異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「私が統括を続投する?」
キョトンとした顔で書類から顔を上げた樹を見た。
「私が統括をするなんぞ、パワーバランスが崩れるんじゃないか?」
「もう崩れたようなもんでしょ、大半がアンタの派閥の関係者だし。アンタが調停役になった方が色々都合が良いって事になったのさ」
「御三家の当主も別枠で席を作ることにした。五条からは悟、禪院からは補佐役の直毘人、加茂からは次期当主として憲紀君の3名を考えている」
「確か、シン・陰流の当主になった日下部さんの席も作りました」
シン・陰流前当主は渋谷のどさくさにまぎれいつの間にか始末されていた。殺された前当主に代わり日下部が当主に就任し、上層部の顔ぶれを一新する際に御三家とシン・陰流の席を用意する事が決定された。
「結構若い世代で固めたね」
「また頭の固いお爺ちゃんを上にするつもりはないんでね。柔軟性がある連中で固めた方が良いでしょ?」
「まぁ、生き残らせた上層部の連中も入っているみたいだし問題ないか。わかった、引き受けよう」
樹が頷いたので呪術総監部総括に就任する旨を記載した書類を渡すとしっかりと書類を読み込んでサインをする。
「で、九十九は「呪力からの脱却」をテーマにした研究班の発足ね」
「そうそう、今まで上層部の連中がいたから大々的に研究できなかったけど今なら反対する奴らもいないし」
「ついでに私の「呪力の最適化」の研究も進める予定だよ」
「私は二人の研究の手伝いをしようかなっと」
「…監視の式神を配置しとくからあまり羽目を外すなよ」
九十九・羂索・傑の言葉に溜息を吐いて研究班の発足を許可する書類にサインをする樹。
「一番いいのは呪力からの脱却だってのは揺るがないけど、はっきり言ってそれが出来るかどうかも分からないからね。もしかしたら呪力の最適化の方が現実的なのかもしれないしどっちが最適なのか分からない以上両方研究しようと思って」
「せっかくだから健全な方法でどうアプローチするのか考えるのも楽しそうだと思ってね。あまり可笑しな真似をすると君に処されそうだし」
「好きにしろ、ある程度の研究費は出すが足りない分は仕事をして確保しろよ。お前ら特級なんだから仕事すりゃ自前で研究費は賄えるだろ。人体実験とかは始末するのが確定している呪詛師でやれよ」
「僕は暫くは五条先生と合同して受肉した術師達と覚醒術師達への指導とかをしようと思ってます」
「ああ、よろしく頼む。人手が欲しかったら禪院家の奴らを使ってくれ」
羂索が受肉させた術師や術式に覚醒させた覚醒術師達の確認を終え、高専は今までにない人数を受け入れる事態になっていた。
受肉させられた者達はどうしようもないかと思えば受肉した術師の中に呪物を消滅させることが出来る術式を持った人物がおり、その力を借りて呪物から分離できるとわかった。しかし、ただ消すだけでは勿体ないという事で樹が一人残らずボッコボッコに叩きのめして宿儺達のように自分の全てを負ければ樹に渡すと縛りを結んでいたので全員が樹の召魔に生まれ変わった。そして今は一般常識を教え込み地球で術師として生きる準備を進めている状態になっている。
覚醒術師達は、術師としては生きていけないだろうと判断された者達は縛りで術式の使用を禁止され呪力も封じれ、それらの記憶も封じ一般人としての日常に戻るものと術師になれるが術師にはなりたくない者と術師に術式が向いていないが補助監督や窓になれる者達は呪術規定に反しないという縛りを結び、術師になることが出来て術師になると決めた術師達と一緒に高専にて術師や補助監督、窓としての基礎知識の勉強を始めている状態だ。
それらが東京と京都の高専に集まり高専は今までにない賑わいを見せていた。
「まぁ、これでしばらくは人手も困らないでしょ」
「教育が終わるまでは忙しそうだけどね」
研究が進んでモジュロ虎杖が言ったように呪霊が産まれ続けるなら呪力の最適化に研究をシフトしそうかなー?