超次元ゲイムネプテューヌ 罪深き最終兵器と黒の女神 作:甘さん
chapter3-3 その名も"PANDRA"
役目を終えた廃工場は、まるで時が止まったかの様な静けさである。
ただそこに存在する以外の意味を見出す物はなかった。
勿論、それは一般的な考えたから出る結論である。
実際にはその廃工場に意味を見出し、取引を考える悪党は存在している。
廃工場に潜む悪党の存在は奥に奥に進むごとに徐々にその信憑性を増す。
ついには、取引現場の部屋はこのダクトを進むだけでたどり着くことができる状態となった。
取引現場のドアは斜めに曲がっていて、開くことができないため出入り口はこのダクトからしかない。
窓から出るにも、3階のため並大抵の身体能力ではどうする事もできないのでこちらからの侵入は自動的に却下される。
「それじゃあ、ダクトに侵入するわよ...服が汚れそうでちょっと嫌だけど....私、啓二、ユニの順で行きましょう!」
ノワールは先陣を気合を入れて切ろうとするが、やはりダクトに入るのは嫌なのか渋々と言った感じが抜けていない様だった。
そしてその言葉通り、ダクトにはノワールが先導し、一応頭脳として付いてきた俺を守る様に、最後にユニが後ろについた。
先の見えない、暗く、そして臭く、前のノワールしか見えない、いや正確には。
ノワールの背中、いや背中よりもお尻が一番良く見え、ミニスカートなのでパンツが半分くらい見えている状態で俺はその後ろに付いている。
下着は色気はないが純白の下着が、俺の目にしっかり映し出されている。
ここで関係あるかないかは知らないが、白の布地と言う物は汚れれば一番分かりやすい物である。
何で汚れる事を期待する様な文面であるかは、何がナニであるため割愛させて頂く。
俺が先導すればこれは起きなかった事ではあるが、俺が先導しても取引現場は抑えられないし、仕方ない事だと思い。
心の中に申し訳なさを押さえながら、今は黙って視界に入ってくるパンツを眺めておくことにした。
話し声が聞こえる地点に来ると、止まって様子を伺う事にした。
『お待たせいたしました、こちらが私の工場で用意した低コスト、短時間で改造可能な対策基盤用のサンプルです』
『タシカニ、ウケトリマシタ。アトハ、コチラデカイゾウイタシマスノデ。
サンプルノカクニンガデキシダイ、オカネヲフリコミマス。』
聞こえるのは、中年の男の低い声と、機械音で発せられるカタコトの様に思える言語だった。
「ハードに改造の対策基盤を入れて、ある程度は改造も減ったと思ったら、もう新しい改造方法を思いついてるなんて」
イタチごっこの様に思える、ハッカーとゲーム会社の改造対決と言った所だろう。
そして、2人以外にも何を言っているか分からないが二つの声とは違う音が聞こえるので。
人数は2人+αである事が判明する。
取引が終わりかけているので、早急に突入の最終打ち合わせを始める。
俺はダクトの中で待機して万が一の事があったら教会へ連絡をする係として残り。
戦闘は2人に任せる事になった。
あの時、自分の下らないプライドのせいで無茶をして自分の身を多少危険に晒し、ユニを悲しませてしまった事を考えると。
今はどんな状況になっても慌てず冷静に勝負を見守り、万が一の事があったら教会に連絡する。
そしてノワールから追加で言われたことは、危ないと思ったら自分の命を最優先に行動する事だった。
俺はその言葉を噛み締め、ノワールとユニの突入する姿をしっかりと見届ける決意をした。
「動かないで!犯罪組織CFW!」
ノワールとユニが突入すると俺はギリギリ中の様子が見える位置で様子を見ていた。
中には慌てふためく中年の男と。
静かにこちらを見つめる黒光したパワードスーツと、背中にはバッテリの様な物を二つリュックの様に背負っているロボットなのか人間なのか分からない敵。
その黒光りしたパワードスーツの後ろにいるCFWの下っ端が3人と、5人の人間が部屋の中で2人に視線を向けていた。
「何だおまえらぁ!おまえらなにもんだっ!!」
「お、おいっ!君っ話と違うじゃないですかっ!」
「...メガミ...」
指を指して叫ぶ下っ端と、慌てふためきながらパワードスーツに詰め寄る中年の男。
そして小さな声で、彼女たちの正体を見抜いて呟くパワードスーツ。
「その通り、私はラステイションの女神!ブラックハート!
