異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「すぐに仕事をするぞ」
影を抜ければそこは森の中にある広場のような場所だった。
「お前達無事だったか」
「夜我学長、お疲れ様です」
「樹様、一般人の保護は終わりましたがその後はいかがしますか?」
「方針は決まっていない、しばらくは直哉の指示に従っていてほしい。今から上層部を締め上げてどうするか決める。夜我と楽巌寺もついてこい。
羂索はリストの作成を急げ、直毘人と特級以外の術師達はそのリストをもとに対象捕獲と保護を頼む。さっさと終わらせるぞ」
樹はそのまま上層部の元へと向かった。
「で、お前らクビな」
「なっ!突然やってきたと思えば何を」
「お前らが呪詛師羂索と繋がっている証拠はすでに掴んでいる、渋谷に大規模テロを起こした呪詛師と繋がっている馬鹿どもをその席に座らせるつもりはない、潔く退くなら命だけは助けてやる」
「お前に命令される筋合いなど」
「…殺せ」
樹の言葉に上層部の影から式神たちが現れ上層部は一部を除き一瞬で殺された。
「殺されなかったやつらは、羂索に協力してなかった奴らだけだ。今すぐ決めなければならないのは渋谷の一般人たちをどうするかを決めなければならない、ここにいる特級と少なくとも生かすに値すると判断したお前たちの話し合いの元それを決める。
全員席に着け、火急速やかに方針を決めて後始末を終えなければいけない」
「随分乱暴だな」
「何時までも足を引っ張るクズ共に情けをかけるつもりはない。何より今回は規模が規模だ、隠蔽工作をするにしてもすぐに取り掛からなくてはならない。それだけではなく羂索が用意した1000人の術師と呪物が受肉した連中もいる。
手早く終わらせるぞ」
そして死体が横たわる部屋で渋谷の後始末の話し合いが行われることになった。
「初めまして、日車寛見様。わたくし、東京都立呪術高等専門学校からやってきた」
「初めまして、甘井凛様。私は、東京都立呪術高等専門学校からやってきた」
「樹、報告書」
「そこ、置いておいてくれ」
上層部が樹に殺されて、一先ず再編までの間は樹をトップに据えて動き出すことになった。
既に国の上層部には事情を説明し、国民への発表も終わった。今は樹の式神になった羂索が作ったリストを頼りに覚醒した術師達にコンタクトを取り必要なら呪術の手ほどきや呪術規定の説明などをしている段階だ。
「樹―、相変わらず呪術師優遇に文句言う奴らがうるさいー」
「呪術師が戦う時の映像でも送り付けてろ。はっ、命を賭けて呪霊を祓っているのに優遇だと片腹痛いわ」
「覚醒術師に全て接触完了しました。うち、戦闘に向かない術式持ちの人たちには補助監督や窓への説明資料を渡してあります。五条さんも動いて有能な術式を持つ人たちの選別も並行して行ってます」
「了解、こっち側につかないなら多少無理してでも呪術規定に逆らいませんていう縛りを結んできて。今のクソ忙しい時に呪詛師の相手をする余裕はない」
「樹様、呪物を受肉された者達の把握が終わりました」
「羂索、何か抜けはないか?」
「今の私は君に絶対服従だ、全てリストに書き出してあるとも」
「分かった、数日後。封印の解除と共に火星への隔離措置を行う。その為の準備を」
書類を処理しながら指示を出す樹は渋谷テロの後一睡もしていない。
「樹さん、そろそろ休んだら?」
「問題ない、まずは大まかに処理を終える必要がある……海外の動きは」
「まだ半信半疑と言った所かな?ただ、裏社会とかでは注目を集め始めているね、一応海外にも呪術師はいるからね。日本人より少ないってだけで」
「本格的に動き出したら、こちらの武力も示す必要があるかもな。火星の事についてもいずれは報告が必要だろう」
「武力って」
「私の力を見せる。やろうと思えば私の式神は実体化が可能だからな」
五条や九十九の術式は戦力を誇示するには被害がデカくなる、夏油はそもそも呪霊が見えない。だから樹の式神を実体化させてその強さを見せつける。
「それで、いい術師はいたか」
「めっちゃ、才能ある弁護士さんと術師には向いてないけど術式が規格外すぎるお笑い芸人はいたよ」
「なら弁護士さんだけ勧誘して。お笑い芸人は縛り結んで術式を封じておこうか」
「そっちの方で話を進めているよ、お笑い芸人はすでに縛りを結んでる」
「そうか、そっちの判断は六眼を持つ悟君が一番信用できる。しばらくは忙しいと思うがよろしく頼む」
「まっかせてー」
「弁護士か、呪術師にならなくても知恵を貸してほしいな。そっち方面の勧誘も頼む」
「了解しました」
一時的に五条への任務を凍結して五条には羂索が術式を覚醒させた元非術師達の術式の調査をさせている。今までにない術式が多く御三家の資料を紐解いても良く分からない術式も多い。それを詳しく調べるなら五条の六眼がどうしても必要だからだ。
「呪術規定の改定も考える必要もあるし、その弁護士さんは欲しいな」
「確かに改定が必要だな、呪術の事が表に出た以上第8条の廃止は決定事項だし」
「詳しい事は後で決めるけどな」
上層部の虐殺は変えられなかった模様
超人は封印されました