We are Always Searching Happy Goal 作:Redemptor
「うーん、結婚というのは、かなり難しいな!」
結婚の準備を始めてから、かなりの時間が流れた。
本当に瞬く間に、何日が過ぎたのか分からない。
その間、カリムは────残念ながら、ほとんど何も準備できていなかった。
ここは、自分が住んでいた世界とは違う世界だ。
だからこそ、この世界の結婚の風習や手続きについて、知る由もなかった。
彼なりに一生懸命、周りの商人から住民にまで尋ねて回った。
だが、収穫は芳しくない。
「本当に、そこまでしなきゃいけないことなの?」
そしてアンティリーネは、そんなカリムを横で見守るだけだった。
手伝いたかった。
だが、カリムが極力止めたため、彼女としては今すぐできることがなかった。
繰り返し尋ねてみても、返ってくる答えはいつも同じだった。
「一生に一度きりの行事だろう? それに、俺は異邦人でもあるしな」
「うーん。間違ってはないんだけど」
確かに、カリムの言葉に間違いはなかった。
だが、そうだとしても、少し大騒ぎしすぎているような気もした。
私は、ささやかなものでも構わないのに。
一体どれだけ立派にしようとしているのかしら。
大騒ぎしながらも努力する姿が、悪いわけではない。
嫌なわけでもなかった。
むしろ、その逆だった。
ひたすら自分のためのもの。
前回のアイテムの贈り物もそうだが、彼女にとっては一度も経験したことのないことばかりで、内心では胸が高鳴っていた。
そうしてふと、もし万が一。
本当に万が一、自分の親という存在が互いを愛し合い、自分を産んでいたなら、どうだっただろうか。
もしそうだったなら、何かが違っていたのだろうか。
何度も抱いた思いだった。
だが、アンティリーネに知る術はない。
代わりに、一つだけ確実にできることがあった。
このままカリムと結婚式を挙げ、子供を授かることになれば。
私は、彼らとは違う行動を取る。
愛なしに生まれた子供とは違って。
親として与えられる愛は、すべて与える。
虐げるのでも、放っておくのでもなく。
愛情を持って接するのだ、と。
「それでも、休み休みやってよね?」
過去の片鱗と向き合い、深い思考を終えた。
それにもかかわらず、カリムは依然として真剣に悩んでいる。
アンティリーネは彼に近づき、軽く腕を組んだ。
「そうするか」
アンティリーネがそばに寄り添い、腕を組むと、カリムは優しく微笑みながら言った。
おかげで、現在の自分がどれほど深刻な顔をしていたのかに気づく。
「それじゃあ、少し風にでも当たってくるか」
「うん、そうしましょう」
始めたついでに早く終わらせるのも良い。
だが、だからといって、あまり急ぐ必要もなかった。
どうせ今すぐ始められるわけでもない。
それに、実行するとしても、まだ魔導国と法国の間で正式な休戦が宣言されたわけではなかった。
カリムは悩みを一旦脇に置き、アンティリーネと腕を組んだまま家を出た。
───────────
「────それで、受付嬢さんはどう思いますか」
「え? あ、その、ハハ……わ、私にそれを聞かれましても……」
「……本当に、何やってるのよ」
頭を冷やすついでに、少し外へ出た二人は、習慣的に冒険者ギルドへ入った。
すぐに出るつもりだった。
だが、カリムが突然受付嬢のもとへずかずかと近づき、困った事態を引き起こした。
やけに真剣な表情で向かうものだから、ギルド職員とアンティリーネは少し疑問に思った。
だが、すぐに彼の言葉を聞き、互いに困惑した表情を浮かべることになった。
「いや、もしかしたらと思って」
「……だから、どうしてそれをここまで来て聞くのよ」
「何か、よく知っていそうだからさ」
「……はぁ」
冒険者ギルドがかなり暇だったからよかったものの。
そうでなければ、少し気まずい状況になっていただろう。
せっかく出かけたのに、これでは何なのか。
アンティリーネは服屋の時と同じように、カリムを半ば強制的に引っ張って外へ出た。
「……本当に、何だったのかしら」
引きずられながら適当に挨拶する二人を見て、受付嬢は次こそは立て札を置こうと心に誓った。
