We are Always Searching Happy Goal   作:Redemptor

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We are Always Searching Happy Goal - 43

「もう。少し目を離した隙に、変なものばかり買って」

 

「ワハハハハ! ごめん、アンティリーネ」

 

アンティリーネに引きずり出されるように店を出たカリムは、家に帰る道中、ずっと彼女に説教されていた。

 

そのたびにカリムは適当に笑って誤魔化そうとする。

 

アンティリーネはそんな彼を見て文句を言ったが、まったく効果はなかった。

 

「ちっ。こういう時って、いつも私ばかり損してる気分なんだけど」

 

飄々としたカリムの態度に、アンティリーネはふくれっ面をして不満をぶつけた。

 

せめて、怒られている演技くらいはしてほしい。

 

そんな気持ちだった。

 

「一回だけ着てくれたら、もっと素敵なアイテムと、もっと詳細なフィードバックをしてあげるから。ね?」

 

「────考えておくわ」

 

魅力的な提案に、アンティリーネは少し悩んだ。

 

ほんの少しの恥ずかしささえ我慢すれば、もしかすると自分も神の領域に近づけるかもしれない。

 

そう考えてみると、意外にも自分にとって都合が良く、得るものの多い取引だった。

 

「本当? いやあ、さすが俺の妻だ」

 

「急に何よ、それ」

 

カリムの言葉から耳慣れない単語が出ると、アンティリーネは少し顔を背けながら言った。

 

妻。

 

結婚にばかり気を取られていたが、妻という単語もまた、彼女にとっては一度も真剣に考えたことのないものだった。

 

親という存在からしてそうだったのだから、ある意味、それは当然のことだった。

 

「なんだ? どうしてまた赤くなってるんだ」

 

ちらりと見える耳まで赤くなった彼女を見て、カリムは純粋に不思議そうな表情を浮かべた。

 

「いや、違うわ。何でもないわよ」

 

カリムがじっと自分を見つめると、アンティリーネは慌てて、決して恥ずかしいわけではないと必死に否定した。

 

そんな彼女の反応に、カリムはくすりと笑い、静かに彼女の肩を抱き寄せる。

 

「分かった、分かった。そういうことにしておこう」

 

反応がとても面白かったとはいえ、またからかい過ぎると、前回のようにひどく拗ねてしまいそうだった。

 

だからカリムは、この辺でやめておくことにした。

 

「────それにしても、結婚もそうだけど、冒険者ランクも上げないとだろ」

 

「え? あ、そうね。気にしてなかったわ」

 

そうして互いに幸せな小競り合いをしていた頃。

 

カリムは、もう一つの現実的な問題を口にした。

 

冒険者ランク。

 

すなわち、アダマンタイトへの昇格である。

 

これまで周囲は途方もなく平和だった。

 

依頼もあまり多くなく、その分、自然と修練や手合わせの時間が増えていた。

 

さらに最近は法国へ旅行に行ってきたばかりだ。

 

その過程で結婚の話まで出たのだから、相対的に疎かになるのは仕方がなかった。

 

何より、お金の心配がまったくないことも一因だった。

 

彼女には、なぜ金貨が無限に出てくるのかを正確には話していない。

 

だが、とにかくカリムのおかげで、事実上、彼らの金貨は無限も同然だった。

 

立派な家もある。

 

能力もまた抜きん出ていた。

 

冒険者五百人分の仕事を、瞬く間に片付けることさえできる。

 

そのため、ランクに関する話はごく自然に後回しになるしかなかった。

 

「これ以上先延ばしにすると、面倒になって結局やらなさそうだしな。この際、先に終わらせるか」

 

カリムは豪快に言った。

 

まるで、いつでもできるとでも言うように。

 

他のランクならともかく、アダマンタイトランクである。

 

もし他の冒険者がこんな発言をすれば、非常に傲慢で生意気に見えただろう。

 

だが、他でもないカリムだったため、今の発言はむしろ謙虚にさえ聞こえた。

 

カリムの言葉を聞いたアンティリーネは、軽く頷く。

 

「うん、そうしましょう」

 

せっかくやるんだ。

 

最後まで行ってみなきゃだろ?

