超次元ゲイムネプテューヌ 罪深き最終兵器と黒の女神   作:甘さん

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chapter2-2 黒のシスターの不安と動き出す影

chapter2-2 黒のシスターの不安と動き出す影

 

あれから数日後.......。

俺は珍しく早朝に起き、ラステイションの教会の庭に出るとそこには早朝から剣の鍛錬に励むノワールの姿があった。

興味本位で声を掛けず見学をしていると、女神の戦闘力の話は色々情報を得たので知っていたが

やはり俺の世界の常識とは次元の違う力を持っている事は明らかであった。

俺自身、昔から喧嘩は好きではないが苦手ではなく常人よりは力や運動神経はあったので、一度バーに酔っ払いの男たちが押しかけてきた時、

力尽くで追い返した事があったが、女神並みの戦闘能力を持った化け物がこの世界にまだいると考えるなら

安易な自衛のための暴力は命を溝に捨てる行為にイコールで結ばれる行為なので、気をつけなければ。

そんな事を考えながら、左右に分かれた黒い髪を大きく揺らしながら剣を振るうノワールの姿ひとしきり観察し

そのまま近くに出て挨拶をした。

「あら、啓二今日は早いのね」

「うむ、ノワールも朝から剣の訓練をして頑張っているようだな」

「別にこれくらい当然よ、毎日やっている事だし......それより、あなた剣の道は好きかしら?」

「元の世界では銃刀法違反と言う法律があって触れなかったからそんな事を言われてもな......」

何処かの剣豪の貴族のお嬢様を思わせるような物言いで俺に質問をしてきたが

残念ながら自分の生きていた世界の日本では本物の剣に触る機会はないし、剣道やフェンシングをやっていた事はないので

俺はそう言って一蹴すると、ノワールは難しい顔をしてこちらを見て次の質問をする。

「ねぇ啓二、前も聞いたけど本当に特別な力はないの?または自分の中で眠っている力に心当たりはない?」

俺はその質問をもう一度考えるが、少なくとも俺は元の世界では特に力もない普通の人間であったし

この世界に来てから何か特別な力に目覚めた様な気配もないし、自分の中には特に変化も訪れていない。

「今のところ思い当たる所はないな、俺は元の世界でCDに触れたらいきなり吸い込まれてここにやってきたそれだけの人間だ」

「そう...でももし話の後半で力が覚醒する展開ならチートみたいな能力を持っていても不思議じゃないのよね.....

 ロン毛のおじさんと未来を見通せる眼とか、元は源頼光がその刀で化け物倒したと言われている自分の血肉を生贄にとてつもない力を得る刀とか........

 まぁ戦闘面では今のところ期待してないけど、私の助手としての働きは少しは期待してるからこれからも頑張りなさいよね!」

途中、夜の空が紅くなって黒い月が出てしまいそうな話をしていたが俺は無視をして頷いた。

 

時刻は午後になり、俺は街のパトロールへと出向いていた。

今回はノワールと一緒ではなく、妹のユニと共にラステイションをパトロールをしていた。

「今日も特に異常はないな、もう帰って良いんじゃないか?」

「駄目です!最後までパトロールしないとお姉ちゃんに怒られます!」

本当に真面目な姉妹だなと感心しながら、その後は黙ってユニの後を付いて行く。

ノワールは何やら不在中の教祖と会うために、遠くへ行くらしい。

確か名前は神宮寺ケイと言ったか、能力はあるが中々の曲者らしく、ノワールは能力だけを買って教祖に引き入れたらしい。

今は教会の仕事も少ないため、新事業を始めているらしいが、今日突然こっちに来てほしいとお願いされたそうだ。

最初はお願いに応じる気がなさそうにしてたノワールだったが、通信の途中急にノワールの態度が変わりそちらに向かう事になったので

何やら尋常でない事が起きた様子だったが、俺やユニには何も話さずそのまま教祖の元に向かってしまったため、ノワールの真意を知る事はできなかった。

「あの....喉とか渇きませんか?」

突然、ユニが俺を案じて質問をした、しかし喉は渇いているがパトロールに支障が出るほどではないので。

「確かに渇いてはいるが、パトロールに影響を及ぼす程ではないな」

「そうですか.......」

何やら残念そうな顔をしている様だ。

これはひょっとすると俺を案じている振りをして、自分が喉が渇いていて何か飲みたいのかもしれない。

姉妹揃って素直じゃない所は同じか......俺はそう思いすぐ前言を撤回して

「やはり喉が渇いた、その辺で休憩して飲み物でも飲んで良いか?」

「本当ですか!?じゃあ行きましょう啓二さん!、近くに良いジュースを作る屋台があるんですよ!」

俺が前言を撤回した瞬間、ユニは表情を綻ばせて俺を屋台へと先導し始めた。

やはり喉が渇いていたんだな俺の無駄な気遣いに終わらず良かったと思い、俺はユニの後をすぐに追った。

 