あなた達を教会の権限で拘束させてもらうわ」
それを聞いて4人はもう観念した様子になったが、どうやらあのパワードスーツだけは取り乱さずただノワールを見つめる。
そして、少ししてようやく口を開く。
「メガミヒトリト、フゾクノコウホセイガヒトリ。
ソレナラオクレヲトルコトモナイカ....。」
「何ですって?」
自信満々にノワール啖呵を切ってみせるパワードスーツにノワールは嫌悪を露わにする。
「ワタシハ、PANDRA。
CFWノカンブのヒトリ、ソノジツリョクハカンブのナカデモサイキョウ。
サンジュウシノツギニイチスルモノ、ソレガワタシPANDRA」
「言いたいことはそれだけかしら!ならとっとと始めるわよっ!」
ヴォルケーノダイブ!!」
ノワールは空中へと飛び上がると、PANDRAめがけて剣を振りおろしそのまま炎と共に剣を叩きつけた
他の4人は怖がって部屋の隅へと逃げてしまった様だ。
行き成り、勝負あったかと思われたが。しかし煙の中から現れたのはノワール1人。と言う事は....。
「お姉ちゃん危ないっ!!
ヴェノムショット!!」
PANDRAは、カウンターでノワールの後ろに回って攻撃をしようとした所を後衛のユニに狙われ。
それをかわして、ノワールから離れ、ユニの有効射程範囲からも距離を取った。
「こいつ、中々すばしっこいわね!」
「オソイ...アナタガタノゲームノヨウニオソイ...」
「何ですって!それにゲームが遅いってどういう事よ!」
突然様々な遅さを指摘されたノワールはPANDRAに問い詰める。
「ソフトノヨミコミジカン、ロードジカン。
オソイゲームガオオスギル、けどCFWのギジュツナラソノロードジカンハカイショウサレルノサ。」
改造で、ソフトを必要としないメモリのデータだけの読み込みなら、当然ソフトより早い。
それは、神宮寺ケイやノワールとの会議の時に一度話題に上がったっけ。
他の国のハードに比べて読み込みが遅い事は、元々指摘されていた事だったしな。
「ロードモコウゲキモオソイメガミ二オクレハトラナイ。
バッテリークロス!!」
背中に背負った、黒いバッテリーが突然射出され交差するように、ノワールとユニに直撃する。
「うっ!!」
素早くガードをしたノワールは致命的なダメージは受けていないが、まともに食らったユニはそのまま倒れる。
「ユニ大丈夫っ!!」
「平気、大したダメージじゃ....えっ何これっ!!痺れて動けないっ!!」
どうやらさっき射出されたバッテリーはまともに食らえば相手に痺れを付与出来る様だ。
ユニは倒れたまま立ち上がる事ができなくなってしまった。
「アンシンシロ、オマエハチカラガノコッテイルノニナニモデキズ
アネガナブラレルスガタヲダマッテミテレバヨイ」
「そう簡単に私はやられたりしないわっ!!見てなさいヴォルケーノダイブ!!」
「マタソノワザカ....」
先程と同じ事が繰り返されるだけではないのか、いや何か策があるのだろうか。
少なくともPANDRAめがけて剣を振りおろしそのまま炎と共に剣を叩きつけるまでは同じ。
そしてPANDRAはダイブを外した隙に、今度こそ止めを刺すため背中のバッテリーを煙の中に打ち込んだ。
今度はユニが何もできないから避ける処理もなく、その間わずか2秒弱程度。
しかし、煙が晴れた先ににノワールの姿はない。
「アナタこそ、随分遅いわねっ!!
トルネードソード!!」
ノワールは何時の間にかPANDRAの後ろに回り込み、そして持っていた片手剣に力を宿らせ大剣に変えPANDRAに切りかかる。
PANDRAは不意をつかれたせいか、反応が少し遅れ範囲が片手剣から大剣に変わった攻撃の範囲に助けられPANDRAに致命的ではないにしてもダメージが入った。
「グッ!コシャクナッ!!」
「さぁ一気に決めるわよっ!!」
そう言うとノワールは突然光だした。
これが話に聞く女神化なのだろうか。
しかし、そこに現れた姿に俺はさらに驚愕した。
それは俺がこの世界に来る前に見た夢に出てきた銀髪の女と同じ姿をしていたのだから。
と言う事はあの夢に出てきた女は......。
「インフィニット・スラッシュ!!、さぁこの剣技を貴方の速さで避けられるかしらっ!!」
ノワールは目にもとまらぬ速さで、PANDRAを切り刻む。
彼女の必殺技なのだろう、その攻撃は俺が説明するには動体視力が足らず。
切られているPANDRAはどうなっているかも分からなければ、ノワールが今どこにいるのかもわからない。
「やった!お姉ちゃんが勝った!」
大きな光が、部屋を包み込むとその中からノワールが出てきて誇らしげにしていた。
俺も勝利を確信すると同時に、あの銀髪の女がノワールの女神化した姿である事について思う所があり、女神化したノワールの姿をまじまじと見ている時。
それを裏切るかのようにあの不気味な機械音は発せられた。
「ダカライッテルダロウ、オソイト.....」
続く
お久しぶりです。
PS4を買いまして、新次元をやったので、再び創作意欲が湧いて戻ってきました。
いやぁ、まともな戦闘シーン初めてですね。
細かい設定を多少忘れたので思い出すのが大変でした。
ではでは。