異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「五条さんが封印されたですか、まぁ問題ないですね」
「そうですね、樹さんがいるみたいだし、樹さんがいるなら親父もいます」
空を見上げれば無数の鳥が空を跳んでいる。それが樹さんの式神であることは一目見ればわかった。
「では私たちは、帳の対処をしましょう。封印されたままでもいいですが、さっさと終わらせるに越したことはありません。単独行動をしているであろう虎杖君と合流し帳の解除に行きましょうか」
「「はい!」」
七海さんの言葉に俺と猪野さんが頷き、虎杖の元へ向かった。
空を見上げれば3体の鳥が俺達を導くように前を飛んでいる。それに従えばすぐに虎杖と合流することが出来た。
「俺は今、スパイ容疑で禪院樹の庇護下にイル。これは禪院甚爾に救出されず殺されていた場合に使おうと思っていた保険ダ。条件は「五条悟封印後」という縛りで用意していたやつダ」
「つまり、それが発動したという事は五条さんが封印されたと解釈できると。成程」
メカ丸先輩の言葉に七海さんが考えこむように黙り込んだ。
「すでに樹さんから情報の共有は終わっているでしょう。まずは術師を入れなくされている帳を解除させるのが優先ですね」
「では行きましょう、時間をかければその分犠牲も多くなります」
「よっしゃ、さっさとやっちまおうぜ」
「あっちも準備万端みたいだしな」
猪野さんの視線の向こう側には先ほどまで自分たちを観察するように見ていた4体の鳥が飛び立つ姿があった。
「すでにあの子たちは帳の基点を知っているようですね」
(護衛か!)
補助監督を排除しようと呪詛師を差し向けたが、いつの間にか出現した式神に呪詛師共が殺されている。
(あれが禪院樹が常に配下に付けている護衛!)
アレからは聞いている特級術師禪院樹。数多の式神を使役する術式を持ち、配下である人間達に式神たちを護衛としてつけているという話は有名だ。
(それは術師が海外にいても関係ない可能性があるとは聞いていたが、真だとはな)
これでは補助監督を殺すのは無理だな。私自身が動けば幾人かは殺せるかもしれないがそこまでする義理はない。
(なら宿儺様との合流を優先するか)
呪詛師共はそのまま放置してしまおう。多少の陽動としては使えるはずだ。
そう考えを改めると私も帳の中に入っていく。
(待っていてください、宿儺様)
(兄貴からは五条の坊が封印されても無視をしろ。相手を最大限油断させて確実に殺すために相手の予定通りに動かせ。今は一般人の保護を優先に動けって言ってたな)
相手は推定1000年生きた呪詛師か両面宿儺と同じように呪物となって受肉した平安時代の呪詛師。
だが上層部を抱き込んでいて、加茂憲倫がその呪詛師である可能性が高い以上1000年生きていると仮定された。
(そんな奴がこんな大々的に動いて尻尾を掴ませてくれるなんてそうそうねぇ、だから今回で確実に殺す)
外にいる呪詛師共は元から捨て駒、いくら殺したって相手は気にはしないだろう。連絡も取れる状況じゃねぇし、兄貴の式神たちならほぼ一撃必殺で殺す。だから、俺と兄貴の存在は最後までバレないはず。
(俺たちの存在に気づけは相手は一目散に逃げることを考える)
五条の坊を警戒しているが、呪術界の最強は兄貴だ。それは揺るがないし、嘘偽りのない本当の話。兄貴の本気に勝てる術師は存在しねぇ。
(たとえ相手の手札に両面宿儺がいても兄貴に勝てるはずがねぇ。兄貴の切り札は最強だ)
それの事を知った時、反則だ!とすぐに思った。誰よりも強い兄貴が持つ手札にしてはあまりにも強すぎる。
六眼と無下限の抱き合わせだって兄貴に勝てる可能性は0になる最凶の手札。最強の呪術殺し、これを使えばどんな呪術師・呪詛師・呪霊が勝てるはずがない。
(今は舞台を整える時間だ。獲物を追い込み必ず殺せる状況を作る時間)
相手は今、高笑いをしているだろう。自分の計画が順調に遂行され、達成できるという高揚感。それが偽りの物と知らずに酔い狂っている。
(精々いい気分に浸っていればいいさ、自分自ら兄貴の前にある皿に乗っているとも知らずにな)
呪術界最強が無事なので落ち着ている4人
補助監督たちも保護対象なので式神達がついていて殺せない
いつでも五条を開放できると確信しているので相手を油断させるために五条を封印させるサモナーさん