超次元ゲイムネプテューヌ 罪深き最終兵器と黒の女神   作:甘さん

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序章
chapter1-1 現実から虹の先へ


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「ここは...........」

 

そこは俺が産声をあげてから見た光景の中で、現実的と言う言葉から最も離れた光景であった

大地は血を思わせる様な色で茶の大地を紅く染め上げ、空はマジックで塗りつぶしたかのような、それでいてムラのない黒の空。

俺はこの異様な大地に一人立っていた

これは本当に現実なのか、俺が思案しようとした内容は淡くも凄まじい轟音に掻き消される事になった。

轟音のする方向を振り向くと、そこには生きてきた中で俺の常識に当てはめる事のできない物体が姿を現した

それは一言で説明するなら、機械の龍。大き過ぎて真っ直ぐ見つめるだけでは機械の龍の全てを捉える事が出来ない。

龍の頭部に見える部分には砲台を持ち、両腕には龍の全長の半分ほどの大きさを持つ剣を持っていた

観察を終えようやく状況の分析を始めようと考えた刹那、龍の頭部の砲台が小さく鈍い光を放った事に気づいた。

頭と言うより感覚と言う物が先に自分に警鐘を鳴らし、俺は考えるより先に前へと全力で走りだしだ

その瞬間とてつもない轟音が俺の真後ろから響き渡り、一瞬で俺は大きな光に飲み込まれた。

 

 

飲み込まれた光の中で俺は一人の女が目の前に立っている事に気づいた。

長く伸びた綺麗な銀髪に蒼い瞳を持ち、黒いレオタードの様な物を纏った女の姿だった。

この異様な状況で初めて見つけた人の姿に俺の心は少しだけ弾み、声を出そうとするが口はガムテープを貼り付けられた様に動かない。

俺はその女性の姿を頭に刻み込もうとするが俺の視界は徐々に閉じ始め、女の姿は遠のいていく。

腕を伸ばそうとするが腕の自由は効かず、視界は暗くなる。

やがて視界は完全に閉じ、暗闇だけが俺の目の前に映った。

 

もう何も聞こえない、もう何も映らない静寂と暗闇だけの世界に一人取り残されて...........。

 

_________________________

 

 

 

 

 

 

 

「てめぇ!何時まで寝てんだ!さっさと起きろ!!」

 

その鼓膜を揺さぶるような大きな声によって俺は眠りから覚め現実へと帰った。

壁に寄り掛かったまま寝ていたせいか、若干ふらつきを隠せず眠りの世界から引きずり出した男の元へと向かった。

「休憩は5分つっただろ!これから客くんだからしっかりしてくれ!

 疲れてるのはわかるが疲れた態度を客に見せんじゃねーぞ!

 お客は疲れを癒しにきてんだからな!大体てめぇは何時も辛気臭い顔して.......」

店長の説教を右耳から左耳に受け流しつつ、俺はさきほどのまるで現実にいるような臨場感のあった体験は夢である事を自覚した。

俺は麻田啓二、21歳の高卒でこの「日本満足BAR」でウェイターをしている。

壁に寄りかかりながら5分睡眠を取ろうとしたが思ったより疲れていたためか5分をオーバーしてしまい今に至っている。

先ほどから俺が聞き流している説教をしている人こそが、このBARの2代目の店長だ。

余談だが1代目は酒に溺れ公園で裸になって何が悪いと叫んだ挙句逮捕されたらしい。

「.....と言う事でてめぇはもっと真面目に意欲的に働けって事を言いたいんだよ!俺は!

 分かったか!」

「はい、分かりました」

「よしっ!さっさと仕事をしてこい」

この店長のおかげで俺のスルースキルはかなり磨かれたのではないかと自負している。

勿論説教など最初と最後以外聞いていない。

仕事は基本的にウェイターの仕事をこなすだけであるが、このバーならではの大きな役割がある。

このバーでは主に女性受けの良い男が集められており、主に金持ちの女性が客として集まる。

そんな金持ちの女性の疲れを癒すためのバーなので、従業員はお客の女性と会話をすることは義務である。

俺は高校を卒業しふらふら就職先を探していたら、偶然スカウトされ、流れでここで働く事になったしまった。

 

客がほとんどいなくなった頃、俺は店長から帰りの許可が降りるのを待っていた。

しかしこういう時こそ厄介な客がやって来て俺を困らせる。

カランカランと扉に備え付けられた金属と金属がぶつかり音をたてた。

俺は扉の方向を一瞬だけ視線を移し、その光景だけで俺は小さな溜息をついた。

「啓二くんじゃない!元気にしてたぁ!!」

この店の常連客で俺の事を気に入って週1ペースで会いに来る女だ。

俺の姿を見つけて駆け足でカウンターの俺に一番近い席に座りいつものよろしくと言う言葉と同時に年に合わないウィンクとピースを決めてきた。

 

