異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
呪符を破く。
それでこの帳の中から数人の非術師が消える。
(こんなもんなければ恵と兄貴のタッグでもっと送れるんだけどな)
兄貴の拡張術式の一つ。シャドーゲート、影を媒体に転移する術式と恵の影を操る拡張術式を合わせれば広範囲で転移用の影を展開し大人数を強制的に転移させることが出来る。
影に中には相手を眠らせる術式を持った式神が待機し眠らせた後、こっちの陣営の補助監督たちがいる兄貴の拠点に転移され保護される手はずになっている。
(まだ五条の坊は移動中のはずだ。道中の奴らは目についた奴らだけで、まずは敵がいる駅構内にいる奴らを優先する)
渋谷駅の中は補助電源が働いているのか電気がついていて明るい。まずは敵に気づかれないようにそこを破壊する必要がある。
(多少の犠牲はしょうがねぇ、それを最小限にとどめる努力はしねぇとな)
既に渋谷駅の詳細な地図は記憶している道中の非術師達を保護しながら一直線に補助電源に向かう。
(これだな)
たどり着いた電源室にある補助電源を落とした。
(怪しまれるかもしれねえが、呪霊もそこら辺に放置してんだ。こんなことになるのも想定内だろ)
気配を消しながら走る。一般人たちが暗闇になってパニック状態になっているが元からそんなものだ気にする必要はない。
(来たか)
五条の坊の気配を感じる。
(さて、これからはタイミングが大事だな)
少しずつ非術師達を避難させながらタイミングを計る。
(これ絶対、悠仁の製造者関わっているよねー)
両面宿儺の器を人工的に作り出した呪詛師。しかも樹と甚爾を自分が動くのに合わせて海外に飛ばすぐらいには上層部を抱き込んでいる奴。
(まぁ、2人はすでにこっちに戻ってきているだろうし、何かあっても大丈夫だろうけど)
特級と禪院家だけに教えられている樹の拡張術式の一つ『テレポート』の本当の術式範囲。売店で販売されている奴は、態と効果を下げて日本国内という範囲に設定してあるが本来の効果は何処にいても効果が発揮される術式だ。海外から日本へ日本から海外へ、地球の裏側に居たっていつでも好きな時に戻ってくることが出来る。
(そして樹がいる以上、僕に何かあっても問題なし)
六眼と無下限の抱き合わせ、本来なら呪術界で最強と謳われる五条家の最高傑作。だけど、今の呪術界には僕を上回る樹が存在する。
無下限を突破する拡張術式に、術式そのものを使えなくさせる封印術式など樹は間違いなく僕を超える最強だ。宿儺だって樹に勝てるはずがない。
そして樹は底をまだ見せていない。
『兄貴は積極的にアレを使いたくねぇみたいだが、使えば兄貴は最強だ。誰も兄貴を殺せなくなる』
甚爾が一度洩らしたアレ、それがどんなものなのかは分からないが甚爾がそう断言するほどの力がある何か。
『私の天敵は甚爾だろうな』
一度、樹に一番戦いたくない奴っている?と聞いたとき樹は甚爾が天敵だと答えた。
『本気を出した私を唯一殺せる可能性があるのが甚爾だけだから、真希も可能性があるけど色々足りないからね』
呪力0のフィジカルギフデットが天敵。その真意までは分からないけど、僕や傑、同じ特級の九十九の名前も出さず甚爾の名を出した意味があるはずだ。
(そして樹の天敵である甚爾はこちら側、なら絶対に負けるはずがない)
樹も甚爾もそういう嘘はつかない。つまり樹の切り札は同じ特級が相手でも一方的に完封できる何かだ。
(なら何も心配はいらないよね)
樹と甚爾がいる、海外に今いるけど傑も優太もいる。なら何も心配する必要はない。
(なんで僕をターゲットにしたんだろうね?樹を何とかした方が良いと思うけど)
明らかに相手側は僕をメインターゲットに据えている。確かに僕は強いけど、呪術界での影響力とかにおいても樹は僕より上だ、派閥の人数も何もかもが違いすぎる。
呪術界御三家で一番戦闘要員が多い禪院家の当主であり、樹の元に保護され養育された術師や補助監督、窓の人数は呪術界で一大派閥を作り上げている。六眼と無下限の抱き合わせ以外碌な術師がいない五条家よりもよほど注意すべき陣営のはずだ。
(まぁ、あっちの考えなんてわかるわけないか。なるべく犠牲を少なくするために集中しないと)
今回は規模が大きすぎる、犠牲無しなんて土台無理な話だ。ならその犠牲を最小限に留めるように動くしかない。
「まぁ、何とかするでしょ」
この規模のテロは犠牲無しは無理と半出した3人
頼りになる大人がいるのでお気楽な五条。自分に何かあったら呪術界が大変なことになるって事はないので安心している