「それでインキュベータは接触してきた?」
「うん、家の中に侵入してきたから、外にぶん投げておいた」
「正解よ、まどかは?」
「私は、窓の外に置いて……」
「それじゃぁ、足りないわよ、あの手の契約者は慈悲を与えるとそこを徹底に突いてくるわ」
「そ、そうなんだ」
翌日のお昼。私はまどかと美樹さやかを誘い、インキュベータの同行を探る。やはりどちらにも接触してい多様だけど、しっかり対応してるわね。まどかは少し優しすぎるけど、敵意を持っているだけでも十分。
「ともかく、美樹さやかのやり方が現状一番やりやすいまであるわ、それが魔法少女の契約を持ちかけられない一番の方法だから」
美樹さやかだけならなんとかなるけどまどかは魔力が多くても消費が多いからすぐに魔女になる可能性が高い。
屋上に向かって歩いていると声をかけてくる人間がいる。
「貴方たちも魔法少女になるの?」
美国織莉子、この場にはまどかがいる、学校で戦闘にはならない可能性もあるけどまどかを殺すために何をするかわからない以上、敵意を見せたら反応できるようにしないと…
美国織莉子は少しまどかを見た後、こちらを見て言う。
「昨日マミが言ってた魔法少女?賢明な判断ね。私も魔法少女だけど貴方たちはこれからお昼?少し話しましょう」
「……わかったわ」
ただの縄張り争いなら、ある程度は無視していい。巴マミとも接触できていない今回は協力関係が基づける可能性もある。それに巴魂魄がどういった存在なのかも知れるわね。
「こっちよ、マミがいるわ」
何を考えているのかしら。
屋上ではなく中庭に行くと、巴マミが本を読んでいた、隣には空のお弁当箱、美国織莉子は持っていたペットボトルをマミに渡す。あれ?巴魂魄は?この二人が離れるとは思わないけど。
「そこで止まって」
「?」
「魂魄の足に引っかかるわよ」
「え?……あ、」
巴マミに近づこうとして気づく、巴マミが膝枕をしていることに、もちろん寝ているのは魂魄というイレギュラー、ただ、ものすごく気配が薄い、体が透けているんじゃないかと錯覚するほどに、気配が薄い。
「ん、ぅゅ」
「起きた?」
「うみゅ、うん、」
「お茶を飲んでください、」
「わかった」
目覚めた魂魄の気配はやはり薄いがそれでも視認できる。個性、何かしら。個性自体を知らない私からすれば、魔法なのか個性なのかが理解できない。そもそも、この学校には無個性が多いと聞くが、それでも目の前にいる人間が個性持ちかそうでないかの見分け方は基本的にないらしい。
「個性?」
「違うわよ、ただ、気配が薄いだけ、虚弱体質だから生命力が低くてそう感じるのよ、それと昨日はありがとう。かわりに説明してくれたんでしょ?しかもしっかり事実を伝えて」
「貴方も、知っているの?」
「ええ、織莉子が教えてくれてね、最初はどうすればわならなかったけど、魂魄がいるから踏みとどまれたの」
「そんなに重要?」
「当たり前です、今度こそ離れないで」
「わかったよ」
巴マミは事実を知っている。なら、協力関係も気づきやすい。事実を知ったときに一番危険なのは巴マミだ。集団自殺を始める危険性がないのなら、協力した時のメリットの方が大きい。
「ただ、鹿目まどかと言ったかしら」
「は、はい」
「貴方は冗談を抜きにして契約しないほうがいいわ。その優しさときに世界を壊すことになる」
「どういうことですか?」
「あら?明美さん、説明していないんですか?」
「ええ、だってメリットがあることのみ考えられるよりはマシだと思ったから」
「それもそうね、魔法少女になる為の契約にある、唯一のメリット。それはどんな願いもかなうこと。人によって上限があるのだけれど、その上限が高いほど魔女になったときの脅威が高くなる。世界を改変できるレベルの願いなら、世界を滅ぼす魔女になる。魂魄のためにもそれは避けないといけない。だから契約しないでね」
やっぱりまどかが最悪の魔女になることを知っている。でも、殺す気はない、なら。協力できる。協力して、敵意を見せたら殺す、手の内を探らせてもらうわよ。
……それにしても、私達は何を見せられているのかしら。
まどかも美樹さやかも唖然としている視線の先には公衆の面前でいちゃつく巴マミと巴魂魄、そして美国織莉子の三人がいた。