ユニと一緒に屋台で注文したグレープジュースを近くの休憩スペースで一緒に飲みパトロールの休憩をした。

果汁100%である事がすぐに分かる葡萄の嗅覚をくすぐる美味な香りのジュースが俺の喉に潤いを与えてくれる。

ちなみにジュースと言うのは果汁100%が前提だ、果汁100%でないものはジュースとは呼ばない。

隣で座っているユニは、満足そうに俺と同じジュースを飲んでいた。

こうしてみると、まだ幼さは有るもののユニはノワールと同じ透き通る紅色の瞳を持ち、姉に似た綺麗な黒髪を持っている。

身体は残念ながら、ノワールの持っている二つの林檎の様な大きさで、直接見たことはないが見ている限り形の整った豊かな胸は持ち合わせていない。

恐らく俺が幼さがあると形容をする理由は、顔の幼さと身体の幼さの2つが挙げられるのだろう。

成長すれば間違いなく姉の様な美人になるだろう、しかし、女神候補生の身体がこれ以上成長するのかは俺には分からない。

リーンボックスの女神は何百年単位で生きているが、映像で見た限り豊満なメロンの様な多くの男が夢見るサイズの胸を持ち美しい外見を保っている所見ると、

成長は見込めないのかもしれないが、あくまでこれは仮説でもしかすると一定の水準までは成長.......

「啓二さん、さっきから私の方を見つめてどうしたんですか?」

「あ....いや...紹介してもらったジュースだが中々良い物だと思ってな」

「そうですよね!この店プラネテューヌとラステイションを行き来してて、今日はラステイションに来てるはずだからのみたか....