俺はウィンクとピースを完全に無視して、彼女の何時ものカクテルを作る準備へと移った。

若作りをした髪型と露出の多い服を着ているがこいつの年齢は30代後半だ。

俺の作るカクテルと俺の雰囲気が気に入ったらしくしつこく粘着するようになり、最初は我慢して優しく接していたが

途中から冷たく突き放した接し方に変えれば、もっと好きになっちゃったとか言われ

強引に店を介さない付き合いもさせられたり、溜息しかこぼれてこない。

「啓二くぅん!溜息すると幸せが逃げるって言うよ、そんな溜息つかないでよぉ」

「なら今すぐカクテルを飲み干してここを出て行ってくれ、それが俺の幸せだ」

「もう啓二くんったら!突き放すの上手なんだから、もしかして啓二くんってツンデレってやつ!」

「どこをどう取ったらそう読み取れるんだ.....おまえは....」

単にツンデレと言う若者がよく使っている言葉を使った若作りと

俺がこいつに興味を持っててほしいと言う願望が組み合わさった言葉に

今日の残った体力を全て吸い取られる様だった。

こいつの名前は由紀、こいつからはユキちゃんって呼んでねと言われてるが呼んだのは最初の頃だけで後は呼び捨てになり。

呼び捨てにすれば何故か喜ぶ始末だから俺の中ではこいつ扱いになっている。

 

 

 

「それでね~その若い子どうやら真珠つけててね、もう吃驚しちゃったわよ」

「その真珠にでも心と身体を奪われたのか」

「ちょっとぉ!身体だけよぉ!心は奪われてないしあたしはぁ~啓二くんラブだし」

「そうか、精々注射針と突然の旅行の誘いにはには気をつけることだ」

少々黒い話を交わしながら俺は心の奥では早く帰ることを願って適当な話を続けた。

本来なら店長がもう帰って良いよと言ってくれる時刻であるし、

こいつが帰ると店長は気を使って片付けはやっとくから帰って良いぞと言ってくれるからである。

説教が長いがキズだが基本的に店長は店の中でもかなりの良識人だと思っている。

 

「それにしても啓二くんガード固いよねぇ!やっぱさこんな店働きながらやっぱり~彼女とかいんのぉ~?」

「前も言っただろこの酔っ払い、今はいないって」

高校時代で、彼女は右手で数えられる数いたが、今はいない。

全員告白されて、流れで付き合う事になったパターンで大体数か月で別れた。

「じゃあさぁ~好きな人っているのぉ?まぁ啓二くんが私を好きなのは分かってるからそれは言わなくていいわよぉ~」

好きな人と言う発言、その言葉が俺の心を少し掴んだ。

確かに俺は女性とお付き合いした事はあるし、経験と言ったものもあるが。

俺は漫画や映画の様に本当にその相手を愛した事がなかった。

恋をした事もない、誰かを本気で愛した事もないそんな男だ。

そんな中ふと夢の中で見た銀髪のまるで女神と言ったような美しい女性を頭に浮かべたが。

あれは夢の中の出来事であって、自分の深層心理にある理想の女性像を記憶の整理のうちに浮かべたに過ぎない、現実にはいないと改めてこう言葉にした。

「いないさ、それはおまえも含めてだからな」

何時もの様に減らず口を叩いてくるかと思えばこいつはこいつらしからぬ顔をして俺を見つめてくすっと少しだけ笑ってこう言った。

「なるほどねぇ~まぁいいやそろそろかえろ~っと!啓二くぅん今度は二人でレストラン行ってホテルいこうねぇ~」

「報酬次第ではレストランは付き合っても良いが、ホテルはもう御免だ」

俺は何時ものようにうきうきした足取りで出ていくこいつを見送り、自分も少し片付けを手伝って自宅へと向かった。

 

最寄駅に着いてからはほとんど人とはすれ違わない、そんな遅い時間に俺は何時も通り帰宅していた。

空を見上げれば都会と言う環境のせいでかすんでしまった星空、幾重にも続く街灯の道しるべ。

バーにスカウトされてからは休日以外は毎日毎日同じことの繰り返し、そしてこの職業自体、俺が心から望んだものではない。

それもこれも全ては俺の周りにすぐ流されてしまう性格のせいだった。

高校時代、何となく流れで不良とつるんだり、流れで女と付き合う事になったり、仲間が就職するから流れで大学を受験する道を選ばず、、

流れで高卒で就職先を探し、今のBARにスカウトされ流れで働くことにし、流れで今も続けている。

自分の周りにすぐ流されてしまう性格の根幹にあるものも自分ではすでに分かっていた。

それは、自分の意思が明確でなく本当に自分がしたい事が定まらない事。

要するに俺は生まれてから一度も自分が本当にやりたい事を心から決める事ができなかったのである。

自分のしたい事も、どうなりたいかと言う事もそう言った願望が定まらないために俺は他人に流される事で生きてしまっている。

 

