異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「初めまして」
想像しているよりずっと大人しそうな人だなっというのが最初の印象だった。
突然変な力が目覚めて、でも使わずに過ごしていたあるしやってきた黒服。
その黒服が説明する内容はまるでファンタジー小説のように感じた。
呪霊・呪術師・呪詛師何もかも初めてで驚きの連続だった。しかし納得もした、たまに犯人の分からない殺人事件などが呪霊や呪詛師によるものがあるのだとそのとき知った。
そしてテレビで見た渋谷テロ事件は、そちら関係の事件でありその関係で私は呪術に目覚めたのだと言われた。そして呪術師としてではなく弁護士として相談に乗ってほしいと言われた。
丁度仕事も終えていたので請われるままに私は東京の呪術師の学校東京都立呪術高等専門学校に赴くことになった。
応接室に通されて部屋で待っていたのは物腰の柔らかそうな青年だった。補助監督だろうかと思いながら対面のソファに腰を下ろした。
「初めまして、呪術総監部臨時統括の禪院樹です」
「弁護士の日車寛見です。それで私にご相談があると聞きましたが」
「ええ、今回渋谷テロ事件の様な大きな事件が呪詛師によって起こされました。国と協議の結果、呪術師について一部を公表する事になりました。それに伴って現在の法と呪術師の法である呪術規定を見直し新たに法を作る必要性が出てきました。
貴方にはそれのアドバイザーとして知恵を貸していただきたいのです」
「そのような大役に自分をですか?」
「呪術師ではない非術師にこちらの内情を詳しく説明する事は出来ません、貴方はテロ実行犯の仕業とはいえ術師になっています貴方相手ならある程度の情報を開示出来ますからあなた以外に適任が居ません」
臨時統括と名乗った青年の言葉に私は考え込んだ。
「分かりました、引き受けましょう」
「助かります。それで相談なのですが、しばらく術師に同行して現場を見てもらいたいのですがよろしいですか?
「ええ、確かに現場の状態も分からないのでは適切なアドバイスが出来ないと思いますのでこちらから頼もうとしていた所です」
「では、しばらくこちらにご滞在ください。同行する術師を見繕います。後、呪術規定や呪術についてあなたと同じように呪術師として覚醒した元非術師達を相手にした講習などもあるので参加する時間があればどうぞ参加してください。
呪術規定について纏めた本は滞在予定の部屋に置いてあります」
「お世話になります」
「専属の補助監督もつけますのでわからないことがあれば彼に聞いてください」
部屋を出ると黒服を着た補助監督だろう人物が立っていた。
「日車様、どうぞこちらに」
「今日からよろしく頼む」
補助監督に案内され校舎を歩く。
「随分と人が多いんだな」
「今回の事件のせいで急に増えましたからね。本来なら生徒は一学年に1~3人程度しかいませんよ」
「私と同じ覚醒術師という奴か?」
「その方々もいらっしゃいますが、大半は受肉術師ですね」
「受肉?」
「はた迷惑な事に過去の術師を呪物にして相性のいい非術師達に受肉させていたんですよ。幸い、受肉した術師の中にそれを解除できる術師がいたので非術師達は解放できましたが」
「ではなぜ、受肉術師がいるんだ」
解放できたならその呪物になった術師達は、元の呪物に戻ったか呪物そのものが消えるはずだ。
「樹様と契約して樹様の式神になったんです。今は現代の常識を教えて術師として働ける状態にしようとしている所ですね」
「樹様というと先ほどの」
「特級呪術師、個人で国家転覆できると判断された呪術師としての最高戦力の1人であり呪術界で権威を持つ御三家の一つ禪院家当主を務める禪院樹様です」
「……呪術師というのは荒事を担当しているから見た目も恐ろしいのかと思ったが」
「そこまであからさまな見た目の特級術師はいらっしゃいませんね。見た目が規格外なほど美しいとされる方はいらっしゃいますが」
「個人で国家転覆とは恐ろしい基準だな」
「特級とはそういうものですから」
「それがあと何人いるんだ?」
「五条悟様、夏油傑様、九十九由基様、乙骨憂太様の計5名が正式な認定を受けています」
「5人も国家転覆が出来る人間がいるのか」
「まぁ、全員国家転覆に興味はないみたいですけどね。到着いたしました、こちらに滞在する間はこの部屋をお使いください。何かあれば携帯に連絡をくださいでは失礼「ちょっと待ってくれ」
部屋を出て行こうとした補助監督を呼び止める。
「すまないが私はまだ呪術界については初心者だ時間があるなら解説などをしてくれたら嬉しいんだが」
「承知しました、お任せください」
法律の改正って面倒だよね