異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
本編は最終回。これからは多分番外編
「樹はまだ寝てんの」
「ちょっと今は忙しいみてぇだな」
「ええ、どうしよ。ちょっと問題が起こったんだよね」
「問題?」
「そう、宇宙人が来たの地球に」
「は!?」
「それで樹様のお目覚めは?」
「まだ、眠っておられます」
「そうか、それで宇宙人の様子はどうだ」
「今のところ友好的に見えますが」
首を横に振る部下に顔をしかめる。
「式神様方がいるから武力に関しては心配はないが、友好的ではない存在を樹様に押し付けるのもな」
「ええ、土地なら火星にありますから心配はしてないですが非友好的な存在を樹様が受け入れるかは」
樹様は慈悲深く寛大な心を持った人ではあるが反対に敵対者には苛烈なる対処をすることは有名だ。
昔、火星をテラフォーミングをして自らの領土にしたと世界に公表した時、日本政府や樹様に圧力をかけた政治家たちや有力者たちは自分たちの汚職や親類縁者の後ろ黒い情報を公表され痛烈な反撃を受けた。
『貴様らは私を舐めているようだ。目に見えない存在に監視され全てを丸裸にされる気分はどうだ?』
定期的に不祥事が公表され表舞台から消える奴らの中には樹様に手を出した連中も混じっているという噂がある。そも火星には結界が張り巡らせてあるので樹様の許可なく侵入する事すら不可能であるのに自分たちの領土だと主張する馬鹿どもは何処まで馬鹿なのだろうか?
「まぁ、戦争になっても私たちに敗北はあり得ませんからそういう意味では気楽ですけどね」
「そうだな」
相手には宿儺級とされる術師が一人いるが、こちらの方が戦力は豊富だ。負ける理由は存在しないと言ってもいい。彼らが強硬手段に出た時点で樹様が定めるラインを超えるだろう。
そうなれば樹様の式神達が全てを終わらせるか、奴らのトップを取りに行く。むしろ樹様というストッパーがいない式神達が戦争に介入する方が恐ろしいかもしれない。
「あちらの主張の一部に我々が呪霊と呼び祓っているものが彼らの宗教の象徴であるカリヤンと同一のものである。故に呪霊を祓う事をやめて保護してほしいという主張があるが。それを飲むことはできない」
「祓わないと人が死にますからね」
「ああ、だからそこで譲歩する事はない。樹さんという最強のカードがあるから強気な交渉が出来るが」
今回の宇宙人に関して日本は世界中の国から宇宙人の窓口を押し付けられた。彼らが術師であり対抗できる戦力を持つのが日本だけだったからだ。
そして日本政府としては土地を明け渡すことはしたくないので樹さんに押し付けたい。我々呪術界からすれば、良き隣人になるなら樹様の領土に住めばいいと思っている。だからこそ今宇宙人、ルメル族を見極めようと情報の交流を通じて検討している状況だ。
「あなた方が戦争を選ぶならこちらも考えがあります」
そう告げてきたのは地球の代表を務める日本の外交官だった。
「脅しか?」
「いいえ、事実をお伝えしているだけです」
ルメルと日本との話し合いの場。そこで会合一番に告げられた言葉がそれだった。
「呪霊は、目に見えない人間の脅威です。あなた方は保護しろと言いますがその過程で出た犠牲の対価をあなた方は払えますか?」
「っ、それは」
「呪霊は、日本だけではなく海外でも産まれ人間を襲い殺します。あなた方にとって神聖な生き物であっても我々にとって呪霊は、排除すべき脅威であることはご理解いただきたい。何より呪霊は、カリヤンと違い実体を持たずたとえ隔離してもいたるところで発生します。どう保護しろというのですか」
その言葉に何も言い返せない。実体を持つカリヤンだって他の部族を襲わないように抑え込めたことなどないのだ。
「どうしても保護したいなら地球人が呪霊の犠牲になる度にそちらも同じ人数の首を差し出してください」
「なっ!」
「おや、地球の総人口は100億を超えてましたね。そして年に1万人ほどの犠牲者がいるのでしたか、そちらの人数はどれほどでしたか?」
言外に滅びろと口に出す外交官に殴りかかろうとした連中を止める。言っていることは正当だ、こちらの要求で保護を申し出ているのだから犠牲が出た分のけじめをつけると要求するのは正しいだろう。だがこちらにはそんな余裕はない。
「もういいだろ!そっちがその気ならこっちだって」
「ちょっと、過激すぎない?」
「はっきりと言わないと分かってくれないでしょう?お久しぶりです、五条様」
いつの間にそこにいたのかその人物は我々の頭上に立っていた。
「ま、それもそっか。で、君たちが宇宙人ってわけか、初めまして僕は五条悟。よろしくね」
その人物の目を見た瞬間まるで、タブラが目の前に立ったかのような悪寒に襲われる。
「樹はまだ寝ているから僕らの回答を伝えるよ。戦争が始まった場合、僕たちも出て宇宙人の皆さん全員を叩き潰すってのが僕らの回答」
「安心しました、あなた方にもわかるでしょう五条様はあなた方で一番強いダブラ様と並ぶかつての特級術師」
「今は、樹って言う僕らの王様のような人の式神やってるよ。あと、僕以外にも僕並みに強い奴なんて沢山いるから無駄な抵抗はしない方が身のためだよ」
武力がない国なんて侮っていたのは間違いだった。奴らは最強の伏せ札を隠し持っていたからアレほど強気な交渉を我らに持ち掛けたのだ。
「じゃ、もう一回交渉の席についてもらおうか」
「くわぁ、あ?何か地球に異変があるな」
「お、兄貴起きたか?それがよ、地球に宇宙人が来たらしいぜ?」
「…!宇宙人!宇宙を探索するようになって初めて会うな!どういう理由で地球に来たんだろうか?」
「難民だって話だが」
「成程成程、丁度いい。最近領土にした星はどうだろう、今回は地球の環境を再現した星なんだ。住むには最適だと思うんだがちょっと小さくて、いずれ地球の人たちが移住する星にするには不適格なんだよな。体が頑丈ならぜひ住んでもらって問題点の洗い出しを頼みたいんだが」
「いいんじゃねぇか?さっそく地球に連絡をしようぜ」
意識を式神に移して宇宙の旅をしている統括
式神術師達が統括代行をしているよ
どんな番外編が読みたいとか意見があったら教えてください
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1 日常小話
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2 IF小話
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3 サモナーさんが特級に成るまでの前日譚
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4 その他(コメントに書いてください)