We are Always Searching Happy Goal   作:Redemptor

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We are Always Searching Happy Goal - 57.5

SIDE-H | カリムとアンティリーネの子供、レオンが生まれた後。

 

ついに、来るべき時が来た。

 

手元へ届けられた報告書を読んでいたアインズは、心の中で深い溜息を吐いた。

 

「ロリコン野郎め……結局、やらかしたか」

 

まだ、アルベドとシャルティアはこの事実を知らない。

 

だが、それも時間の問題だろう。

 

これから起こるであろうことを考えると、存在しないはずの胃が痛くなるような気がした。

 

やはり、何らかの対策をもう少し講じておくべきだったのかもしれない。

 

「奴の言葉や行動を真似るのも、そろそろ限界だしな……」

 

効果そのものは悪くなかった。

 

実際、命令を下した時には、以前よりも迅速かつ完璧に物事を処理するようになっていた。

 

彼女たちの成長も目覚ましい。

 

ただし。

 

良かったのは、そこまでだった。

 

日を追うごとに、彼女たちから向けられる愛情は激しさを増していた。

 

時には二人が一時的に手を組み。

 

部屋へ忍び込んだ後、ベッドの上で誘惑したり、自分を押し倒そうとしたりすることさえ、少しずつ増え始めていた。

 

それでも現在は、ワールドエネミーという大きな問題が現れたことで、どうにか一息つくことができている。

 

だが。

 

もし、そのワールドエネミーたちすらすべて撃退することになったなら。

 

大陸の外へまで進出し。

 

真に不敗の神話を築き。

 

世界の実権を握って君臨するようになったならば。

 

その時には、もはや使える言い訳など残っていないだろう。

 

いっそのこと、同じプレイヤーであるあのロリコン野郎ごと排除してしまおうか。

 

そんな考えが頭をよぎったこともある。

 

だが、約三年間にわたってカリムを見てきた限り。

 

彼には魔導国やナザリックへ敵対する意思など、ほとんど見られなかった。

 

それどころか、大陸外の世界を征服するために魔導国が戦争を起こしたとしても。

 

本人は大して気に留めないような男だった。

 

「いつまでも、避け続けるわけにもいかないが……」

 

いつになるにせよ。

 

いずれは彼女たちの想いへ、何らかの形で応えてやらなければならない。

 

自分にとっては、子供のような存在だ。

 

だからこそ。

 

逃げ続けるだけでは、彼女たちの心を傷つけることになる。

 

魔導国とナザリックはもちろん。

 

自分の大切な子供たちが悲しんだり、不幸になったりすることも。

 

あってはならない。

 

「──デミウルゴスか」

 

様々な考えを整理していた、その時。

 

扉を叩く音が聞こえた。

 

許可を出すと、デミウルゴスが丁重な態度で室内へ入ってきた。

 

「はい、アインズ様」

 

デミウルゴスは新たな報告書を差し出すと、今後の計画について説明を始めた。

 

「あの者と、ハーフエルフとの間に生まれた子供についてでございます」

 

アインズは黙って続きを促した。

 

「未だサンプルが不足しているため、確実な結論を出すには至っておりません」

 

「しかし、プレイヤーとプレイヤーの末裔との間に子供が生まれた場合、非常に高い確率で、プレイヤーに近い潜在能力を持つ存在が生まれるものと考えられます」

 

デミウルゴスは淡々と報告を続けた。

 

「また、確率こそ高くありませんが、純血種とハーフエルフとの間から、ハーフエルフに近い特徴を持つ子供が生まれる可能性も確認できます」

 

「────そして、その子供が成長した場合」

 

デミウルゴスは、一度言葉を区切った。

 

「意図的にアウラ、マーレと接触させることも、計画の一つとして考えております」

 

「アウラと、マーレを……」

 

報告を聞いていたアインズは。

 

デミウルゴスの最後の言葉に興味を持ち、穏やかな声で繰り返した。

 

一体、どのような意図があるのだろうか。

 

「もちろん、この計画は、以前アインズ様がなされたことの延長線上にございます」

 

デミウルゴスは続けた。

 

「それに、上手くいけば、あの者が有する能力についても探ることができるかもしれません」

 

「なるほど。そうか」

 

さすがはデミウルゴス。

 

そこまで考えていたとは。

 

アインズは満足そうな声で答えた。

 

意図的に接触させ。

 

友人となる。

 

そして、友人から頼み事をされたなら、それを聞いてやる。

 

そういうことなのだろう。

 

「よし。それならば────」

 

アインズは小さく頷いた。

 

「しばらく、見守るとしよう」

 




本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。
明日もまたお越しいただけますと幸いです。
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