時期はクリスマス、ストライク宛のプレゼントを用意する生徒会長のオリガ。一方その頃、ストライクは…サンタに遭遇!?ですます少女と朴念仁ストライクのクリスマス前の微笑ましいラブコメディ。

1 / 1
聖夜の迷子

頭からつま先まで覆いたくなるような冷風が、街を抜け、少女の蒼い髪を揺らす。

時は12月23日の夜。モンスト学園の生徒会長オリガは、こんな時間だと言うのに学生寮の外に出て散歩していた。理由は特に無い、少し散歩したい気分だった、ただそれだけである。

いや、理由ならあるか...この不安や期待を、自分は無意識に収めようとしているのかもしれない。それというのも、明後日の朝は、自分の想い人である同級生、ストライクに、クリスマスプレゼントである手編みのマフラーを渡す日であるからだ。

半ば慶喜に後押しされる形だったが、ここ数週間オリガはマフラー作りに明け暮れた。そして試行錯誤の末に、満足のいくマフラーを作ることができたのだ。勿論、同じ模様が刺繍されている自分の分も作ってある。

それを彼に渡す時を想像して、オリガは不安になる。私なんかのプレゼントを彼は受け取ってくれるだろうか、そしてたとえ受け取ってくれたとして彼は喜んでくれるだろうか。

...ストライクという人間を鑑みるにそれは杞憂だとは分かっているが、どうしても想像せずにはいられない。

あぁ、今頃彼は何をしているのだろう。そんな事を思いオリガは、ふふっと笑い踵を返す。

彼なら男友達とはしゃいでいるだろうか、はたまた修行でもしているのだろうか。そんなことを思うだけで笑みが零れる。

 

 

そして、その当人であるストライクは。

サンタに遭遇していた。

「.............」

いやいや落ち着け俺、よく見たら話に聞くサンタじゃない、本物のサンタはこんな細身じゃなく、こんな小さくない...はずだ。これではサンタというより、サンタコスというやつだろう。

それが赤の他人であったらストライクも見て見ぬ振りをするのだが、今回ばかりは違った。

「というかあれ、オリガじゃねーか...?何してんだよあいつ...震えてんじゃん」

それもそのはず、目の前の、同級生オリガに似ている人物の服装は、まるで下着のような胸当てにミニスカートという、まるで季節外れなものであったからだ。服の色は赤で統一されていたり、ところどころ白いもふもふが付いていたりと若干クリスマス仕様ではあるが。

「おい、何してんだ」

そうストライクが呼びかけると、1.2拍遅れ、少女が振り向いた。そして、

「別に何かしてる訳ではないです」

ピシャッ、と言い放たれ、ぷいっとそっぽを向かれた。勿論その間、膝は震えっぱなしである。しかし、ストライクはそんな事よりも彼女の顔に驚いた。

オリガではない。オリガより目は丸いし顔の線も穏やかで、よくよく考えれば身長も低い。他人の空似だろうか?

「......寒いだろ」

そうストライクが言うと、少女は図星を突かれたように一瞬固まり、またストライクの方を向いた。

「そんな事無いです。私は寒くありません」

「震えながら言われても説得力ねーよ」

「震えてません、これは武者震いです」

「...とりあえずこのコート貸してやるから」

「要りません」

「じゃあウチに来い。すぐそばだしな、確か小さめのセーターがあったはずだ」

「遠慮しておきます」

「言い忘れてたが、エアコン付きだ」

「...け、結構です」

「床暖房完備」

「うっ...」

「それとコタツもあるぞ」

「お邪魔します」

この娘、色々と大丈夫か...?

これみよがしに武者震いらしい身体の震えまで止まり、何かとうきうきしているように見える少女に対し、そんなことをストライクは思うのだった。

 

 

「まぁごく普通の家だが、入れよ」

「お、お邪魔します...わ、あったか...」

「とりあえずリビングで待ってな、部屋行って服取ってくるから」

「あ、あの」

「?」

「どうして、見ず知らずの私にここまで、優しくしてくれるのですか?」

「そりゃ12月も終わりの今にあんな服装で凍えてる人間見たら、誰だって放っておけねーよ」

「......そんな事はない、と思いますが」

「ん?なんか言ったか?」

「何でもありません、それより、あなたは一人暮らしなのですか?」

「あぁ、今はそうだぞ、わんこもいるけどな、晩飯カップ麺の哀しい毎日だぜ...」

「.........」

「じゃあ俺、服探してくるわ、寒かったらそこらへんの毛布でも羽織っといてくれ」

「....はい」

 

