超次元ゲイムネプテューヌ 罪深き最終兵器と黒の女神   作:甘さん

14 / 14
chapter4-1 束の間の休息

chapter4-1 束の間の休息

 

「とにかく、あの黒パワードスーツが敵の幹部って事は分かったわね...

 あいつを倒せれば、未だ分からないCFWの本拠地や拠点も割り出せるかもしれないけど...」

 

あの戦いが終わった次の日、俺とノワールは向かい合って教会の休憩室で向かい合って紅茶を飲んでいた。

ノワールの女神化後の必殺技に対しても、あのPANDRAと言う幹部は....。

 

_______________________________________________

 

「どうして...手ごたえがあったのにどうして無傷なの...」

 

勝ちを確信していた、ノワールの態度が一瞬にして信じられない物を目の当たりにした驚きと恐怖に染まった。

PANDRAの黒光りしたパワードスーツには傷が一つもついていない。その傷一つない身体は無慈悲にも綺麗な光沢を帯びていた。

「セナカノバッテリーハナニモコウゲキノタメダケジャナイ。

 ヨケレルコウゲキハヨケテ、ムリナモノ、タイセイヲクズシカネナイモノハバッテリーデガードダ」

PANDRAは前に一歩ずつ近づいてくる。

一歩ずつ、一歩ずつまるでその一歩から聞こえる足音が死へのカウントダウンにも聞こえる様な静かで威圧的に足跡が響く。

その足跡を掻き消したのは一発の銃弾だった、その銃弾をPANDRAは軽いステップを踏むように避けて見せた。

「これ以上お姉ちゃんに近づかないでっ!」

どうやらバッテリーの麻痺付与から立ち直ったユニが撃った銃弾だったようだ。

PANDRAはその場に立ち止まりこう言った。

「ホントウナラ、ココデオマエタチヲコロスベキナノダガ

 シカシ、ザンネンナガラコチラニモジジョウガアル。

 マコトニイカンデハアルガ、ヒカザルヲエナイ。サラバダ。」

その刹那、PANDRAは横方向に勢いよく飛び出し窓や壁を突き破ってそのまま立ち去ってしまった。

 

_______________________________________________

 

女神化をしても、相手の速さに為す術もなかった事にノワールもショックを受けているが。

どちらかと言えば、この結果にショックを隠し切れなかったのはユニであった。

姉が戦っているのに何もできなかった事に、責任を感じ。

銃のメンテや特訓を今まで以上に行っている様で、今日も銃の整備や新しい銃を見に出かけている様だ。

「今回の敗因、俺はノワールの実力不足でもないし、ユニにあった訳であるとは思わない。

 数字だ、シェアエネルギーの....。ラステイションは一番国民からのシェアが多いとはいえ。

 話に聞く、犯罪神騒動による女神不在時期の長さによるシェアの低下、こればっかりはどの国でも顕著に表れている。

 結局女神化時に、ノワール本来の実力を発揮できなかった事が原因だと思う」

女神化...。あの姿は俺の夢に出てきた銀髪の女と同じ。

勿論、この事はノワールには話していない。だがあの女がノワールなら何故あんな予知夢を...いや予知夢なのだろうか。

それにあの夢にはノワールよりも、印象的な物が出てきていた。

それはあの機械の龍...こいつもこれからの俺がこの世界にいる中で関係してくるのだろうか。

ノワールにこの事を話す必要はないな。今話しても余計に空気を拗れさせてしまうだけだろう。

「そうね...何にしても地道にやっていくしかないわね。

 勝負を決めるにしても、敵の事もほとんど知らないわけだから先も長いわ。」

本拠地や拠点が分かれば殴り込みもできるが。

しかし、それにはそれ相応の作戦や準備を練らなくてはならないし。

あのPANDRAを何とかしなければ、突入も恐らく...。

「他の女神に協力を頼むと言うのは...」

「それは駄目ね、他の国に被害が出ているなら協力も頼めるけど

 今被害が出てるのはこの国だけ、ならこの問題は私達だけで解決しなきゃ」

当然の理論だが、しかし国のトップがいがみ合わずお友達同士みたいな関係なら

大丈夫ではないかと思うのだが...まぁノワール自身のプライドもあってそういうわけにもいかないのだろう。

女神が4人いれば、あのPANDRAも流石に辛いと思われるが、この案は今後のCFWの活動領域の拡大がなければなしとなるな。

 