 

エ・ランテル到着後、冒険者登録をしながらカリムが彼女に言った言葉だった。

 

アンティリーネは、その言葉に同意した。

 

すでに始めたことだ。

 

後戻りはできない。

 

なら、ついでに最後まで行ってみよう。

 

「さあ、それじゃあ、先に寄ってから家に帰るとするか」

 

───────────

 

「ふむ。これがアダマンタイト、か」

 

カリムとアンティリーネは冒険者ギルドに入るやいなや、昇格審査を受けに行った。

 

そして、そのまま一発で合格した。

 

夢にまで見た目標というわけではない。

 

それでも、先延ばしにしていたことを終わらせたため、気分は悪くなかった。

 

「前のプレートたちよりも、キラキラしてるみたい」

 

最終目標を達成した後、家へ帰る道中。

 

アンティリーネはアダマンタイトのプレートをあちこち見つめながら、目を輝かせていた。

 

以前のランクのプレートにも輝きはあった。

 

しかし、アダマンタイトほどではない。

 

確かに、高価な金属だからだろうか。

 

見た目にも、どこか華やかで重厚な雰囲気があった。

 

「冒険者なんて、考えたこともなかったのにね」

 

もし、ずっとそのまま法国にいたなら。

 

あるいは、カリムが魔導国から救い出してくれなかったなら。

 

おそらく、こんな楽しみを味わうことはできなかっただろう。

 

改めて、カリムの存在がありがたく感じられた。

 

目を輝かせ、興味深そうな表情でプレートをあちこち眺めるアンティリーネを見て、カリムは内心ほっとした表情を浮かべた。

 

「まあ、生きてりゃそんなこともあるさ」

 

そしてカリムもまた、アンティリーネとほぼ同じことを考えていた。

 

もちろん、置かれていた状況そのものは、アンティリーネの方が遥かに絶望的だった。

 

それでもカリムもまた、人生に希望などまったく見出せずにいた。

 

何の意味もなく。

 

死ぬまで堂々巡りを繰り返し。

 

殺し殺されるだけの人生に閉じ込められ、死ななければ抜け出せない。

 

そんな人生だったからだ。

 

もし、異世界へ渡ってこられなかったなら。

 

あるいは、渡ってきていたとしても、以前の世界と同じように振る舞っていたなら。

 

こんなにも強く、美しい伴侶を得ることなどできなかっただろう。

 

「私より歳も取ってないくせに、言い回しがお爺さんみたい」

 

「何? ワハハハハハ!」

 

お爺さんみたいというアンティリーネの言葉に、カリムは豪快に笑った。

 

何か反論したかった。

 

だが、彼女の言葉は完全に事実だったため、ハンマーで頭を殴られたような気分になり、結局は豪快に笑うしかなかった。

 

「まあ、仕方ないさ! 俺は人間で、アンティリーネ、お前はエルフなんだから」

 

カリムの言葉に、アンティリーネはどこか悲しそうな表情を浮かべた。

 

同じ人間種とはいえ、カリムは結局人間であり、アンティリーネ自身はハーフエルフ。

 

忘れていた。

 

だが確かに、寿命の違いによって別れの瞬間が来る可能性はある。

 

もし、その瞬間が来たら、自分はどう向き合えばいいのだろうか。

 

子供たちと共に、彼の最期を見守りながら、結局は彼を見送らなければならないのだろうか。

 

「なんだ? どうしてそんなに悲しそうな顔をするんだ、アンティリーネ。まさか、俺の心配をしてくれたのか? いやあ、やっぱり夫を愛するのは妻なんだな!」

 

「────ちっ、そんなんじゃないわよ」

 

やはり、今回もすべてお見通しだった。

 

本当に、ずるい男だ。

 

多少からかうような口調だったが、その内側には、できるだけ雰囲気が沈まないようにする配慮が感じられた。

 