 

「...ふー、やっと見つけた...ん?何かいい匂いが...」

「遅かったですね、もう出来ますよ」

「まず何で君がエプロン姿でキッチンに立って美味しそうな料理を作ってるか聞いてもいいかな?」

「いけませんか?」

「いけませんよ、人のお家の冷蔵庫漁ってご飯を作るいたいけな少女なんて私は聞いたことありませんですわ」

「よだれを垂らしながら言われても説得力ありませんし、口調がおかしくなってますよ。それに消費期限の近いやつで献立を組んだので大丈夫です、だから、そ、その」

「ん?」

「いえ、何でもありません、それより早く食べましょう、折角の料理が冷めてしまいます」

「そうだな、わざわざすまんな作ってくれて、でも食べる前にパパッとこの服に着替えてくれ、流石にサンタ服とエプロンじゃあ目のやりどころに困るぜ」

「へ、変態ですかあなたは!着替えてきます!」

「酷い言われようだ」

 

 

「...ピッタリですね...ありがとうございます」

「おーおー似合ってんじゃん、可愛い可愛い」

「なッ...か、可愛いだなんて、そんな」

「やっぱ慣れないサンタ服なんて着ないでそーゆー普通の服着た方がいいって、元がいいんだから何着ても似合うよ」

「ッ....あなたは俗に言う、女ったらしというやつなのですか?」

「心外です」

「そうですか...とにかく、ご飯を食べましょう、ぶっちゃけ私お腹空いてます」

「そうか、ぶっちゃけ俺もだ、食べよう」

 

 

「いただきます」

「いただきますです」

「もぐもぐ...ふぉっ!マジか、俺こんなシチュー食べたこと無いぞ!美味い!美味すぎる!」

「ありがとうございます、実は料理には割と自信があるのですよ」

「店出せるよこれ」

「そこまでですか」

「あぁ、めちゃウマだぞこれ」

「一昔前の委員長みたいに言わないで下さい...」

「それより何で作ってくれたんだ?久しぶりにまともなメシにありつけたし、俺としては願ったり叶ったりなんだけど」

「...ほんのお礼です、それに」

「?」

「私も、一人暮らし...厳密に言えば母と二人なのですが、ほとんど独りなのです。だからこうして人とご飯を食べるのも何年ぶりか分かりません」

「......」

「結局のところ、私は、ただ誰かとこうやってご飯を食べたかっただけなのかもしれません」

「.....なぁ」

「どうしました?」

「お前、行くアテあるの?」

「ありません」

「そんな胸張って言われてもなぁ...ところでお前、行くアテが無いってんならここに住んでるって訳じゃないのか、ならお前どこから来たんだ?」

「○○です」

「○○!?ここから電車で何時間もかかる所じゃねぇか!!」

「まぁ、来るときは素早く来れたのですが...」

「で、何しにこんなとこまで来たんだ?」

「...........それは」

 

 

少し俯き、一拍置いてから、少女はぽつりぽつりと、彼女の歩んだ道を語り始めた。

 

...私は、姉様と母との三人暮らしでした。でも、母は多忙で海外を転々とする仕事だったので、家では姉様と二人で過ごしていたのです。それはもう、幸せな毎日でした。

しかし、そんな幸せな日々は、姉様の進学によって幕を閉じたのです。

姉様が進学したのはどうやら全寮制の学校らしく、姉様は家を去らねばなりませんでした。

止めなかったのかって?...私も、本心は止めたかったですよ。でも、姉様が選んだ道なら、仕方ないじゃないですか。応援するほか、私にはありません。私は、既に推薦で中学が決まってましたしね...。

姉様が去ってから、母は海外での仕事を減らすよう仕事先に頼み込んだのですが、芳しい結果は得られず、結局家には、前と同じくほとんど帰れず仕舞いでした。

姉様が去り、4年が経った時、私は姉様に会いに、この地に来ることを決意したのです。

そして...