それから10日の時が過ぎた、俺たちは逮捕したCFWの下っ端達や工場長に事情聴取をするが効果は0。新しい情報は一切ない状況である。

シェア回復のためラステイション内でのイベントや事業等の企画等も行った。多少なりとも効果は出そうだ。

そして、今日は休日。CFWとの戦いは長期戦になると判断した俺は張りつめているノワールとユニに緊張の糸を緩めてもらうため。

何時も通り休む時は休んで仕事をする時は仕事をするべきだと言い、二人ともしぶしぶ了承した。

そうなると、ユニはプラネテューヌに遊びに行ったようで。

ノワールはラステイションの教会内で自分なりの休日を楽しんでいる様だ。

俺も元の世界とも変わらない休日の過ごし方を満喫していた。

 

「カタメ、カラメ、野菜は普通で。」

「合点だ!今茹でるからちょっと待ってろ!」

威勢の良い若い男が、俺の注文を受けて目の前でラーメンを作り始めている。

ここからでも匂う、豚骨の匂いにお腹を刺激されながら、俺は昼の全席が埋まった狭いラーメン屋で注文を待ち続けていた。

「あいよ!にいちゃん!あんた始めて来た時より雰囲気柔らかくなったなっ!」

ラーメンを渡されたとき、若い男から印象が変わったと言われたが、何か変わっただろうか。

俺は受け取ったラーメンのドンぶりに反射する自分の顔を見てもそれに気づかない。

もう少し鏡で良く見なければ分からないのだろうか。

俺は、疑問に思いながらもラーメン一杯と、替え玉1つをたいらげたのだった。

 

ラーメン屋から帰り教会に戻ろうとしたとき、ノワールが走ってどこかに行くのが見えたので俺はそのまま彼女を追いかけてみる事にした。

単なる興味もあるが、もし、休みでもずっと特訓をしている様なら俺から注意をしなければならないと思ったからであった。

そんな事を思いながら、ノワールの後を付けていく。

ようやくノワールが立ち止まったかと思いきや、何故か地面にしゃがみ込み、地面に敷いていたビニールシートをどけると。

何やら人が一人か二人入れそうな穴が出てきて、その穴の中にあったスコップで一心不乱にその穴を掘りはじめるノワールがいた。

正直に言うと...これは予想外と言うか...明らかに休んでないなら注意をしようとしていた矛も向ける事ができない状況。

簡単に言えば、付いてきたのは良い物の、どう声を掛けて良いのか分からない状況だ。

見なかったことにして帰るのも良いが、何でこんなことをしてるのかが気になるのも事実だ。

俺は、何が入ってるかも分からない福引を引く様に、その手を突っ込んでみる事にした。

「ノワール何してるんだ...」

「え、えっ!?啓二っ!!のわあああああああああああああ!!な、なななんで啓二がここにいるのよっ!!!」

案の定隠したいことだったのか、後ろめたい事だったのかノワールのは反応は壮絶な物だった。

「何やら急いで走っているから、休みなのに修行してるんじゃないかと思って咎めに来たら....

 ....まぁ...こうなってた....聞きたいのは俺の方なんだ、この状況説明してくれないか?」

しかし、そういっても答えてなんかくれない。

ムスッとしてこちらを睨みつけながら黙っているだけだ。

ならカマをかけるしかないか。

「そうか...ノワール、辛い思いをしたんだな、衝動的だったんだよな...」

「えっ...ちょっ...何の話よっ!」

黙っていた口はすぐに開かれて、焦りが生まれる。

「俺に一言相談してくれれば良かったのに...まさか人を殺してそれを埋めるだなんて...

