超次元ゲイムネプテューヌ 罪深き最終兵器と黒の女神   作:甘さん

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chapter2-3 その名は "Criminal Force Weapon"

「今日はジャンク品の小型ハードと、俺たちが作ったシステムが随分と売れたなぁ!」

「ちょいと頭を使えば誰でもできる事で金を儲けるってのは気分良いー!

 情弱が絞られるのがこの世界の理ってやつだぁ!はっははははははははは」

微かにも品が感じられない男の笑い声が暗い裏路地に響いていた。

俺とユニは相手に気づかれぬ様、物陰からそっと覗いていた。

 

「全てはHEN様のおかげってやつだなぁ!このCriminal Force Weapon、通称CFWが発足できるのもよぉ!」

HEN......Criminal Force Weapon、一体何の話をしているのだろうか。

11人の男がラステイション製のハードと儲けたお金の入った2つの段ボールを前に談笑をしていた。

「HEN様の崇高な目的のため協力する代わりに俺たちはこうやってボロ儲けができるすばらしいことじゃねーか」

「へへっ.....ソフトの読み込みができなくなったラステイション制のジャンク品ハードを回収し

 それに俺たちが改造して高値で売りさばき.......ソフトデータをネット上にアップロードする........

 何時の間にかCFWのシェアは鰻上りってやつだぁ....」

どうやら非合法組織が悪徳商売をして儲けた所に遭遇した様だ。

それにしてもこの非合法組織をユニは知っているのだろうか、男たちに聞こえないくらい小さな声を掛けると。

「ラステイションにこんな組織がいたなんて聞いたことがないです.....」

ユニも知らない様だ、しかし目の前で非合法な取引をして儲けている人間を放っておくわけにはいかない。

こう言った人間を見つけるためのパトロールだ、いよいよ実戦に入る事になってしまった。

しかし、こいつらの戦闘能力は分からないが女神候補生であるユニがいる以上出しゃばらない方が良さそうだ。

でもこの状況で一人の少女に全てを任せて、一人指を咥えて見ているのは大人の男としてはプライドが削られる思いではあるが......。

「啓二さん私が取り押さえてきますから、ここで待っていてください」

勿論、そうなるだろう。俺はほんの少しの歯がゆさを心に残しながら、正当な判断であると自分に言い聞かせ、こくりと頷いた。

「そこまでよ!」

「ああっ!?おい!何だこのガキはぁ!!」

「私はラステイション教会の者よ!話は聞かせて貰ったわ!

 あなた達を違法な取引や商売をした罪で教会で拘束させて貰うわ!」

ユニが現れ自分たちを拘束すると言われた男たちはお互い顔を見合わせて。

数秒の沈黙の後、突然笑い出した。

「はっはははははははは!!このガキ俺たちを捕まえるってよぉ、この11人全員を一人でよ!」

「ちょっと痛い目にあってもらいましょうかね~」

「待てよ、ただ痛い目に合わせるんじゃつまらなくないか?」

「じゃあどうすんねん!」

「よく見たらけっこう可愛い顔してるし......ヤッちまおうぜ.....」

「ヤっちゃいましょうよ!」

「おいおい....正気かおまえらどう考えても幼すぎるだろ!もうちょい胸なきゃやってらんねーよ」

「別にちょっと咥えてもらうくらいはできんじゃねーの....俺はどうでもいいけどよぉ」

「そうそう俺もちょっとなぁ、でもこれくらい幼い方が良いって言う奴もいるし、拉致って金取ってヤらせれば良い金儲けになんじゃね?」

「良いんじゃね、元気そうな子だしな、嫌がるなら髪引っ張ったり、ケツ叩いてでも動かして精神が壊れるまで使ってやろうや」

「おめぇら悪だなぁ!でも嫌いじゃねーぜ、今なら誰も見てねぇしそうすっかぁ!」

ユニに男の歪んだ劣情の塊となった視線や言葉が容赦なく突き刺さる。

今までこう言った状況には遭遇した事がないのかユニの足は震えていた。

不味い....あいつらの力量は恐らくただの雑魚で、ユニの敵じゃない。

初めて触れる男の劣情に恐怖を抱いている、このままでは思わぬところで足をすくわれるかもしれない。

そう思った瞬間俺は待っている様に言われた事を無視してユニの前に出ていた。

「なんだ!?、おまえっ!」

「同じくラステイション教会の者だ!証拠もその段ボールに揃っているみたいだしな....