 

「あそこで凍えてた、ってワケか」

「はい...」

「なんだかエラい重く言ってるが、要は君の姉さんに会いたくてこっちに来たはいいけど、宿も無いしこれから先の見通しも無い...ってトコか」

「お、おっしゃるとおりで...」

「というかお前、どうやってここまで来たというか、何であんな服装でここまで...」

「ぅ、服についてはツッコまないで下さい...ここまで来るのには、銀髪の男性が私をここまで送ってくれたのです、飛んで」

「と、飛んで...?」

「はい、飛んで」

「ま、まぁいい、それでだな」

「?」

「お前、泊まってけ」

「.....はい?」

「だから泊まってけって、行くところ無いんだろう?」

「ぇえぇえぇえぇっ!?い、いや、さすがに迷惑ですしその、それに、一人暮らしの殿方の家に泊まるなど、そそそその、あのそのえっと」

「安心しろって、とって食ったりしねーよ。それよか、お前がまた外出て凍える方が俺ぁ嫌だ」

「そ、そんな、でも...」

「なーにもじもじしてんだよ、じれったいな、いいから泊まってけ。そういや風呂まだだったな、沸かしといたから入れよ」

「おふっ、お風呂だなんて...」

「?なんなら俺と一緒に入るぶごっ!?」

「はい・りま・せん!!!!」

「ぐっ、その右ストレート...全国、狙えるぜ...」

「誰が狙いますか!お先にお風呂いただきます!」

ずかずかと、感情を足踏みであらわすように、少女は脱衣所へと向かった。

 

脱衣所に入ると、右にはドラム式洗濯機があり、左には洗面台があるなどという詳しい説明などするまでもなく、そこはごくごく平凡な、普通の脱衣所であった。

少しの躊躇いを抱きながらも、少女はするする、と借りた衣服を脱ぎ、近くに置いてあった籠にそれらを放り込んだ。

風呂場へのドアを開け、手早く身体を洗い、湯船に浸かると、自然と心地いいため息が漏れる。

よく考えたら、勢いで風呂に入ってしまったがこれはもうこの家に泊まる流れではないのか?

そんな事を考えると、何故か、色々な感情が自分の中で渦巻く。

その中にある、高揚感のような感情は何なのぁろう。この、えもしれぬ喜びは、

「違います、そんな訳がありません...ぶくぶく」

鼻までお湯に浸かり独白する。

まるで自分に、そう言い聞かせるように。

 

と、脱衣所の方で音が聞こえた。曇りガラス越しに、人影も見える。恐らくあの人だろう。

洗濯物でも洗いに来たのだろうか、どこかぶっきらぼうなのにえらく家庭的な人である。

ん?洗濯物?と少女は気付いた。

洗濯物といえば、私が脱いだやつですよね。

その中には勿論、私の...

 

「ちょっと待ったぁあぁあぁーっ!!!」

羞恥で顔を真っ赤にさせながら、バァン!と勢いよく、壊れるんじゃないかというほどの勢いで引き戸を開ける。

当然、そこに居たストライクは目をぱちくりさせぽかーんとしていた。少女はそんなストライクなどお構いなしに、すぐさま自分の衣服を見たが、予想外な事に、それらは少女が脱ぎ捨てたそのままの状態だった。

あれ?と少女は首を傾げ、ならこの人は何をしているのだろう、と思い首の向きを変えると、何故か真っ赤な顔を気まずそうに逸らし、目を手で覆っていた。

「.....隠せ」

少女の方に指をさし、そんな事を言う。少女は彼が何の事を言っているか分からなかったが、一瞬の思考の空白の内に感づいた。

そう、彼女は今、風呂から出てきたのである。それも慌てていたので、何も考えずに風呂場から飛び出してきたのだ。

とどのつまり。

彼女はすっぽんぼんだった。

「......っ!!!〜〜〜〜ッ!!!!!」

声のない叫びを上げ、顔をこれ以上は無いという程に赤くし、手当たり次第にその場にあるものをどしどし投げる。勿論、片方の腕でしっかりと恥ずかしい箇所は隠しつつ、だ。

「出てって下さい!!!今すぐ出てって下さい!!!!!!」

「分かった分かったから!!!投げないでくれあっ痛いごめんなさい!!!」

どたどたと脱衣所から出て行くストライク。その間も、少女はふー、ふー、と息を吐き、興奮冷めやらずな状態だった。

もう風呂に戻るのも億劫だしこんな状態で入ればのぼせそうなので、もうこのまま上がることにした少女は、身体を拭こうと思い手近にあったバスタオルを掴んだ。

「...あれ?バスタオルなどありましたっけ?」

いや、なかったはずだ。少女は自分の記憶力には自信がある。だとすれば、一体?