最初は慣れなかった。

 

けれど、一年が経とうとしている今では、アンティリーネもある程度はそれを理解できるようになっていた。

 

「まあ、そんなに心配するなよ、アンティリーネ。その部分は、必ずどうにかなるさ。俺が保証する」

 

「方法でもあるの? 寿命に関わることなのに」

 

アンティリーネは、カリムが結婚式の時とは違って非常に自信満々な顔で言い切るのを見て、疑問を浮かべながら尋ねた。

 

「すぐに分かるさ」

 

「何よ、それ」

 

カリムがにやりと笑いながら言うと、アンティリーネは依然として疑問を浮かべた。

 

まだ、何か隠していることがあるような気がする。

 

だが、確証がないため、そのまま流すしかなかった。

 

──自分の言葉に疑問を抱く彼女を見て、カリムは賢者の石について話すのは時期尚早だと思った。

 

彼女を信じていないからではない。

 

彼女が自分と同等のレベルではないからでもない。

 

彼女がエルフだからでもない。

 

ただ、この賢者の石の完成は、あくまでも純粋に自分だけのタスクであり、最も重要な未来だったからだ。

 

他の誰の力も入ってはならない。

 

たとえ、それが自分が一番愛しているアンティリーネであっても。

 

ユグドラシルをプレイしていた当時、過去に他人の力を借りて賢者の石の製作を試みた者たちはいた。

 

しかし、カリムを除くすべてのユーザーが失敗していた。

 

正確に解明されたわけではない。

 

だが、最も重要な条件は、挑戦時に一人であることだったのだろう。

 

もしそうでなかったなら、賢者の石を完成させたユーザーはもっと出てきていたはずだ。

 

だが、サービス終了当時まで、賢者の石を作ったユーザーはカリム一人だけだった。

 

おかげで、マニアックなユーザーの間では時折、妬みや嫉妬を受け、バグユーザーと呼ばれることもあった。

 

もちろん、賢者の石というアイテム自体、一部のユーザーからのみ大きな人気があった。

 

その他のユーザーは、そんなものを特に気にしていなかった。

 

そのため、そうした妬みや嫉妬も長くは続かなかった。

 

ユグドラシル当時は、あくまで一つのコンテンツに過ぎなかったからだ。

 

しかし、異世界へ転移してからは状況が完全に変わった。

 

それは、単なるコンテンツではなくなった。

 

始めた当初は、面白半分でタスクと呼んでいた。

 

だが転移後、それはタスクを超え、必ず完遂しなければならない至上命題となってしまった。

 

終わりに到達するまで、あと少しだ。

 

万が一、途中で失敗することになれば、最初からやり直さなければならない。

 

今持っている賢者の石もまた、破壊されるだろう。

 

そんなことがあってはならない。

 

「──後で、後になったら、七大とかいう連中のことも、一緒にちゃんと話してくれるわよね?」

 

「もちろん」

 

「うん。それならいいわ」

 

しばらく真剣に悩んでいた頃。

 

アンティリーネが少し駄々をこねるように彼へ言った。

 

それを聞いたカリムは、優しく微笑みながら答える。

 

彼の確かな返事を聞いたアンティリーネは、妙な満足感を覚えた。

 

完全に完成さえすれば。

 

終わりに到達すれば。

 

決して登れないはずだった本物の神の領域へ到達したなら。

 

その時は、すべてを彼女に話そう。

 

満足げな表情の彼女を見て、カリムは心の中でそう誓った。

 

七大罪の魔王に関することも同じだ。

 

終わりの領域へ上がることになれば、それだけ時間も多くなるだろう。

 

そして、それだけ以前よりも彼女に注げる時間も自然と増えるはずだ。

 

多少の時間はかかる。

 

だが、それほど長くはかからないはずだった。

 

もうすぐ、終わりの敷居に到達しようとしているのだから。

 

その時が来れば、真の意味での家族が完成するだろう。

 




本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。
明日もまたお越しいただけますと幸いです。
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