 お前たちを拘束する、抵抗するならその娘の前に俺を倒してみろ......」

「ちょっと!啓二さん!」

心配はない、昔バーで働いている時に来たタチの悪い客を成敗した時もありこう言った荒事には慣れている。

俺は覚悟を決め、男たちを順番に見据えた。

「1人で11人に勝てると思ってるとは随分良い身分だなぁ!

 ガキなら少しは容赦するし後で儲けの手段に使うからあまり痛めつける気はなかったが、死ぬ寸前まで痛めつけてやるよ」

俺は全員が向かってこようとする瞬間、右側にある細い路地に全速力で走った。

「どうした怖気付いたかよぉ!でもその奥は行き止まりだぜ袋叩きにしてやるわ!」

行き止まりなのはそもそも行き止まりまでが近いので見えるから分かる、では何故この行動を取ったのか。

俺も11人全員で掛かられたら勝てる見込みがない事くらいは分かっている。

そして多対一の戦いで最も怖いのは後ろからの攻撃だ。

後ろから殴られれば、怯んで隙が出来るし、後ろから羽交い絞めにされれば、前から攻撃を何度も食らう事になる。

しかし壁を背にして戦えば、バックアタックはない。

そしてこの細い路地なら一人ずつしか入ってこれない、必ず1対1で戦え各個撃破が狙える。

俺は壁を背にして一人目が来るのを待った。

すると赤い帽子を被った少々ガタイの良い男がこちらに走ってきた

一人目が走ってこちらに右ストレートをかまそうとしてくる。

力の入れ方、殴り方が分かっていない人間のパンチだ。

各個撃破が出来ないほど個人が強ければ諦めるしかなかったが、俺でも各個撃破ならできそうだ。

それにしてもこのパンチ俺に当たったとしてもこいつ自身も怪我をしてしまうだろう。

その教訓として、素早く後ろを向き俺の背骨辺りにわざと当てて相手にダメージを与えるのも面白いかもしれないが

俺は戦闘のプロではないからそこまで上手くいくとは思えない、仮に当たったとしても背骨に万一重いダメージがあるかもしれない。

俺は右腕を掴みそのまま間接技を掛けた。

「がぁっ!ぐあああああああ離せ!」

「じゃあ離すよ」

そう言って離して前に押すと相手はよろめきながら前に行き

無防備な相手に俺は右ストレートを顔に決めた。

「右ストレートってのはこうやるんだ、分かったか」

「しねえええええええ!」

拳を食らって倒れた男を踏み潰すように次の眼鏡をかけた痩せた男が折り畳み式のナイフ、俗に言うバタフライナイフを右手に持ち俺に突進してきた。

やれやれ、ませた玩具(おもちゃ)を持った高校生と変わりないな。

これならバーで相手をした奴の方が骨があったかもしれない。

俺はナイフを持って良い気になったおかげか、がら空きになった下半身に蹴りを入れ、相手をよろめかせた後。

右手をはたきナイフを落とさせ、それに気を取られている内に首の後ろを殴りそのまま地面に顔を打ち付かせた。

「ごふぉ!!」

「武器を過信して足元がお留守だったな.....」

二人の男が重なって倒れた所で、3人目が何時現れるか待っていると。

「エクスマルチブラスター!」

「ぐわあああああああああああああ!!」

複数人の悲鳴が響き渡った、恐らくユニのおかげだろう。

「何だこのガキ!くそつえええ!」

確かにユニは強いがおまえらが弱過ぎるだけだ。

「お....おぼえてろぉ!