ここでようやく少女は一つの可能性に気づく。

もしかしたら、あの人がここに来たのはこのタオルを置きに来るため?だとしたら、だとしたら私は、とんだ勘違いを...。

 

「お、おお上がったか...その、すま」

「ごめんなさい」

「えっ」

「私の勘違いでした...あなたには恩しかないのに、本当にすみません」

「い、いや準備不足な俺も悪かったよ」

「ところで、そ、その...どこまで、見ました?」

「...顔逸らしたし湯気が沢山あったから、見えてねえよ大丈夫だ」

「本当ですか?」

「うっ...」

「本 当 で す か ?」

「すみませんバッチリ拝見致しました」

「やっぱり...ぁあ...もうお嫁に行けません...」

「そ、そんな落ち込むなって...見ちゃった俺が言うのもなんだけどさ」

「...その、」

「ん?」

「私の身体は、どうでしたか?」

「へ?」

「私の、身体は。女性として魅力的ですか?」

「は、はぁ!?何言って」

「...どうなんですか?」

「...いいんじゃねーのか。風呂入ってくるよ」

「あ、はい...」

 

ストライクが離れた瞬間、少女はまるで目が覚めたかのようにぼわっ、と顔を染めた。

え、私、何てこと聞いてるんですか、身体どうでしたってそんなの、まるで。

あぁ、絶対困らせてしまいました...と、少女は罪悪感と羞恥心からか頭を抱えた。

なんだかこの家に来てから、いや、あの人に会ってから私はおかしいです。

 

「ふぅ、気持ちよかった」

「お帰りなさいです」

「ただいまっと、お、もうこんな時間か...もうそろそろ寝るか?」

「...完全に泊まる流れですね...お言葉に甘えます」

「うん、じゃあ2階に部屋が一つ空いてるから、そこ自由に使ってくれ、ベッドも作っといたから」

「あ、ありがとう、ございます」

「ん?どうかしたか?」

「...いえ、何でもありません」

「(...まさか、部屋が別々という事に少し残念な気持ちを抱いてしまった、なんて)」

「ならいいや、じゃあ俺も寝るから、また明日な、おやすみ」

 

そう言い、ストライクは少女に部屋の場所を教えると自室へと戻った。

「はぁー...........」

そんな長いため息をつくと、ぼすん、と身体をベッドに投げ出す。

「...ったく、精神が保たねーよ...」

今日の脱衣所での光景やその後を想像すると、どうしても顔が赤くなる。ストライクだって、何も感じていない訳ではなかったのだ。

そんな感情を払拭しようと、ストライクは早めに床に着いた。頭の中があの少女で一杯になる中、何故か心の片隅にあの生徒会長の姿が浮かぶ。あれ、どうしてあいつが...そんな事を考えている内に、ストライクの意識は遠のいていった。

 

《ガラガラ、ピシャーン!!!》

「きゃあっ!?!??!」

急に轟いた爆音に飛び起こされた少女は、起きて早々がたがたと震えていた。そう、少女は雷が大の苦手なのである。

「ど、どどどうしましょう、かみなり、かみなりが...」

頭まで布団で覆っても、雷音はしっかり響く。

「これでは、寝れません、ねえさま、ねえさまは、いない...ぬいぐるみも、ない...」

気づけば、枕を抱いてふらふらと廊下に出ていた。向かう先は。

 

コンコン、ガチャ。

「..........ん?...どうした?」

「そ、その...眠れないので、一緒に寝ても、いいですか?」

「ま、マジか...じゃあ俺、床で寝るから」

「...一緒に寝て、くれませんか?」

「一緒に、って」

「お願いします、その、恥ずかしながら、雷が怖くて眠れないんです...」

「...分かった、じゃあ入れよ」

「ありがとうございます...もそもそ...」

「雷が怖いだなんて案外子供だな」

「な、し、失礼な...ちょっと怖いだけです、ちょっと...それより」

「?」

 

「今日は、本当にありがとうございました...お陰で助かりましたし、その」

「姉様が去ってから...久しぶりに、人のぬくもりというものを感じたので、少し自分としても甘え気味だったのかもしれません」

「つい先ほど会ったばかりなのに、こんなに良くして下さって、もう何を言ったら」

「うるせーな」

「ぇ...?」

「俺がしたかったからそうしたんだ。お前が気に病む事は無えよ...だから気にすんな」

「あぅう...ありがとう、ぐすん、ございま、うぇ、ふ、ぐすんっ、ふっ」

「んで泣くんだよ...」

「だって、だってわたしは、ずっと、ずっとひとりで、でもあなたはこんなにも優しくて」

「だから関係ねーよ。気にすんな、今日はもう寝な、安心しろ寝てから抜け出すなんて事はしねーよ」

「ぐすん、ありがとう、ございますっ、その、落ち着くまで、側にいても、よいですか」

「...好きにしな」

「....!!...うぇぇん...ねえさまぁ........」

「......」

 

