異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「直毘人、そろそろ次期当主を決めようと思う」
「む」
特級術師であり、禪院家当主であり、呪術総監部統括である樹の言葉に顔を上げた。
「私も50を超えたし、そろそろ次世代に継がせてもいいと思うんだよ」
「まぁ、考えは分かるが、お前天元様みたく長く生きるだろ?」
「流石にずっと私が当主ってわけにもいかないだろ?若い世代にバトンを渡して目に余るようなことをすれば叱る位がちょうどいいんじゃないか?」
「目に余るような事ねぇ」
「甚爾が産まれた時のようなことが横行するようなら叱った方が良いだろ。強さなら私の次なんだから」
「まぁ、な」
嘗て呪力を持たず産まれた甚爾は、一応名前を付けられたが生後すぐに殺すかどうかの話をされていた。樹がそれを知り自らの懐に抱え込んだことで家中の者達に見下され虐げられようとも実害はほとんどなく樹の愛情を一身に受けて育った。
故に禪院家に恨みはなく未だに禪院の名を名乗り呪術師として奴は働いている。
もしだ、樹が居らず甚爾が虐げられて育った場合、奴1人で禪院家を滅ぼすことは簡単に出来るだろう。そして奴と同じ真希も同じことが出来るだろう。
そしてかつての禪院家なら確実にそうなっていたと俺は確信している。二人いや、真希の双子の妹の真依も虐げられどちらかの手によって禪院家は滅ぼされていた。
「今のままの禪院家を維持発展できる奴が当主が良いな。候補は恵と直哉かな?真希ちゃんと真依ちゃんはお嫁に行きそうだし」
「まぁ、その二人のどちらかだろうな」
それぞれ禪院家相伝を受け継ぐ直系の二人。術式の格で言えば恵が上だが、まだまだ年若く経験の少ないという欠点もある。直哉は術式の格は低いが恵より年上で1級術師として経験豊富という長所がある。
「ただ、悟君と加茂の子とある程度面識のある恵が最有力かな?他の御三家との関係も大切だからね」
「そうだな、直哉はそこら辺の関係は薄いかもしれんな。恵は五条の教え子で加茂憲紀とも年が近い、経験不足もこれから補っていけばよい術師になるだろう」
(何より、甚爾の息子という圧倒的なアドバンテージがある)
樹が一番寵愛している男の息子、直哉もある程度は可愛がられているが恵ほどではない。同じ式神を扱う術式だからか恵の訓練の様子もよく見ていた。
「よし、近々幹部たちと話し合いをしよう。とりあえず二人の評価を聞いて判断材料にしようか」
「まぁ、それは必要だな。わかった、俺が調整しておこう」
「頼んだよ、直毘人。で、2人に打診して引き受けてくれたら当主の仕事の引継ぎをして私は引退かな?」
「術師は続けるのか?」
「勿論、続けるよ。まぁ、少し仕事を減らしたりはするけど…ちょっとやりたいこともあるしね」
「やりたい事?」
「領土を増やそうと思ってね」
サモナーさんは引退を考えている模様
どんな番外編が読みたいとか意見があったら教えてください
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1 日常小話
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2 IF小話
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3 サモナーさんが特級に成るまでの前日譚
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4 その他(コメントに書いてください)