あれから数分後・・・。
今は、俺と葵と楓と剣城と瑠奈さんで話している。
「そういや瑠奈さんって・・・剣城のお姉さんなの?」
俺は急に気になった。見た目からすれば、お姉さんに見える。
あの大人っぽい剣城よりも、さらに大人に見える。そして、何より美人だ。
モデルをやってるだけはある。
楓は、学校中で一番美人だといわれるが、その楓と同じくらいの美しさだ。楓は、大人っぽさの中に若干のかわいさがあるが、瑠奈さんはとにかく大人っぽい。
「瑠奈でいいわ。・・・私は、京介の・・・一応、妹ね」
「妹・・・え、うそぉ!」
葵の声が響く。俺も、あいた口がふさがらなかった。
「・・・そんなに驚くかしら?」
「・・・ま、貴方は大人っぽいから」
楓が苦笑しながら言う。剣城は、ふてくされたのか
「子供っぽくて悪かったな」
何て言ってる。別に、子供っぽいわけじゃないのに。
「京介馬鹿ねー。子供っぽいなんて言ってないわよ?」
―――俺の気持ちを、そのまま代弁できる楓はすごい。
「一応って言ったでしょ?それはね、京介と瑠奈が双子だからなのよ」
笑いながら楓が言う。俺と葵は驚く。
「つ、剣城君って・・・双子だったんだぁ・・・!」
「びっくりだよ!」
瑠奈が剣城を見て、笑う。
「私たちはお母さん譲りかしらね。藍色の髪はお父さん譲りだけど、目の形は丸々お母さんね」
「・・・そうだな」
そういいながら、2人は笑っている。楓は、俺と葵のところへ来た。
「あの2人、何も知らない人が見れば、本当に恋人みたいでしょ?美男美女ってね。・・・まぁ、美男はどうかわからないけど」
そう言ってる楓も、なんだか楽しそうだ。
「楓は、あの2人といつからの付き合いなの?」
葵が楓に言う。ちなみに2人は、あっていなかった日々の話をしていた。
「私と剣城兄妹とは、小3からの付き合いかな。名前は1年から知ってたけど・・・関係を持ったのは3年。京介と同じクラスだったの。・・・まぁ、私と京介がフィフスに入ってしまったし、瑠奈は瑠奈でモデルになったばっかだったし・・・ちょっと疎遠になってたの。まぁ、まさかこんな形で再会するなんて・・・思ってもなかったなぁ」
遠くを見るような懐かしむ瞳。楓の紅の瞳は、まるで夕陽のような深い輝きを発していた。奇麗な黄髪は、金髪に見えなくもない。
「本当に・・・2人が大好きなんだね」
葵が優しげに微笑む。藍色のショートヘアーは、出会ったころからの葵のトレードマークだ。青い瞳も、海の底みたいに輝いてて奇麗だ。
「・・・ふふっ、そうかもね」
楓がうなずく。
葵は幼馴染だから大好きだし、楓も仲間だから大好きだ。
「そうそう、私、伝えなきゃいけないことがあったのよ」
急に瑠奈が思い出したように言う。俺たちは、自然とそちらを向く。
「仕事が一段落したの。だから、雷門に通うのよ」
クールな笑顔を浮かべ、瑠奈が言う。その瞬間、楓と葵が手を取り合って喜ぶ。
「やったぁ!瑠奈と一緒にいれるんだっ!」
「楽しみねーっ!」
キャッキャいってる女子。俺も一緒になって喜んだ。
「瑠奈!これからもよろしくね!」
そういいながら、俺は手を出した。その手を握り返しながら、瑠奈は言った。
「えぇ、よろしくね。・・・松風君」
「天馬でいいよ!」
「そう、なら・・・よろしく、天馬」
俺たちは、5人で笑った。
―――部活に参加する。
ちょっと遅れたけど、キャプテンも許してくれそうだ。
・・・と思ったけど、ちょっと怒ってそうだ。
「話しこむのはいいがな・・・部活には参加しろよ?」
「・・・はい」
キャプテンは短くため息をつき、笑った。
「よし、バツとして楓は剣城と“エンジェルバースト”と“デビルバースト”の特訓だ。空野は瑠奈さんにマネージャーの仕事を教えてあげて、天馬は・・・俺と霧野とシュート練習だ」
また5人は笑った。楓が、代表して言う。
「・・・キャプテン、それ、バツじゃないですよぉ?でも・・・ありがとうございます」
キャプテンが笑う。いつの間にか隣にいた霧野先輩も笑う。
―――サッカー部って、こういうところが好きだなぁ・・・!
キャプテンと霧野先輩とのシュート練習は、思った以上に辛い。
2人ともベテランだし、先輩だし・・・。でも、すごく力になる。
それに・・・
「天馬!今のはよかったぞ!」
「もう少し、右によけたほうがいいだろうな、天馬!」
2人ともアドバイスをしてくれるからうれしい。
―――やっぱりサッカー部って・・・最高だ!
―――一方私―――楓と京介は・・・。
キャプテンの“バツ”という名のチャンスを生かし、私たちは練習を重ねていた。
そう、あの完成させたいあの技だ。
―――私の“エンジェルバースト”の強化。
―――そして、京介の“デビルバースト”の完成。