

守護者三人の攻撃。

 

それも、自分とコキュートス、そして守護者最強と謳われるシャルティアの攻撃を、あの男はたった一本の剣で軽く防ぎきった。

 

──その瞬間からだった。

 

あの男もまた、アインズ様と同類なのだ。

 

アインズ様のように、底知れぬ、無限とも思える存在。

 

そう感じてしまったのは。

 

用心して損はないだろう。

 

「不安は理解できます。ですが、やり過ぎるのも良くないでしょう」

 

「……単なる杞憂ならいいのだけれど」

 

妙な不安を抱いているアルベドに向かって、デミウルゴスは落ち着いた声で言った。

 

そして、そのまま興味深い話題を口にする。

 

「実は、私とシャルティアで直接確認してきました。心配する必要はありません」

 

「直接?」

 

「そうでありんす。少なくとも、今すぐ敵対するような気配は感じなかったでありんす」

 

シャルティアの言葉を聞き、アルベドはわずかに目を細めた。

 

それでも、完全に納得したわけではない。

 

「それに何より、今後はあの男とあのエルフがどのように生きていくのか。そこに重点を置いて観察していくべきでしょう」

 

「……どういう意味?」

 

「アウラとマーレ。あの姉弟にとって、非常に良い教科書になるでしょうから」

 

「教科書?」

 

「教科書、とは何のことでありんすか?」

 

あの男とあのエルフ女の生活。

 

それが、アウラとマーレにとって良い教科書になる。

 

一体、そこにどんな関係があるというのか。

 

疑問を抱いたアルベドとシャルティアは、デミウルゴスの言葉に首を傾げた。

 

互いに顔を見合わせて考えてみても、これといった答えは思い浮かばない。

 

「まあ、それは追々見守っていきましょう」

 

疑問を抱く彼女たちを前に、デミウルゴスは静かに笑みを浮かべた。

 

「彼らの生活を。そして、やがてもたらされる奇跡を、ね」

 

その言葉と共に。

 

デミウルゴスは歓喜に満ちた表情を浮かべ、邪悪な笑みをこぼした。




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