本好きの念能力者 @ 麻帆良   作:avagnale

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ユルゲンシュミット魔術と念能力無双


解呪

 9歳で麻帆良に引っ越した。自宅はマジックアイテムのキューブコテージだ。魔石カードに魔力を流すとキューブコテージになる。内部は空間圧縮されたお屋敷になっている。

 庭にはグリードアイランドの景品から豊作の樹、不思議ケ池を設置した。キューブコテージ内部には美肌温泉の大浴場、湧き水の壷による上水道、酒生みの泉、リサイクルルームがある。メイドパンダのチェンさんが管理している。豊作の樹にはありとあらゆる果物が実り、不思議ケ池には季節毎の旬の魚を放っておいた。

 キューブコテージにはガラス温室もあり、野菜芋大豆香辛料ハーブなども生産している。収穫はAIにより全自動でアイテムボックスに収納される。

 

 引っ越しが完了してから麻帆良を散策していたところ、プラチナブロンドの制服姿の美少女と出会った。

 

 どのような人物なのか知っているが、一応確認しよう。神々の祝福で転生する【発】を授かってしまったため、旅は道連れというか、パートナーを探しているんだよね。

 

【発】ワールドにいてもらえば転生しても出会える。

 

「こんにちは、美少女のお姉様」

 

「む、見る目があるな。お前は魔法使いか」

 

「はい。ルシフェリア・ゾーン・アイゼンライヒ・アドティ・エーレンフェストです」

 

「エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルだ」

 

 幸運の女神 グライフェシャーンの加護は抜群だ!

 

「エヴァンジェリン、性質の悪い呪いにかかってない?」

 

「呪いだと? ……『登校地獄』は最早呪いみたいなものだな……」

 

「解呪しようか?」

 

「何? できるのか!? ……そういえばお前の魔力量は底が見えんな…………試してくれ」

 

 シュタープを具現化して祝詞を唱える。

 

『高く亭亭たる大空を司る、最高神は闇と光の夫婦神』

 

 エヴァンジェリンは眉を顰め「杖がどこからともなく現れた? それに何語だ……」と……

 

 ユルゲンシュミット語です。

 

『広く浩浩たる大地を司る、五柱の大神 

水の女神 フリュートレーネ 

火の神 ライデンシャフト 

風の女神 シュツェーリア 

土の女神 ゲドゥルリーヒ 

命の神 エーヴィリーベよ』

 

『我の祈りを聞き届け 過ちを正し給え 

御身に捧ぐは大神よりの祝福 祈りと感謝を捧げて 

正しき御加護を賜わらん』

 

 シュタープからエヴァンジェリンに神々しい八色の光が降り注いだ。

 

「ッ!? なんだ、この光は!?」

 

 そしてエヴァンジェリンから八色の光が起ち上がり消えた。

 

「……………………完了。『登校地獄』って、確か不登校児童を登校させるためのものだったかな。何年麻帆良に縛り付けられていたの?」

 

 不登校児童には登校したくない事情があるのだから、完全に児童虐待だな。それが原因で自殺したらどう責任を取るんだよ。

 

「もう10年だ……」

 

「酷っ、鬼畜超えてる」

 

「ああ、忌々しいことにな…………この地に縛り付ける感覚はなくなったから解呪されたようだが、魔力が戻らんぞ?」

 

「それは世界樹の結界によるものだろうね。エヴァンジェリンは吸血鬼でしょう? 魔のものは抑制される」

 

「なるほど…………どうやら本当に解呪されたようだな…………早速爺が来た」

 

「エヴァや、『登校地獄』が解けたようじゃな? 一体どうやったんじゃ?」

 

「ルシフェリアが解呪してくれた」

 

「初めまして、ルシフェリア・ゾーン・アイゼンライヒ・アドティ・エーレンフェストです」

 

「ふぉっ? ……もしかして『神々の愛子』、『天使で悪魔』かの?」

 

「世間ではそう呼ばれていますね」

 

 近衛近右衛門と自己紹介した。しかし本当に人間なのか? その頭は妖怪ぬらりひょんだな。

 

「おい爺、ルシフェリアは有名人なのか?」

 

「東京湾にある超巨大タワーの『時計塔』ザ・ルシフェリアのCEOじゃよ」

 

「麻帆良からでも見えるあの『時計塔』か!? よし、ルシフェリア案内しろ!」

 

「ルシルでいいよ」

 

「わたしのことはエヴァでいい」

 

「いや、エヴァにはここにいて、」

 

「ふん、約束では3年という話だったではないか」

 

「そうそう、約束は守らないと。このように可愛い女の子に10年以上女子中学生を繰り返しリセットするなんて、鬼畜超えてるよね」

 

 しかもかつてのクラスメイトはエヴァのことを忘れてしまうってどんだけ残酷なこと繰り返してんだよ。

 

「うっ、それ言われると……」

 

 ネチネチとお前等の罪をエグってやるよ。警備員としていいように扱き使ってきただろう? エヴァは私がもらう。

 

 騎獣魔石からスカイボードを具現化してエヴァをエスコートした。

 

「ルシルこれは?」

 

「魔法使いの箒みたいなもの」

 

 スカイボードで麻帆良を出たところ、魔力が戻ったエヴァは感激して高笑いを上げている。

 

 そして転移で時計塔到着。

 

「なっ!? ……まさか瞬間移動か?」

 

「人が空を飛んでいるところを一般人に見られたらマズいし。認識阻害も面倒」

 

「なるほど、神々の愛子と呼ばれる訳だな」

 

 

 

 時計塔でエヴァにランプレヒト・アウレーリア夫妻を紹介した。

 

「ランプレヒト、アウレーリア、こちらではあちらの風習慣習礼儀作法通用しないからね。エヴァは私と対等の立場だから」

 

