異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く   作:cohaku

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第5話

今呪術界にたった二人しかいない特級術師。九十九は呪術師として活動していないからたった一人の特級。

禪院家当主でもあり、その生活は多忙を極めていたがそれを表に出すことはない。周りに知られていないことだが、ある方法で日本全土に式神を派遣できる手段があるこいつは禪院家本家にいながらも日本全土の呪霊を祓うことが出来る。

「無能しかいないのか今の呪術界は」

「特級ならしばらく経てば五条のがなるだろう、それまで我慢しろ」

「はぁ」

特級は1人しかいない為、こいつ一人に数多くの任務をしろと指令が出される。本来なら甚爾のやつが手伝っていたがあいつは子育て中で極力任務を回さないようにしているためこいつ一人で処理をしている状態だ。

「まぁ、1級を特級に割り振るのもダメだしな」

にゅっと影から出てきた式神からの報告書を受け取る。それに目を通して書き足す部分を書き足して処理済みの箱に入れた。

「あいつらは少しは実践してるのか?」

「前よりも数倍任務をこなしているぞ」

「ふうん」

少し前まではあまり任務に出てなかった連中も家にいたらこいつと地獄の猛特訓に巻き込まれると学習してほぼ毎日任務をこなす日々を送っている。

サボりをすると高確率でバレる(多分監視の式神がいる)と地獄の猛特訓が生ぬるいと感じるレベルの訓練を施されるので死に物狂いで任務をこなしに出かけていく。

お陰で実力は数段上がって御三家の中でも群れとしてみるなら禪院家が一番上質だろう。それに逃げれないだけのうまみもある。

片手間に量産されている呪符を見る。当主になってすぐに買収した和紙工房から定期的に購入している最上品質の和紙。そこにこいつが力を吹き込むだけで便利で使い勝手のいい呪符が出来上がる。

反転術式もどきを施す呪符、領域対策に使える呪符、一時的に呪力が見えるようになる呪符など様々な効果がある呪符が本家の一角と呪術高専で売られている。

売っている売り子はこいつの式神で一度でも呪術界に背を向けるとブラックリストに載り今後一切売ることはないと宣言されている代物だ。

才無き者には一生使えぬ技を持ち歩いて好きな時に発動できる。こんな便利な物そうそう手放せるわけがない、しかも自身の呪力は消費せず呪符に込められた呪力でのみ発動するという便利仕様。

もはや、一部の例外以外はほぼ全てこいつの呪符に頼っていると言っていい。それで甘えるようなら販売を一時止めると明言しているおかげか一応何かあった時用という心構えの奴らが殆どなのがいい事なのか悪い事なのか。

「どうした?」

「いや、そういえば反転もどきの呪符を買ってなかったと思ってな後で買いに行かねばと」

「そうか」

ここで甚爾なら「ではこれをお前にやろう」と無償で呪符が渡される。そして

「樹!じゅふくれ」

「はいはい、どの呪符が欲しいんだ」

真希が真依を連れて部屋にやってきた。この二人もこいつの庇護対象になったのか無償で提供される。

「まもりとかいふくが欲しい」

「あまり危険な事はするなよ、護衛をつけているから大丈夫だとは思うが」

「おう、だいじょうぶ。樹の付けてくれたごえいはゆうしゅうだからな!でも私だってつよくなりたいんだ」

「真依、真希が無茶しないように見ててくれよ」

「うん、まかせて樹さん」

双子が去っていくとその後ろにいた護衛としてつけられている式神がこいつに向かって頭を下げて双子について行った。

「随分とあの双子を気に入ったようだな」

甚爾ほどでなくとも随分甘やかしている。父親である扇が一切子育てにかかわらず母親が一人で面倒を見ている。そしてこいつが双子に目をかけているのは知っていた。扇ではなくこいつを父としてみている様子が見て取れるほどだ。

「子供は可愛いだろ?」

「それにしては直哉や他のガキどもには関心を向けねぇよな」

「ふふふ」

こいつは術式よりも肉体の強さを好む、声に出さねぇが甚爾を可愛がるのもあの双子を可愛がるのも甚爾と真希の肉体スペックの高いゆえだ。

一部の者達は気づいて少しでも目をかけてもらえるように肉体の鍛錬に精を出している。此奴と甚爾、そしてたまに双子や気まぐれや功績によって他者に提供される呪力と肉体を強化する品物を下賜してもらう為に。

俺も補佐をしているからか双子よりも低い頻度で食べさせてもらえるがアレを食べた後の呪力の増加量は修行で増やすよりも簡単に増えるし身体能力も強化される。こんなものを知れば誰もが欲しいと思うだろう。それを知っているのは禪院でもごく一部、だがそのごく一部はそれを下賜してもらえる可能性にかけてこいつに気に入られようとさらに鍛錬に励む。

呪符と能力を強化する食料、それに禪院の者達は縛られて逃げるという考えすら浮かばない。

「恐ろしい奴を当主にしたもんだ」

「私を当主にしたのはお前だろう?」

そう俺が当主にした。禪院家が栄えるなら俺が当主になるよりこいつが当主になった方が良いと判断したからだ。そして今もその判断を間違っているとは思っていない。

特に五条悟が産まれてからは特に。

最強と言われる五条悟に唯一対抗できる存在。これから五条悟が牛耳っていく呪術界で明確な独立性を持てる人物を当主にしなくてどうする。

だからあの時の判断は正しかったのだと胸を張って言う事が出来る。

禪院家26代目当主は禪院樹が最もふさわしい、と。

 




真希真依は父親が無関心だし真希のポテンシャルもあって気にかけているサモナーさん
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