mix color   作:御沢

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神の楽園での、究極の絆
神の楽園へ・・・


試合終了後、吹雪さんと雪村は、握手を交わした。

「サッカー、また一緒にやろうな、雪村」

「吹雪先輩・・・」

・・・その時、なぜか私も呼ばれた。―――しかも、雪村に。

「なんですか?」

「楓っていうのは、君か。先輩から、よく話を聞いていたよ。最高のプレイヤーだって。今日は戦えなくて、残念だったけど、またいつか戦おう!」

私は驚いて、言葉を失った。しかしすぐに、笑い返した。

「はい、雪村」

すると雪村は、苦い顔になった。

「・・・俺、2年生だよ?」

・・・あ、そうだった。私はすっかり忘れていた。

「すいません、雪村さん」

―――そのあと、さらに吹雪さんと雪村さんの友情は、深まったみたいだった。

 

 

―――私はそのあと、吹雪さんに用事があって、吹雪さんを探していた。すると、円堂さんと何やら深刻そうに話していた。

私は口を突っ込まなかったが、突っ込んでおいたほうがよかったのかもしれない。

 

 

帰り道、伯父さんのお見舞いに行った。その帰り道。

お兄さんと円堂さんが、鉄塔広場で話していた。私は、2人を呼ぼうとした。しかし、その前にとてつもない話が聞こえてきた。

「俺は雷門の監督を降りる」

・・・その声は、まぎれもなく円堂さんのものだった。私は驚いて、思わず携帯を落としてしまった。

「か、楓・・・」

「円堂・・・さん・・・お兄・・・さん・・・えっと・・・その・・・」

しばらく戸惑いを隠せなかったが、私はあきらめたように溜息をついた。

「・・・どういうことですか?」

円堂さんは、衝撃のことを言ってきた。

「フィフスセクターの目的は、サッカーを管理することだけじゃないかもしれない」

ドキンッ―――胸が打つのがわかった。ポーカーフェイスで、何とか隠しているけれど、本当は動揺しまくりだ。

まさか、あの吹雪さんとの会話は・・・。―――びっくりした。まさか、千宮路のことまで、すでに手前まで来ているとは・・・。

「でも!降りることは!!」

必死になって、止めようと思った。演技じゃない。本当に残ってほしかった。

―――でも、円堂さんは残らなかった。

 

 

このことが、私たちを“あるチーム”と引き合わせることとなる。

―――私の過去も、明るみとなることとなる。

 

 

翌日、円堂監督のいなくなったサッカー部は、暗く沈んだ。

どうしようもなくなってしまった。私は、事情を知っていたけれど、皆は知らないのだ。

―――言わないで、と口止めされているけれど、皆のために、今すぐ教えてあげたい。円堂さんは、皆を捨てたわけではないって。皆と戦っているって。

 

 

それに伴い、新監督となったのはお兄さんだ。

お兄さんは、基礎体力アップを基礎としたメニュー。すべてが計算されており、皆のことを理解するには、もってこいだ。

しかし、そのことになれない皆は、ついていくのに必死だ。

特に、信助なんかジャンプ力が高く、お兄さんはメニューを増やした。私だって、同じことをしただろう。それは、信助だからできることだ。

でも、そうは思えないものだ。お兄さんのサッカーを知らないため、信助たちは“嫌がらせ”を受けたと思いこみ、練習へ来てくれなくなった。

それでもお兄さんは、夜遅くまでメニューを考えた。芽さんと有美ちゃんは、私の家に泊まることになった。

・・・最近知ったことだが、芽さんは天馬の実のお姉さんらしい。つまり、私と天馬は外戚関係。

ちなみに、私と輝君、お兄さんは親戚だ。

 

 

やがて、皆もそれを理解してくれた。

よかった、と思えたのもつかの間だった。

 

 

―――私にとっての地獄は、ここから始まったのだ。

神の楽園という名の地獄の、あの孤島での日々が―――。

 

 

 

 

白恋戦から、数日がたった。

俺―――天馬は、急いで学校へ向かっていた。遅刻だ!朝練に遅れる!

全速力で走っていると、何やら大きなバスがった。

「フィフスセクター?」

そう、それはフィフスセクターのバスだった。まさか、何かされるのかな・・・?

「じゃない!遅刻―――!!」

俺はそう言いながら、急いでグラウンドへ向かった。

 

 

グラウンドでは、理事長と校長とサッカー部がいた。

「どういうことですか!?金山理事長!」

「今言ったとおりですが・・・」

近づいていくと、そんな声が聞こえた。

「おはようございます!」

「遅いぞ、天馬」

三国先輩に注意された。俺は、簡単な謝罪を済ませて、本題に聞き入った。

「鬼道監督と君たちには、今日この瞬間から、強化合宿を兼ねた遠征に出てもらいます!!」

「遠征!?」

道理で、皆が動揺しているわけだ。

「待ってください、理事長。今はホーリーロードの真っ最中だわ!なぜ、今なの?」

楓が尋ねる。すると校長は、ニヤニヤしながら、いいものを見るかのような目で言う。

「これは、フィフスセクターからの指示ですから・・・あなたたちが、刃向うからですよ・・・」

「嫌がらせというわけか・・・」

三国先輩が、悔しそうな顔で言う。当然、遠征なんて行くつもりはなかった。鬼道監督は、質問を続けた。

「それで、どこへ行けというんです?」

「行けば分かります・・・」

「それでは納得できません!」

反抗を続ける監督の後ろで、剣城が何かをつぶやいた。狩屋も何か言っていたが、聞こえなかった。

「兄さん・・・」

音無先生が、不安げに監督を呼ぶ中、三国先輩は言い放った。

「こんなの、行く必要ありませんよ!」

すると、理事長は気味悪い顔で言ってきた。

 

 

「そうですか・・・キミ達は知りたくないのですか?元監督の円堂くんが、どうしているか・・・」

「円堂監督!?」

俺は叫んでしまった。鬼道監督と楓は、顔を見合わせた。2人は、何か知っているのだろう。

「・・・その合宿に行けば、円堂監督がいるということですか?」

キャプテンがきく。

「彼は我々の手伝いを、してくれています・・・」

「そんなバカなっ!!」

しばらく考え込んできた鬼道監督が、断ろうとした時だった。

「行ってみませんか、鬼道監督!円堂監督は、何かやつらのたくらみに気づいて、行動に出たんじゃないんですか?・・・だとしたら、俺は黙ってられません!」

キャプテン、かっこいい・・・!

「キャプテン・・・」

キャプテンの言葉に感銘を受け、鬼道監督は決意したようだった。

「よしっ!分かった!」

 

 

浜野先輩、速水先輩、倉間先輩には、雷門を守ってもらうために残ってもらい、いよいよ遠征スタートだ。

葵が、後ろでいろいろ言っている。水鳥さんも、茜さんもだ。

一方、楓は黙りこくっている。

 

 

その時だった。信助は寝ていた。

―――そして、俺も眠くなってしまったんだ・・・。

 

 

 




天馬SIDEから、グリフォンが入ってきます。
グリフォンでは、楓の過去が・・・?(大分わかってきてますがww)
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