 俺たちは下っ端だし戦闘能力はないが、何時かHEN様と三銃士様が教会なんて乗っ取ってくれるんだ!」

どうやらまだやられていない数人が捨て台詞を吐き、凄いスピードで逃げ出した様だ、足だけは速いんだな。

俺は狭所から出るとユニに大きな声で怒鳴られた。

「どうして前に出たんですか!!待っていてって言ったでしょう!」

「すまない、一つ言い訳をするならユニが男たちの好き勝手な言い分を前に震えている様に見えてな

 その姿を見て我慢できなくてつい前に出てしまった

 まぁ相手は口だけだったようだし、足を引っ張っただけだろう、本当にすまなかった」

俺はユニにしっかりと頭を下げて謝罪する。

その様子を見てユニも俯いてこう言った。

「ちゃんと2人を無力化しましたし、あなたのおかげで隙ができましたから足を引っ張ったとは思ってません

 でも私は待っていてって言ったのに出てきちゃうから、私の事信じてないんだって思っちゃって私もつい怒鳴っちゃいました」

先ほどの声とは違い少し小さい声で俺に話しかける。

「すまない、ユニの実力は信用していたんだ....けど.......」

「私の方こそごめんなさい、あの時私あんな怖くてまとまりつく視線を受けたのは初めてだからつい怖くなって

 震えてしまいました、だから啓二さんを心配させたんですね

 あんな奴らに後れを取る事はないとは分かっていても....ちょっと怖くて.....」

まぁユニは幼い上に、男と関わる機会もない様だからな。

単純に強い相手なら何度も見てきたが、ここまで下劣で下種な相手は初めてだったのだろう。

男に免疫のない女の子なら仕方ない事なのだろう。

最も俺は女性ではないから、この状況で女性の感じる恐怖が如何程なのか知る事はできないが。

「でも私やっぱりお姉ちゃんの言うようにまだ未熟なのかな.......

 お姉ちゃんだったら有無も言わさず相手を無力化できたと思うし......」

どうやらさきほどの悩みに戻ってしまったようだ。

元はと言えば、乱入してしまった俺のせいでこうなったのだ。

しっかり慰めなくては。

「確かに今日の事で思う事は色々あると思う、それは明日の糧にすれば良いし、元々反省すべきなのは俺の方だしな

 大事なのは今、俺もユニも無事だってことだ。まぁ一部下っ端に逃げられてしまったが

 結果的に組織の下っ端の確保と違法な物品を回収する事ができたのだし、結果オーライと言う言葉を信じて

 そんな悲観的になる事はないんじゃないか?」

「啓二さん......」

言いたいことは伝わってくれたと思うが、それでもまだ落ち込んでいる様だ。

仕方ないと思い俺はユニの頭に手を置きゆっくりと撫で始めた。

「啓二さん!ちょっと何してるんですか!」

ユニの綺麗な黒髪の触り心地が良くて、俺は優しい気持ちになって撫で続けた。

ユニは急に撫でられたのに驚いて声を上げたが、その後は顔を赤く火照らせながら俺の事を上目づかいでじっと見ていた。

しばらくして撫でるのをやめると。

「あっ.....」

ユニから少し驚きの声が上がる。

「気の利いた事が思いつかなくて撫でてしまったが駄目だったか?」

「そ....その....別に嬉しくはなかったですけど!

 気持ちは伝わりましたから......ありがとうございました......」

 

こうして俺はユニと一緒に下っ端と物品を確保して教会へと帰った。

Criminal Force Weapon、HEN、三銃士.......一体このラステイションで何が起こっているのか。

 

そしてこの事件はこれからラステイションに起こる長い闘いの序章に過ぎない事をこの時俺は知る由もなかった。

 

 

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

「我々の組織もようやく本格的に活動をすることができるようになりました........

 全てはHEN様の計画のために我々CFW三銃士が全てを賭して遂行に向かうとしましょう」

 

「無論、当然だ.....」

 

「それではこのわたくし三銃士が一人、サーティースリー!」

 

「三銃士が一人、海道玄......」

 

「オナジク!ワガハイは三銃士が一人、プロメデウスでアール!」

 

「全てはHEN様のために!計画を実行する!」

 

 

 

 

 

 

 

続く




いよいよ序章が終わり、次は第一章です。
果たして謎の組織CFWの目的は何なのか.......ご期待ください。
後そろそろ他の女神の登場を心待ちにしてる方はもう少し待っててください。
では第一章 chapter1-1をお楽しみください。
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