「かしこまりました」

 

「それではエヴァンジェリン姫様とお呼びいたします」

 

「エヴァ、ランプレヒトは私の護衛騎士で、アウレーリアは側仕え兼護衛だから」

 

「わかった。よろしく頼む」

 

 時計塔を案内したところ、絶滅種や絶滅危惧種が多数繁殖していることに驚愕された。

 

「…………一体どうなっている? モアにドードー、ピンタゾウガメ、トキ、他にも…………わたしが知らない動物が多数…………それにどの階層も楽園か……?」

 

 ふふっ、種明かしは後々のお楽しみにね。

 

 

 

 次は工場エリア

 

「…………あれは自動車ではないのか?」

 

「時計塔ブランド『テスラ』の電気自動車だね」

 

「テスラはわたしも聞いたことがあるぞ…………時計塔だったのか……」

 

 他にも水素自動車や水素ガス・タービンエンジンのライセンスも販売しているよ。

 

「スバルは好きだから買収した」

 

「やることが凄まじいな……」

 

 スバルのエンブレムは威厳抜群だし、フォレスターやレヴォーグとか好きなんだよね。他の日本自動車はエンブレム激ダサだからな。Lex◯sのエンブレムはロッテ◯アかよ。高級車が大衆ハンバーガーチェーンかと。威厳皆無。大衆車のエンブレム激ダサ(笑)日本自動車のエンブレム激ダサは最早国技かと疑いたくなる。ダイアモンドのエンブレムはまともだが、しょっちゅう不祥事ばかりだし。

 

「しかも完全に自動化されているではないか……」

 

「人件費削減だね。電力・水素スタンドも展開している」

 

「圧倒的だな……」

 

「総合商社の利益率は資源が圧倒しているからね」

 

 エヴァに私の容姿から本当に男の子なのかと疑われ、混浴することになり、エヴァと冬を迎えてしまった。

 

 行為後、エヴァとイチャイチャしながら……

 

「エヴァ今後どうする? 麻帆良に認識阻害結界があるから、好きに研究や実験のできる麻帆良に滞在するつもりだけど」

 

「わたしはルシルと一緒にいる。退屈しなそうだからな」

 

 翌日エアカーに乗り麻帆良に出発した。

 

「これの動力はもしかして魔力か?」

 

「うん、AIが制御している重力魔法自動運転。外交官ナンバープレートがあるからどこにでも駐車できるよ」

 

「外交官ナンバープレート?」

 

「警察に捕まらない最強ナンバープレート」

 

「ほう、それはいいな」

 

「時計塔は多国籍企業で電力水素他資源を握るからね。外務省に要求したらくれた」

 

「くっ、権力万歳だな」

 

 魔法など一つの才能タレントに過ぎない。エヴァは腐った権力者は大嫌いだが、ルシルの権力の使い方については好感を抱いた。かつてのメガロの老害など比較にもならないくらいに清々しいと。

 

 

 

 麻帆良のエヴァのログハウスをインベントリに収納してから、キューブコテージの中に移築した。600年を生きる真祖だから貴重なマジックアイテムや蔵書がこれでもかとあるだろうから。

 

 麻帆良のSTARBOOKSというカフェでエヴァとお茶をしていたところ、エヴァに私が吸っているバショウ煙草を吸わせてくれとお願いされたため渡した。

 

「……………………おい、これは麻薬ではないのか? マリファナの類か?」

 

「新種で世の中に出回っていないから完全に合法 ♪ 依存することもないから普通の煙草や葉っぱよりも無害」

 

「くっ、ルシルは本当に頭がキレるな」

 

「何事もやり過ぎはよくないよね。オランダとかにも輸出は考えているけど」

 

「オランダ……コーヒーショップか? なるほどな……」

 

「マリファナ同様にアッパー系とダウナー系で品種色々あるよ」

 

「くっ、完全に麻薬だな(笑)」

 

 認識阻害使っていれば注意もされないしね。これは重宝するなと暫しまったりした。

 

「クシュンッ」

 

「エヴァの時代来たの?」

 

「グスッ、そんな時代嫌だぞ……」

 

「エヴァ花粉症? スギとヒノキ花粉か」

 

「ん? 何故種類までわかる?」

 

「エヴァのステータスを見てみた」

 

「ステータス?」

 

 エヴァにステータスについて説明して、ホログラムを見せた。

 

「なるほど、確かにわたしのステータスには花粉症(スギ・ヒノキ花粉)とあるな」

 

「そこでステータスの裏技 編集」

 

 エヴァのステータスから花粉症を消した。

 

「おお!? 鼻水が止まったぞ!? むずむずしなくなった! 目も痒くない!」

 

「おめでとう」

 

「ありがとうルシル! これでこの季節も堂々外出できるぞ!」

 

 個人的には杉や檜を大量に植樹した連中は死刑に値する。ハクション大魔王かよと。前世では私もスギ・ヒノキ花粉症だったからね。あれは辛かった。薬で解決できるが、一々病院に行く時間が勿体ない。

 しかし真祖でも花粉症には勝てないのね。

 

「ねえエヴァ成長したい?」

 

「成長したいができないのだ」

 

「エヴァのステータスに『種族 : 吸血鬼 真祖』とあるけど、これを人間に変えたら成長できるんじゃないかなって」

 

「!?」

 

「試してみる?」

 

「ルシルは神だったのか!? 試してみてくれ!」

 

 ということでエヴァの種族を人間にしてみたところ……

 

「…………犬歯が縮んだ……」

 

 人間になったことを確信したエヴァは大歓喜した。その後エヴァと話し合い、12歳まで成長することにした。以降は真祖に戻る。

 

 

 

 

 

 

 




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