───────────
「────本当にもう、何なのよ」
「ワハハハ! ごめん、アンティリーネ。ちょっと没頭しすぎちゃって」
彼女なりに配慮して、休息を与えようとしたのに。
意図とはまったく違う方向へ流れていくと、アンティリーネは小さくため息をついて言った。
おかげで、外出してすぐにまた家へ戻ることになった。
きっと、他の場所へ行っても先ほどと同じようなことが起きるに決まっていたからだ。
カリムはアンティリーネのため息にも、相変わらず豪快に笑って答えるだけだった。
「ん?」
そうして互いに小競り合いをしている頃、誰かがドアを叩いた。
「訪ねてくる人はいないはずだけど、誰だろう」
その瞬間、まさかまた魔導国の使者か、と考えた。
まさか、そんなに早く七大罪の魔王たちの行方を突き止めたのか。
それとも、他のワールドエネミーに関する情報か。
そんな、いくらか苛立たしい状況を想像する。
だが、よく考えてみると、最近になって近所で監視している雑魚どもを除けば、不吉な気配は感じられなかった。
だとすれば、客ということになる。
しかし、やはり訪ねてくるような人物に心当たりはない。
バハルス帝国で会ったニンブルとカベイヌの顔が少し浮かんだ。
だが、彼らとはすれ違うような縁だった。
帝国を去った後、連絡を取ったこともない。
可能性は低かった。
まさか、不吉な竜である白金の竜王か。
しかし、この場合も可能性は非常に薄い。
あの時以来、会ったことは当然ない。
連絡する手段もなかった。
それに、もし奴がここへ来るなら、魔導国の方で先に大騒ぎになっているはずだった。
「どなたですか」
頭を働かせても、特に思い当たる存在はいない。
カリムは適度に警戒しながらドアを開けた。
するとそこには、法国の人間である闇の神官長、マクシミリアンが立っていた。
「え? ここへはどのように」
「ハハ。少し、中に入ってもよろしいかな?」
「家を教えたことはないと思うのですが」
結婚式を挙げることになれば式に招待するとは言った。
だが、家を教えると言ったことも、教えたこともなかった。
ちらりとアンティリーネを見る。
おそらく、彼女も同じだろう。
「まあ、すべて方法があるのさ。あ、もちろん、陰険に根掘り葉掘り探り出したわけではない。あくまで正当な方法でたどり着いただけだ」
不思議そうにするカリムを見て、マクシミリアンは穏やかに笑いながら家の中へ入ってきた。
「え? 神官長? どうして?」
思いがけない客が入ってくると、アンティリーネは少し意外そうな表情でマクシミリアンを見た。
アンティリーネもカリムと同じ考えだった。
家を教えた記憶は、確かにないはずなのに。
「特別な用があって来たわけではない。記念に遊びに来ただけだ。そう、法国と魔導国の休戦の記念にね」
「休戦、ですって?」
まったく初めて聞く知らせに、アンティリーネは少し複雑な表情を浮かべた。
法国と魔導国の直接的な戦争の原因を提供したわけではない。
それでも、間接的な原因を提供したのではないか。
そう考えていた彼女だったため、心は常に穏やかではなかった。
なのに、突然休戦だという。
あまりにも信じがたい知らせに、彼女は疑問を隠せなかった。
「どんな理由なのかは分からないが、魔導国から先に休戦の要請をしてきたのだ。まあ、我々としては他に方法がないため、すぐに応じたがね」
休戦になったことも不思議だった。
だが、それ以上に、魔導国の方から先に休戦を要請してきたという話に、アンティリーネはさらに疑問を抱いた。
属国にするか、地図から消し去ってしまうと思っていた。
それだけに、非常に意外な話だった。
「当然、我々もすべてを信じているわけではない。ただ、だからといって他に方法があるわけでもない。応じるしかなかったのだよ。まあ、おかげでこのように自由な往来も一応可能になった。だから、来ることができたのだ」
マクシミリアンは、思ったよりも凄まじい知らせを、気さくに笑いながら告げた。
「カリム、もしかして知ってたの?」
「もちろん、と言うべきかな。それとも、知っていた、と言うべきかな」
「知って、いたって? それはどういう意味よ?」