そんな夜が明けた日の、次の日。

「ふぁあ...おふぁよ...」

「おはようございます、もうすぐ朝ごはんできますよ、お寝坊さん」

「おー、美味そうな匂い...すんすん」

「そんな嗅がなくてもすぐ食べれますから、待ってて下さい...っと、今、インターホン鳴りませんでしたか?」

「おぉ、そうだな、ちょいと行ってくるわ」

「早目でお願いしますよ」

 

「はいはい、どちら様でせうか...って、ぉお!?お、オリガか、こんな朝っぱらからどうしたんだ?」

「おはよう、そ、その...今日は、クリスマスじゃない?」

「あ、そういえばそうだな、メリクリ」

「め、メリークリスマス...それでね、その、これ、クリスマスプレゼント」

「え、マジか!いや普通に嬉しい、ありがとう!」

「その、別に作った訳じゃないけれど...大事に使ってね」

「モチのロンだ!」

「そ、それはそうと、今日、午後暇なら...」

 

「まだですかー?ご飯冷えちゃいますよ、どなたさまですか...って、えぇえぇええっ!?」

「あら?って、オルガ!?な、なんで貴方ここに...って、ご飯ってまさか」

「ねえさま...!!!オルガは、オルガは会えて嬉しいです!!!」

「わっ!き、急に抱きつかないでよもう、それにしても久しぶりね...」

「はい、姉様に会いにここに来たはいいのですが...路頭に迷っている所をこの方に泊めて頂いて」

「泊まッ!?う、嘘でしょ...?」

「はい!2泊ほど泊めて貰いました!」

「に、にはく......」

 

 

「あ な た」

「ヒイッ」

「私の妹に、何かしてないでしょうね?」

「な、なななな何もしてないでせうよ!?それにお前ら姉妹だったんだなあーやっぱり似てるな!!」

「そうね。その妹を2日間も家に泊めてもらったのはありがたいのだけれどね、それにあなたなら多分何もしてはないだろうし」

「そうでしょ!?なら無罪放免」

「断るわ」

「なんでーッ!?」

「さぁ、かき氷になる準備はいいかしら...?」

 

2人の応酬を見ていた少女、オルガはあわあわとしていた。それもそのはず、姉との再会を喜ぶ暇もなく恩人と姉が口論になっているのだから。なのでとりあえず、

「ねえさま、だめです!おやめください!」

恩人を凍らそうとしている姉を突き飛ばした。

それがどうなったかというと。

 

結論から言うと、オリガは前のめりに倒れ。

ストライクはその下敷きとなり。

 

そして、神のいたずらか、2人の顔は限りなく近づき、そして、唇で繋がった。

 

「んっ!?.....ぷはっ、〜〜〜〜〜〜ッ!?!?!?!?」

「あっ...わ、悪りぃ」

 

唇を離しても、感触は残る。ぬくもりは残るし、記憶も残る。オリガの頭は混乱し、色白の肌は熟れた林檎より真っ赤に染まる。

 

...その後の展開を言うのは無粋というものだろう。一つ言うとすれば、その日、ストライク家の周辺は平均気温が0度を下回ったとか。

 

それでは皆さん?

 

「「「メリークリスマス!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも管理人です。「聖夜の迷子」どうでしたか?12/24投稿作品です(当たり前)。今回はオリガの妹オルガが登場しましたね。この2人、実際のゲーム内でも姉妹という設定なんですよ。なんとまぁ。ところで今回、ストライクがやけに積極的ですが、彼は妹が出来たような感じがして嬉しい、くらいの感情です。ストライクは末っ子なので嬉しかったんでしょうね。それと実は、本編には記されてない空白の1日があります。23日の夜がお風呂の騒動、そして25日にオリガ来訪ですので24日が丸々抜けています。いったい彼らはその1日、何をして過ごしたんでしょうかねぇ。にまにま。ご意見、ご感想等あれば、次回作の参考に致しますので、どしどし送ってくれたら嬉しいです。Twitter→(@mnst_gakuen)

管理人のクリスマス?ぼっちですが何か?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。