異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
それは俺が御三家の会合に初めて参加した時の事。
俺は最強だと思っていた、呪力も術式も六眼も最高なものを持って生まれた俺は最強なのだと。
だがそれはその会合で覆された。
態と遅刻して参加した会合、そこには化け物が二匹いた。
俺の家と同列に数えられる御三家の一つ禪院家。その当主と当主に寄り添う一人の男。
方や俺の呪力量の倍以上の呪力を適度に抑え込みながら傍らの男に笑いかける禪院家当主、当主に笑いかけれて嬉しそうに顔をほころばせる呪力が全くない男。
その二人を目に入れた瞬間冷汗が流れた。直感した、この二人なら最強の自分を殺せると。
それからは会合は上の空だった。六眼と無下限の抱き合わせ、五条家当主はそれを自慢していたけどそんなものあの二人の前だと何の意味もないだろう。現に自慢されても無関心の笑顔を保ったまま、俺を一瞥しただけですぐに興味をなくしていた。
「ねぇ、あの二人」
「お前が気にする必要はないよ」
馬鹿かこいつ。それが五条家当主であり父親に向かって浮かんだ感想だ。
「ねぇ、教えてよ」
「禪院家26代目当主禪院樹と猿の禪院甚爾だ」
呪力0だからこそ蔑んだ言葉に本当にこいつは馬鹿だなと思った。もうあそこまでの強さがあったら呪力のありなしなんて関係ない。あの男一人だけでこの場にいる俺と禪院家当主を除いた全員を殺すのに三分もいらないだろう。
そして当主だという男なら一分もいらないだろう。
現に五条家当主の言葉を聞こえていた禪院家当主が薄い殺気をこちらに飛ばしている。そしてそれをたしなめるように男が当主に話しかけると殺気が無くなった。
(よく気が付かないな。あっ、雑魚だからか)
不毛な会合が終わりそそくさと帰ろうとしている禪院家当主たちに愚かにも声をかけた奴がいた。
「何時までその猿を連れ歩く気だ。特級術師としての自覚が足りんっ」
加茂家当主だったかその男の言葉に一瞬で部屋の空気が凍り付く。濃密な殺気が部屋に一瞬で充満した。
「口を閉じろ、その猿よりも弱い猿以下が」
睨み殺すような視線でそう言った当主に俺は恐怖とは違うものが体に走ったのを感じた。
「特級を祓えるならまだしも祓えないものが甚爾について意見をするなんて愚かなことこの上ない」
「兄貴」
「ああ、こんなもの達を相手にするよりも甚爾と遊ぶ方が数段楽しいな。早く帰ろうか」
俺は五条悟。五条家に云百年ぶりに産まれた無下限と六眼の抱き合わせ。最強になると約束された化け物。
いずれ俺は独りになると思っていたが、以外にも俺以外にも化け物どもはいたらしい。
「ねぇ、俺は五条悟。アンタたちは」
立ち去ろうとしていた二人に声をかけた。その声に振り返った二人は、俺を見てニヤリと笑った。
「禪院家26代目当主禪院樹」
「禪院甚爾だ」
「「強くなれよ、五条の最強」」
「すぐに追いついてやるから、待ってろよ。禪院の最強」
その日は、俺が俺以外の化け物を知った日となった。
サモナーさんなら五条悟を超えた最強になれると思っています