 いえ、啓二さんが満足できるものを紹介したいと思ってここを選びました」

危うく、何か不埒な事を考えているのではないか感づかれると思った。

女性は男が思っているよりもそう言った視線や考えに気づきやすい。

特に胸やスカートへの視線はすぐに気づく人も多いそうだ、友だちに初めて女に会ったらまず胸を見ると豪語していた男がいたが

君が胸を見た回数とそれに気づいた回数はもしかするとイコールに近いかもしれないな。

まぁ、ユニは自分が飲みたくてここに来たことを俺に隠したいらしく、俺が不自然な視線を送っていた事など今の墓穴を掘りかけた言動により忘れてしまっただろう。

「お姉ちゃん、何があったのかな.....」

「うん?どうした?」

ユニのぽつりと呟いた、恐らく独り言であった発言に対して反射的に反応してしまい、微妙な空気になるが

すぐに、ユニは話を続けた。

「昔にもあったんです、啓二さんが来る少し前、犯罪神とそれに従事する四天王が現れて

 お姉ちゃん、ネプテューヌさん、ブランさん、ベールさん、後私と同じ女神候補生のネプギアが

 四天王の一人マジック・ザ・ハードに敗れて5人とも数年間拘束され、数年間ゲイム業界に暗黒の時代が訪れていました。」

俺が来る前のゲイム業界はそんなに荒れていたのか.......。

見る限り、ラステイションの街並みに復興の跡や、テロや争いの傷跡があるようには見えなかったが。

「俺の見た限りラステイションが近々そんな暗黒時代が訪れていた跡の様なものは感じないのだが?」

「もう時間も経ちますし、ラステイションにはケイがいたからその間も何とかやっていく事はできました。

 あの時私はお姉ちゃんに付いて行こうとしたんです、けど私は未熟だからと言ってお姉ちゃんは止めました。

 結果ああなって、私は自分が付いていればこんな事にはならなかったとか

 挙句の果てには、やつ当たりにお姉ちゃん達より先に解放されたネプギアを責めたりしてしまって

 けどお姉ちゃん達を取り戻す戦いをしている内に、やっぱり自分は未熟なんだって思い知らされました。

 でも、あの戦いを通してブレイブとも戦って、私はまだまだお姉ちゃんには及ばないけど強くなれたんだって思えました。

 だから今お姉ちゃんがもし何か緊急事態があってそれを解決する事になったら

 また置いてかれるかもしれない、今度は置いてかれたくない......そう思って」

なるほど、話とノワールの様子を統合するとユニの思っている通りにノワールが動こうとしている可能性も0ではないが

しかし、教祖に会いに行って情報を得るのは一人で十分であるし

俺たちに秘密で行動したのはノワール自身も何が起こっているのか把握していないが

少なくとも大変な事が起きたことは分かっているくらいの曖昧な情報で不確定だから俺たちに伝えなかったとも考えられる。

「すみません、状況もよく分からない啓二さんに愚痴を漏らしてしまいましたね

 何でかな、話すつもりもない事まで話してしまいました」

ユニは自分の過去を少し涙目になりながらゆっくり語ってくれた。

女の子が不安に押しつぶされて自分に話を打ち明けてくれたのなら慰めるのが男の義務だろう。

俺は自分の推理を良い方向にシフトさせてユニを慰める事にした。

「確かに俺は昔のゲイムギョウ界の状況は分からない、そして昔の君の事も、しかしそんなに不安になる事はないんじゃないか?」

「えっ?」

ユニは目を丸くして俺を見つめる。

「一度置いてかれて、姉が自分の置かれている状況を明かしてくれないのを不安に思ってるのかもしれないが

 自分の代わりにパトロールと言う任務と、自分で言うのも何だが監視対象であり、今まで勤務中は俺から一切目を離さなかったノワールが俺を君に預けた事から

 ノワールは口では言わないだろうが、それはユニを信頼しているからじゃないのか?

 それに教祖に話を聞きにいっただけだろう、それだけで自分を置いて行こうとしていると思うのは

 少し早計過ぎるんじゃないか?そう思うのは帰ってからノワールに話を聞いてからでも遅くはないと思うぞ」

俺の精一杯探した結果の薄っぺらい慰めの言葉にユニはしばらく黙って自分を見つめて、そしてありがとうございますと小さい声で礼を言うと。

「啓二さん私の話に付き合ってもらってごめんなさい.....

 けど啓二さんの言葉で少し不安がなくなりました

 後今日話した事、お姉ちゃんには絶対言わないでくださいね!絶対ですよ!

 それと.....少し休憩し過ぎたと思うので、そろそろパトロールに戻りませんか?」

「うむ、そうしよう......」

この事はノワールには秘密にして、俺たちは再びパトロールに戻ろうとすると何やら10人くらいの男たちが大きな鞄を持って走って

向こうの路地の細い通りに入っていくのが見えた。

「あれ....怪しくないか」

「あの通りは人通りも少なく、すぐに行き止まりがある暗い路地ですね」

「確認してみないか?」

 

 

 

続く




パロディ・小ネタ元記載

「あなた剣の道は好きかしら?」

英雄伝説閃の軌跡序盤において、ラウラ・S・アルゼイドが主人公リィン・シュバルツァーに対して
「おぬし剣の道は好きか?」と問いかけた事から。
ちなみにこの台詞は閃の軌跡Ⅱの絆イベントでももう一度問いかけるシーンがあるので見てどうぞ。
閃の軌跡はラウラの火力に本当にお世話になりました。

「ロン毛のおじさんと未来を見通せる眼とか、元は源頼光がその刀で化け物倒したと言われている自分の血肉を生贄にとてつもない力を得る刀とか........」

11eyes 罪と罰と贖いの少女の皐月駆の持つ『劫(アイオン)の眼』と草壁美鈴が所持している切り札とも呼べる刀、真打 童子切安綱の事である。
駆のこの力が覚醒し使いこなすことが出来る様になるのは終盤であり、童子切安綱は美鈴の最終戦に用いた刀である。
11eyesはCross overとFDやったけどCross OverはPSPのゲームの中でもかなりの名作だと思うので
ギャルゲーだからちょっと....って切り捨てるには勿体ない作品なのでやってみると良いです。
と言うかギャルゲー要素がほとんどなく、√はもはやおまけ扱いなんだよなぁ。
今更PSPはちょっと...なら18歳以上であればボリュームは劣るものの11eyesのPC版の方をやってみると良いんじゃないかな、エロもおまけみたいなもんやし。

次話投稿遅れました、すみません。
ユニがヒロインみたいじゃねーかって突っ込みはなしですよ。
忙しい中、出張先で書いてるからテンションがおかしいです。

では、chapter2-3にご期待ください。
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