異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く   作:cohaku

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第23話

(あの子、万に合いそうだな)

ふと街中で見かけた子が呪物の器によさそうだと思い、一人になるのを見計らい受肉させようとして

「津美紀」

「樹さん!」

その手を慌てて下げて物陰に隠れた。

(禪院樹!)

目下六眼と無下限の抱き合わせである五条悟と同等に厄介だと警戒している術師の出現に身を縮こまらせた。

(あの子は、禪院樹の関係者だったのか)

2人は親し気に話していてその関係性が知人以上だと容易に想像できた。

「    」

二人そろって歩き出す直前、一瞬此方を向いて口パクで伝えてきた言葉に冷汗が流れた。

(くそっ!)

禪院樹、強力な式神を扱う特級術師。そして最近私が自由に動けなくなった原因。

(本当に厄介な奴だな!)

禪院樹が特級術師になってから私は、自由に動けなくなった。どうやってか知らないが日本全国に糸を張り巡らせ、帳を下ろせば何処からともなく姿を現し、最悪帳を自由に出入りできる伏黒甚爾を連れてきて調査し始める。おかげで日本で大きな動きが出来なくなってしまった。今この日本で呪詛師が息をしているのは任務がなければ殺しはしないという禪院樹のスタンスのお陰とも言われるほど日本は完全に禪院樹の監視下に置かれている状況なのだ。

(それでも何とか受肉体を探したり術式を持つ非術師を探してたけど、まさか目を付けた子が禪院樹の関係者だとは)

あの女の子に悟られないように飛ばされた殺気。そして警告。

もしあのまま私が引かなかったらこの場で殺されていた。

(五条悟だけでも頭が痛いのに)

禪院家当主であり特級術師である禪院樹。それだけならどうとでもなったが、禪院樹は早々と禪院家を掌握し、外野の術師の卵達を保護育成し、その実績によって弱小の術師家系が自ら軍門に下りその勢力は拡大し続けている。

こちらも総監部を動かし勢力を削ろうと動いたが、禪院樹の呪符による手厚い保護によって窓や補助監督すら削ることはできていない。

ならば内部から切り裂いてやろうと動くがどんな手品かスパイを送り込んでもすぐにあぶり出され、所属している人間を揺さぶろうとしても欠片もこちらに靡かなかった。

外からも内からも罅すら入らない。

(もっと早く…いや)

禪院樹を排除しようとは動いた。まだアレが幼く未熟だったころにその未知なる脅威にすぐに動いた。

(だが、それさえも軽々と乗り越え特級となった。五条悟対策もそうだが禪院樹対策も考えなければ!)

殺すために渡した任務、確実に殺せると思っていた。思い出すのは殺せたら肉体を奪ってやろうかと考えて遠くから見たあの光景。

無数の眷属を従える特級を下した子供の姿が未だに目の奥に焼き付いていた。

 




あとちょっと手を伸ばしていたら問答無用で拉致られて殺されていた1000年呪詛師
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