アンティリーネはカリムを見て、まさか休戦の知らせを知っていたのかと尋ねた。
そして、それ以上に衝撃的な答えを聞くことになった。
前もって知っていた。
その言葉に、アンティリーネは多少衝撃を受けたように、呆然と彼を見つめた。
神官長もまた、少し驚いた表情を浮かべる。
その様子にカリムは軽くため息をつき、ゆっくりと、そして硬い決意を持って話し始めた。
「────今まで隠していて悪かった、アンティリーネ。もちろん、だからといって魔導国の奴らと結託していたわけじゃない。魔導国の奴らに捕まった時のこと、覚えてるだろ」
「……な、何だって?!」
「うん。鮮明に、覚えてる」
カリムの言葉を聞いたマクシミリアンは、とてつもなく驚いた。
アンティリーネは、まるでその日を昨日経験した出来事であるかのように、少し震える声で答えた。
彼らの反応を見て、カリムは少し間を置く。
そして、再び言葉を続けた。
「あの時は、そうだな。実は少し運が悪かったんだ。君が閉じ込められている場所に直接移動しようとしたが、運悪く奴らが集まっている場所へ到達してしまった。だから俺は、奴らと戦闘しながら交渉を要求した。君の釈放をな」
ここまでは、彼から先に聞いていた内容だった。
そのため、アンティリーネも知っている話だった。
一方でマクシミリアンは初めて聞く内容だったため、依然として驚いた表情を浮かべていた。
「君を引き取る条件として、奴らは一生俺を監視すると言った。だが、普段少しおかしいと感じなかったか? たったそれだけで、俺がそれを受け入れたということが」
「────全然。むしろ、少し馬鹿みたいだとは思っていたわ」
「そうか。まあ、とにかく。奴らはすぐに法国へ宣戦布告するつもりだった。俺は、それも防ごうとしていたんだ。もちろん、法国についてよく知っていたからとか、そういう理由じゃない。この世界に来てからいくらも経っていない俺が、そこまでどうやって知るんだ」
「それなら、どうして?」
「何となく、邪魔でもしてやりたくて。まあ、そのまま見過ごすこともできたが、そうしたら戦争のせいで旅行ができなくなるだろう?」
「……何よ、それ」
真剣な話の中に、カリムらしい発想が混ざった。
そのおかげで、アンティリーネはいくらか緊張を和らげ、衝撃から少しだけ戻ることができた。
「完全に防ぎたかった。だが、それは成立しなかった。奴らも法国に対して、ものすごく怒っている状態だったからな。聞くところによると、奴の部下の中にあのヴァンパイアがいるだろう。法国が意図したものか、それとも何かの手違いだったのかは知らない。だが、法国によって洗脳され、操られた。そのせいで一悶着あったらしい」
「まさか、あれか……」
依然として衝撃を受けた表情のマクシミリアンは、カリムの言葉を聞いて静かに呟いた。
まさか、戦争の原因があの出来事だったとは。
「完全に防ぎたかった。だが、俺一人で奴ら全員を片付けるのは無理だった。それは今も同じだ。それに──これから近づいてくる危険まで考えるなら、なおさらな。だから、奴らには気が済むまでだけ攻撃させる。そして時が来れば休戦する。それが、あの日に決まったことだ」
「そうなのね」
カリムの言葉をすべて聞いたアンティリーネは、完全に表情を緩めた。
もちろん、まだ完全に理解できない部分はいくつもあった。
どうして、すべてを明確に話してくれなかったのか。
どうして、魔導国の者たちはカリムの交渉条件におとなしく応じたのか。
依然として疑問は残っている。
それでも、一つだけ確かなことがあった。
もし彼がいなかったなら、自分はあの日、最期を迎えていただろう。
そして法国もまた、完全に滅亡していたかもしれない。
「────ありがとう。防いでくれて」
アンティリーネは少し淡々とした声で、彼に再び感謝を伝えた。
そして、複雑な思いを抱えたまま、静かに彼の胸へ身を寄せる。
カリムは、そんな彼女を静かに抱きしめるだけだった。
マクシミリアンは、二人が抱擁する姿を静かに見守っていた。
本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。
明日もまたお越しいただけますと幸いです。