フラッシュさんとの恋愛日記   作:ココアポタージュ

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大好きな恋人との初めての〇〇 ①

第1章 初めての手つなぎ

 

告白から三日後。

 

二人は付き合い始めただが、大きな問題があった。

 

あなた

「……」

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

それは、付き合う前と何も変わらないことだ。

 

昼休みの中庭➕向かい合って昼食 いつも通り。

 

放課後➕並んで帰宅 いつも通り。

 

会話も距離感もほぼ同じ。

 

唯一違うのは、二人とも相手を恋人として意識しすぎていることだった。

 

帰り道。

 

あなた

「なあ」

 

エイシンフラッシュ

「はい」

 

あなた

「俺たち」

 

エイシンフラッシュ

「はい」

 

あなた

「付き合ってるんだよな?」

 

エイシンフラッシュ

「付き合っています」

 

あなた

「だよな」

 

エイシンフラッシュ

「はい」

 

あなた

「……」

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

沈黙。

 

あなた

「実感ないな」

 

エイシンフラッシュ

「同感です」

 

即答だった。

 

翌週の休日。二人で街へ出掛ける。

 

あなた

「今日は恋人っぽいことしよう」

 

エイシンフラッシュ

「恋人っぽいこと」

 

あなた

「うん」

 

エイシンフラッシュ

「具体的には?」

 

あなた

「えっと、そうだなぁ〜じゃあ、カフェとかは?」

 

エイシンフラッシュ

「既にしています」

 

あなた

「映画は?」

 

エイシンフラッシュ

「そちらも既にしています」

 

あなた

「買い物は?」

 

エイシンフラッシュ

「2日前にしています」

 

あなた

「……」

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

確かに。改めて振り返ってみると、付き合う前から全部やっていた。

 

 

〜週末〜

ショッピングモールは、休日なので混雑している。

 

あなた

「すごい人だな」

 

エイシンフラッシュ

「通常の一・四倍程度でしょうか」

 

あなた

「たぶんそんな感じ」

 

その時。小さな子供が走ってきた。

 

あなた

「危なっ」

 

慌てて避けたが、少しよろける。

 

その瞬間、彼女が反射的に手を伸ばし、あなたの手を掴む。

 

あなた

「……」

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

二人の間の時間が完全に停まる。

 

そして2人は初めて恋人として手を繋いでいることに気づき、お互いの顔が真っ赤になる。

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

あなた

「……」

 

2人とも握った手を離さない。

 

あなた

「フラッシュ」

 

エイシンフラッシュ

「はい」

 

あなた

「手繋いでる」

 

エイシンフラッシュ

「認識しています」

 

あなた

「どうする?」

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

彼女は少し考えてから、結論を出す。

 

エイシンフラッシュ

「危険防止の観点からこのままでいる方が、合理的だと判断します」

 

あなた

「なるほど」

 

エイシンフラッシュ

「はい」

 

あなた

「...それ絶対建前だろ」

 

エイシンフラッシュ

「否定しません」

 

小さく笑う。

 

そしてほんの少しだけ握る力が強くなった。

 

2人はそのまま手を繋いで歩く。

 

あなた

「……」

 

エイシンフラッシュ

「……」

 

落ち着かない。でも嫌じゃない。

 

むしろ安心する。

 

あなた

「フラッシュ」

 

エイシンフラッシュ

「はい」

 

あなた

「手冷たいな」

 

エイシンフラッシュ

「緊張していますので」

 

あなた

「正直だな」

 

エイシンフラッシュ

「隠せません」

 

あなた

「俺も」

 

エイシンフラッシュ

「そうですか」

 

あなた

「うん」

 

2人は笑いあう。そして二人とも同時に思った。

 

恋人になったんだな、と。

 

告白した日よりも今の方が実感していた。

 

夕方の帰り道、駅前にて

 

あなた

「今日はどうだった?」

 

エイシンフラッシュ

「非常に有意義でした」

 

あなた

「また分析だ」

 

エイシンフラッシュ

「事実です」

 

あなた

「点数つけるなら?」

 

フラッシュは、少し考える。

 

エイシンフラッシュ

「九十八点です」

 

あなた

「高っ」

 

エイシンフラッシュ

「改善点が二点ありますので」

 

あなた

「何?」

 

彼女は珍しく照れながら、少しだけ視線を逸らした。

 

エイシンフラッシュ

「……手を繋ぐまで時間がかかりすぎました」

 

あなた

「!」

 

エイシンフラッシュ

「次回は改善可能かと」

 

あなた

「次回も繋ぐ前提なんだ」

 

エイシンフラッシュ

「当然です」

 

即答だった。

 

あなた

「はは」

 

エイシンフラッシュ

「?」

 

あなた

「恋人っぽくなってきたな」

 

彼女は少しだけ微笑む。

 

エイシンフラッシュ

「はい、とても嬉しいです」

 

恋人になった二人の距離は、少しずつ確実に縮まっていく。

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