他人と言う川の流れでしか方向を決める事のできない自分の人生に意味はあるのか。

最近は何時もそんな事を考えてしまう。

 

自分のアパートへと到着する所々塗装が剥げていたり、階段が錆びていたりとてもボロいなアパートだ。

俺が階段を上がるたび鈍い大きな音を上げる、5階建てでエレベーターは存在しない。

近所迷惑になりかねないのでできるだけ静かに上がろうとするがどうしても鈍い音は響いてしまった。

3階で俺は階段を上がることをやめ、自分の部屋へと向かった。

一人暮らしの狭い自分の部屋へと入り、届け物を確認すると何やら大きな封筒が入っていた。

「宛名がないな......」

差出人が違うならば分かるが、宛名と覚えがない荷物をどう処理をすれば良いのか困惑してしまう。

郵便屋ではなく直接俺に何かを渡しに来たのかもしれないそう思った俺は封筒の中身を確認した。

中には一枚のCD-ROMがCDボックスに入っていた。

俺は何のCDか確認するがしかし箱にもCD自体にも何も書いてない。

イタズラか、そう思い俺はCD-ROMをCDボックスに戻し机の上に乱暴に投げ捨て、ソファに腰を下ろした。

CD-ROMからガチャっ!と言う音が聞こえたが、CDが割れたとしてその中に何が入っていようと俺の知った事ではないのですぐに忘れてリラックスしていた。

少し休んだら明日に備えてシャワーを浴びて寝るとしよう。

そう思い、冷蔵庫を開けて缶ビールを取り出すと俺は部屋で異常事態が起こっていることに気づいた。

 

「CDが勝手に光ってるだと」

言った通りである、さきほど届いた謎のCDが七色に発光し天井を照らしているのだ。

今日は無駄に臨場感のある夢を見てしまったし、俺は何時の間にかヤク中になってしまったのだろうか。

俺は目を擦ってもう一度見るがしかし目の前の現実が変わる事はなかった。

好奇心でCDに一歩近づいてみるが何も起こらない。

俺は一歩一歩、4割の恐怖と6割の好奇心で近づき、ついにCDに手の届く位置にやってきた。

缶ビールはそっと冷蔵庫に戻したので俺はCDを両手で恐る恐る持ち上げると。

 

突如大きな光が俺を包み、CDが自分の身長と同じくらいに巨大化し真ん中の穴がブラックホールの様に吸い込みを始めた。

俺はあっ!と言う声をあげた瞬間にCDへと吸い込まれ、人生において体験した事のない重圧と感覚に気を失ったのだった。

 

 

 

 

続く




パロディ・小ネタ元記載(今回は特にパロディ・小ネタはありませんでしたが一応)

「日本満足BAR」 
「もう17時かぁお腹すいたなぁ」のCMでお馴染みの一本満足バーから。
ちなみに前店長の経歴は、一本満足バーの宣伝に出演しているあの人の逮捕時の発言から。

「真珠」
真珠 mens5等で検索してみてください。このグループのお蔵入りした曲から。
これを聞けば主人公の言っていた黒い話と言う意味が分かると思います。
詳しく書けば余裕で18禁ですね。

次からゲイム業界に入りますので、ゲーム、アニメのパロディを増やしていくと思います。

どうも初めまして、私は甘さんと申します。
何故さん付けかと言えばここに登録した時名前の最低文字数が2文字以上だったので、甘で登録できなかったからです。
と言う事で私の事は甘さん様とでも呼んでください(笑。
別に甘と十年来の友達の様に呼んでいただいても構いませんが、私の中で貴方の人間性が図られてしまうだけです。

さて私が二次創作小説を書くのは7年振りであり、オリジナル小説もその間少ししか書いていません。
文章力の衰えが酷いもので申し訳ない気持ちで一杯ですね。
小説ストーリーテラーって言う今じゃ廃れてしまったサイト知ってますか?
私そこで小説書いていたんですよ、もう作品はないと思いますが....。

あまり長話をしてもあれなので、今回はネプテューヌシリーズの二次創作と言う事で始まりは他の人が書きそうにない展開、違うタイプの主人公を選ばせて頂き斬新さを求めたのですがいかかでしたか。
今回のメインヒロインはタグにもあります様にノワールですので、歓喜する人はどうぞ、しない人は了承してくださいね。

では次回巨大化したCDに吸い込まれた主人公はどうなるのか?ご期待ください。





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