 今からでも遅くはない、自首しにいこう!」

「ちょっと~~~!!な~に勝手な事言ってんのよ~!!」

「衝動的だったんだよな、殺すつもりなかったんだよな、いやもしかしたら正当防衛...」

「とんでもないかんちがいしないでよっ!!私はただ隠し通路を...あっ!!」

隠し通路...。どうやらカマをかけたおかげでボロを出してくれたようだ。

もう誤魔化せないと思ったのか、ノワールは口を開いてくれた。

 

「なるほど、ユニや教会職員、ラステイションの兵士の方々にも内緒で隠し通路を作りたかったと...」

「そうよ!何となく作ってみたかったの、それで休日になるたびに少しずつ掘ってたのっ!

 誰にも気づかれたくなかったのにっ...」

まぁ存在が知れたら隠し通路じゃないもんな。

何でそんなもん作りたいのかはともかく、これで謎は解けた様だ。

それにしても女の子の休日の過ごし方が土堀と言うのも...まぁ人の自由か。

「もう良いでしょ!はやくどっかいきなさいよっ!

 私は穴を掘るのに忙しいのよっ!」

どうやら拗ねてしまった様で、そっぽを向きながら頬を膨らませている様だ。

ノワールの機嫌を損ねてしまった以上、その償いはちゃんとしなくてはいけないな。

俺はその辺に置いてあるもう一つのスコップを取ると、俺は1人で穴を掘りはじめた。

「ちょっとっ!!何してんのよっ!」

「見ての通り、手伝ってるんだよ。

 確かに俺にばれたら隠し通路とは言えないかもしれないが、俺とお前だけの秘密の隠し通路なら問題ないだろう!

 これで俺も共犯者だ、一緒に作ろう」

「俺とお前だけのって....ふん!勝手にすれば良いわっ!

 ....まったく...優しいのか意地悪なのかよくわからないわね....」

最後にぼそっと何かを言った様だがスコップで石を突いてしまった音で掻き消された。

すぐにノワールもスコップを手に、穴を掘りはじめた。

 

この日から休日の度、ノワールは俺と一緒に隠し通路を作ろうと彼女から誘う様になってきた。

最初は来なくても良いんだからねと言っていたが、回数を重ねるうちに。

早く来なさいよねに変わっていった。

二人の初めての共同作業と言うか、初めて二人だけの秘密を共有したおかげなのか。

言い回しが恋人っぽくなってしまったが、秘密の共有と言うのはその人と仲良くなるための最も効果的な手段と言われているのは正解で、

隠し通路を作り始めてから、俺はノワールともっと仲良くなれた気がした。

この隠し通路が使われる日が来るかどうかはわからないが、ただこの通路を使って教会に入る事ができたら達成感はあるだろう。

 

こうした日常にCFWと言う影が少しずつ薄まっていくこの1ヶ月と言う期間。

しかし、その影は俺たちの知らない所で少しずつ動き出していたのだった。

 

『モウシワケアリマセン、サーティースリーサマ。

 アノヨウヘイソシキ、ワレワレトテヲクンデイルフリヲシテウラギリヲモクロンデイタヨウデ』

『ワカリマシタ、デキレバワレワレハシズカニコトヲススメタカッタノデスガシカタアリマセン

 ウラギリモノニハセイサイヲ...

 エッ...アナタガミズカラ...』

『ワカリマシタ、ケントウヲイノリマス』

 

続く




どうも、デレステやりたくて発狂している甘さんです。
誰か魔法で~変えてくださーい、数日だけandroidに!
ここから、新次元ゲイムのどうでも良いネタバレと、今回の話の裏設定です。

















今回の隠し通路ネタは、新次元ゲイムのラステイション編でノワールが教会に忍び込むために使った隠し通路を作ると言うシナリオです。
まだ時代設定は神次元に追いついてないですが、新次元ネタを入れたかったのと、隠し通路はユニも知らなかったようなので。
主人公とノワールの心の距離を縮める、秘密の共有としてのファクターとしてふさわしいかなと思って
誰も拾わないであろう設定を拾ってきました。隠し通路もノワール一人で作ったとは言ってないので矛盾もありません。
まぁ、知らなくてもこの物語本編には恐らく一切関係ない様な話ですが。一応ここで補足しておきます。

 
 





  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。