異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「動きが早いね」
呪術師達との戦闘のせいか駅の非常電源が落ちた。こりゃあ、電車に乗せて改造人間を送り込むことは難しい。
「まぁ、出来ないわけではないけどね」
力の強い呪霊達を呼び出して真人が改造人間を詰め込んだ電車を駅のホームに押し出す。
「これでとりあえず作戦通りに行くかな?」
獄門疆を見る、封印できるのはたった一人。五条悟か禪院樹、そのどちらかしか封印できない。
(どちらも私の邪魔になる存在だが、禪院樹ならいくらでも殺せるチャンスがある)
五条悟の六眼と無下限の抱き合わせは無敵だ。攻撃を当てる事すら難しい。
反対に禪院樹は、五条悟の様な絶対的な防御は持っておらず本体を狙う事は出来る。
(まぁ、それが難しいんだけど)
禪院樹、御三家禪院家当主であり特級術師。その傍には接近戦に置いて敵なしと言われる禪院甚爾が侍り、扱える手足は五条悟を超える一大派閥の主。
本人の術式も強力無比、その凡庸性はあらゆる術式の上を行く。式神で手数を、拡張術式で攻撃・防御・補助が出来、それを道具に込めることで味方の戦力の補強も出来るまさに万能。
そして式神使いの弱点である接近戦も最高峰の実力を持つ欠点が何一つない最強の術師。
(五条悟を封印したとしても禪院樹が控えている以上、海外から戻ってくる前にある程度決着をつけないと)
海外に飛ばした以上、しばらくは帰ってこれないはずだ。渡した任務は地球の裏側の国に設定したし、移動するだけでも一日は簡単につぶれる。
(まずは五条悟の封印)
「オイ、俺ノ出番ハマダカ?」
「もうちょっと待っててくれ、そろそろだよ」
「…胸糞悪い」
外にいた非術師達の保護はあらかた完了した。駅構内にも先行させた式神たちが入り込み相手に悟られないように少しずつだが保護は進めているが、悟君の動きを封じるためだけに巻き込まれてしまった彼らを全て救う事は出来ない。
すでに改造人間にされた人間も、呪霊共に殺された人間も多い。
「…真希」
【なんだ、樹さん】
「お前は完成したな、なら甚爾と同じように先行して構内にいる一般人たちの救助を頼む。ただし、特級がいる可能性が高い戦闘は極力避けろ」
【了解、じゃすぐに行くぜ】
試練を突破し、呪力0のフィジカルギフデットになった真希を甚爾と同じく先行させる。真希はまだまだ技術が未熟で甚爾の様な潜入行動には慣れていないから不安だが逃げるだけなら簡単だ。少しでも犠牲を少なくさせるために先行させることにした。
「後は、帳さえなくなれば」
悟君が封印されようがされまいが、やることは同じだ。敵を閉じ込めて倒して、一般人も極力保護をする。
「…よし、帳は降りたな」
敵の帳を囲むように下ろされたこちら側の帳。相手を逃がさないための物。
「保険も仕掛けてあるし、最悪はそれを使うしかないよな」
こういう知識を叩き込んでくれたゲルタ婆様達に感謝だ。この世界の結界術と組み合わせれば色々やれることが増えた。
「相手がどこまで動くか、よく観察しないと」
今回、ここまで規模がデカい事をされた以上絶対に逃がすわけにはいかない。必ず殺す必要がある。
「逃げられると思うなよ」
夏油の死体の代わりにある黒人を雇った1000年呪詛師
結構色々仕込まれているサモナーさん。逃げようとしても相手の方がレベルが高いので逃げられなかった模様。